Q&A

お客さまから寄せられるご質問、お問い合わせをQ&A形式でまとめました。

CONTENTS

Q1. 床下調湿炭にはどのような効果があるのですか?
  主な効果は調湿作用と消臭作用による効果です。
  木炭には「孔」と呼ばれるたくさんの細胞質の穴があり、その中に湿気(水蒸気)や臭い成分を蓄える作用があります。
  調湿作用とは、外気の湿度の変化により、木炭が外気の湿気を吸着したり、放出したりする作用です。湿気の多いときに吸着し、少ないときに放出することで、湿度の変化を抑え、快適な室内空間を保ちます。
  消臭作用も同様に、臭い成分を吸着します。しかし、臭い成分については、常温では放出しません。熱湯の中で煮沸するなどしない限り、臭い成分は放出されません。
  ※消臭作用については、NO.4、NO.10もご参照ください。

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Q2. どうして、床下に敷いた木炭が室内を「調湿」できるのですか?
  「吸湿」の仕組みは、まず、床下調湿炭が、床下の空間、基礎、木部などの湿気を吸湿します。 「湿気」は空気より重く下へ下がるため、床下の湿度が低下することにより、室内の空間、木部内、壁内などの湿気がより床下に下がりやすくなり、室内の湿気も吸湿されます。また、木炭の調湿作用で、室内の空気に穏やかな対流(循環)が起こるため、空間によどみがなく爽やかに感じられます。
  逆に空気が乾燥する時期は、木炭が吸湿した湿気を「放湿」するため、床下の乾燥を抑え、室内の湿度の低下を抑制します。

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Q3. 一般の木炭と【建築カーボン】(赤松チップ炭)の違いは何ですか?
  一般の木炭に比べ、建築カーボン(赤松チップ炭)は、湿気などを吸着する細胞質の穴(孔)が多く、大きさも均等に揃っています。これにより、吸湿、放湿がスムーズに作用するため、優れた調湿力を発揮します。
  特に、日の当たらない床下では、「放湿力」の差が、調湿炭としての「寿命」に大きく関わってきます。一般の木炭は、吸湿した湿気の量が増えると、天日干しなどをしない限り放湿できず、「飽和状態」となり機能しなくなってしまいます。
  建築カーボンは、自重の5倍程度の湿気を吸湿する能力があり、また孔の大きさが均等であるため、床下でも充分に放湿する能力があります。また、床下浸水などで、急激に吸湿してしまった場合でも、重力に従って、速やかに地面へ吐き出す性能もあるため、通常、「飽和状態」になることはありません。
  ※ また、「調湿炭」と呼ばれる木炭でも、種類によって、吸放湿が安定する湿度(分岐点)が異なることが実験で判明しています。建築カーボンは、人が快適に感じる湿度60%程度で安定します。これは、カビが発生しやすい70%以上を下回るため、カビの発生を抑える効果にも繋がっています。

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Q4. 【建築カーボン】はどのくらいの期間効果がありますか?
  半永久的、100年以上の効果が期待できます。
  木炭は化学変化などにより性質が変化することはありませんので、飽和状態にならない限り、調湿作用に限界はありません。ただし、臭い成分の吸着(消臭作用)に関しては、常温では放出しないため、一説では100年程度で限界が来るのではないかともいわれています。

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Q5. 【建築カーボン】が水に浸ったらどうなりますか?
  建築カーボンは水より比重が軽く、水に浮きます。また、「水蒸気」は吸着しやすいのですが、「水」は吸着しにくい性質もあり、時間が経ってもなかなか沈みません。(少量の建築カーボンをコップに注いだ水に浮かべて実験したところ、数週間後、水が枯れるまで浮いた状態でした。)
  よって、床下の水道管の破損などで床下に水が溜まり、建築カーボンが水に浸っても、水が引けば元通りの効果を発揮します。(過去に数件の実例もあり、確認されています。)

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Q6. 湿気を取りすぎることはないですか?
  「調湿炭」として使用される木炭は、多湿の時は湿気を吸着し、乾燥時は湿気を放出しますので、湿気を取りすぎることはありません。中でも、建築カーボン(赤松チップ炭)は、 湿度60%程度が吸湿と放湿の分岐点であることが実験でも確認されており、人や住まいにとって最適な湿度を保つ方向に働きます。

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Q7. 床下換気扇との違いは何ですか?
  「床下換気扇」は、床下に強制的な風の流れを作ることによって、空気のよどみを改善し湿気がこもらないようにする「扇風機」の働きをします。
  これに対し、「床下調湿炭」は、木炭の力により、湿気自体を吸湿・放湿し、湿度を調整する「エアコン」のような働きをします。また、消臭効果や、静電気防止効果など、複合的な効果も発揮します。

