日本消化器内視鏡学会甲信越支部

63. 糖尿病に合併した重症急性膵炎の一例

諏訪赤十字病院
牧野 安良能、進士 明宏、原 浩樹、高山 真理、沖山 洋、武川 健二、山村 伸吉、小口 寿夫

諏訪赤十字病院 消化器科牧野安良能、進士明宏、原浩樹、高山真理、沖山洋、武川建二、山村伸吉、小口寿夫症例は24歳女性。主訴は上腹部痛。2歳時に糖原病1型と診断され、当院小児科で経過観察されていた。平成18年8月17日より上腹部痛が出現、徐々に悪化し呼吸困難も認められたため、8月19日に当院受診。急性胃腸炎の診断で小児科に入院となった。翌20日に血清アミラーゼが2106IU/lと高度の上昇を認め、腹部CTにて膵腫大と膵周囲組織にまで波及する炎症像を認めたため、急性膵炎と診断した。20日の時点での重症度スコアは13点で、重症急性膵炎(重症2)であり、当科に転科しICU管理となった。飲酒歴はなく、腹部CT上胆石も明らかではなく、8月19日の時点でTGが3560mg/dlと高値を示していることから、膵炎の原因として糖原病に伴う高脂血症が背景にあると考えられた。発症後48時間以上経過しており著効期間は逸していたが動注療法を開始,CHDFを含めた集学的治療により、救命し現在も加療継続中である。糖原病に合併した急性重症膵炎は稀であり文献的考察も含め報告する。