NO.4(作成:2001年9月20日)
(ホームテーブル) | (ビジターテーブル) | ||||
平田 | C.M.Lin | ||||
Yen Ding Ming (愛称:たほいや) |
Lee Jung Fu | 林 | 前田 | ||
HANA | Allen Chao |
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(ホームテーブル) (オークション) 回ってきたトレイを見ると、また台湾2だ。 個人的には、オポーネントのプリエンプティブオープンを捌くのは好きだ。 自分のハンドとオポーネントのビッドから、全体の相場を考えるのは楽しいもの。 とりあえず、Eの2Dオープンには、ダブルでハンドの強さを表現してみた。 EのハンドがHかSかわからない時点でのダブルだから、このダブルのパートナーからの見当は、バランスハンドの14点であろう。 もしSが、1453(きっとEは、5S&5C) 4144(きっとEはウィーク2H)とかなら、パスをしてオポーネントのスーツを明らかにしてからアクションを取る方がわかりやすい。 Wのパスオアコレクトの2Sに対して、Nが3Dをビッドしてまわってきた。 選択は、パスか3N。 このシークエンスでは、Nの3Dはかなり建設的なビッドと解釈できる。 なぜなら、パスするのが一番弱いアクションで、ダブルはネガティブダブル(2344、3343、3334、7+点)になるだろうから。 2Nは? レーベンゾール2Nか? ナチュラル?? わたしは、ナチュラル2Nと見る。 理由は、このビッド展開を他のオークションに近似させると; Sの1C/Dオープン、(WのSとマイナーのウィークジャンプオーバーコール)、そしてN、と見られるからだ。 ここでレーベンゾール2Nを使うことはない。 良いD3枚あり、15HCPは悩ましかった。 現実に、この大会での一番の長考をしたかもしれない。 Nはパストハンド、Eのオープンはバルのセカンドハンド、EのSとCスーツの心配だけでなく、WにあるだろうHスーツの心配もしなければならない。 D5勝か、もしや6勝、あとのトリックはCAと、なに? パートナーの期待出来るDA以外の5点を考えると、それがどの5HCPでも、自分のハンドのスポットカードが弱いから、3(2)勝は大変そう。 それと、Wはパートナーのオープンから全体を見渡せる立場で、ベストリードを見つける可能性が高い。 などなど、考え合わせて、結論はパスを選んだ。 このパスは、勝負パスといった気持ちだった。 #11、#12の悪いムードをこの判断で変えよう、とも思った。 (プレイ) EからのHシングルトンリードで、Hラフが入ったが、Eには継続の良いディフェンスが現実には無い。 Cのルーザーは、将来、SQの下にディスカードされるので、Cアタックしかチャンスは無さそうだ。 だが、Cスモールが優ったかも。 プレイ終了後、パートナーのハンドを見て、3Nのチャンスをざっと考えた。 微妙だが、わたしが取ったら、Cリードで簡単にダウンと思って、ノートに書き込む評価を、かわいい○(まあ良い)にした。 だが、後で考えてみると、Eがオープンしなければ、Sの1Nオープンとなり、Nは3Nレイズ、自然なHリードで楽勝の3Nだった、と言える。 実は喜んではいられない結果と見るのが妥当だろう。 まあいい。 試合中は、楽観して明るく評価するに越したことはない。 (ビジターテーブル) (Eの前田の解説と感想) Nに軽くオープンされ、Eのハンドで1Sオーバーコールをすると、Nの3Nになった。 Sは駄目と見て、セカンドスーツであるCのフォースベストをリードした。 もし、Sからスモールをプレイされていたら、NのCJが9個目となるところであった。 だが、ディクレアラーは、Eのハンドを、 E(KJxxx Ax x K1095x)、(Kxxxx Ax x Q1095x)と想定し、Cのブロックを狙って、CAをすぐアップするプレイを選択した。 だが、それは大はずれ。 助かった。 Nに3Nのディクレアラーを取られると、EがCKをリードした場合、CAをホールドアップ、WがC10をアンブロック。 T2で、EがHをリードしても、WはHAであがれないので作られてしまうハンドだ。 (HANAの補足解説) 想定のEのハンドの場合、C5に対してT1で、SからCローをプレイすると、WにCQ(K)に負け、Cリターンされ、Cエスタブリッシュできる。 ディクレアラーには特に粘る手段もなく、EにC4個、H1個負けてダウンが確定。 だが、T1でCAで上がると、Cスーツがブロックする(WがCQ(K)アンブロックしても役立たず)。 その間に、NからSのHKに向けてプレイすれば、コントラクトは作れる。 (トトロの感想) C5の選択は、Nの3Nをダウンさせられるベストリードではないですか! ナイスリード! |
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(ホームテーブル) (オークション)(注意書き:Wの赤いスーツのホールディングをよく見よう) ノンバル同士のディーラー。 Sのハンドは、ウィーク2、プリエンプティブ3Hオープンも候補である。 だが、平凡なパスを選択した。 理由は、「6−4形で、ウィーク2せず」。 かといって、プリエンプティブ3Hオープンするには、Hの内容が寂しい。 S(x KQJxxx xxxx xx)だったなら、3Hオープンしたかもしれない。 Wの1Nオープンに、Nがペナルティダブルして回ってきた。 このSのハンドはディフェンス向きではない。 2Hテイクアウトし、6枚Hの弱いハンドを示した。 Wが2Sで競り合ってきて、Nが3Hレイズ。 Eも3Sで粘ってきた。 当然のように4Hで競り合ったら、Wが4Sをあっさりかぶせてきたのは意外であった。 さらさら流れてきた4Sに対してやや長考の末、5Hをかぶせることにした。 Wが、またまた5Sをかぶせたのは驚きであったが、Nがペナルティダブルを掛けたのは驚かなかった。 (プレイ) Nの自然なHKのオープニングリードを、Wがラフしたのは驚きであった。 1Nオープン?? SJをNは見送り、Dの3回目をNがSAでラフ。 Sは、T1のH2(Hカモン、即ちCノンカモン)、D5→J→10フォローで、Cにアナーの無さそうなことを示したが、Nからは、CA、Cとプレイするしか、チャンスは無い結論である。 プレイ終了後すぐに、Wのたほいやさんは、スクリーンの外から手をのばし、いぶかしがるNの平田に向かって挨拶した。 「すまんの、すまんの。 見間違えてたんや。」といった内容の表現と言葉であった。 きっとそうだったのだろう。 DAをHAと見間違えるのは、よくあること(らしい)。 ついでにお供をつけて、赤い5枚を仲良く3−2のHとDに見たのだろう。 ちなみに、同じスクリーンにいたHANAだが、たほいやさんのそんな事情を察知するほど、めざといプレイヤーではなかった。 プレイ終了後のHANAは冷静で、「6Hサクリファイス(?)なら1ダウンですんだ」、と分析し、「だが実際の展開では、Nは当然ダブルよな」、と思い、「しかたなかった」と、軽く笑ってすませた。 Wが平凡な1Sオープンだったなら、 (パス)パス (1S)ダブル(3S)4H (4S)5H ・・・ という展開が予想されるが、Wはまた5Sをビッドするかどうか。。。 (ビジターテーブル) (Wの林の解説と感想) Sの2Dは台湾2オープン。 Hのウィーク2か、Sとマイナーの5−5の弱いハンド。 前田−林の2Dに対するディフェンスは:2Hはナチュラルオーバーコール。 その他はウィーク2Hオープン扱い。 ダブルはHに対するテイクアウト。 Wの4Dはリーピング・マイケルズ(5S&5D)。 EのプレイするSコントラクトは、Cリードでノーチャンス。 5Hが回ってきたWの林は、自分のハイカードを見て、5Hにダブルをかけた。 (トトロの感想) Eの視点からは、WのS&D2スーター、極めてHボイドがみえる。 お互いピュアな10枚以上フィット、2スーターフィットに近いと想像されるCの持ち方。 Wのダブルに対して、5Sテイクアウトの判断はあったかも。 Wの視点からは、Hボイドが気になるだけで、4Dから5Hにダブルで、自分のハンドを十分紹介している、と見える。 |
