遊 旅人の 一人旅

2003年8月31日(日)曇り

大垣から東京(深川)経由桐生の自宅へ
大垣発7:45の東海道線に乗り名古屋に向かう。名古屋発8:47、東京行きの<のぞみ>に乗る。
のぞみのシートに落東京・深川の採茶庵前の芭蕉像ち着くと、<終わった>と言う安堵感がこみ上げてくる。
改めて奥の細道の地図を見る。5月29日深川を出発し、93日間歩き通し8月29日大垣に到着。道中、怪我もせず、病気もせず、精神的にもくじけず歩くことが出来た。
自分の肉体、精神に感謝をする。


窓の外を見ると家並み、田、畑、川、山、道など、周りの風景が、ものすごい速さで飛び去ってゆく。時速4kmの世界から今は、時速270kmの世界に身を置いているのである。
一瞬で飛び去ってゆく景色の中には、自然の生命が息づいている、また現在まで辿ってきた歴史が有り、時間が流れ、空間があり、その中で創造されたものがあり、受け継がれ存在しているものがあり、また消滅してしまったものが存在している。新幹線<のぞみ>は、そのような時間、空間、そして自然の中を、それこそ弾丸のような速さで走ってゆく。
文明が進み、科学が発達し、人間の生活が進歩しても、人間も自然の一部である。自然を大切にしなければ人間も滅びてゆくことだろう。
窓の東京・深川の隅田川沿いに建つ芭蕉像外をぼんやりと眺めながらそんなことを考えている。
93日間の旅であったが、出合った人々、それぞれの土地の歴史、話、また自然から、多くのことを学んだ。


巨大な都市、東京に戻る。深川に行き、富岡八幡宮、深川不動尊に参拝をし、無事「奥の細道」を歩き終えたことを報告する。次に仙台堀脇の<採茶庵>の芭蕉像、また隅田川を見つめる芭蕉像に、奥の細道に導いてくれたことに感謝をし、無事歩き終えたお礼をする。
浅草の浅草寺まで歩く。浅草寺にも参拝をする。浅草寺とは、凡そ45年来の付き合いである。
浅草から東武伊勢崎線赤城行き、特急りょうもう号に乗り、桐生の自宅に向かう。
自宅に帰ると、私のやっていることなどあまり関心のない女房でも一応出てくる。
私の姿を見てびっくりしている。真っ黒に日焼けをして、やせ細ったカラダになっていたからである。それもそのはず出発前は65kgあった体重が今は50kgしかないのである。今日は、髭をそってしまった。もし髭を生やしていたら誰かも分からなかったかもしれない。
とにかく無事帰り着いたのである。心身ともにほとんど疲れはない。

明日から、日記の整理と、デジカメの画像の整理をしよう。その後、旅の様子を、ホームページとして作成してみよう。
俳聖 松尾芭蕉・芭蕉庵ドットコム