規格の成り立ち

機械製図関連の国際的規格は、ISO(International Organization for Standardization, 国際標準化機構)とASME(American Society of Mechanical Engineers, 米国機械学会)が多く使われています。
相互は委員会での検討を通して、大きな違いは少なくなりました。

規格の歴史では、各国での産業別規格がそれぞれあり、特に軍需製品を作るには統一・標準化が必要でした。
そこで各国は軍規格を制定する必要になり、MIL規格(米国軍用規格)、DTD(英国軍用規格)などが制定され、それらを基に国家規格・地域規格・国際規格へと更なる標準化がされていきました。


JIS日本工業規格
Japanese Industrial Standards
TBT協定(Technical Barriers to Trade: 貿易の技術的障害)は、WTO (World Trade Organization:
国際貿易機関)の協定で、日本独自の規格が国際規格と異なるということは、TBT協定に反することになります。
1995年以降、従来のJISを廃止してIECとISOの規格を翻訳してJISとすることが行われています。
GPS製品の幾何特性仕様
GPS(Geometrical Product Specifications, 製品の幾何特性仕様)は、
寸法・形状・姿勢・位置・表面粗さなどの幾何特性ごとに公差の定義、図面指示方法、評価方法、検証方法(測定方法)、測定の不確かさの算定方法などを規格として体系化しています。2005年より統一システムとして運用が開始されています。

ISO/JIS規格およびASME規格も幾何公差を図面に指示していますが、
ASME規格では、寸法公差と幾何公差を同時に制限する「包絡の条件」が用いられるのに対し、ISO/JIS規格では、寸法公差と幾何公差は特別な指示がない限り、それぞれ独立に指示されたものとして扱う「独立の原則」を維持しているところが相違点です。