中1 理科                        戻る
  目次

単元1 植物の生活と種類

 1章 植物の体のつくりとはたらき
   1.花のつくりとはたらき
   2.光合成と呼吸
   3.葉のつくりとはたらき
   4.茎・根のつくりとはたらき
   5.蒸散・光合成。呼吸と植物の体

 2章 植物のなかま分け
   1.種子植物の特徴
   2.種子をつくらない植物の特徴
   3.植物のなかま分け
単元3 身近な物理現象
  1章 光の性質
    1.光の進み方  2.光の反射
    3.光の屈折   4.凸レンズのはたらき
  2章 音の性質
    1.音の伝わり方 2.音の大きさや高さ
  3章 力と圧力
    1.力のはたらき  2.いろいろな力
    3.力の大きさとばねののび
    4.力の表し方   5.重さと質量
    6.圧力      7.水圧と浮力
    8.空気の圧力
 
  単元2 物質のすがた
  1章 いろいろな物質
    1.身のまわりの物質
    2.有機物と無機物
    3.金属の性質   4.密度
  2章 気体の発生と性質
      1.身のまわりの気体
      2.色々な気体
  3章 物質の状態変化
      1.状態変化と質量
      2.状態変化と粒子の運動
      3.状態変化と温度
      4.蒸留
  4章 水溶液
      1.物質の溶解
      2.溶解と物質の粒子
      3.溶解度と再結晶
      4.水溶液の濃度
単元4 大地の変化
  1章 火山
    1.火山の活動
    2.マグマの固まった岩石

  2章 地震
    1.地震とは何か
    2.地面の揺れからわかること
    3.地震による地面の揺れ方と大きさ

  3章 地層  北九市作成
    1.地層のでき方
    2.地層の調査
    3.堆積岩と化石

  4章 大地の変動
    1.火山や地震の多い場所
    2.大地の変化と地形


 観察に使う道具の使い方(Qikeruページへ)


 ルーペの使い方について( )に入る適切な語句を答えよ。(1) ルーペを使うときは、ルーペを(    )に近づけて持つ。
(2) 観察するものが動かせる場合、(    )を動かしてピントを合わせる。
(3) 観察するものが動かせない場合、(   )を動かしてピントを合わせる。

(1)目 (2) 観察するもの  (3 )顔(自分)

右図の顕微鏡について問いに答えよ.
(1)顕微鏡は倍率が高いほど、見える範囲はどう変わるか。

(2)顕微鏡は倍率が高いほど、明るさはどう変わるか。

(3)接眼レンズが10倍、対物レンズが40倍のとき、顕微鏡の倍率はいくつか。

(4)図の(A)〜(G)の部分の名称を答えよ。

(A)      (B)      (C)       (D)     

(E)       (F)       (G)     
(5) 両目でのぞいたときにピントを合わせるために回すものを何というか。
(6) 右目でのぞきながらピントを合わせるために回すものをなんというか。
(7) 左目でのぞきながらピントを合わせるために回すものを何というか


 答 (1)狭くなる (2)暗くなる (3)400倍 

   (4) (A)接眼レンズ (B)レボルバー  (C)対物レンズ   (D)ステージ   (E)しぼり   (F)鏡筒   (G) 調節ねじ

ねじ微動ねじ  視度調節リング

 

単元1 植物の生活と種類

  光合成

[葉緑体] 植物に含まれる緑井の粒で主に、この葉緑体で「光合成」という重要な仕事をしています。この「光合成」を行うためには太陽の光が必要です。

[葉脈] と [維管束]
 維管束は、根から吸い上げた水分や養分を運ぶ管で、植物が生きていく上では欠かせないもの。
 葉っぱの模様を作っている「葉脈」の正体は「維管束」っていう大事な管のことです。

[気孔]
 葉の裏側に多くついている「口」のようなもので、蒸散という植物の活動が行われています。
 蒸散とは、光合成の材料になる二酸化炭素を吸ったり、いらない酸素を吐いたり、水分を吐き出したりしています。人間の口みたいですね。

 

