事務所代表 高橋博
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遺言書判例全文5-遺言能力の欠如(大阪高裁平成19年3月16日)

判例
(最高裁判所 裁判例情報より)

事件番号:平成18(ネ)2271
事件名:遺言無効確認請求控訴事件
裁判年月日:平成19年3月16日
裁判所名・部:大阪高等裁判所 第5民事部
結果:棄却

主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。

事実及び理由
第1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 控訴人と被控訴人との間において,A法務局所属公証人B(以下「B公証人」という。)作成平成14年第571号秘密遺言証書による亡C(以下「C」という。)の平成14年5月10日付け遺言(以下「本件遺言」という。)は無効であることを確認する。

第2 事案の概要及び当事者の主張
1 本件は,Cの長女である控訴人が,Cの次女である被控訴人に対し,C所有の自宅不動産を被控訴人に相続させる旨の本件遺言は,Cの意思能力(又は「遺言能力」という。)がない状態で作成されたほか,公証人法36条,38条,民法970条1項3号,4号に違反している旨主張して,本件遺言の無効確認を求めた事案である。
原審裁判所は,本件遺言当時,Cは意思能力を有していたものと認められ,また,本件遺言に方式違背はないとして,控訴人の請求を棄却したため,これを不服とする控訴人が本件控訴をした。
2 基礎となる事実,争点及び当事者の主張は,以下のとおり当審における控訴人の主張を付加するほか,原判決「事実及び理由」欄第2「事案の概要」の2ないし5(原判決2頁冒頭から5頁14行目まで)に記載のとおりであるから,ウ 原判決は,本件遺言の内容は,Cと同居する被控訴人に対して同居不動産を相続させるというもので,内容は極めて単純であり,高度の理解力が必要になるとは認められないとする。
しかし,実際には,他に相続人がいるにもかかわらず,被控訴人のみに唯一の相続財産である本件不動産を相続させるという内容であり,極めて単純なものではない。Cが他の法定相続人の相続持分を排除してまで,被控訴人のみに唯一の相続財産を相続させるという理由・動機はないし,Cには,そうした遺言内容の意味を理解して遺言するだけの判断能力はなかったものである。
この点,原判決は,遺言の内容の合理性について,Cが,介護に専念していた被控訴人に対し,同居不動産を相続させるという遺言内容自体,自然かつ合理的ということができると述べているが,Cの介護体制については平成13年から兄弟ら間で話し合いがされていたこと,それを受けて平成14年1月23日,デイケアサービスの契約をしており,実際に同サービスが開始されたことからすれば,上記認定は事実誤認である。
エ 表面的に会話できるように見えても,意思能力が認められる理由にはならない。Cは,平成13年5月のくも膜下出血とその開頭手術を契機に脳の血管が障害を受け,脳血管障害型の痴呆が出現したというものであり,それ以降,痴呆の症状が改善したという医学的証拠は何ら存しない。
この点については,F医師も述べるように,一旦,痴呆と診断された場合には,根本治療は不可能であり,時間の経過とともに悪化していくものであり,痴呆は単なる老化現象としての物忘れとは異なること(甲19の15頁),特に脳血管障害により引き起こされた痴呆の治癒は困難であること(甲26の10頁)に留意すべきである。
なお,CのG病院及びH病院の診療記録でも具体的に痴呆と判定されているのであって(甲19の6ないし10頁),その後,手厚い看護で回復したと認められる根拠は何ら存在しない。
原判決は,Cの痴呆症状の経過を無視・看過しているのであり,F医師の意見を,E医師とF医師とでは,Cの意思能力の有無を判断する基礎資料に差がある等の理由で排斥しているが,E医師の診断内容が基礎資料としての意味を持たないことは前記のとおりであるし,何より専門的知見の有無が重要であるところ,F医師は,意思能力の減退の法的な評価についての専門家であり,その信頼性は高い。
また,原判決は,F医師の意見に言及する中で,I医師がCの意思能力を否定する診断をしていたわけではないと断じているが,I医師はあくまで介護保険を利用する際の意見書を作成する際にCを診断したものであって,日常会話の意思伝達について述べているにすぎず,意思能力の認定を目的としていないことに留意すべきである。