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Q8. 床下換気扇と併用すると、より効果的ですか?
  あまり変わらないと思います。
  建築カーボンは、木炭の力だけで十分に床下環境を改善する力があります。床下換気扇で強制換気する必要はありません。
  個人的見解ですが、建築カーボンが床下の湿度と温度を適度に保とうと働く中、床下換気扇を稼働させることで、夏は高温多湿な空気を、冬は乾燥した冷たい空気をさらに送り込むことになり、建築カーボンの負担を増大してしまうのではないか、むしろ、逆効果ではないかとも思います。
  ※ 実際のところ、建築カーボンと床下換気扇を併用されているお宅で問題が発生したケースは確認されていませんが、床下換気扇をつけて効果が増したという実例もありません。

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Q9. 浴室のタイルのカビなども取れますか?
  浴室のタイル目地などのカビは残ります。
  浴室は毎日水を蓄える場所でるため、完全に解消することはできません。しかし、「浴室タイルの渇きが以前より良くなった」、「浴室のカビが減り、臭いがなくなった」などのお客様のご感想は、多数、いただいております。
  ※ 在来の浴室で、浴室の下に床下空間がない場合、浴室周囲の床下に「浴室の広さ分」の建築カーボンを重ねて敷き込むと効果が増します。

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Q10. 床下の木炭が室内の臭いを取るのはなぜですか?
  調湿作用で発生する「空気の対流(循環)」と、「静電気防止作用」が関係しています。
  床下調湿炭の調湿作用により、室内には、常に、わずかながら空気の対流(循環)が発生します。この対流が臭い成分を速やかに分散させます。
  また、臭い成分は空気中のチリやホコリに付着し、室内にこもります。建築カーボンは湿度を適度に保つことにより、静電気の発生を防止しチリやホコリが舞い難い室内環境を生み出します。この作用により臭い成分の浮遊を抑制します。
  もちろん、床断熱などがないお住まいでは、木炭自身の臭い成分の「吸着作用」も働きます。

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Q11. どのような臭いに効果があるのですか?
  トイレの臭い、浴室・押し入れなどのカビの臭い、たばこの臭いや生活臭など、室内にこもりやすい臭いを消臭します。
  また、シックハウス症候群の原因ともなるVOCガスなどの有害物質にも効果を発揮します。

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Q12. どのくらいの量を施工すればよいですか?
  建築カーボン1袋は、11リットル(約2kg)入りで、袋のサイズは、45cm×58cm×5cmの大きさです。標準で、この袋を、1坪当たり16袋敷き詰めます。湿気が多く、乾燥する時期でも床下が湿っているような場合は、1坪当たり18〜20袋敷き詰めると、効果が増します。
  ※ 袋は、通気性のある「不織布」ですので、袋のままご使用いただけます。

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Q13. 施工上、注意することはありますか?
 注意@
  防湿シートの上に直接、建築カーボンを置くことはしないでください。
  防湿シートとは、床下土壌からの湿気を防ぐために土壌の上に敷かれたビニールシートで、湿気の多い地域ではよく見かけられます。
  建築カーボンは、木炭が調湿作用を行う際、過度に吸い込んだ湿気を、地面に放出する性質があります。そのため、木炭の下に防水性のあるビニールシートが敷いてあると、放出した湿気によりビニールシート上に結露が生じ、床下の湿気が逆に上昇してしまう恐れがあります。
  床下土壌に防湿シートを施工している場合は、必ず防湿シートを撤去してから建築カーボンを施工してください。
  ※ 建築カーボンは非常に優れた調湿力を有しているため、防湿シートを撤去しても、土壌からの湿気で床下の湿気が増す心配はありません。

 注意A
  施工の際、床下換気扇などの電気配線が地面に接地して配線されている場合は、漏電の危険が大きいため、建築カーボンをが配線の上に置かないよう注意してください。出来れば、配線を土台などの木部に固定し、地面から浮かすよう改善してください。

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Q14. 湿気の多い場所だけの施工でも大丈夫ですか?
  湿気の気になる場所のみの施工でも効果はありますが、床下(基礎コンクリート)は、室内とは多少異なる区切りがされています。充分な効果を得るためには、仕切られている部分ごとに施工する必要があります。
  ※例えば、6畳間+押し入れが、床下では一つの区切りになっている場合は、押入の下だけでなく、6畳間部分も施工した方が効果があります。
  また、部分施工の場合は、過去の施工例から、標準(16袋/坪)より多めに施工した方が効果が高いというデータもあります。(18〜20袋/坪)