[細胞]
  葉の中にある「小さな部屋」のようなところで、植物だけではなく、動物や人間など他の生物にも細胞はあります。ここでいう細胞は生物を構成している一つの小さな塊と考えましょう。
 この細胞には親からの遺伝情報(ゲノム情報)だったり、植物が生きていくために必要な養分を作っているものが入ってる大切な入れものです。 

          
▲光合成
 
光合成・・・植物が光を受けてデンプンなど栄養分や酸素をつくるはたらき
  植物は、葉緑体で光のエネルギーを用いて、水と二酸化炭素から栄養分
  (デンプンなど)をつくっている。 そのとき同時に酸素ができる。
  葉は日光を受けやすいようなつき方をしている。葉の表、裏、茎

光合成に必要なもの
  二酸化炭素・水
  エネルギー・・・光
  場所・・・葉緑体
・光合成によってできるもの
 ・栄養分(デンプン) ・酸素

 それでは夜など光が当たらないときはどうだろうか?
 光合成をせず、呼吸だけ行うので酸素を吸収して二酸化炭素を吐き出します。

 


光合成と呼吸について、次の問いに答えよ。
 ①植物の細胞内に見られる、光合成を行う粒状のつくりを何というか。
 ②光合成を行う生物を、次の中からすべて選べ。
   a マツ b シイタケ c アオカビ d スギゴケ e ツユクサ
 ③無色透明なポリエチレンの袋A~Dと新鮮な植物の葉を用いて実験1を行った。

実験1 A、Cに植物の葉と空気を、B、Dには空気だけを入れ、それぞれ密閉した。
A、Bをよく日の当たる場所に置き、C、Dを暗室に置いた。
3時間後、それぞれの袋の中の空気を「液体X」に通したところ,、Cだけ白くにごった。




問1 液体X」とは何か。液体の名前を答えよ。
 植物の葉が呼吸していることを確かめるためには、どの袋とどの袋を比べるのが最も適切か。
 A~Dの中から二つ選んでその記号を答えよ。

無色透明なポリエチレンの袋E、Fと、同じ種類の植物を用いて実験2を行った。

実験2
手順1 息をふきこんだE、Fを植物にかぶせ、それぞれ茎の部分でしばって密閉し、二酸化炭素と酸素の濃度(体積の割合)を調べた。
手順2 次に、E、Fの中を、両方同じ温度に保ちながら、Eには強い光を、Fには弱い光をそれぞれ3時間当てた。
手順3 再び、E、Fの中の二酸化炭素と酸素の濃度を調べた。表は、手順1、3で調べた結果をまとめたものである。

    袋  手順1  手順2
 二酸化炭素の濃度(%)   E  a  b
 F  5  5
 酸素の濃度(%)  E  c  d
 F  15.5   15.5


光合成・呼吸 (005net.com)
手順1、3で調べたEの中の、二酸化炭素の濃度aとb、酸素の濃度cとdのそれぞれの大小関係を表した式の
組み合わせとして最も適切なものを選べ。

ア)a<b, c<d イ)a>b, c>d ウ)a<b, c>d エ)a>b, c<d

手順1、3で調べたFの中の、二酸化炭素の濃度が等しかった理由を、「光合成」、「呼吸」の二つの語を用いて説明せよ。



葉緑体a, d, e  石灰水  CとD エ 
呼吸によって排出される二酸化炭素の量と光合成によって使われる二酸化炭素の量が同じだったから。

[まとめ]
・植物の体から水が水蒸気として出て行くことを蒸散という。
 蒸散は気孔で行われる。蒸散は根から水を吸い上げるための原動力になっている。

・気孔は葉の表より裏に多い。
・植物が光を受けてデンプンなど栄養分をつくるはたらきが光合成である。
 光合成は、葉緑体で行われる。
 光合成では二酸化炭素と水を材料として使う。
 光合成によってデンプンなどの栄養分と酸素ができる。
 光合成の実験で、一昼夜、日光を当てないのは葉のデンプンをなくすためである。