オ 秘密証書遺言も自筆証書遺言も,遺言内容を遺言者以外の者に秘密にするために用いられる方式であるが,自筆証書遺言は遺言者の自書が必要であるのに対し,秘密証書遺言は,遺言者が自書する必要がなく,遺言者が署名,押印さえできれば作成できる方式であるから,遺言内容を秘密にすることよりも,遺言能力に疑問があって,署名,押印しかできない者の遺言書を作成するために使用される危険のある方式である。また,公正証書遺言は,秘密証書遺言よりも無効となる危険が少なく検認手続も不要であるから,公正証書を利用できる場合には,公正証書遺言が選択されるはずであるのに,秘密公正証書遺言が作成されるのは,遺言者の署名,押印のみで足りることを奇貨として,遺言者の意思によらない遺言書が作成されている事実が存在することを推測させるものといえる。なお,平成7年から平成17年度までの統計によると,秘密証書遺言が作成される件数は,公証役場における全遺言件数のわずか0.12ないし0.32%に止まる。
ところで,本件において,被控訴人は,CがD司法書士と会う前に,遺言の内容を同司法書士に告げていたのであるから,C以外の者に対し,遺言内容を秘密にするという意味で秘密証書遺言を選択するメリットはなく,また,Cの遺言能力に疑問がなかったのなら,公正証書遺言か自筆証書遺言が採られたはずであるのに,秘密証書遺言の方式が選択されたのは,Cが口述不可能であったためである。したがって,本件遺言を行った事実は,Cが口述不可能で遺言能力を欠く状態にあったことを推認させるものであ る。
なお,D司法書士は,B公証人との事前面談で,Cは脳の手術を受けたことがあると説明したところ,同公証人は,Cと会うや,1分もたたないうちに「難しいな」と発言したことからすれば,同司法書士は,公正証書遺言の作成を考えていたが,同公証人がCの遺言能力に疑問があるとして公正証書遺言を作成できないと述べたため,作成経験のない秘密証書遺言の方式を選択したものと考えられる。
カ 以上によると,Cは,本件遺言時,意思能力が欠落していたというべきであるから,本件遺言は無効である。
(2) 秘密証書遺言の方式違背等について
ア 公証人法上の方式違背
(ア) 36条違反
封紙には,C(嘱託人)及び証人2名の職業,氏名及び生年月日は記載されているが,住所の記載がなく,住所の記載を欠けば,嘱託人及び証人の特定を欠くものとして公正証書は無効になるというべきである。
なお,同条9号は立会人についてのみ規定しているが,証人についても適用されるというべきである。
(イ) 38条2項違反
封紙には「29字加入」として「こと並びにその筆者は●●市●●町●●●番地の●□□□□である」の30文字が加入記載されている。また,本日(平成14年5月10日)と記載されているが,同一の日で封紙を渡す前なら書き直す方法を採ると思われるから,同措置をとっていない以上,上記加筆部分は後日加入記載した蓋然性が高い。
証書作成後に誤記・遺脱を発見したときは,①更正公正証書(証書作成と同様の手続及び方法によるもの)を作成するのが原則である。便法として,②正本・謄本を行使する前であれば,原本と共に訂正手続をとること及び③証明書(付随公正証書で公正証書としての証拠力をもつ)で処理することが認められているところ,後日の訂正であれば,①ないし③の方法しかないのであって,②の便法を行使したのであれば方式違背となり,公正証書の性質上,その挿入が無効となると解すべきである(38条1項の類推解釈)。
したがって,後日の訂正であるのに,②の便法を行使した本件遺言は38条2項に違背したものとして無効である。
イ 民法上の方式違背(証人の要件を欠くこと)
(ア) 本件遺言の作成は被控訴人からの相談によるものであること,被控訴人は,C抜きでD司法書士と2回くらい遺言の相談をしていること,同司法書士は遺言執行者に指定されていることからすれば,本件遺言はCからではなく,受遺者である被控訴人が積極的に同司法書士に話を持ちかけ,被控訴人と同司法書士との間で遺言内容がまとめられたと解される。とすれば,本件遺言の内容を検討しているのは,同司法書士であるから,同司法書士が筆者といえ,従って,証人と筆者は同一人物である。
この点につき,民法970条1項1号は,遺言者がその証書に署名,押印することのみを規定しているにすぎないが,遺言書の筆者が秘密証書遺言の証人となることは,遺言者の真意が確保されないので,否定すべきである。したがって,筆者と証人が同じ本件遺言は,証人要件を欠き,同条3号,4号に違背したものとして無効である。
(イ) 上記訂正が後日の訂正であれば,C及び証人2名が,公証人役場に秘密証書遺言を持参して遺言書の筆者を追加申述する必要があるところ,証人J司法書士が本件遺言作成に関してK公証役場に出頭したのは一回だけであるから,後日の訂正であれば,C,D司法書士が出頭しても証人2名の要件を欠くことになる。したがって,本件秘密証書遺言は証人要件を欠き,同条3号,4号に違背し,無効である。

