【目的】県内のESD経験施設に対する調査から胃ESDの現状を評価する。
【方法】31施設にアンケートを依頼し、29施設(93.5%)から回答を得た。2005年1年間のESDは胃癌553例、胃腺腫128例(計681例)であった。対象を病理診断結果から胃癌治療ガイドライン(GL)適応、適応拡大、適応外病変に分類し調査した。
【結果】1.胃癌ESD(553例)の一括断端陰性切除率:1)GL適応病変91.6%(284/310)、2)GL適応拡大病変86.3%(145/168)、3)GL適応外病変81.3%(61/75)、2.胃腫瘍ESD(681例)の偶発症:1)穿孔3.67%(25/681)、2)術中出血0.15%(1/681)、3)後出血0.15%(1/681)。偶発症のため緊急手術を要した症例は0%(0/681)であった。
【結論】長野県の胃ESDは成績、偶発症とも良好な水準であった。