遊 旅人の 旅日記
大垣滞在 | |||||||||||||||||||||||||
今日は、大垣市内の芭蕉ゆかりの場所、句碑を訪ねて歩く。 まず<禅桂寺>にゆく。午前中の早い時間のため、境内はまだひっそりとしている。境内に入いると植え込みの中に「古池や 蛙飛込む 水のおと」の句碑がある。この句は、貞享三年(1686)芭蕉四十三歳のとき、江戸蕉門の門弟を芭蕉庵に集め<蛙>を主題とする会を催したときの句であると言う。芭蕉の俳句の中でも最も良く知られた句である。 禅桂寺をでて<蛭子神社>に行く。芭蕉が大垣に滞在中、世話になった、大垣藩士、近藤如行の屋敷があったところである。その石碑が建っている。 蛭子神社の近くに<八幡神社>がある。「折々に 伊吹をみては ふゆごもり」の句碑を見る。 次に<円通寺>に行く。芭蕉が「こもり居て 木の実草の実 拾ハゝや」と詠い、如水が「御影立つねん 松の戸の月」と続けた句の碑がある。 さらに<正覚寺>に行く。入り口には大きな<芭蕉木因遺跡>と書かれた大きな石柱が立っている。中には<尾花塚「芭蕉翁」の碑>芭蕉の「あかあかと 日はつれなくも 秋の風」の句碑をはじめ多くの句碑が建てられている。また木因の墓も建てられている。木因の屋敷はここにあったとも言われている。 正覚寺を後にしてふたたび<むすびの地>の芭蕉の像に会いに行く。芭蕉の像に向かい、「無事、93日間で奥の細道を歩き通すことが出来ました。有難うございました。」と心の中でお礼を言う。 観光案内所に顔を出す。今日は女性がいる。やはり暫く話し込む。 案内所の中に掲げられている絵を見ていると、昨日ここに居たボランティアの人が書いた絵と言う。素晴らしく良い水彩画である。その人は絵が趣味で教えてもいると言う。今日は休みで自宅に居るはずだといいながら、電話をしてくれる。電話で昨日のお礼を言い、案内所を後にする。皆良い人たちだ。 市内のあちこちを散策しながら駅に行く。明日の、東京までの切符を買う。大垣から名古屋まで東海道線で行き、名古屋で新幹線に乗り換え東京を目指す。93日間の歩いての旅から、一気に文明、科学の粋を集めた、時代の最先端を行くマシーン、新幹線に乗るのである。 中途半端な時間だがホテルに戻り、旅の最後の日をホテルでのんびりと過す。 明日は東京・深川の採茶庵の芭蕉に旅の報告をして桐生に帰ることにする。
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