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Q15. 押入などの中に置いても効果がありますか?
  どのくらいの量(袋)を置くかにもよりますが、効果はあります。
  量が少ないと、カビ臭さが取れる程度の効果しか得られませんが、1畳程度のスペースの押し入れで、2〜4袋置くことで、通常、除湿、消臭効果があります。
  お住まいの状況、押入の状況で、必要袋数は異なります。

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Q16. 他にはどのような効果があるのですか?
  建築カーボンを施工すると、調湿、消臭効果以外に、結露・カビの抑制、空気の清浄化、保温効果(体感温度±約2℃の改善)、ハウスダスト(チリやホコリ)の低減効果、シックハウス症候群の予防効果、ダニなどの不快・有害害虫の予防効果、省エネ効果(冷暖房費の節約)などがあります。
  一度の施工で、複合的な効果が期待できるため、お客様から「こんな変化(効果)があった!」と、教えられることもあります。(例:ユニットバスの保温改善、ぜんそく症状の改善、不眠症状の改善など。)
  ※ 健康面の改善には個人差があります。

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Q17. 我が家では調湿性のある壁材を使用していますが、不十分ですか?
  室内空間を健康的で快適に保つことが目的であれば、(調湿力にもよりますが、)十分だと思います。
  建築カーボンは、室内空間を健康的で快適に保つと同時に、家の土台、構造材を湿気・カビ・腐れなどから守ります。室内空間だけでなく、住まいも長寿命に保ちたいという方には、是非、お勧めいたします。
  また、建築カーボンは、壁や柱などの自然の調湿力の低減を予防し、より効果的に保つ働きをしますので、「壁材」のメンテナンス費用の軽減にもつながります。

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Q18. シロアリ予防・駆除との違いは何ですか?
  シロアリの予防・駆除は、一般的に、薬剤などを散布してシロアリを寄せ付けないようにする、駆除する施工です。
  建築カーボンを施工しても、シロアリを駆除することはできません。
  また、100%予防できるものでもありません。
  ※すでにシロアリの被害にあっているお住まいでは、シロアリを駆除してから建築カーボンをご使用ください。
  ※シロアリの生態についてはこちらをご参照ください。

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Q19. シロアリ保証は付きますか?
  保証は付きません。
  No.18でもご説明しましたが、「建築カーボン施工」は、「シロアリ予防・駆除施工」ではございませんので、ご了承ください。
  あくまでも、建築カーボンの調湿作用などにより、「シロアリが生息しにくい床下環境」を保つということでご理解ください。

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Q20. 【建築カーボン】施工後にシロアリ防除剤を散布してもよいですか?
  建築カーボンにシロアリ防除剤が浸み込むと、木炭が目詰まり起こし調湿作用が低下する可能性があります。また、梱包材の不織布の通気性が悪くなることも考えられます。
  シロアリ防除剤を散布する場合は、建築カーボンに薬剤がかからないように養生するようにしてください。

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Q21. もう少し安価で手に入れることはできませんか?
  建築カーボンの原材料である「赤松」は、生育に時間のかかる樹木で、近年、その量が減ってきています。現在は、島根県の赤松間伐材を使用していますが、貴重な原材料である上に、製炭方法にも手間をかけているため(特許製法)、他の床下調湿材に比べ、多少「高価」かもしれません。
  しかし、、長期的な視点から見れば、住まいのランニングコストやメンテナンス費用を大幅に軽減できるという大きな利点があり、経済性にも優れている製品だと考えております。決して、「高い買い物」ではないと思います。
  ※ 吉忠では、今後とも、経費節減などにより、価格面でもできる限りの努力をしてまいります。

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Q22. 【建築カーボン】のデメリットはありますか?
  庭の「酸性植物」の花の色艶や、花・実の付き具合が悪くなったり、生育が遅くなる場合があります。
  酸性植物とは、酸性土壌を好む植物で、サツキ、ツツジ、シャクナゲ、セイヨウアジサイ(青)、アカマツ、チャ成木、ブルーベリーなどがあります。
  この現象は、床下が土壌のままの家屋で、特に湿気の多い土地で確認されています。
  従来の基礎構造(床下が土壌のままの基礎構造)の住宅では、建築カーボンを施工することにより、土壌がアルカリ土壌に変化します。それは、年月の経過とともに、庭などの周囲に土壌にも影響を及ぼします。これは、建築カーボンが、吸湿した湿気や土壌の水分を浄化し土壌に放湿するために起こると考えられます。
  アルカリ土壌化は、家屋や人間の健康にとっては良い環境になりますので、デメリットとは言えない気もしますが、酸性植物の生育が悪くなった場合は、肥料等を与えるようにしてください。

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