第3 当裁判所の判断
1 当裁判所は,本件遺言当時,Cに意思能力がなかったとはいえず,また,本件遺言の方式違背もなく,本件遺言は無効であるとは認められないから,控訴人の本件請求は理由がないと判断するものである。
その理由は,原判決「事実及び理由」欄第4「当裁判所の判断」の1ないし3(原判決5頁18行目から11頁冒頭行まで)に説示するとおりであるから,これを引用する。
ただし,原判決を次のとおり補正する。
(1) 原判決9頁13行目,同10頁13及び15行目の「⑥」を「⑤」と各改める。
(2) 同10頁冒頭の「根拠にはならない。」を「根拠にはならず,かえって前記デイサービス等の記録中の平成14年3月12日から本件遺言作成前後の記載を見ると,Cは,ほぼ連日,各種のレクレーションに参加して楽しんだほか,寮母ら職員や他の入所者らと会話,談笑するなど有意義に過ごした様子が窺われ,この間,見当識障害に関する記載は全く記載されていないことが認められる(甲7)。」と改める。
(3) 同10頁6行目「E医師と」の次に「,Cを直接診察・問診したことがない」を挿入する。
2 当審における控訴人の主張について
(1) 本件遺言当時のCの意思能力の欠落
ア 控訴人は,原判決が,D司法書士の判断過程やB公証人の原審証言について,Cの意思能力を肯定する方向で判断し,何ら具体的な検討・理由なく上記結論のみを述べており,事実誤認,理由不備に当たる旨主張するが,D司法書士がCと面談やE医師の診断結果等を踏まえ,Cに遺言の意思能力があると判断した過程及びB公証人がCに意思能力があると判断した理由は,いずれも原判決説示のとおりであり,原判決が何ら具体的な理由を付さずにCの意思能力を判断したものではないから,上記主張は理由がな い。
なお,原審における証人Dの証言によると,D司法書士がB公証人との事前面談で,Cは脳の手術を受けたことがあると説明したところ,同公証人は,本件遺言作成の当日,Cと会ったとき,1分もたたないうちに「難しいな」と発言したことは認められるが,他方,同証言によると,上記発言は,同公証人がCに質問をして反応を確認する前のものであることが認められ,同事実と,原審における証人Bが,医師の診断では痴呆が出ていても,意思能力があるとされているが,最終的にどうなるかわからないと いう程度のことは言ったかもしれない旨の証言をしていることを併せ考えると,同公証人の上記発言は,後日紛争になる可能性もあるという趣旨とも解されるから,上記発言から,直ちに,同司法書士及び同公証人が,Cの意思能力に疑問を持っていたと認めることはできない。
イ 控訴人は,原判決は,CについてE医師の診断書があるというだけで遺言能力の具備を認定しているが,これは,E医師の診断書に対するいわば丸投げにほかならないとして縷々批判するとともに,精神科の医師でもなく,判定スケールを使用しなかったE医師の診断書は信用できない旨主張する。
しかし,原審における証人Eに対する書面尋問の結果によると,E医師が判定スケールを使用しなかったのは,Cを問診した結果,イエス・ノーの意思がはっきりしており,その導入の必要がなかったことが認められ,同事実に照らすと,判定スケールを使用しなかったことをもって,E医師の診断書が信用できないということにはならない。
次に,E医師は,形式上は精神科の医師ではないが,「Eクリニック」において老年精神医学の臨床に従事し,L老人ホームにおいても同臨床の嘱託医として従事している(同尋問の結果)ほか,平成13年10月19日から平成15年4月13日までの間,現に継続的にCを診察してきたことが認められ(甲24),同事実に照らすと,E医師の経過観察は,Cを継続的に診察してきた老人精神医学の臨床に従事する医師の意見として信用できるというべきである。
