ブルーベリーの育て方(栽培法)












ブルーベリー育て方・栽培法の最重要注意点


ブルーベリーの育て方で最も重要なことは
酸性の用土で育てることです

(初心者の方が最も失敗する点でもあります)
鉢植えの場合ピートモスと鹿沼土を同量程度混ぜた用土で植えてください。
ピートモスを使用する際は水と馴染ませてから使うこともお忘れなく


定期的な水遣りも忘れないようにして
絶対に用土をカラカラに乾燥させてはいけません。
(鉢が軽くなったくらいの頃に水遣りする)


最低、1日4時間程度以上の日照がある場所で育てる
(日照が短いと果実の味に影響が出る場合はありますが
とりあえず育つとは思います)


↑これだけ守ればその土地にあった品種ならとりあえず枯らすことはありません。


以下は詳しい育て方についてです。

最高の成長を目指す育て方、コストを抑える育て方、
なるべく早い時期に収穫するための育て方など様々ですが
可能な限りまとめてあります。





ブルーベリーの育て方の詳細


 ブルーベリーの植付けについて
      土壌(用土)  
          産地別ピートモスの特徴について 
      植え付け・鉢増し時期
      植え付け場所(鉢を置く場所)
      鉢の選び方
 灌水                   
 施肥  
   微量要素の施肥  
     カルシウム肥料の施肥
 マルチ                     
 雪対策                 
 病気    
 成長障害
   クロロシス
   チップバーン
     塩害                        
 害虫                  
 鳥害対策               
   バーゴラを利用した収穫スペース
   少数本を個別にネットで覆う場合
   庇の下を利用した収穫スペース
   フェンスを利用した収穫スペース
   建物の庇とポールで庭全体をネットで覆う                     
   30mm目ネットに変更
 収穫関連          
   収穫の仕方
ブルーベリーを美味しく食べるには
(美味しい食べ方、
完熟果の見分け方と完熟のサイン)
               06/20 更新 NEW!
   選果について
   選果機器について
 栽培適地
 剪定方法
 栽培豆知識
 受粉関連
     ミツバチを呼ぶタンポポ摘み  
   人工授粉の方法    
   受粉が成功したサイン
 強風対策
 雑草対策(地植え)      
       (鉢植え)   
 ブルーベリー使用登録農薬          
                           05/19更新










ブルーベリーの植付けについて







土壌(用土)


ブルーベリーの育て方で最も重要
(初心者の方が最も失敗する点でもあります)


ブルーベリーは酸性土壌を好みます
pH4.5〜pH5.3が目安です

ハイブッシュ系は酸性度がpH4.3〜4.8
ラビットアイ系はpH4.5〜5.3が好適なpHの範囲なので
ラビットアイ系品種の方が好適pHの範囲が広く
育てやすいと言えます



鉢植え
具体的には特に鉢植えの場合は酸度未調整ピートモスが
ph矯正には便利で保水性・排水性なども考慮すると
ピートモスに鹿沼土などを混合した用土を使用するというのが
簡単で初心者にお奨めです

ピートモスと鹿沼土の割合ですが
水遣りのスタイル・ブルーベリー置いている場所などによっても異なりますが
ピートモス100%からピートモス5:鹿沼土5位までが良いとされています。
(サハリン産ピートモスは単体での使用は不可※留意点参照)
初心者の方はピートモス6・鹿沼土4程度の割合で
混合するのが無難かと思われます。

例えばピートモスと鹿沼土を同量程度混ぜたブレンドですと
-log(( 10^-3.7 + 10^-5.5)/2)≒4
ということでだいたい4くらいになるようです。
(徐々に中性に近づく場合が多いのでやや酸性が強めでも大丈夫のようです)

注)ピートモスを使う際は必ず水に馴染ませてから使用してください。
馴染ませずに使うと水を弾いてしまい、苗が枯れてしまうことがあります。



2008/09/09追記
最近では用土が酸性であることも重要であるが
通気性もそれに劣らぬ程重要であるという意見が多くなっているようです。
ハイブッシュ系品種を育てる場合は余裕がある方は上記ブレンドにパーライトやヤシガラチップなども混ぜて
より通気性の良い用土で栽培されることをお勧めします。


2008/02/15追記
基本的には↑のブレンドで大丈夫ですが愛好家はの中には下記素材などを適宜加えているかたも多いようです。

 籾殻 通気性を向上させ安価に増量 
籾殻の混合がピートモスの三相分布に及ぼす影響の資料
 パーライト コガネムシに忌避効果があり、通気性も向上できる
ヤシガラチップ(ココヤシチップ) 通気性が向上し、潅水直後でも気相割合が高い
保水性もピートモス程度はあるようです。
鹿沼土の代わりに用いる場合が多い
比較的に過湿に弱く気相が多い用土を好む
ハイブッシュ系品種にはお勧めです。
ヤシガラの特性については↓こちらの調査を参考にしました
屋上緑化における海浜植物導入の可能性 (←PDFファイル)
デメリット 入手しにくい コスト高
 木材チップ  
 針葉樹樹皮  



最近の傾向としてはパーライトを1割程度混ぜたり
鹿沼土の代わりににココヤシチップを用いる方が増えつつあるようです。






路地植え
路地植えの場合の土壌酸度調整は難しいのですが
初心者の場合は苗のすぐ周りはピートモスの割合をかなり多めにし
(用土全体に対しピートモスが最低5割以上・鉢植えの時の用土で囲めば失敗しません)
遠くなるにつれ割合を減らしていく方法が良いと思います。
参考HP
大関ナーセリーさん(pHの調整方法や排水テストのやり方など解説されています)

注)ピートモスを使う際は必ず水に馴染ませてから使用してください。
馴染ませずに使うと水を弾いてしまい、苗が枯れてしまうことがあります。







実はブルーベリー栽培はピートモスでなくてはいけないということはなく
適当な酸度が保たれ適度な保水性・排水性・通気性が保てる素材があれば
そういったものを利用するのも良いと思います。
最近では縦3cm・横5mm程度のウッドチップを
50cm程度の深さに敷いて薬剤などで酸度を調整しながら
栽培する方法も試みられているいるようです。

ブルーベリー栽培に慣れてきたらph測定器なども利用して
硫黄粉やサンドセットや硫安などを使って土壌の酸度調整をする栽培方法を
試みると良いと思われます



用土素材の三相(固相、液相、気相)のデータ

素材
仮比重
全孔隙率
固相率
液相率
気相率
CEC(me)
田土
1.10
54.4
45.6
44.0
10.4

11〜13

赤玉土
0.64
75.2
24.8
59.8
15.4
20〜30
鹿沼土
0.33
83.3
16.7
63.3
20.0
 
ピートモス
0.10
92.4
5.6
63.8
30.6
77〜128
腐葉土
0.20
90.7
9.3
38.4
52.3
100前後
バーミキュライト
0.36
86.9
13.1
70.0
16.9
100〜150
パーライト
0.18
92.4
7.6
36.8
55.6
0.1〜1
川砂
0.40
45.5
54.5
18.9
26.6
3以下
             
ヤシガラ      9  42  49  

表 配合用土に理化学性(荒木氏、1957年等)
ヤシガラについては屋上緑化における海浜植物導入の可能性より(←PDFファイル)









留意点

最近ホームセンターなどで売られているブルーベリーのラベルに
赤玉土を数割混ぜることを推奨しているものがありますが
生育が良くないとの報告が多いので赤玉土は混ぜない方良いようです。
個人サイトを開設されているブルーベリー愛好家の方の殆どが
赤玉土は混ぜていません

※「ラビットアイブルーベリーの生育およびN,P,K,Ca,Mg,Fe,Mn,Alの吸収に及ぼす土壌pHの影響」と言う調査で好適pHの範囲が狭くなり育て難くなるという報告があります。調査研究参照  2007/08/31追記

ブルーベリーの館さん用土のテストでも生育が悪いとの報告があります。
「ロシア産ピートモスは、ヨーロッパ・カナダ産と性質は似ているが、
植物が吸水できる有効水が3%とほとんどなく、
「湿っているのに植物が萎れる」といった現象が生じる可能性があり、
使用に当たって注意を要する」
(ヨーロッパ・カナダ産は植物が吸水できる有効水は20〜30%)
岐阜大学の福井博一教授のHP内
園芸培土としてのピートモスの性質より引用

「サハリン産ピートモスは単体では問題点があるから
鹿沼土などをブレンドして使ったほうが良さそうだ」ということです。
私はサハリン産ピートモス6:鹿沼土3:パーライト1でブレンドしていますが
鉢が少し軽くなってから潅水する方法で1年間特に問題なく育っています。 
ピートモスについては自然の休憩所さん>Kaz's Berry Garden>
ブルーベリー栽培、と進んでページ中段に「自然の休憩所での用土考」でも
解説されているので参考にしてください。  
用土に鉋屑を混ぜると何故かミミズの発生が多くて汚泥化が早いので注意が必要です。(通気性も悪くなりアルカリ性に近づき最悪、樹が枯れます) 
 

