サンワンリバーでの14日間 Part.4
アメリカ生まれのニジマス
ティムのプライベートフィシングエリア
ティムの父エイブの家の敷地内には、サンワンリバーが流れている。
その区間約2qほどは私有地になっているため、
一般人は入ることができず、釣りもできない。。
「釣りはどうなの?」
とティムに聞くと大きなブラウントラウトがいると言う。
面白そうじゃん。案内してくれる?と聞くと、
さっそくハンティングの帰りにその場所に連れていってもらった。
ゲートを越えてサンワンリバーにでると、広い瀬が続いている。
下流には立ちこめそうな広いプールがある。
面白そうじゃん。
7月はたくさんの虫の羽化があって、面白いライズが起こるという。
やりたければ勝手に釣りをしていいと言う。
そんなおいしい場所を放っておくわけがなく、
その日の午後さっそくプライベート区間を釣ってみることにした。
誰もいないサンワンリバーを独り占め、釣り人を知らない魚がウヨウヨいるかもしれない。
釣りをする前から気分がいい。
仕度を終え川に立ちライズを探すが、ライズが無ければ、虫も流れていない。
うーん。
とりあえずバッタフライで瀬を釣ってみる。
川が大きいだけあって、なかなか釣りがいがある。
さすがアメリカ、瀬もデカイ。
水面が破裂することなく、下流のプールへと向かった。
下のプールでも虫が流れていないようで、ライズは無い。
めんどくさくなって河原に横になって空を眺めると、のんびりと雲が流れている。
午前中のハンティングのことや今日までの日々がゆっくりと頭の中を流れて行く。
こんな日は昼寝をするのが最高の贅沢かもしれない。
川岸の草の上に仰向けになり、足を水につけたままいつ始まるかわからないライズを待つ。
川は雲を写し、静かに流れている。
ぼーっと吸い込まれていくようだった。
気がつく頃には日が傾きユスリカが飛び始めていた。
ライズを2つだけ見つけ広兄と仲良く分けて、狙ってみる。
先に広兄が魚を掛け一人で楽しんでいる間に、俺の魚はどこかに行ってしまった。
40pほどのニジマスだった。
この1尾で釣りは十分、長い一日を締めくくった。
夕方エイブスに行くとティムがいて、「釣りはどうだった?」と聞かれたので、
「最高にいい昼寝場所だったよ」と答えた。