トップページ

躍動の夏

夏は秋とならんで樽前山がもっともにぎわう季節です。6月から7月は多くの花が咲き火口原も、山の斜面も緑を増し山の変化を感じることが出来ます。8月の中旬ともなると花は次第に秋の花へと変わります。年によっては下旬の数日、地表一面にセミが這い、うるさいくらいなき騒ぐことがあります。このころになると夏も終わりです。
また初夏は太平洋から流れ込む海霧が雲海を作ります。時には、霧が降雨のように登山者の全身を濡らすこともあります。晴れた日にさわやかな風を受けて稜線を行けば花とともに夏山を十分に楽しむことが出来ます。

さわやかな風の稜線と眺望する景色

natu001.jpg

東山の頂上から目の前に緑濃い風不死岳が現れます。この山を眺めながらさわやかな風を受け外輪北道を932東側コルへ歩くことが出来ます。(平成22年6月25日撮影)

natu002.jpg

西山山頂から風不死岳や山頂ドーム西側火口原越しにイチャンコッペ山、紋別岳を眺めています正面の932峰まで涼風を受けながらの歩くことの出来るドーム西側登山道が火口原の中に続きます。(平成22年6月25日撮影)

natu003.jpg

西山から眺望する苫小牧市です。靄がかかっていますが雄大な太平洋もお奨めです。夏は海霧に隠れることが多いためこのようにはっきりと見えるのは珍しいことです。(平成18年6月24日撮影)

夏を彩る花々

イワヒゲ

natu006.jpg

初夏を告げるイワヒゲの花です。風不死岳分岐の近くでで撮影しました。小さな白い可憐な花ですが地面や岩にへばりついて群生して咲いているのは見応えがあります。例年6月初めから7月の初めまで色々な場所で見られます。6月の初めは、北側登山道の森林限界から風不死岳分岐付近までの間で、逐次932峰の稜線、西山の稜線と咲く場所が移って行きます。(平成20年6月5日撮影)

natu007.jpg

そろそろイワヒゲは花の時期が終わりますが、932峰尾根の大岩の裾に美しい純白の花を咲かせていました。(平成22年6月25日撮影)

マイヅルソウ

natu008.jpg

7合目駐車場脇で撮影した蕾のマイズルソウです。ヒュッテ周辺の林の中でよく見ることが出来ます。マイズルソウは、東山登山道、北側登山道いずれも森林限界までの林の中に群生しています。(平成19年6月8日撮影)

natu0009.jpg

マイズルソウの花です。ヒュッテ西側林内の登山道脇で撮影しました。小さくて白い可憐な花です。(平成22年6月18日撮影)

ウコンウツギ

natu010.jpg

ウコンウツギです。北側登山道沿いで撮影しました。林道でも見ることが出来ますが、森林限界より上ではこの風不死岳分岐へ続く北側登山道沿いが最も早く花をつけると思います。他に東山登山道沿い、ドーム南側登山道沿いで多く見ることができます。(平成22年6月10日撮影)

natu011.jpg

エゾイソツツジやイワヒゲと一緒に咲くウコンウツギです。風不死岳分岐の尾根の登りで撮影しました。(平成19年6月18日撮影)

エゾイソツツジ

natu012.jpg

ドーム西側登山道沿いで撮影したエゾイソツツジの蕾です。数日で咲く状態です。(平成20年6月5日撮影)

natu013.jpg

北側登山道ポールの台付近の登山道沿いに咲いたエゾイソツツジです。(平成22年6月18日撮影)

natu014.jpg

風不死岳分岐から932峰コルへ向かう登山道沿いのエゾイソツツジの群落です。この場所からコルまでの間はエゾイソツツジの群生地で毎年素晴らしい白い花畑となって楽しませてくれます。(平成21年6月29日撮影)

マルバシモツケ

natu015.jpg

マルバシモツケです。932峰尾根で咲いていました。マルバシモツケは、樽前山の至る所で見ることができる代表する花のひとつです。(平成22年6月25日撮影)

natu016.jpg

山全体で咲き誇っているマルバシモツケを山頂ドーム西側登山道沿いで撮影しました。半球形となった花の集まりは目を引きます。(平成22年7月2日撮影)

タルマエソウ(イワブクロ)

natu017.jpg

咲き始めたタルマエソウ(イワブクロ)です。東山登山道9合目付近で撮影しました。(平成22年6月25日撮影)

natu018.jpg

大きな株を作ってたくさんの花をつけています。7月は、タルマエソウの季節です。樽前山を最も代表する花で山のあらゆる場所で見ることが出来ます。(平成22年7月2日撮影)

コケモモ

natu020.jpg

山頂ドーム西側の登山道沿いで撮影したコケモモの花です。樽前山では西山、ドーム南側登山道沿い、東山登山道の見晴台付近で見ることができます。秋には紅いきれいな実をつけます。「色づく秋」のページにコケモモの実を載せています。(平成20年7月2日撮影)