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産地別ピートモスの特徴について




ピートモスはその産地によって特徴が異なっています。

普通はピートモスもキメが細かく不純物が少ないものが良いとされているようですが
ブルーベリー栽培においては多少サイズがまちまちで不純物も少しくらい混じっている方が
用土の劣化(自然分解)が遅くなるということで好まれる方も少なくないようです。



サハリン産ピートモス
pH3.7程度
不純物が多く繊維の長さもまちまちです。
比較的水に馴染ませにくく植物が吸収できる有効水が少ないということで
単体では使わない方が無難なようです。
価格は私が知る限りでは最も安く入手できる限りは
サハリン産を使おうと考えています。
サハリン産ピートモス

「ロシア産ピートモスは、ヨーロッパ・カナダ産と性質は似ているが、
植物が吸水できる有効水が3%とほとんどなく、
「湿っているのに植物が萎れる」といった現象が生じる可能性があり、
使用に当たって注意を要する」
(ヨーロッパ・カナダ産は植物が吸水できる有効水は20〜30%)
岐阜大学の福井博一教授のHP内
園芸培土としてのピートモスの性質より引用

「サハリン産ピートモスは単体では問題点があるから
鹿沼土などをブレンドして使ったほうが良さそうだ」ということです。
私はサハリン産ピートモス6:鹿沼土3:パーライト1でブレンドしていますが
鉢が少し軽くなってから潅水する方法で1年間特に問題なく育っています。 







カナダ産ピートモス
pH3.7程度
キメが細かく不純物も少ないです。
水にも比較的馴染みやすいので扱いやすいです。
たたその分自然分解が早そうで長期使用となると
用土の劣化による問題が早く発生する可能性があります。
価格はサハリン産より若干高めです。
カナダ産ピートモス








エストニア産ピートモス
pH3.7程度
別名ホワイトピートモスと書いてあるようにやや白味が強めです。
その点ではサハリン産に似ているようです。
割とキメが揃っていて不純物も少なく
サハリン産よりは水にも馴染ませやすいようです。
私としてはサハリン産をもう一度
ふるいにかけて高品質にしたような感じだと思っています。
価格はこの商品はかなり高めでした。
サハリン産の1,5倍程度でしたから
出来ればこれは使わないよう考えています。

エストニア産ピートモス








北海道産ピートモス

pH4.5程度
繊維が短いものと長いものがあり、両者をブレンドしたものもあるようです。
私は使ったことがありませんが使うのだったら
繊維が長いものかブレンドを使いたいと思います。
ややpHが高めなので鹿沼土とのブレンドが良さそうに思います。










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植え付け・鉢増し時期

植え付けや根鉢を崩しての鉢増しは紅葉してから1ヶ月又は3月初旬
根鉢を崩さない鉢増しは盛夏以外ならいつでも出来るようです。

(盛夏でも可能のようですがある程度好条件が揃わないと寧ろ傷めてしまう場合もあるようなので
初心者の方などは行わない方が無難かと思われます)





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植え付け場所(鉢を置く場所)

いずれの品種も日当たりの良い場所で栽培します。

ラビットアイ系及びサザンハイブッシュ系品種は1年中日当たりが良い場所で栽培します
(西日が強すぎる場合は出来れば避ける程度で良いようです。)

ラビットアイ系及びサザンハイブッシュ系品種適地※と
言われている地域(特に暖地と言われている地域)で
ノーザンハイブッシュ系品種を栽培する場合は
盛夏には午前中のみ陽があたる程度の場所(遮光も可)でないと
調子を崩すことが多いようです。
※私は盛夏は午前中のみ陽にあたる場所(家の東面壁付近)での栽培をしています。


暖地でのノーザンハイブッシュ系やハーフハイブッシュ系品種の育て方については
こちらでも解説しています→3)ノーザンハイブッシュ系の育て方(栽培)について



※ラビットアイ系及びサザンハイブッシュ系品種栽培適地=南部東北以南
ノーザンハイブッシュ系品種栽培適地=北関東以北





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鉢の選び方



素材について


ブルーベリーの鉢は通気性と保水性、排水性に優れたものが良いとされています。


素焼きの鉢ですと保水力がやや劣ると言われていてダオン鉢程度なら大丈夫だろうと言われています。

10号鉢くらいまでですと最近ブルーベリー愛好家がもっとも利用しているのは
スリット入りのプラスティック性の鉢のようです。


10号以上ですと大きなスリットポットやコンテナなど色々工夫しているようです。





形について

ブルーベリーは浅根性

ブルーベリーというのは基本的には浅いところにしか根を張りません。
系統によっても微妙に違うのですが
とある調査によると「ノーザンハイブッシュ系のジャージーは地植えの場合、
根全体の95%が地表下20cm以内に分布していた」というレポートもあったりします。

因みにラビットアイ系だともうちょっと深いところまで根が伸びると言われていますし、
実際育てている方もそんな風に感じているだろうと思います。

一方水平分布だと同じくジャージーで根から1m近くまである程度の根が存在しているそうです。
と言うようなわけで冒頭の写真ですと黒いのが深さ20cmちょっとで
間口が広いからノーザンハイブッシュ系ってことになりそうです。

緑のは深さ30cm位だからノーザンハイブッシュ系でも良いと思いますが
ラビットアイ系の方が最適なのかもしれません。

白いのは深さ40cm鉢植えだとハイブッシュ系では深い部分はあまり意味がなくなってしまうから
ラビットアイ系がお勧めと言うことになりそうです。


ブルーベリーの鉢








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灌水
(水遣り)
ブルーベリーの育て方(栽培)で2番目に重要

ブルーベリーは乾燥を嫌います
また、ピートモスは一度完全に乾燥させてしまうと
水を吸収しなくなる性質があるのでくれぐれも用土を乾燥させないよう注意してください。
水を吸わなくなった場合のケア




鉢植えの場合

基本は鉢を持ち上げてやや軽くなった頃に水を遣る感じです。


目安としては以下のようになりますがあくまでも
鉢が軽くなってきた時に遣ると言うことが重要です。

春〜秋までは2日に1回
真夏は毎日1回(必要ならば朝晩2回)
冬は3〜4日に1回
(真冬は週1回程度)

水切れすると葉先が黒くなったり(チップバーン )新梢がうな垂れてきたりするので
そのあたりのサインにも注意してください。


私の潅水のやり方について

ブルーベリー栽培では水遣りは盛夏は朝夕2回と言われているようですが
なかなか忙しくて毎日2回はとても出来なくて今年は朝だけたっぷり遣ることにしています。
当初少し心配しましたがラビットアイ系、ハイブッシュ系ともに順調に育ってくれているようです。
(半日日陰に移したハイブッシュ系品種などは二日に一度の潅水だったりします)
実を言うと春も毎日は潅水せず3日に2回程度以下だったので
ブルーベリーの水遣りは全体的に少なめに推移していました。
こういったことは鉢が軽くなってから遣るということを覚えた故なのですが
過湿を嫌う品種以外は過湿気味のほうが良く育つという声もあるので
一概にはお勧めできません。
私の住んでいる静岡南西部のような暖地でも最高の生育を望む場合はともかくとして
盛夏でも1日1回の水遣りでもブルーベリーは大丈夫のようです。



路地植えの場合
極端に雨が少なくて土壌が乾燥してきた場合に灌水します。

水切れすると葉先が黒くなったり(チップバーン )新梢がうな垂れてきたりするので
そのあたりのサインにも注意してください。
(雨が少ない真夏などは要注意です)







水遣りの際の小技

盆栽の水の遣り方で返し水・拾い水というのがあります。

返し水
ブルーベリーを鉢で栽培していると水の染み込みが悪い鉢やマルチの加減で
ウォータースペース(用土の表面から鉢の縁までの水がたまるスペース)が
少なくて中々思うように鉢に水を遣れない場合があります。
そうした場合にその鉢に少しずつ長いこと時間をかけて水を染み込ませるのも良いのですが
それだと無駄に時間がかかってしまいます。
そういう場合にはとりあえずその鉢にざっと水を遣って直ぐにその先の鉢の水遣りに移って
一通り水遣りを終わらせてしまいます。
そうした後でもう1回その鉢に戻って水遣りをします。
最初に遣った水は既に全て染み込んでいるし最初に遣った水のおかげで
幾分か水が染み込み易くなっているから効率よく水を遣ることが出来ると言うわけです。
こうした方法を「返し水」と言います。

↑で挙げた遣り方のほかにも例えば一鉢だけでなく全ての鉢で返し水をするという方法もあります。
いつもなら一鉢にホースで5秒水を遣っていたのを
最初に3秒ずつかけて一回りして再び3秒程度の水遣り繰り返すというような方法も
鉢に確実に水を吸わせるという意味では効果がある場合もあると思います。

拾い水
返し水は最初に一通り水遣りしてから水遣りが足りない鉢に戻りましたが
それとは逆にあらかじめ水の染み込みが悪い鉢だけを先に少し水遣りをしてから
全体の水遣りを始めるのが「拾い水」です。
(大きな鉢と小さな鉢があったりする場合全体的な水遣りのほかに
乾きが早い鉢だけを水遣りすることを拾い水という場合もあるようです)

