【症例1】10ヵ月の男児。主訴、血便。腹部超音波検査で腸重積を疑い、注腸整復を施行。しかし、その後も血便を認めた。超音波再検査で下行結腸にTarget signを認め、結腸結腸型腸重積と診断した。CT検査で下行結腸に造影効果を有する約15mmの腫瘤を認めた。全身麻酔下の大腸内視鏡検査で、下行結腸に発赤の強い16mmのIp型(有茎型)ポリープを認め、留置スネアで切除した。病理診断は異型性のない拡張した腺管を認め、若年性ポリープであった。【症例2】8才の男児。主訴、腹痛・血便。腹部超音波検査で腸重積を疑い、高圧浣腸で整復した。その後CT検査で下行結腸に造影効果を有する径20mmの腫瘤を認めた。全身麻酔下の大腸内視鏡検査で、S状結腸に発赤の強い25mmのIp型(有茎型)ポリープを認め、留置スネアで切除した。病理診断は若年性ポリープであった。 小児腸重積症はほとんどが乳幼児期の器質的疾患を有しない回腸結腸型である。若年性ポリープを先進部とする結腸結腸型腸重積の2例を報告した。結腸結腸型腸重積は極めて稀である。