紹介文
顔写真

相続判例集1

画像 相続の判例集です。
生命保険金請求権の相続性、共同相続と登記、自己のために相続の開始を知った時、などの判例です。

【お問合せ先】
 〒363-0024 埼玉県桶川市鴨川1-10-43 地図
 (9時〜20時 日曜祝日休:ただし予約可)
  電話番号048-786-2239   メール メールはこちら

寄与分と遺留分(東京高裁平成3年12月24日)

寄与分の制度は、相続人間の衡平を図るために設けられた制度であるから、遺留分によって当然に制限されるものではない。
しかし、兄弟姉妹以外の相続人に遺留分の制度を設け、これを侵害する遺贈及び贈与については、遺留分権利者及びその承継人に減殺請求を認めている一方、寄与分について、家庭裁判所が寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額、その他一切の事情を考慮して定める旨規定していることから、裁判所が寄与分を定めるにあたっては、他の相続人の遺留分について考慮すべきである。

相続回復請求(最判昭和53年12月20日)

相続回復請求の制度は、いわゆる表見相続人が真正相続人の相続権を否定し、相続の目的たる権利を侵害している場合に、真正相続人が、自己の相続権を主張して表見相続人に対し侵害の排除を請求することにより、真正相続人に相続権を回復させようとするものである。
そして相続回復請求権に消滅時効を定めたのは、表見相続人が外見上相続により相続財産を所得したような事実状態が生じて相当年月を経てから、この事実状態を覆滅して真正相続人に権利を回復させることにより、当事者又は第三者の権利義務関係に混乱を生じさせることのないよう、相続権の帰属及びこれに伴う法律関係を早期に、かつ終局的に確定させるという趣旨である。
自ら相続人でないことを知りながら相続人であると称し、又はその者に相続権があると信じる合理的な理由がないにもかかわらず、自ら相続人であると称し、相続財産を占有管理することによりこれを侵害している者は、本来、相続回復請求制度が対象として考えている者にはあたらない。
これを共同相続の場合について言えば、共同相続人のうちの一人若しくは数人が、他に共同相続人がいること、そして相続財産のうちその一人若しくは数人の本来の持分を超える部分が他の共同相続人の持分に属するものであることを知りながら、その部分もまた自己の持分に属するものであるとして、これを占有管理している場合は、もともと相続回復請求制度の適用が予定されている場合にはあたらず、相続回復請求権の時効を援用することもできない。

生命保険金請求権の相続性(最判昭和48年6月29日)

「保険金受取人の指定のないときは、保険金を被保険者の相続人に支払う」旨の条項は、被保険者が死亡した場合において、保険金請求権の帰属を明確にするため、被保険者の相続人に保険金を取得させることを定めたものと解するのが相当であり、保険金受取人を相続人と指定したのと何ら異なるところがない。
そして、保険金受取人を相続人と指定した保険契約は、特段の事情のない限り、被保険者死亡の時におけるその相続人たるべき者のための契約であり、その保険金請求権は、保険契約の効力発生と同時に相続人たるべき者の固有財産となり、被保険者の遺産から離脱したものと解すべきである。

共同相続と登記(最判昭和38年2月22日)

相続財産に属する不動産につき、単独所有権移転の登記をした共同相続人中の一人、並びにその一人から単独所有権移転の登記をうけた第三取得者に対し、他の共同相続人は自己の持分を登記なくして対抗しうるものと解すべきである。
なぜなら、前者の登記は後者の共同相続人の持分に関する限り無権利の登記であり、登記に公信力はないから、第三取得者も後者の持分に関する限り、その権利を取得する理由はない。そして、この場合に相続人がその共有権に対する妨害排除として登記を実体的権利に合致させるため前者に対し請求できるのは、各所有権取得登記の全部抹消登記手続きではなく、相続人の持分についてのみの一部抹消(更正)登記手続きでなければならない。
なぜなら、各移転登記は、前者の持分に関する限り実体関係に符号しており、また相続人は自己の持分についてのみ妨害排除の請求権を有するにすぎないからである。

遺産分割と登記(最判昭和46年1月26日)

遺産の分割は、相続開始時にさかのぼってその効力を生ずるものではあるが、第三者に対する関係においては、相続人が相続によりいったん取得した権利につき、分割時に新たな変更を生ずるのと実質上異ならないから、不動産に対する相続人の共有持分の遺産分割による得喪変更については、民法第177条の適用があり、分割により相続分と異なる権利を取得した相続人は、その旨の登記を経なければ、分割後に当該不動産につき権利を取得した第三者に対し、自己の権利の取得を対抗できない。

遺贈と登記(最判昭和46年11月16日)

被相続人が、生前、その所有にかかる不動産を推定相続人の一人に贈与したが、その登記未了の間に、他の推定相続人に不動産の特定遺贈をし、その後、相続の開始があった場合、贈与および遺贈による物権変動の優劣は、対抗要件たる登記の具備の有無をもって決すると解するのが相当であり、この場合、受贈者および受遺者が、相続人として、被相続人の権利義務を包括的に承継し、受贈者が遺贈の履行義務を、受遺者が贈与契約上の履行義務を承継することがあったとしても、何ら理由とはならない。

自己のために相続の開始を知った時(最判昭和59年4月27日)

民法第915条第1項本文が、相続人に対し単純承認若しくは限定承認又は放棄をするについて3ヶ月の期間(熟慮期間)を許与しているのは、相続人が、相続開始の原因たる事実及びこれにより自己が法律上相続人となった事実を知った場合には、通常、各事実を知った時から3ヶ月以内に、調査すること等によって相続すべき積極及び消極の財産(相続財産)の有無、その状況等を認識し又は認識することができ、したがって単純承認若しくは限定承認又は放棄のいずれかを選択すべき前提条件が具備されるとの考えに基づいているのであるから、熟慮期間は、原則として、相続人が前記の各事実を知った時から起算すべきものであるが、相続人が、各事実を知った場合であっても、各事実を知った時から3ヶ月以内に限定承認又は相続放棄をしなかったのが、被相続人に相続財産が全く存在しないと信じたためであり、かつ、被相続人の生活歴、被相続人と相続人との間の交際状態、その他諸般の状況からみて、当該相続人に対し相続財産の有無の調査を期待することが著しく困難な事情があって、相続人において、このように信ずるについて相当な理由があると認められるときには、相続人が前記の各事実を知った時から熟慮期間を起算すべきであるとすることは相当でないものというべきであり、熟慮期間は相続人が相続財産の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識しうるべき時から起算すべきものと解するのが相当である。

ページ上部へ

【お問合せ先】

埼玉県桶川市・高橋法務行政書士事務所
〒363-0024 埼玉県桶川市鴨川1-10-43  地図
 (9時〜20時 日曜祝日休:ただし予約可)
電話 電話:048−786−2239
メール メールによるお問い合わせはこちら

営業地域

電話・メール相談は全国対応いたします。

埼玉県、桶川市、上尾市、北本市、鴻巣市、伊奈町、川島町、菖蒲町、さいたま市、川越市、加須市、東松山市、久喜市、蓮田市、など。

お問合せ先
地図

〒363-0024
 埼玉県桶川市鴨川
    1−10−43
 (9時〜20時 日祝休)
 電話番号048-786-2239
  メール メールはこちら

ページ上部へ