返し水と拾い水の合わせ技
応用としては拾い水と返し水を両方するというのもいいかもしれません。
特に水の染み込みが悪い鉢があったら全体に水を遣る前にその鉢にやって
全体の水遣りが終わった後でももう一度遣るというようなやり方です。

水遣りする時にこうした事を頭に入れながらすれば今までより効率よくブルーベリーに
水を遣れる場合もあると思うので工夫されてみてはいかがでしょう。
実際のところは言葉こそ知らないけれどこうしたことをしている人も少なくないのだろうとも思います。
意識してやることで新たな工夫が生まれればと思います。










水を吸わなくなった鉢のケア

乾燥してしまった鉢の用土は水をかけてもスーっと通過してしまうだけで
用土は依然乾いたままです。

こういうときは鉢ごと長時間漬けておくとか鉢がすっかり潜るくらいの水の中で
(あるいは水をかけながら)
鉢の縁の付近の用土を揉むように押すと空気が出てきて
徐々にではありますが水に馴染んでくるようです。

ビニールポットなら上から押したりポットごと揉んだりしてもリカバリーできます。
この夏もこんな風に乾燥させてしまった鉢を慌てて湿らせたものでした(笑


こういうときに役に立ちそうな薬も販売されています。

1)サチュライド
例えば6号鉢なら大匙一杯かけるだけで水が用土に馴染むらしいです。
しかも保水性・排水性もUPするとか・・。今買えるのは
1リットル あたり 1.5g(6号鉢で大さじ山盛1杯)
    1平方メートル あたり 30〜40gだそうです。
ベゴニアしょっぷ さんで
150g入りパック350円/300g入りパック 600円
オーシャン貿易  さんで
20kg 15,540円 (税込)/300g 1,029円 (税込)
グリーンドアで一袋400グラム入り700円 

2)サイマトEZ

Berry's Life さんで
1kg 1,700円(内税)

3)透水源
他にも「透水源」という透水剤もウチダケミカルという会社が出していて
こちらは菊栽培とかによく用いられている薬ですが
ピートモスに有効と言うことなのでブルーベリーにも使えそうです。
ただNETでの販売はされていないようなので農協で取り寄せるとか
直接会社に問い合わせるとかすれば良いかもしれません。

















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施肥

まず春、芽吹き頃と6月頃に肥料を与え
9月頃に最後の肥料を与え
紅葉の頃には肥料が切れているようにすると
凍害も受けにくくなり良いようです。





骨粉入り醗酵済油粕

骨粉入り醗酵済油粕を鉢の号数と
同じ数かやや少ない程度をやります。

 




IB化成
2007/6/29
IB化成という緩効性肥料を使ってみました。
肥当たりが少なくて長期的に効くそうです。
ハチパラエース
IB化成 ハチパラエース


追記
私の住む地域のように温かい地域で
来年、収穫予定がないような苗などでは10月初旬頃まで
追肥した方が成長が良いようです。
凍害は受けますがそれ程影響はないようです。
それよりもその間の根の成長が大きいと思われます。




2007/08/02追記
ブルーベリーにとって良い肥料と悪い肥料


ブルーベリーはアンモニア態窒素を好み硝酸態窒素では
生育が悪くなる場合があるようです。

成分については容器の裏面などに表示されているので
全窒素量のうちの60%以上程度をアンモニア態窒素が占めているものが望ましいと思われます。

ブルーベリーは化成肥料の場合ですが窒素には大まかに分けると
アンモニア態窒素と硝酸態窒素があります。
アンモニア態窒素でなければ硝酸態窒素になります。





アンモニア態窒素が100%でブルーベリーに望ましいと言えます。
(これは即効性肥料です。多すぎると肥焼けを起こすので施肥量には注意が必要です)





成分にアンモニア態窒素が含まれていない場合でも
分解過程でアンモニア態窒素になる素材が含まれている場合はブルーベリーに適していると思われます。

、IB化成は分解される過程でアンモニア態窒素に変わるので
ブルーベリーには適しているとされています。







2007/08/03追記
ブルーベリーがアンモニア態窒素を好み硝酸態窒素では
生育が悪くなる場合があるという報告



ブルーベリーの好酸性・好アンモニア性に関する栄養生理学的研究

アンモニア態窒素と硝酸態窒素を与えた場合に
低濃度(14mgLマイナス1乗)の場合はどちらも余り変わりはないが
高濃度(24〜44mgLマイナス1乗)になった場合、硝酸態窒素では
アンモニア態窒素の場合よりも根の生育が悪くなり
樹全体の生育も悪くなるということのようです。

以下硝酸態窒素が高濃度の場合

N(窒素)P(燐酸)K(カリウム)Ca(カルシウム)Mg(マグネシウム)の
吸収の低下が起こる。
(特にCaとMgの吸収比率の低下が激しく葉や果実に影響する)

吸水量の低下が起こり耐乾性の低下にも結びつく
これは根の生育が悪くなり枝葉とのバランスが崩れ枝葉に障害を起こし
樹の生理機能が著しく低下したことが要因と考えられる。

中略
ブルーベリーは根や葉の硝酸還元酵素活性が低いため
吸収した硝酸態窒素の同化効率が低くタンパク質合成量が減少する。
従って硝酸態窒素を施用した場合はアンモニア態窒素よりも生育が低下する。

アンモニア態窒素なら生育が向上する濃度であっても
硝酸態窒素では生育が悪くなったり吸水力低下や耐乾性が低下してはつまりません。

ブルーベリーに施肥するさいの肥料はアンモニア窒素態であることを
確認することをお勧めします。

※論文を詳しくごらんになりたい方は↓こちらから行けます。
恵泉女学園大学園芸文化研究所報告 : 園芸文化 恵泉女学園大学 3 (20060520)
論文はpdfファイルです。
(上段にあるのでタイトル右の「CiNii」 をクリックしてください)
「ブルーベリーの好酸性・好アンモニア性に関する栄養生理学的研究」









2007/05/21追記
固形肥料よりも液肥を与えたほうが成長が良いという報告があります。

2001年5月中旬から2001年9月中旬までの4ヶ月の調査です。

 肥料形態          Nui                Puru                   Reka
 
 無肥料 4,4 1,8a 1,6a 6,5a 2,1a 1,7a 12,3ab 5,1a 3,0a
 固形肥料 4,7 3,0a 3,3a 6,7a 5,1b 4,4b 7,9a 5,7 4,6a
 液肥 4,9 9,3b 9,0b 11,8b 16,8c 13,3c 23,1b 21,8b 12,6b

固形肥料は化成肥料のマガンプ(6-5-3,5)、
液肥はハイポネックス(6-6-6)を1500倍に希釈しph4,5に調整した培養液を点滴方式で毎日潅水したようです。
※ハイポネックス(6-6-6)はネット通販では450mlで800円前後のようです。


固形肥料に比べ液肥を与えたものは地上部は全ての品種で2〜3倍の成長が見られ
根についてはNuiにはあまり差異が見られなかったものの
Puru・Rekaについては2〜3倍の成長が見られた。


ブルーベリーの商業的栽培は溶液栽培法により増収の可能性があると結んでいます。

ほとんどが英文の報告(pdfファイル)で
結論のみ和文があります。

※論文を詳しくごらんになりたい方は↓こちらから行けます。
園芸学会雑誌  園芸学会  72(1) (20030115)
論文はpdfファイルです。(上段にあるのでタイトル右の「CiNii」 をクリックしてください)
「ニュージーランド産の北部ハイブッシュブルーベリー品種Nui,Puru,Rekaの
栄養生長に及ぼす肥料形態の影響」

デメリット
尚、液肥はコスト的には高いことが多いので低コスト栽培では
問題がある場合もあるかと思います。




2007/05/25追記
水溶液の酸度調整はクエン酸が有効のようです。
点滴方式が無理な場合は潅水の時に溶かす方法もありそうです。
また、水溶液をph4,5にするのが難しい場合は
別途クエン酸や硫黄華で調整しても良さそうです。

クエン酸やブルーベリー用の液肥は
Berry's Lifeさんで取り扱いがあるようだから試されても良いかもしれません。
(Berry's Lifeさんでは既に液肥での施肥の良さに着目されているようです)


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微量要素の施肥




ブルーベリーは微量要素はなくても普通に育つのですが
微量要素も施肥した方が良さそうなの規定の量より少なめに施肥することにしました。


この肥料はpH5.5〜6.5あたりでの効き目が良いようです。
その範囲で水溶性マンガンが増えるとなればクロロシスの抑制も出来るのではと考えています。





微量要素肥料「ハイグリーン」

成分
苦土14.00 マンガン 0.40 ホウ素 0.30 鉄 2.00 銅0.02 亜鉛
モリブデン 0.03 コバルト0.004 コロイド 0.004 珪酸 16.00
微量要素肥料 ハイグリーン


施肥量については袋には1平米あたり100g〜300gとなっています。
この肥料がなくても普通に育つわけだから私としてはかなり少なめで
1平米あたり20〜30g程度、コンテナだったら5gとかやろうと思っています。