第3に,E医師は,Cについて,平成14年4月13日付け診断書で「症状は日により変動するが,自己の判断能力を有する」(乙1),同年5月16日付け診断書で「症状日により変動あるが,意志(意思)能力を有する」(乙2)旨の医学的所見を記載していることが認められるところ,そのような所見を記載した理由は,E医師において,例えば,①デイサービスに通うのを嫌ったCに対し,時には介護している家族に,C以外の時間を作ってあげる必要もある旨を述べたところ,Cは「じゃ,仕方ないですね。」と納得し,以後,通うようになったこと,②日頃に比べてスタッフに対するCの反応が鈍いと判断された日に,理由を尋ねたところ,Cは「家内の事でみっともなくて話せません。」「先生に話しても何の解決にもなりません。」と返答したこと,③下肢の浮腫治療のための利尿剤の静脈注射を実施しようとしたのに対し,注射の痛みと頻尿を理由に嫌がったため,注射を止めると,浮腫が増悪し,呼吸困難などの症状が出る旨説明したところ,納得して注射に応じたことなどから,Cの場合には,時間をかけさえすれば,しっかりとした会話をし,イエス・ノーの意思表示もできると判断したためであることが認められ,これらの事実に照らすと,E医師が上記診断書の所見を示したことには合理的な根拠があるというべきである。
以上によると,E医師の診断書及び医学的所見は,十分に信用できるものであり,原判決がこれに基づいて,Cの意思能力がなかったとはいえないと判断したことは相当であって,この点に関する控訴人の主張は採用することができない。
ウ 控訴人は,本件遺言が単純なものではないし,被控訴人のみに唯一の財産を相続させる理由や動機はなく,そうした遺言内容の意味を理解して遺言するだけの判断能力はなかった旨主張する。
しかし,本件遺言はCが被控訴人と同居する自宅を被控訴人に遺贈するという単純明快な内容であって,高度の理解力が必要になるとは認められないこと,Cが,その介護に専念した被控訴人に対し,同居していた不動産を相続させるという遺言自体,自然かつ合理的であることに照らし,Cが,本件遺言作成時に本件遺言内容を理解できたものと推認できたと認めるべきことは,いずれも原判決の説示するとおりである。
なお,控訴人は,兄弟(姉妹)間の協議で,Cのデイサービスが開始されたことを理由として,本件遺言をする理由がない旨主張するが,Cの帰宅後は,同居している被控訴人ら家族において介護する必要がある上,従前から同居し世話をしてきた被控訴人の過去の貢献までが,デイサービスの開始によって皆無になるものではないことも明らかであるから,上記主張は前記の判断を何ら左右するものではない。
エ 控訴人は,表面的に会話できるように見えても,意思能力が認められる理由にはならない旨主張し,甲第19号証中には,F医師の意見として,一旦,痴呆と診断された場合には,根本治療は不可能であり,時間の経過とともに悪化していくものであり,痴呆は単なる老化現象としての物忘れとは異なる旨,甲第26号証中には,特に脳血管障害により引き起こされた痴呆は治癒は困難である旨の記載があり,甲第42号証,当審提出の甲第48号証の1,2中にも,これに沿う記載がある。
しかし,補正後の原判決認定の事実,甲第4ないし9号証,第16,第24,第30号証,乙第6号証によると,Cは,①G病院で,平成13年5月26日,くも膜下出血(破裂脳動脈瘤)を発症し,同年6月13日,開頭手術を受け,手術直後から軽度の意識障害がみられたが,徐々に軽快し,控訴人から見ても,同月22日までには,Cの会話がスムーズになり,元どおり戻ったと感じられるほどまで回復したほか(乙6の33頁),リハビリの結果,介助にて歩行が少しできるようになったこと(甲4の3頁),② 同年7月16日,リハビリ目的でH病院に転院後も短期記憶障害が見られたが,経過は良好に推移し,同年10月15日に退院したこと(甲5の6,45頁),③その後,G病院で,平成14年1月当時,高齢による理解力不足があるとされたものの,同月23日以降,M老人デイサービスセンターに通うようになると,認知能力は「おおむね可,加齢による痴呆あり。」