◆日産ディーゼル P-U(UA)32系 (前期型)

函館バス P-U32K(もと東京急行電鉄)

<概要>
 昭和58年排出ガス規制(P-)適合の日産ディーゼル製大型バスで、1984〜1989年に製造された。
富士重製の車体を架装した場合、全車R15系ボディーが架装される。富士重以外の車体架装例は、西工(58MC)がある。

 基本的には、先代のU31系を58年排ガス規制に適合させたものであるが、同じU32系でも1984〜1985年に製造された車両と、
1986年以降に製造された車両では、騒音規制などの理由で大きく異なる仕様を持っている。
ここでは1984〜1985年製の、俗に「前期型」と呼ばれるタイプを取り上げる。

<5E架装車の特徴>
・P-U31/N-U36をパネルボディーにしたような車輛で、ほぼ同じ場所にエンジン開口部を持つ。
 異なるのはリヤの開口部が完全な四角形になり、
 また非常口側最後部の大開口部の下辺角が斜めに切り取られ六角形になっている点である。
 なお、U31系では存在したその上の小さな開口部はない。
・リヤのナンバーステーは、上から1本のライトで照らすタイプである。

<型式内容>
 1973〜1990(P-車)年まで使用された基準である。
先代のU30、K-U31系、後続のP-U33系と同じである。
また中型のRM90・K-RM80・P-RM81・P-JB80系、9m大型のP-RP80系も基本は同一である。

(1)で車種を表す。Uは通常の大型であるが、UAはエアサス車である。
  この点は、後継のU-UA系以降(例U-UA440HSN)の「UA」とは意味が異なるので注意。
(2)はエンジン型式で、(3)は仕様変更順位である。つまり、先代のU31系の仕様変更車であることが言える。
  便宜上ここでは(2)と(3)合わせて表にまとめてある。
(4)は軸距である。このアルファベットは範囲を表し、発売車種の軸距が含まれるものが適用される。表ではその両方を表示した。

 なお、車体型式の時は最後にAがつくことがある。これは低床車を表している。

P- U 32 K   A
(1) (2)(3) (4)   (A)
  意味 当系列への適用例 他系列への適用例(参考)
排出ガス規制 P=昭和58年規制  
(1) 車種 U =大型(リーフサス)
UA=大型(エアサス)
RM=中型
(2)
(3)
エンジン形式
仕様変更順位
32=PE6H (230PS 大型) 81=FD6 (180PS 中型)
(4) 軸距 K=4.75〜4.99m(4.76m)
L=5.00〜5.24m(5.10m)
N=5.50〜5.74m(5.50m)
E=3.75〜3.99m(中型 3.85m)
G=4.25〜4.49m(中型 4.28m)
(A) 床高さ A=低床  

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