◆三菱 K-MP1(5)系

左側面 右側面
北海道中央バス K-MP518N

<概要>
 昭和54年排出ガス規制(K-)適合の三菱製大型バスで、1980〜1983年に製造された。
先代のMP117系を、新規排出ガス規制に適応したエンジンに変更して誕生した型式で、それ以外はMP117系と大きく変わることはない。
なお、三菱車はリヤエンジンが縦置きである(=リヤアンダーではない)。

 富士重製の車体を架装した場合、R15系になるのは1982年以降に製造された車両で、それ以前はR13系が架装される。
なお、R15系が架装されるのは直噴式エンジン車(K-MP*18*)のみで予燃焼室式エンジン車(K-MP107系)には存在しない。

 富士重架装車は少なく、一般的には標準の三菱・呉羽、および西工(53MC)の架装例が多い。
特に三菱・呉羽の場合、B35(俗に「ブルドック」などと呼ばれる)ボディーになる。
ただし1982〜83年に製造された呉羽車体架装車の中にはMK・MMの車体を延長したタイプが架装されたものが、極少数ながら存在する。

 なお、K-MP1系は1984年にP-MP系に移行する。
P-MP系は基本的にパネルボディー車になるが、ごく一部、リベットタイプ車輛も存在する。
→P-MP1/MP5系の詳細はこちらへ

<5E架装車の特徴>
・リベットボディーで、右側面最後部に左側の角が取られている縦長のエンジン開口部がある。
 なお、鞆鉄道(広島県福山市)にはこの右側面最後部の開口部が大きな正方形になっているものが存在する。
・リヤにも開口部が開いているが、日産ディーゼルK-U31・N-U36系とは逆に、左下角が下に出っ張っている。
・左側面最後部側面には縦長のハッチがある。
・リヤのナンバーステーは、1段出っ張っていて、左右から電球で照らすタイプのものが、車体中心線より左側面にある。
 一部の車輛は標準型になっている。
・三菱+富士の場合、側面最後部の窓が狭くなる。


エンジン開口部が正方形に変形した 鞆鉄道 K-MP118M
1998-9

<型式内容>
 1977年以降、平成6年規制の車両まで使用されている型式基準で、中型のMK、9m大型のMMと同様である。
(3)はサスペンションを表し、この系列ではリーフは1、エアサスは5が使用される。
(4)は仕様で、時代・車種によりその意味は異なる。(5)はエンジンを表している。
(6)は軸距である。このアルファベットは範囲を表し、発売車種の軸距が含まれるものが適用される。
 なお、後継型式のP-MP2/MP6系以降の車とは軸距の設定が異なるので注意されたい。

K- M P 1 18 K
(1) (2) (3) (4)(5) (6)
  意味 当系列への適用例 他系列への適用例(参考)
排出ガス規制 K=昭和54年規制  
(1) エンジン配置 M=リヤエンジン  
(2) 車種 P=大型 J=小型
K=中型
M=9m大型
(3) サスペンション 1=リーフサス
5=エアサス
 
(4)
(5)
仕様
エンジン型式
18=6D22(215PS 直噴式)
07=6D21(205PS 予燃焼室式 大型車用)
16=6D15(170PS 直噴式 中型・9m車用)
(6) 軸距 K=4.70〜4.99m(4.8m)
M=5.00〜5.29m(5.3m)
N=5.60〜5.89m(5.85m)
F=3.50〜3.89m(中型 3.77m)
H=4.10〜4.39m(9m車)
J=4.26〜4.50m(中型 4.39m)

<MP1/5 + 5E(リベット) 採用事業者>
事業者名 型式 ドア配置 窓形状 備考
日本国有鉄道 K-MP118K
K-MP118M
K-MP518M
折折―
折引―
折――
2段
2段
メトロ
分民後は、西日本、九州へ移管
北海道中央バスK-MP518N折引―2段
関東自動車 K-MP118K
P-MP118K
折―折2段K-、P-それぞれ1台づつ 
京成電鉄 K-MP118M折引―2段
小田急バス K-MP118M折引―2段2台のみ 東海自動車に移籍
江ノ島電鉄 K-MP118N折引―2段
鞆鉄道 K-MP118M折引―2段変形開口部車
広島バス K-MP118M
P-MP518M
折ワ―メトロP-MPは1984年式の5台

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