とされ,ほぼ連日,各種のレクレーションに参加して楽しんだり,寮母ら職員や他の入所者らと会話,談笑するなどして有意義に過ごし,こ の間,見当識障害等は観察されておらず,意識は清明であって,同年4月中旬ころから5月にかけても同様であったこと(甲6,7),④殊に,本件遺言の前日である5月9日にも症状に著変はなく,歩行もしっかりしていたこと(甲7,30),⑤乙第3号証によると,老年精神医学の臨床に従事しているE医師が,高齢者においては,入院などの急激な環境変化やストレスで一過性の痴呆様症状の出現・悪化し,もとの環境への復帰とその後の手厚い看護で回復されることは,よく見られる現象であって,Cの場合にも,自宅療養によって精神状態が徐々に回復してきたものと考えられる旨の医学的知見を述べていること(なお,E医師は,カルテの平成13年11月13日欄に「入院中痴呆進行退院後改善してきている。」旨の所見を記載した〔甲24,30〕。)がそれぞれ認められ,これらの事実を総合勘案すると,前記F医師の所見をもってしては,未だCが本件遺言当時,意思能力がなかったとは認めることができないというべきである。
オ 控訴人は,本件で秘密証書遺言の方式が採用されたのは,遺言書の遺言能力に疑問があったからである旨縷々主張するが,憶測の域を出ない独自の主張であって採用できず,その他の主張も前記判断を左右するものではない。
カ よって,本件遺言当時,Cの意思能力が欠落していた旨の控訴人の主張は理由がない。
(2) 遺言方式の違背について
ア 公証人法36条違反
控訴人は,封紙には,C(嘱託人)及び2名の証人の住所の記載がないから,嘱託人及び証人の特定を欠き,本件遺言公正証書は公証人法36条に違反し無効である旨主張するが,仮に,証人も同法9号の「立会人」と同様に考える立場をとったとしても,住所は,Cや証人を特定するための要件の一つにすぎないと解すべきであり,格別の事情のない限り,住所の記載を欠いたとしても,公正証書が無効になるものではないというべきであるから,上記主張は理由がない。
イ 公証人法38条2項違反
控訴人は,本件遺言の封紙の「こと並びにその筆者は●市●町●番地の●である」の30文字は,後日加入記載した蓋然性が高い旨主張して,公証人法38条2項に違背し無効である旨主張するが,後日加入記載されたことを認めるに足りる証拠がないことは原判決の説示するとおりであるから,上記主張も採用できない。
ウ 民法970条3号,4号違反
控訴人は,D司法書士を本件遺言の筆者であるとの前提に基づき,証人と筆者が同一人物であるから,筆者と証人が同じ本件遺言は証人要件を欠き,無効である旨主張するが,甲第2号証によると,本件遺言の筆者は,D司法書士の妻Nであることが認められる上,そもそも筆記者は証人の欠格事由(同法974条)に含まれていないこと,筆記を証人にさせることを制限する規定はないこと,筆記者の氏名・住所を申述すべき旨の規定(同法970条1項3号)によってCの真意は担保されることに照らすと,筆者と証人が同一の場合であっても,方式違背には当たらないというべきであるから,上記主張も理由がない。
また,控訴人は,前記30文字の訂正が後日の訂正であることを前提として,証人2名の要件を欠くことになる旨の主張もするが,前提事実が認められないことは,前記のとおりであるから,上記主張も採用できない。
3 以上によると,控訴人の請求は理由がなく,これを棄却した原判決は正当であり,本件控訴は理由がないから,これを棄却することとして,主文のとおり判決する。

当事務所の4つの特徴

特徴

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料金・諸費用

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遺言公正証書作成(時価1億円以上) :120,000円~+実費+公証人手数料

遺言書の保管  :10,000円

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