販売元の説明は↓こちらです
ハイグリーン



2008/11/10

2008年に1シーズン使用しての感想
この肥料を使ったから特別成長が良くなったかと言うとそんな感じは特にありませんでした。
ただ、我が家のブルーベリーも鉢増しして2年以上が過ぎて多分pHも上がってきていると思われるのですが(今年は硫安もあまり遣りませんでした)
今年は殆どクロロシスを見なかったように思います。
自根ハイブッシュ系が減ったこともあると思いますが成長が際立って良くなることはないけれど
不調になる木が少なくなったように感じています。


因みにハイグリーンはブルーベリーのみならず、他の野菜にも牡蠣殻石灰と一緒に使っていますが
そちらの方はかなり生育が良くなったように思います。





注)苦土にも硫酸性のものと水酸化のものがあり、
水酸化苦土だとphがいつの間にかアルカリ性になってしまうそうです。
今後購入予定の方はご注意ください。
山堀さんからの情報です。









カルシウム肥料の施肥

カルシウムと言うのはどういう働きをするかと言うと
根の発育促進、病害に対する抵抗力強化、硝酸態窒素の吸収促進、加里や苦土分の吸収調整などをする成分です。

ブルーベリーの場合は普通の石灰などですと土壌が中性化されてしまいます。
ブルーベリーは強酸性土壌で良好な生育をみせる植物なので普通のカルシウムは施肥できません。

吉野石膏さんから「ダーウィン5050」というブルーベリー専用のカルシウム肥料が発売されました。

成分は硫酸カルシウムが殆どでpH4.3に調整されており
(カルシウムと硫黄を混ぜることによって酸性維持できる)
用土のpHを上昇させることなくカルシウム分を施肥できるようです。

「ダーウィン5050」
ブルーベリー専用 カルシウム肥料 ダーウィン5050
20kgで1300円程度です。

硫酸カルシウム93%(内カルシウム30%、硫黄16.6%)


新植え付け時は1uあたり100g混入、
それ以降は春と秋に1u40g〜60g程度散布するとしています。


ph4.3と言うことなので用土のpHがそれより大きい場合は幾分かはphを下げる効果も
あるかもしれません。


今までブルーベリーにはカルシウム分は施肥できないものと諦めていましたがこれならカルシウム分も施肥できそうです


ダーウィンの商品ラインナップ


2008/05/14
まだ発売されたばかりで販売ルートも吉野石膏さんの石膏ボード(タイガーボード)の
流通ルートとは違うルートで販売展開されているようです。
関東あたりではホームセンター等で販売されているようですが
地方で入手希望の方(私もそうでした)は今のところは
吉野石膏(株)セラミック営業部03(3216)2670さんまで問い合わせて
各県の販売店や代理店等を聞くのが良いようです。




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マルチ

比較的乾燥を嫌うブルーベリー栽培では
マルチをしたほうが樹の成長は良いです(保水性が高上するので)
そのほか保温性も高上しますし、マルチの材料によっては
ブルーベリー栽培においてもっとも厄介な害虫である
コガネムシの幼虫の侵入の予防効果のあるものもあります。



マルチ材料


籾殻
風に飛ばされやすいですが
コストパフォーマンスも良いのでポット苗などでは使いやすいです。



コストは低いが分解の過程でブルーベリーに好ましくない
影響が出ることが指摘されています。
分解の早い段階で取り替えれば問題ないと思います。


製材屑
(最近私も利用していますが風で飛ばされやすくあまりお勧めではありません)


ウッドチップ
(針葉樹のチップはコガネムシの幼虫への忌避効果があるので望ましいが
広葉樹のチップはむしろコガネムシの幼虫を誘引する場合があるので望ましくない)
デメリット ややコスト高


インテリア・バーク
見栄えが良く効果も上々
デメリット コスト高


セダム類
私は偶然生えてきたセダム類をマルチ代わりにしています。
ブルーベリーにどういう影響があるかは分かりませんが今のところ(3シーズン)問題なく育ってくれています。

コスト的には最上だと思います。

ブルーベリー セダム類でマルチ



なおセダム類はCAM型植物なのでブルーベリーとはそれ程水分の競合はしないようです。


CAM型(Crassulacean Acid Metabolism、ベンケイソウ型有機酸代謝)とは特殊な光合成で
夜に気孔を開いて二酸化炭素を取り込み、リンゴ酸に変化させて貯え、
昼は気孔を閉じて貯えたリンゴ酸を使って光合成を行うので蒸散による水の損失は少ない


参照↓(外部リンク)
屋上緑化における海浜植物導入の可能性 (←PDFファイル)






参考リンク

千葉県農業改良課技術指導室さんのレポートです。
公園や街路樹等のせん定枝チップ、木材のチップ、稲ワラ、籾殻などが取り上げられています。

ブルーベリー園の地表面管理






マルチに松葉を用いると何故かミミズの発生が多くなりがちなので注意が必要です。








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雪対策



地植えの雪対策

雪国ではブルーベリーも雪の重さで枝が折れないように雪囲い(冬囲い)をしたほうが良いようです。


ブルーベリーの根元に太い支柱を立てて紅葉が終わり頃になったら
その支柱に枝を束ねて一緒に巻きつけて纏めて細くしておくというものです。

以下の新潟県の中山間地農業技術センターさんからの
より効果的なブルーベリーの簡易雪害防止法をご覧いただければイメージしていただけると思います。




新潟県の中山間地農業技術センターさんから
より効果的なブルーベリーの簡易雪害防止法が発表されました。

具体的には「冬囲いに加えて肥料袋を活用し、樹の上部にくくりつける方法」です。

これについても同センターさんが写真とデータ付きのレポートがあるので
↓そちらをご覧頂けば一目瞭然なので宜しければご覧ください。

中山間地域に適したブルーベリーの簡易雪害防止法





鉢植えの雪対策

鉢植えの雪対策はぶるーべりーさんのブログのブル−ベリ−畑から の
静かに降る雪・・・・・
(写真付)によりますと
(根雪になるような寒冷地の場合ですが)


雪による枝折れを防ぐために雪が根雪になった頃に鉢植えのブルーベリーを
雪の上に倒したままにして春まで寝かせておくと良いそうです。







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病気







@)blueberry rust(サビ病)

ラビットアイ系のデライトに被害が出ることが多い病気のようです。
この病気などの影響でUSAではデライトの作付け面積は減少しているようです。

葉の裏側を見るとまさに錆がついている感じです。



この病気について最も分かりやすく説明しているのが↓こちらです。
Michigan Blueberry Facts


内容についてはヤフーの翻訳にかければ書かれている事の大体のことは分かると思いますが、
菌による感染で感染元はベイツガの木にあるようです。

このサイトでは周囲0,5キロにあるベイツガを取り除き
感染が疑われる樹を排除して殺菌剤を塗るという対処法が示されています。



木の下の方にある葉が普通よりも早く落ちてしまうようですが収穫にはあまり影響はなく
樹を枯らしてしまうほど悪質な病気ではもないので然程心配する必要はないようです。


実際、2006年の暮れにこの症状らしきものが多発した報告がありましたが
落葉した後、春になってノーマルの状態になったようでこれについての報告は一切ありませんでした。

ブルーベリーサビ病についての参考リンクも二つほどUPしておきます。
Blueberry Rust
Leaf Diseases of Blueberry







A)Septoria Leaf Spot(ブルーベリー斑点病)


英語だとLeaf Spotと言いますが日本語では斑点病となるようです。


斑点病

Leaf
サビ病との違いは裏を見て黄色の粉が噴いてはいないのことで分かります。(写真右下)


斑点病については秋に良く見られ見た目が悪くなるのですが木自体が
枯れるとか収穫が減るとかいうことは無いので
私の場合は今までは基本的にこのためには特になにもしていません。
葉が落ちてしまえば来春には普通の葉が出てきます。


今回紹介した斑点病はあまり被害は大きくないのですが
斑点病の中にも性質が悪いのもあるらしく収穫量を減らす斑点病もあるようです。
(これはSeptoria Leaf Spotという斑点病でAnthracnose leaf spotは炭疽病斑点病というようです。
後者の方が性質が悪いようです)

今日紹介した斑点病やその他の斑点病について情報やの対処法についても
時間があるときに調べようと思っています。


病気の葉を処分して枝にも症状が出たらそれも焼却処分すれば良いようです。

ブルーベリー斑点病の対抗農薬として
キャプタン・有機銅水和剤とクレソキシムメチル水和剤(日曹ストロビードライフロアブルなど)が登録されています。


参考HP
Leaf Diseases of Blueberry
Leaf spot diseases













ブルーベリー灰色かび病



写真

ブルーベリーの灰色かび病(新発生
道南農試・中央農試・渡島農業改良普及センター本所さん


ブルーベリー灰色かび病
埼玉の農作物病害虫写真集さん



千葉県↓ではストロビードライフロアブル散布とやはり花弁を落とすことを推奨されています。
品目別栽培カード21 ブルーベリー栽培 
千葉県農林水産部さん


↑肥料や農薬使用の指針のほか、チャバネアオカメムシ(この害虫、我が家でも見かけていましたが、
こういう悪さをしているとは知りませんでした)と被害果の写真もあるので一読されることをお勧めします。