ギンリョウソウ

natu021.jpg

ギンリョウソウです。東山登山道の見晴台付近で見つけました。怪しげですね。(平成19年7月1日撮影)

シラタマノキ

natu023.jpg

シラタマノキの花です。下向きに咲いているので花らしくないのですが、樽前山を代表する植物の花です。例年6月末から咲き始め総ての登山道沿いで見ることが出来ます。8月になれば小さな白い実をつけ秋の深まりにつれ白さがまします。シラタマノキの実をつけた写真は「色づく秋」のページにあります。(平成22年7月2日撮影)

ウラジロタデ

natu024.jpg

ウラジロタデの花をです。生命力が強く砂礫の場所に根を張り樽前山の緑化に最大限に貢献している植物です。砂礫地の至る所で見ることができます。(平成19年7月1日撮影)

ミヤマホツツジ

natu025.jpg

ミヤマホツツジです。北側登山道の森林限界を出たところで撮影しました。花を付けた花序がピンクに輝いています。花の特徴がよくわかると思います。ドーム西側登山道やドーム南側登山道沿いでも見ることができます。(平成19年7月19日撮影)

イワギキョウ

natu026.jpg

7月末になるとイワギキョウのシーズンになります。風不死岳分岐の稜線、932峰の稜線、西山付近、ドーム南側登山道で見ることが出来ます。一輪ぽつんと咲いているのも可憐です。また強い風にゆれながら耐えているのは力強さを感じます。(平成18年8月1日撮影)

ノギラン

natu028.jpg

ノギランです。北側登山道の森林限界を出て数分の登山道沿いで見ることが出来ます。限られた場所ですがロゼッタの数も確実に増えています。(平成20年7月25日撮影)

ノリウツギ

natu029.jpg

夏の花ノリウツギです。ヤマアジサイに似ています。北側登山道の森林限界付近に多く見ることが出来ます。(平成18年7月25日撮影)

natu030.jpg

ノリウツギの花を拡大しています。装飾花が密で花序を覆っています。(平成20年8月6日撮影)

コマクサ

natu031.jpg

コマクサです。本来は、樽前山に自生しない植物です。平成17年から毎年環境省によりコマクサは除去されていますが残った株がこのように花をつけています。(平成21年6月29日撮影)

シロバナコマクサ

natu039.jpg

シロバナコマクサです。前画像のコマクサと同じく人の手により種が蒔かれ成長しこのように白い花をつけています。(平成21年8月12日撮影)

コメツツジ

natu032.jpg

コメツツジです。932峰で撮影しました。小さな白い花をつけています。風不死岳では登山口、大岩付近や山頂近くの稜線で多く見かけますが樽前山の他の場所では余り見かけません。(平成20年7月9日撮影)

オニノヤガラ

natu022.jpg

オニノヤガラです。丈は1m近くあります。オニノヤガラはナラタケと共生する腐生植物です。小屋横の北側登山道入口で撮影しました。極めてめづらしい植物です。(平成19年7月30日撮影)

ヨツバヒヨドリ

natu033.jpg

ヨツバヒヨドリです。東山登山道見晴台付近で撮影しました。紅紫色の小さな花が集合しています。林道沿いは多く咲いていますが登山道沿いでは余り見かけません。8月の数少ない花のひとつです。(平成19年8月14日撮影)

シラネニンジン

natu034.jpg

シラネニンジンです。北側登山道の森林限界付近で撮影しました。登山道沿いのススキやミヤマホツツジの茂った下に咲いていました。(平成19年8月14日撮影)

ネジバナ

natu035.jpg

ネジバナです。932峰の尾根で撮影しました。西山でも見ることが出来ます。夏の終わりを告げる花です。(平成20年8月13日撮影)

モウセンゴケ

natu036.jpg

食虫植物のモウセンゴケです。北側登山道森林限界付近の登山道脇に群生しています。中央に花茎が延び花と蕾がついています。(平成20年7月25日撮影)

オオバタケシマラン

natu037.jpg

オオバタケシマランの花です。7合目駐車場で撮影しました。樽前山ではこの1株しか見かけていません。(平成21年6月24日撮影)

natu038.jpg

6月下旬に白い花をつけていましたが、7月下旬には赤い実を付けました。(平成20年7月25日撮影)

ハクサンチドリ

natu040.jpg

北側登山道沿いのタルマエソウの株の中に咲いていました。(平成21年6月24日撮影)

オオバスノキ

natu041.jpg

ヒュッテ西側の林を出て100mほどの登山道脇で見ることができます。「色づく秋」のページに熟した実を載せています。(平成22年7月2日撮影)

ハナヒリノキ

natu042.jpg

北側登山道森林限界付近に咲いていました。(平成22年7月2日撮影)

natu043.jpg

932峰山頂のオオウメガサソウの花と蕾(平成25年8月2日撮影)

樽前山の今

プロローグ

遅い春、芽生えの春

色づく秋

厳しい冬

遠景の樽前山