◆三菱ふそう U -MP2(6)系(その2)
         KC-MP2(6)系
左側面 右側面
小湊鉄道 U-MP218M

<概要>
 U-MP2(6)系は平成元年排出ガス規制(U-)適合の三菱自動車製大型バスで、1990〜1995年に製造された。
 一方のKC-MP2(6)系は平成6年排出ガス規制(KC-)適合の三菱自動車製大型バスで、1995〜1997年に製造された。
いずれも、富士重工製の車体を架装した場合、全車R17型ボディー(7E、7B)が架装される。
 富士の架装例は少なめで、一般的には標準の三菱とMBM(←新呉羽)、および西工が架装される。
特に三菱およびMBMの場合、「エアロスター」(エアロスターM)と呼ばれる車体が架装される。
なお、KC-MP2(6)系を最後に三菱の路線車への富士重工の架装は中止になった。

 この系列には、ワンステップリフト車(U-MP628M/KC-MP627M 1992年〜1996年)と、ディーゼル・蓄圧式ハイブリット車
(MBECS KC-MP237/637系)が存在するが、基本的にMBM製の車体が架装され、富士重7E架装車は存在しない。

U-MP2(6)系は富士重工を架装すると1993年を境に外見上、若干の差があり、後期に製造された車両はKC-MP2(6)系とほぼ同じ外観になる。
このため、両者をあわせて解説する。

<7E架装車の特徴>
・U-系とKC-系には外観的の差異は特に無い。ドアまわりが唯一の見分けるポイントである。
・マフラーは、右側面よりにある。
・右側面最後部に左辺・下辺に欠き取りがある四辺形のエンジン開口部がある。中央部分で上下2段に分割される。
・リアオーバーハングが短いため、側面最後部の窓が狭くなる。
・リヤのナンバーステーはツライチで、上から2つの電球で照らすタイプが、車体中心線より右側面にある。
・リヤのバンパー直上には鉤型の出っ張りがある。これは、排出ガス規制に関わらず三菱車の特徴である。
出っ張り
三菱車の特徴であるナンバーステーと出っ張り
(京成電鉄 P-MP218M)

<型式内容>
 1977年以降KC-車まで使用された型式基準で、中型のMK、9m大型のMMと同様である。
(3)はサスペンションを表し、リーフサスは2、エアサスは6が使用される。
(4)は仕様車種で、時代・車種によりその意味は異なる。
(5)はエンジンを表している。
(6)は軸距である。このアルファベットは範囲を表し、発売車種の軸距が含まれるものが適用される。

U- M P 2 1 8 M
KC- M P 2 1 7 M
(1) (2) (3) (4) (5) (6)
意味 当系列の適用例 他系列の適用例(参考)
排出ガス規制 U=平成元年規制
KC=平成6年規制
 
(1) エンジン配置 M=リヤエンジン  
(2) 車種 P=大型 K=中型
M=9m車
(3) サスペンション 2=リーフサス
6=エアサス
 
(4) 仕様種別 1=一般車  2=ワンステップ車(U-,KC-車 とも)
3=ディーゼル・蓄圧式 ハイブリット車(MBECS KC-車のみ)
(5) エンジン 8=6D22   (標準出力)
  6D22(T1) (ターボ付)
7=6D24   (標準出力)
  6D24(T1) (ターボ付)
8=6D17(U-の中型,9m車)
9=6D17(KC-の中型,9m車)
(6) 軸距 K=4.70〜4.99m(4.8m)
M=5.30〜5.59m(5.3m)
N=5.60〜5.89m(5.8m)
P=5.90〜6.19m(6.0m)
F=3.5〜3.89m(中型車 3.77m)
J=4.4〜4.79m(中型車・9m車 4.39m)

※Mでも(4)が2の車輛(ワンステップ車)は軸距5.43m

<KC-MP2/6 + 7E 採用事業者>
事業者名型式扉配置窓形状導入数備考
東野交通KC-MP217M折―引2段2うち1台はビルトインクーラー
関東自動車KC-MP217K折引―2段1アイドリングストップ装置付
京成電鉄KC-MP217M折引―2段9一部、ちばレインボーバスに異動。関東鉄道に移籍。
小湊鉄道KC-MP217M折引―2段1
広島バスKC-MP617M折ワ―メトロ3
西肥自動車KC-MP617M折折―2段1
計17

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