なお、農薬についてはストロビードライフロアブルではなくてカリグリーンですと有機農産物に使用可能なので
必要に応じて使い分けるのも良いかと思います。












ブルーベリーバルデンシア葉枯病

岩手県において2003年に発生し2006年には広域に広まったようです。
対処法は地際からのヒコバエから感染するということなので春先にヒコバエを取り除いて
感染した葉なども焼却などで処分するということのようです。

詳しくはレポートをご覧ください。
岩手県農業研究センターさんからのレポートです。

↓2ページのPDFファイルです。
ブルーベリーの新病害「バルデンシア葉枯病」の発生







ブル−ベリ−赤色輪点病


病原ウィルス:BlueBerry red ringspot virus (BRRV)

ウィルス感染で葉や茎、果実に赤色の輪や斑点が生じる病気

千葉県農林総合研究センタ−病害虫防除課

千葉県農林総合研究センタ−病害虫防除課 最新の発生予察情報 内の 
3月11日発表の病害虫発生予察特殊報 第4号 (PDF 50KB)
というファイルに写真が載っていました。


ちょっと気持ち悪かったです・・・。



傾向と対策

会津若松農業普及所主催
岩手大学名誉教授 横田清先生による「ブルーベリーの基礎」と題した講演の内容において



病原はウィルスであり虫(特にアブラムシ、カイガラムシ,ヨコバエなどの木の樹液を吸う害虫)が
運ぶ可能性が大きく病虫害に関しては、木の裾を丁寧に剪定し風の通りを良くすることが大事

今のところこの症状が出ている種類は、シエラ、デュークの二種類で、
この二種類は、動かしたり、接木に使わないほうが無難ということだそうです。


風の丘の風太郎さんさんのブログ記事↓より引用
ブルーベリーの成長
昨日の講習の実践



発見したらその木を抜いて焼くなどして処分するほかないようです。










その他の葉の病気


こちら↓を参考にしてください。
Leaf Diseases of Blueberry






ブルーベリーの帯化

帯化現象というのは、帯化病とも言い、生長点が側方に増加することでおこります。
感染性の病気ではないから適切な予防法などはないようです。

帯化は珍しい現象なので一部の植物では珍重されることもあるようです。
詳しくは↓こちらをご覧ください。(外部リンクです)


帯化とは何か

帯化病

ポット上げもしたことですし、特に伝染すると言うわけでもないので観察を続けます。


ブルーベリーの帯化








ブルーベリーの根の病気



根腐れ病(root rot)

過湿にして根腐れさせてしまった経験があります。
根腐れは基本的には過湿にせずに通気性を良くすれば改善されるようです。

↓参照
Phytophthora root rot

 

 

根瘤病(Root-lesion)


根瘤病(根こぶ病)は一般的にに線虫よって引き起こされます。
ネットで調べるとやはりブルーベリーも線虫(Nematodes)によって根瘤病になるようです。


カルスの盛り上がりですがこう沢山あるのは明らかに異常です。
どうやら根瘤病のように思います。
ブルーベリー根瘤病(根こぶ病)
取り除いた患部(左)根洗いした後(右)




対処法としては線虫駆除剤を使用し用土を薫蒸するのが良いようです。

栽培3シーズンですが5号鉢以上の苗を150鉢くらい育ててきましたがこんなのは初めてでした。
木自体は元気なのでとりあえず患部を取り除いて用土を洗い植え替えましたが処分しようかどうか迷っています。



線虫の写真は↓こちらです
やはりちょっと気持ち悪い。
ROOT-LESION NEMATODE


米国の線虫や根瘤病対処法のサイトも幾つか貼っておきます。

Nematodes

Blueberry -- Nematode (Root-lesion)


Blueberry Site Preparation

Management of Nematodes in Blueberry








根頭癌腫病(ガンシュ病)-Crown gall

根頭癌腫病は土壌細菌によるもののようです。

根瘤病との違いは根瘤病の方は根の先端付近に出来るようですが
癌腫病は割りと根の付け根付近に腫瘍が出来るようです。

ノビリスのサッカーで低いところで真横に伸びているサッカーがあったので
かなり深いところで切除したところ変なものがついていました。
ブルーベリー根頭癌腫病
瘤を切ったのが右の写真です。



メカニズムについては↓こちらで分かりやすく解説されています。


FUSHAさん(薔薇栽培)のページ
根頭がん腫病

ひつじのお庭
根頭ガンシュ病について 〜アグロバクテリウム属


米国のサイトによりますと
「対処法は地植えの場合はその場所では少なくとも2〜3年は野菜や草などを栽培して癌腫がでた木は焼却処分すること」
となっていました。↓参照
Crown gall
↑写真つきです。


「植え替えの時コブをとって後ストレプトマイシンの500倍液に3時間ほど浸けて、
その後に植える」という方もいるようです。



2008/01/29加筆
予防薬としてバクテローズ(アグロバクテリウムラジオバクター剤)が登録されました。
苗の根部を希釈液(20倍)に1時間浸漬する。
すでに感染した苗に対しては、効果がないようです。




↓参考リンク
Blueberry -- Crown Gall




米国のサイトは↓こちらで翻訳すると若干は意味が汲み取れると思います。
Yahoo!翻訳




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肥料分の析出について



毎年3月くらいになると枝に白い粉状のものが付着しているものが見られます。

この現象は肥料分が水分と一緒に吸い上げられた後、放出され
それが結晶化したものとされています。

今のところこれで枯れたと言う話も聞かないのでそれほど心配はないと思いますが
心配でしたら肥料を少し控えてみるのも良いかも知れません。


ブルーベリーの肥料分の析出







2011/04/27

上記の現象が葉においても確認できました。
7,5cmビニールポットにIB化成を2粒ずつ入れていましたが
それでも多かったのかも知れません。

苗自体には問題なく順調に育っているようなので
肥料は減らさずにそのまま観察を続けています。








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成長障害



クロロシス

写真のように葉脈に緑が残り、その他の部分が白っぽく色が抜けたような状態
になることをクロロシスと呼んでいます。




マンガンの欠乏によって発生します。



用土の酸性度が低くなると(Phが上がる)マンガンが欠乏します。

対処法は硫黄華や硫安などで用土の酸性度を上げれば回復します。









※以下クロロシス発生原因についての論文紹介


「ブルーベリーにおける新梢先端葉クロロシスの発生原因と対策 」

用土は黒ボク土と粘土鉱質土の5:5のブレンドの場合や
黒ボク土のみと粘土鉱質土のみの場合でも調査しています。

低ph区(4.0〜5.2)と高ph区(5.5以上)での比較です。

今まで言われていた鉄(Fe)などの減少は認められず
クロロシスを発生したものそうでないものと唯一際立って差異(減少)が認められたのは
マンガン(Mn)だけでした。


従ってクロロシスはマンガンの欠乏によって発生するということのようです。



このマンガン量の減少については先日紹介したこの論文でも同じ結果が出ています。
「ピートモス施用, 窒素形態および土壌pHがラビットアイブルーベリーの生育と養分吸収に及ぼす影響」
研究紀要  恵泉女学園園芸短期大学  35 (20040320)
論文はpdfファイルです。
(上段にあるのでタイトル右の「CiNii」 をクリックしてください)


ではどうしてマンガンが不足してしまうのか?というと


低Ph土壌と高Ph土壌の交換性マンガンを比較すると高Ph区の交換性マンガンが
際立って減少しているので(土壌を変えても同じ結果でした)
土壌Phが高くなると土壌の交換性マンガンが減少して不溶化し
ブルーベリーがマンガンを取り込めなくなることが原因のようです。



再現試験においても土壌Phを上げると確実にクロロシスが発生し
葉中マンガン含有率と土壌中交換性マンガン含量が低かったとしています。




対処法としては硫黄華などで土壌Phを下げて
土壌中の交換性マンガン量を増やしブルーベリーがマンガンを
吸収しやすくすることが効果的としています。



因みにマンガンの葉面散布も有効な可能性はあるが今回の方法では
改善は見られなかった。
(散布量及び散布間隔、散布回数などを変えることによって改善する可能性が
あることは示唆しています)

この論文はとても分かりやすい論文なので全文をご覧になることをお勧めします。


※論文を詳しくごらんになりたい方は↓こちらから行けます。
農業生産技術管理学会誌  農業生産技術管理学会  11(1) (20040515)
論文はpdfファイルです。
(上段にあるのでタイトル右の「CiNii」 をクリックしてください)
ブルーベリーにおける新梢先端葉クロロシスの発生原因と対策








チップバーン


ブルーベリーを栽培していての葉先が枯れこむことが間々あります。
水切れの場合や肥料の遣りすぎによる葉焼けの場合が多いようです。




水切れのチップバーン
ブルーベリーのチップバーン
この程度でしたら直ぐに回復しますがもっとしっかりした緑の葉が枯れこむと深刻な場合もあります。

葉先にチップバーンを見かけたらまず水切れしていないか調べてください。

鉢植えなら鉢を持ち上げれば直ぐに分かります。

からからに乾いてしまった場合はちょっと水をかけたくらいでは
ピートモスが水を弾いてしまうので
↓こちらなどを参考にしてケアしてください。
水を吸わなくなった場合のケア