・ヨウ素液は、茶色の液体で、デンプンに加えると青紫色になる。
・光合成の実験で、葉をエタノールにつけるのは脱色して、ヨウ素液の色の変化を見やすくするためである。
・生物が細胞で栄養分を酸素によって分解し、生きるために必要なエネルギーを作り出すことを呼吸という。
 植物の呼吸は一日中おこなわれる。日中、光が当たるときは、光合成と呼吸の両方を行うが、
 光合成で作られる酸素のほうが、呼吸で使う酸素より多いので 二酸化炭素を吸収して酸素を吐き出す。
 夜など光が当たらないときは光合成をせず、呼吸だけ行うので酸素を吸収して二酸化炭素を吐き出す


      
  ■2章 植物の仲間分け


植物の分類

         


双子葉類と単子葉類

被子植物はさらに単子葉類と双子葉類に分類される
アヤメやユリ、トウモロコシなどは子葉が1枚なので単子葉類といい、
葉脈が平行脈、茎の維管束はバラバラで、ひげ根である。
アブラナやエンドウ、タンポポなどは子葉が2枚なので双子葉類といい、
葉脈が網状脈、茎の維管束は輪に並び、主根と側根の根である。

  双子葉類  単子葉類 
子葉  2枚  1枚 
 根  主根・側根
 ひげ根
 茎の維管束  輪
ばらばら 
 葉脈  網状脈
 平行脈


双子葉類は花弁のちがいにより合弁花類と離弁花類にわけられるタンポポや
アサガオのように花弁がくっついているのが合弁花類で、
サクラやバラなどのように花弁が離れているのが離弁花類である。




■単元2 物質のすがた

 湿度

  空気がふくむ水蒸気量=この空気の露点での飽和水蒸気量
 露点(15度)のときの飽和水蒸気量を、12.8g/m3
気温(20度)での飽和水蒸気量を17.3g/m3とき、これを湿度の公式に代入して求めます。



小数第1位を四捨五入して整数で答えるので、74%となります。

問 (      )に数字をいれよ。
 相対湿度(      )%で大気中の水蒸気は飽和し、それ以上の水蒸気

 凝集して水となり結露を生じる。そのときの温度を露点温度という。



▲3章 物質の状態変化


  水の状態変化を考えてみよう

 氷(固体)を加熱するととけて水(液体)になり,さらに加熱すると水蒸気(気体)になる。
また, 食塩や鉄なども,熱して高温にすると液体になり,さらに熱すると気体に状態が変わる。
このように,物質が温度の変化によって固体,液体,気体と状態を変えることを状態変化といいます。

温度を上げると固体→液体→気体と物質の 状態 変化が起こる。


問 氷(固体)を加熱するととけて水(液体)になり,さらに加熱すると水蒸気(気体)になる。
  また, 食塩や鉄なども,熱して高温にすると液体になり,さらに熱すると気体に状態が変わる。
  このように,物質が温度の変化によって固体,液体,気体と状態を変えることを何というか。
   また、何の変化によりもたらされるか。


  答 状態変化 温度の変化
       水以外の物質でも,加熱したり冷やしたりすることで,物質が,固体,液体,気体と状態を変える。
       例えば,食塩や鉄
(金属)なども,熱して高温にすると液体になり,さらに熱すると気体に状態が変わる
       また,酸素や窒素など,身のまわりに気体として存在する物質も,温度を下げていくと,
       気体→液体→固体と状態が変わる。


問2 次のうち,状態変化はどれか。2 つ選び,記号で答えよ。
    ア 寒い日に部屋に入るとメガネがくもる。
    イ 鉄に塩酸を加えると水素が発生する。
    ウ ドライアイスがいつの間にかなくなる。

