遊 旅人の 一人旅
大垣から東京(深川)経由桐生の自宅へ |
大垣発7:45の東海道線に乗り名古屋に向かう。名古屋発8:47、東京行きの<のぞみ>に乗る。 のぞみのシートに落ち着くと、<終わった>と言う安堵感がこみ上げてくる。 改めて奥の細道の地図を見る。5月29日深川を出発し、93日間歩き通し8月29日大垣に到着。道中、怪我もせず、病気もせず、精神的にもくじけず歩くことが出来た。 自分の肉体、精神に感謝をする。 窓の外を見ると家並み、田、畑、川、山、道など、周りの風景が、ものすごい速さで飛び去ってゆく。時速4kmの世界から今は、時速270kmの世界に身を置いているのである。 一瞬で飛び去ってゆく景色の中には、自然の生命が息づいている、また現在まで辿ってきた歴史が有り、時間が流れ、空間があり、その中で創造されたものがあり、受け継がれ存在しているものがあり、また消滅してしまったものが存在している。新幹線<のぞみ>は、そのような時間、空間、そして自然の中を、それこそ弾丸のような速さで走ってゆく。 文明が進み、科学が発達し、人間の生活が進歩しても、人間も自然の一部である。自然を大切にしなければ人間も滅びてゆくことだろう。 窓の外をぼんやりと眺めながらそんなことを考えている。 93日間の旅であったが、出合った人々、それぞれの土地の歴史、話、また自然から、多くのことを学んだ。 巨大な都市、東京に戻る。深川に行き、富岡八幡宮、深川不動尊に参拝をし、無事「奥の細道」を歩き終えたことを報告する。次に仙台堀脇の<採茶庵>の芭蕉像、また隅田川を見つめる芭蕉像に、奥の細道に導いてくれたことに感謝をし、無事歩き終えたお礼をする。 浅草の浅草寺まで歩く。浅草寺にも参拝をする。浅草寺とは、凡そ45年来の付き合いである。 浅草から東武伊勢崎線赤城行き、特急りょうもう号に乗り、桐生の自宅に向かう。 自宅に帰ると、私のやっていることなどあまり関心のない女房でも一応出てくる。 私の姿を見てびっくりしている。真っ黒に日焼けをして、やせ細ったカラダになっていたからである。それもそのはず出発前は65kgあった体重が今は50kgしかないのである。今日は、髭をそってしまった。もし髭を生やしていたら誰かも分からなかったかもしれない。 とにかく無事帰り着いたのである。心身ともにほとんど疲れはない。 明日から、日記の整理と、デジカメの画像の整理をしよう。その後、旅の様子を、ホームページとして作成してみよう。 |
俳聖 松尾芭蕉・芭蕉庵ドットコム |