ブルーベリーの塩害 


2009年10月の台風18号で当地付近でブルーベリーに塩分が混じった雨があたり障害が発生していたようです。

丁度、当地は台風上陸のやや東側に位置していたので
上陸の際の風がもっとも強いときの風向きが真南だったら
かなりの塩水が巻き上げられて陸地にも降り注いだようです。

海から5キロ程離れた我が家での被害はさほどでもありませんでしたが
海から1キロも離れていないブルーベリー園でははっきり被害が見て取れました。

具体的には肥焼けの様な症状ですが、基本的に南からの風が当たる部分に顕著に現れていました。
葉の縁が茶色く変色しています。

ブルーベリーの塩害



比較的低い部分や北側の葉には現れていないから時期的なこともあるし
おそらくこの程度で落葉して栽培自体にはそれ程影響なく済みそうです。


あまりに強い海風が当たる場所だと栽培に影響もあるかも知れませんが
通常は海から1キロも離れていれば大丈夫だと言うことだと思います。







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害虫

ブルーベリーに集う虫たち内害虫をご覧ください




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鳥害対策


ブルーベリー栽培で用土の次に重要かもしれません。

ブルーベリーは鳥も大好きで果実もさることながら花も鳥に食べられてしまいます。

最も被害が大きいのはヒヨドリで果実ばかりでなく花も食べられます。



ヒヨドリ
写真をクリックすると動画が見れます。
(18秒のYouTube動画です)
花を食べるヒヨドリ



もっと綺麗なYouTube動画↓です(1:37秒)
花を食べるヒヨドリ
福田さんがUPされた動画です。






最も良い方法はネットなどで覆って物理的に鳥が入れないようにすることです。


キラキラ光るテープ、大きな目玉、カラスの屍など鳥が嫌うアイテムで鳥除けを狙っても
慣れてしまって効果は持続しません。 


(ネット以外で鳥が嫌ったり逃げる要素を満載した鳥害防止用複合威嚇装置なども
開発されているようですがコスト的にも高いし趣味のレベルではなさそうです)

因みにネット以外の鳥が嫌う要素については↓こちらで詳しく解説されています。
中央農研 鳥獣害研究サブチーム・鳥害対策




ネットでカバーする期間は開花の時期と収穫の時期です。

家庭の庭での栽培でしたら花が終わったら一旦ネットを外して
収穫の時期に再びかけなおすのがお勧めです。
(ネットの劣化も防げますし、やはりネットは庭の美観も損ないますから)


花はハイブッシュ系もラビットアイ系も殆ど一緒に咲くから全部の品種を守らないといけないから大変です。
それでも多少のズレはあるからそういうものはネットでカバーされているスペースに入れ替えることで少しは省スペースも計れます。
(花の時期は葉があまり出ていないから詰めて置けるのも助かります)


収穫のときはラビットアイ系とハイブッシュ系では大分時期がズレるので
入れ替えすればスペース的には大分狭くても済むことになります。
(葉や枝が伸びてあまり詰めて置くことはできなくなります)








私の場合は網目2センチで2メートルx50メートルの網をホームセンターで3000円で買って使っています。
初年度はこのネットで収穫ルームを作ったり1本のみをネットを袋状にしたもので包んだりしていました。

将来的には庭全体をネットで覆うことも検討しています。






我が家の防鳥






バーゴラを利用した収穫スペース

2007年度は収穫できる本数も少ないのでバーゴラの部分にネットを張って
収穫ルームを作って収穫期を迎えた苗をこの中に移動しました。








少数本を個別にネットで覆う場合


地植え1本の場合
2メートル幅のネットを4メートルで切って畳んで両側を縫って袋状にしたものをかけました。
ボールドウィン(バルドウィン)ネットかけ




地植え2本の場合や鉢植えを並べる場合
左のパウダーブルーの左端から右のブライトウェルの右端までが約3mです。
手前が3m、向こう側が3m、前後の幅の分が左右で1mずつで3x2+2=8
2メートル幅のネットを8メートルで切って折って畳んで切り口が合わさった部分と
4mの片側の辺を縫って袋状にしたものをかけました。

多分、地植えでもあまり木を大きくしないで並べている場合とか
12号くらいまでの鉢植えを並べる場合ならこう具合にネットを袋状にしたもので
ブルーベリーを覆えば鳥害は大分防げそうに思います。
2本用の防鳥ネット







コンテナのネット掛け


8本(ラビットアイ系5本とハイブッシュ系3本)を覆うことになりました。

方法としては地植えの少数の木のネットがけと同様で
20mm、2mx50mのネットを適当の長さに切って袋状にして覆うものです。


当初、コンテナの短い辺を合わせるようにして並べて掛けようと思いましたが
ネットが足りなくて(ネットが残り8mでした)已む無くコンテナの長いほうの辺を合わせて並べました。

ブルーベリーは姥桜同様、殆どの品種が花が先なのでこういう場合は助かります。
かなり詰めてもまだ風通しが悪くなるということはありません。
とりあえず受粉さえ終わらせてしまえば後はネットを外せますし、
収穫の時はラビットアイ系とハイブッシュ系は時期がかなりずれるから
例えばこの8本でも6〜7月はハイブッシュ系だけネットで覆って、
ハイブッシュ系の収穫が終わったら今度はラビットアイ系5本にネットがけすれば良いことになります。

コンテナのブルーベリー
のネットがけ

ネットの裾を窄めるフック

コンテナのブルーベリーのネットかけ


同様の地植えのネットがけだと地面までネットが届くのですがコンテナだと高さが足りなくて表土までになってしまいます。
樹冠の方がコンテナよりも大きいからどうしても裾が大分開いた状態になるのが気になりましたが
これについては針金などでフックを作ってネットに引っ掛けて株基に掛ければ裾も窄まって大丈夫みたいです。
針金は何でも良いんですがあり合わせの針金ハンガーを曲げたりして掛けておきました。






ネットを袋状にするための縫い方について

私が使っている20mm目、2mx50mのネットを縫って袋状にしたりする場合は
大工さんなどが良く使う水糸で1目飛ばしに縫っています。
耐久性もあって特に見苦しくもないからお勧めです。
ブルーベリー用ネットの縫い方(縫い目)








フェンスを利用したブルーベリーのネット

スペースの骨組み(1)
竹2本と直ぐには折れない程度の角材に穴を開けて針金ハンガーの針金で留めました。
針金を通して留めただけです。
こんな感じで1本をフェンスに縛って固定してもう1本は下だけ土に埋めました。
こんなのをもう1本作って立てれば一応スペースが作れます。
固定されていないほうの竹の頂部を互いに棒などで固定すればもっとしっかりすると思います。
フェンス際のネットの骨組み




スペースの骨組み(2)
当初、横棒は必要ないかとも思っていたのですが竹が簡単に沢山取れたからつけることにしました。
あればつけたほうが良いですね。こちらの方が断然しっかりしています。
地植え2本とユスラウメを含めて8本が入っています。
フェンス際のネットの骨組み

東側のフェンスです。
(高さ2m、幅1m、長さ5m)
上と脇は以前もらった網戸のネット、
手前は家にあった金網も使って間に合わせました

西のフェンスのスペース
(幅1m、高さ2m、長さ4m)
コンテナサイズ4本と10号が2本入っていますが
10号があと2本くらい入れられそうです

いずれも正面はネットを垂らすだけにして
必要なら左右を引っ掛けて留める程度にしています。
ネットを持ち上げれば正面は全開に出来るので鉢の移動とかに便利だろうと考えたからでした。
西側のフェンスはネットが9mで540円、東側のフェンスはネットが7mで420円。
その他は家にあったものと竹は、只だったから割と安く上がりました。








バーゴラと庇(ひさし)の下を利用した収穫スペース


ホームセンターで糸は弱いけれど安価なネットを買いました。
448円のネット(3cm目、3,6mx18m)です。
初めて使うので勝手が分かりませんが上端と下端に穴があって其処に紐などを通して広げて使うという代物のようです。
普通こういう網はポールなどを立てて水平に収穫スペースの天井部分などを覆うらしいのですが、
これで庇から地面までを垂直に垂らして覆うというのが今回の私の方法です。
安価な赤いネット

庇(ひさし)の下の部分
幅が1m程度なので
やや小さめの鉢のを1列に並べてあります。
庇に横に伸びているビニール紐から
ネットが下がっています。

バーゴラの部分
バーゴラの天井の部分には緑の2cm目の
ネットで塞ぎました(去年の使い回しです)
こちらはある程度幅があるから結構の鉢数を
おくことにしています。

