我々は上部、下部内視鏡検査で出血源不明の消化管出血症例をダブルバルーン小腸内視鏡で出血性小腸潰瘍と診断したので報告する。【症例】41歳男性。家族歴:特記すべきことなし。既往歴:不安神経症。NSAID内服なし。現病歴:平成17年10月27日鮮血便でN病院入院。上部、下部内視鏡では出血源不明。症状続き11月2日当科転院。転院時軽度貧血あり。便培養異常なし。当院上部内視鏡、出血シンチでも出血所見なく、新潟中央病院内科中嶋孝治先生にダブルバルーン小腸内視鏡を依頼。11月14日経肛門的検索で出血源不明。11月16日経口的検索で、小腸中央部付近のケルクリング皺襞上に単発性潰瘍あり。oozingを認め大腸用クリップにて止血。その他の部位に異常所見はみられず。その後鮮血便なく、11月18日退院。【考察】上部、下部内視鏡で出血源不明の消化管出血をダブルバルーン小腸内視鏡で診断、止血処置した症例を経験した。