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(ホームテーブル) (オークション) Nの1Hオープンに対するEのダブルに対して、Wは1Sレスポンスで捌いた。 HANAならば、1Nレスポンスを選択する。 109の5枚Hあるし、全体的な建設的バリューを紹介できるから。 結果は、1Nレスポンスより成功となった、3−3フィットの1Sなのだが、わたしには、この1Sレスポンスの秘密がまだわからないでいる。 (プレイ) 平凡なHKリードから。 ダミイを見てSシフトをするも、EでHラフを1回されるのが厳しく、Nの残りのHが使えない展開となっては、2メイドやむなし。 オープニングからのSKでも、ディクレアラーがすぐに、DKのフィネスをする展開となるので、紛れはあるが、S2個、D3個、C2個取られて1Sは作られたであろう。 (ビジターテーブル) (Eの前田の解説と感想) パートナーは、前のボードで失点をして、一息つきたかったようだ。 ダミイを開けてすぐに席を立った。 ダミイを見て唖然とした覚えがある。 しかし、プレーも疑問であった。 Hをラフした後、すぐにハンドからDを出しておけば、こんなにダウンはしなかっただろう。 (トトロの返事) 「Eのハンドで、テイクアウトダブルの選択はどうでしたか?」 「3Cのプレイは気にしなくていいような。 ただ、ちょっと時間を取ってプレイして、パートナーと自分の気分転換を図るのがいいようです。」 |
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(ホームテーブル) (オークション) Eの4NをWに尋ねた。 トランプフィットが明瞭でないので、Aの枚数を答える約束になっている、とのこと。 コンベンションカードを見ると、確かに; 「BLACKWOOD、RKCB(after direct fit)1430、・・・」と書かれてある。 (ビジターテーブル) (Eの前田の解説と感想) このビッドで、Wのハンドを、弱くて長いSをイメージしてしまった。 それでも、SAKがあればスラムにいこうと思っていたが、1キーカードならば、Sに2ルーザーでそうで、安全なコントラクトを、と思って5Cをパスすることにした。 CQが無いとスラムは薄いかな、と思ったのだが。。。 2Cレスポンスに、Wが3Sジャンプしてくれていたら、スラムルーズすることはなかったと思っている。 (トトロの感想) 微妙なフィットと余力が向かい合っているハンド。 実戦では、お互いパートナーのミニマムを気遣ってしまって、見かけ以上にスラムビッドは簡単とはいかない。 ホームテーブルでの、Eの2Nに対するWの3Hビッドが面白い工夫に見える。 単純に3S、4Sリビッドをしたくない彼の気持ちがよくわかる。 後日、このハンドのオークションをWの林に尋ねると、彼自身は3Sにジャンプしたイメージがあったよう。 次には、3Sジャンプしてくれるでしょう。 ところで、「以下のビッドでのオープナーのハンドのイメージは?」 というパートナーシップ問題は、お互いのスタイル、ジャンプに対する考え方を理解する上でためになる。 (1) 1S−2C−4S (2) 1S−2C−3S (3) 1S−2C−2S−2N−3S (4) 1S−2C−2S−2N−4S HANAの典型的なハンドを書いてみると; (1)(KQxxxxxx Kx Qx x)、(QJxxxxxx KQ Kx x) (2)(AKQJxx Kxx Jxx x)、(AKJ10xx Kxx xx Kx) (3)(AQxxxx Kxx Qx xx)、(Kxxxxxx Kx AJx x) (4)(KQxxxxx Kx Qx xx)、(KJxxxxx KJx x Qx) 気持ち(1)パートナーがSボイドでも、多少余裕有るハンドでも、殆ど4Sしたいファーストアライバル。 (2)ソリッド6+枚Sか、セミソリッド6+Sなら全体に余裕があるか、パートナーのCに役立つ助けあり。 (3)6枚以上のSの確定紹介だが、しばしば、パートナーが3Nならパスを考えるハンドが多い。 (4)セミソリッドに満たない、7枚Sが典型的。 全体的な余裕は無し。 |
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