写真をクリックしてブログの方の写真をクリックしていただければ
庇から地面までを覆っているネットも見えると思います。
庇下とバーゴラを利用した防鳥スペース

赤いネットが448円、グリーンのネットは約10m使ったので600円、
ビニールの紐は30mで50円、〆て1100円で出来上がりました。


赤いネットを使う上での留意点
ネットをかけているときに蕾とかにネットが触るとすぐに引っ掛かりました。
それを外そうとするとまたあっちが引っ掛かるという風で一人でやるのは多分無理だと思いました。
鉢とか何もない状態でネットを張って後で入れるなら可能だと思いますが
それでも蕾や枝が、かなり引っ掛かると思います。
ネットの糸がそんなに強くないから無理して引っ張るとすぐに穴が開きます。

一応出来上がりましたがネットの糸が弱いからどれほど持ち応えてくれるか正直言ってかなり心配なところです。
せめて今年の収穫が終わるまでなんとか持ってくれれば言いのですが。












建物の庇とポールで庭全体をネットで覆う




40mm、9x18mのネット50坪
5mm径のビニール紐
広げたかは↑の写真参照

庇と反対側にネットを数本立てます
庭に木がある場合は
其処にもポールを立てます。

ポールはバケツに石を
入れ固定しました

ブルーベリーのネット張りの準備






西側

東側

ブルーベリー用 庭全体を覆うネット掛け

小さな写真で分かりにくいですが
図のようにネットをかけました。
クリックすると大きな写真もご覧いただけます。






西端

北西

東端

ブルーベリー ネット張り 











30mm目ネットに変更


45mm目ではムクドリを防げないと言うことがわかり30mm目のネットを被せて張りました。

去年は多少弛ませて張っていたからかえって通り抜けられなかったようですが
今年はピンと張っていたのが寧ろ災いしてネットを抜ける際は羽を畳んでまるで弾丸のようにネットをすり抜けていくのです。

ムクドリは我が家のお隣の東西の戸袋と迎えの家の戸袋にも営巣しています。
最近我が家の戸袋に侵入し始めたので流石にガムテープ貼ったくらいにムクドリが多いのです。

スズメは仕方ないと思っていましたがムクドリが進入するようでは我が家ではネットの意味をなしません。

都会や市街地などではムクドリの異常繁殖もあるようなので
ムクドリが多く生息する地域では30mm目のネットをお勧めします。

30mm目 防鳥ネット













他に黒い釣り糸を適当な場所に張っておいて鳥を驚かすというのも効果があるようです。
前橋ブルーベリーの会さんによるとキラキラ光るテープと釣り糸でかなり効果があると報告されています。
これもやはりネットほどではないにせよ物理的に鳥を入り難くするという点ではネットに近いのかもしれません。

参考リンク
前橋ブルーベリーの会さん・ブルーベリーの防鳥方法



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収穫関連


収穫期間

ブルーベリーは品種によっても異なりますが1本の樹で3〜4週間にわたって
収穫が続きます。

ハイブッシュ系とラビットアイ系を栽培することによって3ヶ月以上に渡って収穫が可能となります。



収穫量

収穫量は品種によってもまちまちですが一般的には

成木1本の収量は
ノーザンハイブッシュ系 2〜6キロ
サザンハイブッシュ系で 1〜4キロ
ラビットアイ系 4〜9キロ
といわれています。



収穫方法は手摘みと機会収穫がありますが日本では殆ど手で収穫されています。







収穫の仕方




収穫する時間帯


ブルーベリーは出来るだけ低い気温の方が保存も利き、味も良いことから
なるべく朝の早い時間帯に収穫する事が望ましいとされています。

夜露が降りた場合は朝日が出て夜露が乾いた頃に収穫すると良いでしょう。




収穫のタイミング


果実全体が完全に着色してから5日〜8日程度樹上にそのままおいてから収穫する。

これは完全に着色してもその時点では糖度が低く酸度が高いからで
数日間樹上におくことによって甘さは増し酸味は薄らぐことによる。

また、完全着色から7日後には果実が最大で35%程度肥大するからでもある。


なお、摘み取り園などで食べる場合など完全着色の時期が分からない場合は
完熟のサインを参考にする。参照↓

完熟果の見分け方(完熟のサイン)




以上のようなことから1本の樹の収穫は5〜7日毎とするのが望ましい。





なお、ブルーベリーの作り方の著者小池先生によりますと
生産者が出荷用に収穫するには全面着色後2〜3日以内に収穫する事が大切とのことです。

ちゃちゃおじさんのブログより。



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完熟果の見分け方






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選果について


選果の基準は幾つかありますが大きく分けると2種類になります。

一つは良果、悪果の選果でもう一つはサイズによる選果です。




良果、悪果の選果

未熟果とか虫食いとか裂果、過熟果などを選り分けます。



私の選果の仕方

光に照らして転がしているとやや明るい紫色が見える場合があってその果実は未熟果です。

私の場合は蛍光灯のスタンドの下にブルーベリーを
広げてやっています。
右上が未熟果で右が不良です。

このすべてが未熟果として外したもので、
この写真だと未熟果と分からないものもあるけれど
転がすと何処かしら紫色が分かります。

ブルーベリーの選果 ブルーベリーの未熟果



未熟果、不良果の処理


未熟果の処理
未熟果の方はあまりに色が薄いのは廃棄して
大体黒いのは1〜2日常温で追熟させてこれも冷凍してジャムに使います。





不良果の処理

不良の中でジャムくらいに使えそうなものは即冷凍。
ジャムにも無理なものは廃棄します。
なお、廃棄せざるを得ない状態の悪い果実でも又三郎さんによりますと
冷凍保存して染色家に安く提供すると喜んで引き取ってくれるそうです。
ご自身でブルーベリー染めなんかされても良いかもしれません。


私の場合はジャムを作る際に2割程度まで未熟果を混ぜる程度にしています。
不良果のほうも精々その程度にしています。


4割までなら未熟果が混ざってもジャムに影響はあまり出ないという資料があります。参照↓
ブルーベリージャム製造における未熟果混入の影響について






サイズによる選果について



選果のサイズの基準


USA基準

1カップ(180cc)に何粒入るかで決めています

特大 90粒未満
大 90〜129粒
中 130〜189粒
小 190〜250粒



ブルーベリー協会基準


2008/11にブルーベリー協会から提案されたブルーベリーの果実のサイズ企画

S 12mm未満 
M 12〜16mm未満
L 16〜20mm未満
2L 20mm以上 

4mm刻みだからその上も作るとしたら
24mm以上が3Lかもしれません

S 小
M 中
L 大
2L 特大
3L 超特大
と言うところでしょうか。


左においてある果実が上から
25mm(3L)
20mm(2L)
16mm(L)
12mm(M)
最下の横の列が12mm未満で(S)になります。

ブルーベリーサイズ企画 日本ブルーベリー協会規格














選果機器について



ブルーベリーの選果器は基本的には一定の穴を通過させるタイプが殆どです。

ですから希望の径のドリルの刃でボードに穴を開けていけば自作することも可能です。
ボードに縁をつけてある程度の高さにしてさらに穴のサイズが小さいボードを下に重ねれば
何段階にでも振り分けることも可能です。





現在ネット上で販売されているものを紹介しておきます。

一通り見れば大体イメージできると思います。



ボードタイプの選果器

とおのブルーベリーファーム様・ブルーベリー選別器

三晃精機株式会社様・ブルーベリー選別器
(奈良県農業総合センターさんとの共同開発)



マシーンタイプの選果機

ハラックス株式会社様・ブルーベリー選別機
↑ちょっと珍しい果実回転選別方式



ドラム式

佐藤農機鋳造株式会社様・ブルーベリー自動選果機

オーシャン貿易様・選果機
↑100万ぐらいだそうです。






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受粉関連







ブルーベリーにミツバチを呼ぶためのタンポポ摘み


ミツバチはブルーベリーの花よりもタンポポの花を好む性質があるそうです。
4月初旬を過ぎてもミツバチが訪れてくれないようなら
付近のタンポポの花を摘むのも良いそうです。

付近にタンポポの花が無くなれば良いようですが
摘んだタンポポの花をブルーベリーの近くに置いて
ミツバチを呼ぶと言うのも良いかもしれません。












人工授粉の方法


ブルーベリーを2品種育てていても蜂などの昆虫がいないと
他品種との受粉がうまくいかない場合が考えられます。

例えばマンションの高層階のベランダで栽培している方などは
なかなか昆虫に受粉してもらうと言うわけにいきません。

そうした場合は人間が受粉の手助けをする必要も出てきます。

そんなときの人工授粉の方法の1例です。

筆と花粉を受ける器(私は大きめのお椀を使いました)を用意します

まず最初に幾品種かの花の下に器を持っていって花を揺らしてある程度花粉を集めます
その花粉を花の真ん中で突き出た芯のようなもの(雌しべ)に触れるように筆で撫でます
この際も器を下においておくと花粉が落ちるので受粉をしつつ
花粉も採取できるので作業がはかどります。


ノビリス








花粉の保存

サザンハイブッシュ系品種から採種した花粉
サザンハイブッシュ系の花粉


冷凍保存
花粉は乾燥させて冷凍保存するとかなり保存が効くようです。
具体的には紙に包んで乾燥剤と一緒に密閉してから冷凍庫に入れておきます。
解凍する際は結露や水分は大敵なので冷凍室から一旦、
冷蔵室に移して温度を上げてから冷蔵庫から出すようにする方が良いようです。
花粉の保存