    エ 水素と酸素の混合気体に点火すると水蒸気になる。

[解答] ア,ウ
   [解説] アは気体→液体,
      ウは固体→気体の状態変化である。CO2に変化した。
           イとエは化学変化です



[参考]
固体を加熱すると液体になり、それをさらに加熱すると気体になる。
体積は固体より液体が大きく、さらに気体は体積が飛躍的に大きくなる。
状態変化では体積は変化するが、質量は変化しない。物質は目に見えない小さな粒子でできていて、
状態変化すると粒子の並び方や運動の様子が変化する。固体は粒子が規則正しく並んでほとんど移動しない、
固体を加熱すると粒子の運動が激しくなって、やがて粒子どうしがふれあいながらも比較的自由に動くようになる。
この状態が液体である、このとき粒子どうしの間隔が広がるので体積は大きくなるが粒子の数は変わらないので質量は変わらない。
液体加熱すると粒子の運動が激しさを増し、粒子が自由に飛び回るようになる。この状態が気体である。
やはり粒子の数は変わらないが、 粒子が飛び回り粒子どうしの間隔が非常に広くなるため体積が飛躍的に大きくなる。
 水だけは液体より固体のほうが体積が大きくなる(約1割)。水より氷のほうが密度が小さいので氷は水に浮く。
固体がとけて液体に変化するときの温度を融点という。
液体が沸騰して気体に変化するときの温度を沸点という。
融点や沸点は物質の種類によって決まっている。
固体の純物質が液体に変化する間や沸騰している間、加熱を続けても温度は一定である。
混合物の融点や沸点は純物質とちがって一定にはならない。
エタノールの沸点78℃くらいから沸騰が始まるが温度は上昇し続ける。
初めに出てくる気体はエタノールが多く水は少しで、後のほうで出てくる気体はエタノールが少なくなり水を多く含む。
液体を加熱して沸騰させ出てきた液体を冷やして再び液体として集める方法を蒸留という。
蒸留を利用すると、物質の沸点のちがいから混合物を分離することができる


沸点

沸点液体が沸騰して気体に変化するときの温度を沸点という。
沸点も物質の種類によって決まっている。 液体を加熱して気体に変化するときも、気体を冷やして液体に変化するときも同じ
沸点である。
純物質が沸騰している間は加熱を続けても温度は一定である。沸点 融点(℃)加熱時間 純粋な物質の沸点、融点は一定なので、
加熱した場合、図のようにグラフに水平の部分ができる。

問題を解くまえに、蒸留解説を読もう リンク

問 水とエタノールの混合液を加熱し、物質を分けて取り出す実験を行った。以下はその実験の手順である。

 【手順】
① 水20㎖とエタノール5㎖のエタノールの混合液と沸とう石を枝つきフラスコに入れる。

② 左図のように混合液を加熱し,1分ごとに温度計の目盛りを読む。

③ ガラス管から出てくる物質を、試験管A,B,Cの順に約3㎖ずつ集める。
 
 
図1

(1) 図1の氷水はガラス管から出てくる物質を、試験管A~Cに集めるために、どのようなはたらきをしているか。

(2) 図2は実験結果をもとに、加熱時間と温度関係をグラフにしたものである。
   混合液の沸とうが始まったのは、加熱を始めてから約何分後か。

(3) エタノールを最も多く含んでいるのは試験管Aということが分かった。
 その理由を「沸点」という語句を用いて、簡潔に書け。
(4) この実験のように液体を加熱して気体にし、冷やして再び液体にして集める方法をなんというか。

(5) (4)の方法は混合物の中からどのようなものを取り出すのに役立っていますか。
 
 
図2

      
  解説
)エタノールの沸点78℃くらいから沸騰が始まるが温度は上昇し続ける。
    初めに出てくる気体はエタノールが多く、水は少量で、あとから出てくる気体は
    エタノールが減り水を多く含みます。

   液体を加熱して沸騰させ出てきた液体を冷やし、再び液体として集める方法を
蒸留という。
   蒸留を利用すると、
物質の沸点のちがいから混合物を分離することができます
                              例 ・・・石油、アルコール
   答 (1)出てきた気体を冷やす  (2) 6分後 (3) 沸点が低いエタノールが最初に蒸発するため
     (4)
 蒸留(じょうりゅう)   (5) 純粋な物質(を取り出すのに役立つ)



[メモ]  実験で、なぜ蒸留水が実験などに使用されるのかというと、水道水などを使えば水以外の不純物による影響が
    発生する可能性があるからです。
     実際に水道水には殺菌消毒に使用される塩素が微量に含まれていたり、ミネラル分などの不純物が
    含まれています。この不純物による影響を可能な限り小さくするために、実験などでは蒸留水がよく使用されています。