COBOLの特徴として挙げられるコトを箇条書きにしてみました。
COBOLの歴史に深く関係があるのですが、元々COBOL言語は事務処理を専門に扱う言語として開発されました。昔の事務処理には現在のようにExcelなどの表計算ソフトがない時代ですから、売上一覧表や個人成績表などの結果が知りたい場合など、一度に数万件という膨大な量のデータを集計するのに長けているプログラム言語が存在しませんでした。
そんな要望に応えるべく開発された言語ですので、データの一括処理(バッチ処理と言います)に非常に重宝され現在も利用されています。
初心者に対して教育を行なった場合、比較的COBOL言語は習得時間が短くすみます。それは記述言語であるためです。文章形式で記述するので、簡単な英単語さえわかれば知識がない人にも、プログラムの内容がある程度わかります。
他の言語を既に知っている場合、一週間も勉強すれば即戦力として仕事ができます。また修正作業が発生した場合も容易に変更を行なえる利点が挙げられます。
COBOLの利用理由はやはりコレに尽きます。40年以上の実績がある言語ですから信頼性、安定性には定評があります。またCOBOLでプログラムが組める人間も日本だけでウン十万人いると言われ、当時から現在に至るまで保守され続けているのです。
堅牢性という点では、COBOLというより汎用機とUNIXの比較になってしまいますが、汎用機へのログインには、固定のID認証が必要です。UNIXのように複数からの同一IDでのログインはできません。もちろんUNIXと同様にID毎に使用権限が設定できます。もし仮に外部から進入された場合でも、汎用機の場合、余程システムに精通していないとメインサーバへのアクセスは困難を極めます。銀行などの秘匿性が重要な企業が未だに汎用機を利用している事からも堅牢性は折り紙つきだと言えるでしょう。
またWindowsなどに比べ、汎用機のサーバがダウンすることは余程のことがなければありえません。私が知っている限りマシンダウンしたのは中型サーバ機を用いている会社でも十年間で数回だけです。しかもプログラムミスでのサーバダウンは過去ゼロです。銀行では二つの大型汎用機サーバを用意しているため、仮に運行中のサーバがダウンしても、すぐさまもう一台のサーバ機が稼動しダウンを回避しています。
COBOLは標準規格が定められています。あまりOSには依存しないよう配慮されているのです。このため、他OSで作成したCOBOLプログラムを別の環境(OS)へそっくりコピーしても僅かな修正で問題なく動作します。この辺りもCOBOL言語の特徴と言えます。
現在UNIXやLINUXなどのサーバ機(現WWWサーバの主機)上で、COBOL運用している構築事例を多く目にします。汎用機でCOBOL運用している企業にとって、汎用機は大変高価な買い物です。汎用機を自社で購入せず、リース会社から借りている企業が非常に多いです。またマシン保守やOS入替えも莫大な出費になります。
そこで比較的安価なUNIXサーバ機にCOBOLプログラムを移し替えて運用するケースがあります。企業にとっても旨み多い話であり、今後もこのような事例は増えつづけるでしょう。補足ですが、新規にJava等でシステムの再構築を行なった場合、開発コストが予算をはるかに超えてしまった、という話しをよく耳にします。
逆にCOBOL資産をそのまま移行した場合、予想コストの半分で済んだ、という事例も実際あります。現時点では、別言語で再構築というのが一般的になっていますね。
すこし偉そうに感じますか?全部適当に書いてます。ウソがあったらゴメンなさい。それじゃ歴史でも振り返ってみましょうか。(参考書を引っ張り出しながら)