冬の樽前山登山は、国道から歩くことになります。スキーかスノーシューなどの装備が必要です。山は、森林限界以上では、柔らかい新雪、堅雪或いは氷と雪面の状態が日によって変わりますのでアイゼンとピッケルは必需品です。完全な冬山装備となります。夏山登山では絶対立ち入れないエゾイソツツジやシラタマノキ或いはコメバツガザクラの群生地に降り積もった雪を踏みしめて急斜面を東山頂上へ直登出来ます。北風の強い日はピッケルで体を保持しながら登ることとなりますが、天候が穏やかであれば周囲の景色を眺めながら冬山を堪能することが出来ます。
道々樽前錦岡線のモーラップ側ゲート(丸山ゲート)を内側から見た様子です。平成20年は11月23日に閉鎖されました。冬季期間の登山はここから歩くことになります。車はこのゲートの前の除雪スペースに駐車が可能ですが、近くの国道にも駐車帯があります。(画像は平成21年1月1日撮影)
積雪期の5合目です。正面が7合目への林道口、右側は道々の案内標識板です。ここはゲートから7合目のほぼ中間点で休憩場所となるところです。(平成21年2月4日撮影)
6合目付近の林道です。厳寒期には降雪量が増し降雪直後は画像のようになります。このような場合はスキーかスノーシューでなければ厳しいラッセルを強いられます。また積雪の少ない時、長く降雪が無く踏み跡が残る場合は雪面も堅くツボ足でスムースに歩くことができます。(平成20年2月27日撮影)
林道6合目付近の雪の重みで折れ曲がったシラカバ等の樹木です。湿った大雪が枝や幹に着雪したのが原因です。折れ曲がったものの他に既に折れている樹木も多々ありました。自然の力はすごいものです。(平成19年1月20日撮影)
東山登山道の森林限界付近から上部の登山道の状況です。10m/s近くの風で雪が舞い上がり雪煙となっています。11月末とはいえ厳しい冬が想像できると思います。登山道部分は吹き溜まりとなりやすく、カンジキ等が必要です。(平成20年11月24日撮影)
ドームの南西側から山頂ドームを撮影しました。既に厳しい冬に入っています。火口原の雪が強い北西(左側)の季節風が吹いた痕跡を残しています。(平成20年11月24日撮影)
樽前神社奥宮付近から眺めた東山です。初冬とはいえ冬になるとこのように雪雲に山が包まれることがあり時には吹雪くときもあります。常に天気の変化に注意しなければなりません。(平成19年11月28日撮影)
雪に覆われた東山登山道の9合目付近の通常トラバースルートと言っているところです。11月末ですが登山道はほぼ見えません。雪が降ると一夜で雪の斜面となってしまいます。(平成20年11月24日撮影)
東山から外輪北道の稜線と932峰です。強い風に雪が吹き飛ばされて稜線の積雪量は僅かです。どの方向から風が吹いても厳しい場所です。(平成20年11月24日撮影)
外輪東道の稜線です。雪が北西の季節風にとばされ外輪稜線の内側についていません。樽前山で風に吹きさらしになるところです。(平成20年11月24日撮影)
雪を伴う強い季節風によって東山分岐の木柱やロープなどにエビノシッポが着いています。エビノシッポは風上側に成長します。樽前山では低気圧の通過時に南東方向や東方向へ出来たエビノシッポをよく見ます。(平成21年1月5日)
東山山頂のロープとロープ柱に着氷しています。激しい風雪の痕跡です。海岸に近い樽前山ではこのような冬の厳しさを見ることができます。(平成21年1月5日撮影)
前画像のロープ柱が低気圧の通過による暴風雪で大量の氷が着き強風に煽られへし曲げられています。山頂の風の強さがわかります。(平成21年1月21日撮影)
冬季に東山山頂へ直登するルートです。東山登山道が東山の尾根を巻くところが登り口になります。この斜面は吹き溜まりとなる場所ですが強風で雪が吹き飛ばされ、厳冬期でもこのように火山礫が現れます。(平成20年2月4日撮影)
東山分岐では低気圧による暴風雪の後、このような雪の造形を見ることがあります。風にえぐられ残った雪は堅く締まっています。(平成20年1月21日撮影)
前画像と同じ暴風雪の後の雪の造形です。東山分岐は風の吹き抜けるところでこのような造形が出来やすい場所です。(平成21年1月21日撮影)
西山北東尾根に出来た雪庇です。この尾根では暴風雪が続いた後、このような雪庇を見ることがあります。(平成20年11月24日撮影)
東山山頂標識についた雪氷塊ですが暴風雪でエビノシッポが発達し巨大化して出来たものです。(平成21年2月4日撮影)
東山山頂です。烈風が吹いて山頂標識に着雪しています。標識の左側に着氷したロープが確認出来ると思いますが、それが烈風に大きくたわみ、弓なりになっています。樽前山の強い風は冬の厳しさの象徴です。(平成19年元日撮影)
東山東側直登ルートを上から撮影しました。強風が斜面を吹き下り雪を巻き上げています。直登ルートも北風が強いと横なぐりの風を受けますが西よりの風には風裏となります。(平成19年元日撮影)
真冬にも山頂ドームは休みなく活動しています。噴気ガスが降雪後の水蒸気とともに激しく吹き上げています。(平成21年2月4日撮影)
東山山頂の標識を裏側から見ていますが、大きく成長したエビノシッポが雪氷塊となり標識に付いています。低気圧の通過による湿った雪によって出来たものです。風雪の猛烈さを表します。(平成21年2月4日撮影)
東山登山道の森林限界を少し登った場所ですが、風速10mを超える強い北風が吹き地吹雪模様となり雪煙が舞ってます。このような時は気温も低く厳しい登山になります。(平成21年2月4日)
奥宮付近から眺めた東山へ連なる稜線です。2月はこのような積雪の状態となります。右の外輪東道の尾根の凹地の積雪は年によって大きく異なります。今年はこの時期としては少ないようです。(平成21年2月4日撮影)
樽前山神社奥宮です。石室の周囲の雪は強風にとばされ少なくなっていますが、石室内にはびっしり雪が詰まっています。お宮も厳しい冬を迎えています。(平成21年2月4日撮影)
東山の上にかかる月です。夜明け時分の蒼天の月は何ともいえない風情です。(平成20年元旦7時頃撮影)
平成25年の元旦は、西からの烈風となり、空は激しく雲が流れ東山山頂で座って風を避け初日の出を待ちました。恒例の奥宮参拝は断念しました。
東雲の空が輝き始めました。初日の出を待ちます。(平成25年元旦東山山頂にて)
苫小牧沖の雲の際から初日の出(平成25年元旦東山山頂にて)
東山から東側ルートを下る同行者。強風が雪煙を巻きあげます。(平成25年元旦撮影)
烈風の東山山頂から山頂標識で風を防ぎながら夜明け直前の西山を撮る(平成25年元旦撮影)
樽前山神社奥宮から新春の光を浴びて美しく輝く山頂ドーム(平成24年元旦撮影)
樽前山神社奥宮から眺める東山までの稜線。外輪東道沿いは例年よりも雪が少ない。(平成24年元旦撮影)
7合目ヒュッテの内部です。石炭ストーブで室内は暖かく、小屋までの歩きに使用した衣類等を乾かして翌朝の新春登山に備えています。(平成22年大晦日撮影)
ヒュッテ内での団らんです。久しぶりに同宿者があり管理人さんを交えて山の話に花が咲きます。(平成24年大晦日夜撮影)