症例は66歳男性。感冒様症状の後、両膝関節痛、両下肢の紫斑が出現し、当院皮膚科を受診。両下肢に紫斑、四肢、顔面の浮腫を認めアナフィラクトイド紫斑病の診断で即日入院。入院第1病日下血・下痢・腹痛が出現し、当科へ転科。上部消化管内視鏡を施行し十二指腸下行部から水平部にかけ血豆様血腫(hemorrhagic bleb)と浮腫を認め、胃内にびまん性斑状発赤を認めた。腹部CTでは同部を中心に腸管壁の著明な浮腫状肥厚を認めた。第13因子投与にて下血は軽減、さらにステロイドの投与にて消化管、皮膚、関節症状は速やかに改善。十二指腸病変も消失した。