◆製造年代別の特徴

●メッシュ開口部とパンチ孔開口部
 富士7Eの開口部には、板に穴をあけ金網を貼った形状のもの(メッシュ開口部)と、板に規則的に小さな穴をあけたタイプ(パンチ孔開口部)がある。メッシュ開口部は角に丸みがあるのに対し、パンチ孔開口部は角ばっている。

●メッシュ状の開口部
例) 東武鉄道 P-LV314L
●パンチ孔状の開口部
例) 川崎市交通局 U-LV324L

 基本的にメッシュ開口部を持つ車輛の排出ガス規制はP-車、パンチ孔開口部の車輛はU-以降となるが、U-LV系にはメッシュ開口部系の車輛がおり(U-LV系参照、P-LV系とは形状が異なる)、その他車種でも一部例外がある。また、P-車でも後天的な改造でパンチ孔開口部になった車輛、またU-/KC-車でも同様にメッシュ開口部の車輛があり、注意が必要である。

※U-のメッシュ開口部車
・川崎鶴見臨港バス U-LV324K(1989年度受注車)→秋田中央交通、羽後交通に移籍
・川崎市交通局    U-LV324K(   〃     )→茨城交通に移籍
・西東京バス     U-LV324L(   〃     )
・相模鉄道       U-LV324L(   〃     )→東運輸、コハマ交通に移籍
・新京成電鉄     U-LV324M(   〃     )→関東鉄道に移籍

・関東バス    U-UA440HSN(1990年式)のうち1台(エンジン開口部のみ)
・サンプルカー→宮城交通 U-UA510LAN 1台
・サンプルカー→宮城交通 U-RP210GAN 1台
・サンプルカー→宮城交通 U-RM210GSN 1台

●ドアまわり
排出ガス規制が、KC-・NE-車はドア部分の車体(縦方向)に黒ゴムの縁取りがついているのが標準である。P-、U-の車輛にはない。
このため、KC-車はエッジが強調された印象をうける。
●ゴムなしドア周り
例) 川崎市交通局 U-LV324K   
●ゴムつきドア周り
例) 川崎市交通局 KC-LV380L   
例外
京王帝都電鉄 U-JP211NTN (U-でありながら、黒ゴムつき)
西東京バス U-JP211NTN (同上)
常総学院バス U-HU2MPAA (同上)
サンプルカー→昭和自動車 KC-RM211GAN (KC-でありながら、黒ゴムなし)
サンプルカー→水間鉄道→産交バス KC-RP250GAN (同上)
一部事業者では、後天的改造でゴムを撤去したものが存在する。
また、川崎市のU-LV324Kのように前扉の一部(後側の下半分)にのみゴムを取り付けた例も存在する。

●8E車のタイヤハウス(JP系・RN系以外)
 U-車とKC-車の8Eの大半はぎこちなく角張った形状で、KC-は黒色のゴムで縁取られているが、U-車は縁に段差がない。
 またKC-車のごく一部とKK-車は真円形状で、やはり黒色のゴムで縁どられている。
●U-車のホイールアーチ
例) 群馬バス U-RM210GSN
●KC-車のホイールアーチ
例) 日立電鉄 KC-RM211GSN
例外
・頸南バス(および東頸バス) KC-RM211GSN KC-LR333J (KC-RM、KC-LRでありながらタイヤハウスが真円)
一部事業者では、後天的改造でゴムを撤去したものが存在する。

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