梨、柿、さくらんぼ、柑橘類などは
−20℃で貯蔵すれば2〜3年はは大丈夫のようです。

ブルーベリーについての記述はありませんでしたがこれだけ色々な果樹が大丈夫なら
大丈夫ではないかと思います。

参照↓
簡単な花粉の保存
キウイ・柿の 花粉採取 → 花粉の冷凍 → 花粉の解凍




活け花で花粉採取

接ぎ木や剪定で切った花芽のついた枝を活け花にして花を咲かせ花粉を取る。
接ぎ木で切った花芽付きの枝を花粉採取のために活け花にしてみました。
現在実際に出来るか観察中です。
花粉が取れなくても部屋において花を楽しめるのも良いですからね。
ブルーベリーの活け花









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受粉が成功したサイン


花が咲いて暫く経って受粉がうまくいった花は軽く触るだけだけでも花冠が簡単にポロポロ落ちます。
一方受粉がうまくいっていない花は茶色になっていつまで経っても落ちません。


また、受粉が成功して暫くすると花が終わったあとが上向きになります
うまく受粉できていないと下向きになってやがて落ちます。


シャープブルー




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強風対策




台風など強風の時の鉢栽培の対処法





ブルーベリーは強風にはとても弱い植物です。
できれば暴風ネットなどを張って風から守るのが理想的です。

そういう設備ができない場合は鉢栽培でしたら台風などの時には
風が強くあたらない場所に移動したり、そういう場所もない場合は
あらかじめできるだけ枝や葉に影響が少ない方向を下にして
鉢を倒しておけば被害を最小限にすることができます。


左側が風上です
主軸の左側の枝がことごとく折れてしまっています。
葉も葉同士が擦れると黒く変色して痛んでしまいます。




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ブルーベリー雑草対策




地植えの雑草対策


ブルーベリー園での雑草対策はマルチやシートなどで覆う場合と
カバープラントを育ててプラントそのものをマルチのように扱う方法が用いられているようです。



畑を覆って雑草を生えにくくするために用いられる素材は以下の3種などです。

杉皮など針葉樹の皮↓参照
CCマルチング 岩手大学研究報告書

木材チップ↓参照
奥丹波ブルーベリー農場

防草シートなどの加工品
雑草シート




また、カバープラントを用いる方法ではナギナタガヤが最も注目されているようです。

ナシ園のナギナタガヤ草生栽培は雑草管理の省力化及び土壌改良に有効

分解が遅く有機物としての効果が持続する
雑草発生を抑制する
土壌水分の変動が少ない
土壌中のVA菌根菌の胞子数が増加する
などの効果が報告されています。




神奈川県農業総合研究所 生 産 技 術 部さんにおいても
果樹園草生栽培「ナギナタガヤ」
有効性が報告されています。



実際の栽培の様子は↓こちらが分かりやすいと思います。
冬に育って夏に枯れるからブルーベリーにはもってこいなのでしょうね。
ナギナタガヤの栽培状況








鉢植えの雑草対策


鉢植えの雑草対策は基本的にはマルチなどで覆って雑草の種が入っても発芽し難くすることです。

生えてしまったらなるべく小さなうちに取り除くのが良いようです。



ブルーベリーの鉢に生えがちな雑草

   カタバミ

メドチグサ

ブルーベリーの雑草、カタバミとゼニゴケ


カタバミ
綺麗な花が咲くものはオキザリスとかとも呼ばれているようです。(学名がカタバミ科=Oxalidaceae
この雑草については家紋などでもよく用いられていて実は我が家の家紋も「丸に剣かたばみ」だったりします。参照↓
家紋プレートショップさん、家紋イメージ検索 - かたばみ

メドチグサ 
過湿気味の鉢に生えがちな植物です。
これも取り除くのが大変な植物で地上部が枯れてもまた生えてくるので
小さなうちに根こそぎ取り除くのが良いとされています。
(メドチグサの名前については原田さんから教えていただきました)

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ブルーベリー使用登録農薬







ブルーベリー使用登録農薬一覧

2011/05/19更新

農薬の種類

農薬の名称 

病害虫・雑草名称

 石灰硫黄合剤 各種・石灰硫黄合剤 縮葉病、カイガラムシ類、ハダニ類、
越冬病害虫
 カーバム剤 三洋NCS  白紋羽病、紫紋羽病
 塩素酸塩水溶剤

クサトールFP水溶剤
デゾレートA・他

一年生雑草、多年生イネ科雑草、
多年生広葉雑草
 ダイアジノン粒剤 各種・ダイアジノン粒剤5  コガネムシ類幼虫
 CYAP水和剤 各種・サイアノックス水和剤  マイマイガ、ドクガ
 クロルピリホス水和剤 各種・クミアイダーズバン
水和剤25
 カイガラムシ類
 グルホシネート液剤 各種・バスタ液剤  畑地一年生雑草、畑地多年生雑草
 ピーチフルア剤

シンクイコン

 モモシンクイガ雄成虫                                   

 水和硫黄剤    ハダニ類
 チェリトルア剤

スカシバコン

 コスカシバ雄成虫                                         
 アグロバクテリウム ラジオバクター剤 

バクテローズ

 根頭がんしゅ病                                           
 ペルメトリン水和剤 各種・アディオンフロアブル  オウトウショウジョウバエ
 オレイン酸ナトリウム液剤

オレート液剤

 アブラムシ類                                               
 展着剤    ヒメコガネ幼虫                                           
 アセタミプリド水溶剤

モスピラン水溶剤

 オウトウショウジョウバエ
 マシン油乳剤 各種・マシン油乳剤   カイガラムシ類
 ジクワット液剤 レグロックス  果樹園下草一年生雑草                               
 クレソキシムメチル水和剤 各種・ストロビードライフロアブル  斑点病 灰色かび病
 BT水和剤

デルフィン顆粒水和剤
ガードジェット水和剤・他

 イラガ類                                                   
 ボーベリア ブロンニアティ剤

バイオリサ・カミキリ

 カミキリムシ類                                          
 プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル乳剤

アカリタッチ乳剤

 ハダニ類                                                  
 ミヤコカブリダニ剤

スパイカル

 ハダニ類                                                 
オリフルア・トートリルア・ピーチフルア・ピリマルア剤

コンフューザーMM

 リンゴコカクモンハマキ、モモハモグリガ       
 モモシンクイガ、ナシヒメシンクイ
 スタイナーネマ グラセライ剤

バイオトピア

 ヒメコガネ幼虫
 スタイナーネマ カーポカプサエ剤

バイオセーフ

 モモシンクイガ
 トートリルア剤

ハマキコン−N

チャノコカクモンハマキ、チャハマキ、
ミダレカクモンハマキ
リンゴコカクモンハマキ、リンゴモンハマキ
 オリフルア・トートリルア・ピーチフルア剤

コンフューザーR
コンフューザーN

ミダレカクモンハマキ、
リンゴコカクモンハマキ
リンゴモンハマキ、モモシンクイガ、
ナシヒメシンクイ
 キャプタン・有機銅水和剤

オキシラン水和剤

 斑点病

グリホサートアンモニウム塩液剤 

モンサントラウンドアップハイロード

一年生雑草、マルバツユクサ、   
多年生雑草、スギナ

グリホサートカリウム塩液剤

ラウンドアップハイロード

一年生雑草、マルバツユクサ、   
多年生雑草、スギナ
バチルス ズブチリス水和剤   インプレッション水和剤  斑点病    
                        
炭酸水素カリウム水溶剤  カリグリーン 灰色かび病  
2009/10/27より有機農産物に使用可能
燐酸第二鉄粒剤 スラゴとフェラモール
ナメトール
三共ナメクジ退治
ナメクジ、カタツムリ 
グリホサートイソプロピルアミン塩液剤 ハーブ・ニート液剤 一年生雑草、多年生雑草
オリフルア剤  ラブストップヒメシン ナシヒメシンクイ(交尾阻害)
ソルビタン脂肪酸エステル乳剤  カダンセーフ (フマキラー株) ワタアブラムシ             
クロチアニジン水溶剤    協友ダントツ水溶剤 アブラムシ類、ケムシ類                
グリホサートイソプロピルアミン塩・
ピラフルフェンエチル水和剤
サンダーボルト007 除草剤                                      
グルホシネートPナトリウム塩液剤 ザクサ液剤 除草剤                                       NEW!



 
 


独立行政法人農薬検査所のサイトで検索できます


農薬登録情報検索システム(タイトル下)→農薬登録情報検索システム→
農薬を使用する際に必要な情報の検索→
と進んでください


具体的な薬品名は上記検索でお調べください



有機栽培に使用できる農薬はこちら↓
第15章 有機栽培


上記農薬の中では
石灰硫黄合剤、マシン油乳剤、水和硫黄剤展着剤、等が有機栽培として利用できる農薬のようです。











リンク にある個人サイトさんも参考にしてください

















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