NO.3(作成:2001年9月18日)

(1RR−第3試合) VS 台湾(#9〜#12)

2001/06/09 朝(10:00〜12:30)
(ホームテーブル) (ビジターテーブル)
平田 C.M.Lin
 Yen Ding Ming
(愛称:たほいや)
Lee Jung Fu 前田
HANA Allen Chao

(ホームテーブル) 
3N E4 −630
 W  N  E  S
 た  平  リ  花
    P 1C  P
1S  P 1N  P
2D  P 2S  P
2N  P 3N  P
 P  P
 OL:
1:C7 C5 CA C8
2:C2 CQ C4 C10
3:SQ S9 S3 S5
4:SA S8 S6 D2
日本:−12IMP
#9
ディーラーN
EWバル

K84
107542
AK62

K10763
Q6
AQJ6
105
AQ2
J753
K8
QJ98

J984
A1092
93
743

(ビジターテーブル)
4S W/1 −100
 W  N  E  S
 林  L  前  C
    P 1C  P
1S  P 1N  P
2D  P 2H  P
3N  P 4S  P
 P  P
 OL:
   
1:CA C8 C7 C5
2:H4 H3 HA H6
3:C4 C10 CK C9
4:HK H5 H2 HQ
(ホームテーブル)
(オークション)
 Eの1Nリビッドに対するWの2Dは、ナチュラルのゲームフォーシングとのこと。(聞いた説明は怪しげだったが。)

(プレイ)
 Eは、Hストッパーに自信ありげな3Nレイズ。 HA1092から、H9(サードベスト)のリードは有力である。 だが、10HCP近くありそうなパートナーのハンドを想像してみると、1S、3−H、4+D、4+Cの見当。 全体にゆっくりとしたディール(みんなバランス模様)と感じられる。 自分のHスーツを単なるストッパーと見なして(HKQJがディクレアラーサイドにあるという見方)、パートナーの長そうなCの内容に期待してリードすることにした。
 Nが、普通のCKで無く、CAでわざと勝ったのは、(E:Q9x(x)−S:J87(x))、(E:Q8x(x)−S:J97(x))を想定した、よくあるディセプションカーディングである。
 Sをフォローする時のSのカーディングだが、S9はスミスエコーでシフトを示唆、→S8はスーツプリファランスでH方面を示している。

(ビジターテーブル)
(林の解説と感想)
 3Nはコールド、4Sは頭から4ルーザーで、3Nの方が素晴らしいコントラクトなのだが、4Sになってしまうのはよくあること。 しかし、Wの2D(ゲームフォーシングチェックバックステイマン)に対するEの2Hで、Eの4枚Hが分かったので、Sが3枚あったとしても3Nでプレイしたい意味で3Nをビッドしただけに不満あり。 2Dはゲームフォーシングで、この後は2Nでもフォーシングになるから、わたし(林)の考えでは、S3枚が聞きたければ2Nをビッドすればよく、3Nは完全なサインオフのつもりだった。 だが、前田さんの意見は、「2NでEにS3枚を言わせてから3Nをビッドすれば、Eには選択の余地なくパスするはず」と考え、結果的に失点ボードになってしまった。

(トトロの感想)
 ファーストアライバルの3N問題。 似たシークエンスでは、2/1GF模様のシステムで、1S2C2H3Nの3Nがある。 ある人は、(x xxx KQJx AKJxx)のハンドで、どうせ5S5Hのパートナーでも、3Nがしたいからさっさと結論をビッドするんだ、と主張する。 そしてそのパートナーに、6枚Sあるとか、5枚Hあるとか、3枚Cあるとか、15点くらいの余裕があるとか程度ではパスを要求することになる。 またある人は、そんなハンドは、2Nがフォーシングなんだから、2Nをビッドしてオープナーに言いたいことを言わせて、それから3Nをビッドすれば良い。 だから、3Nジャンプはコレクタブルな限定ハンド(Jx Kxx KQx AJxxx)をしている方がよい、と意見をいう。
 HANAの普段の要領は、「3Nジャンプを使用しない」である。 理由は、きっちり話し合いがされて無いからだ。 個人的には、この3Nジャンプは、(2335)、(2344)の13−15点としたい。 コレクタブル3N派である。 なぜなら、3Nを是非したければ、2Nフォーシングから3Nという立派なビッドが可能だが、可能性の限定されていないパートナーに向かって、遠くの3Nジャンプを有効に使えるのは、限定されたコレクタブルなハンドを示すことである。 そうすれば、まだいろいろあり得るオープナーのハンドの判断をビッドに盛り込む事ができるからである。
 ちなみに、実戦のゲームフォーシングチェックバック2Dの場合は、Eのハンドが限定模様、基本的にレスポンダーが主導権を握っている、チェックバックはメジャーを絶対保証するのかどうか、という観点から、林の主張も十分支持されると思う。
教訓:「パートナーの3Nビッドに邪魔をせず(確信がなければ、余程でなければ)。」

(ホームテーブル) 
3N S4 +630
 W  N  E  S
 た  平  リ  花
       P 1D
 P 1S  P 1N
 P 2C  P 2D
 P 3D  P 3S
 P 3N  P  P
 P
 OL:
1:H9 HA H3 H5
2:D10 D3 D2 D5
3:D9 DJ DA D6
4:SJ S4 S2 SK
5:H2 HQ H6 HK
6:D4 DK D8 H4
7:H7 HJ H8 C10
8:S7 S5 S10 S8
  SA。S負けて。
日本: +0 IMP
#10
ディーラーE
ボスバル
A10932
AK
Q1094
Q10

Q654
9864
65
J72
K8
10732
KJ3
K965

J7
QJ5
A872
A843 

(ビジターテーブル)
4S N4 −620
 W  N  E  S
 林  L  前  C
       P 1D
 P 1S  P 2C
 P 2H  P 2S
 P 4S  P  P
 P
 OL:
1:      
2:      
3:      
4:
(ホームテーブル)
(オークション)
 4D4Cは、基本的に1DオープンするのがHANA式。
 1Nリビッドに対するNの2Cは、便宜的なチェックバックステイマン。
 CB2Cに対しての2Dは、2枚以下のS、3枚以下のH(簡単!)。
 CB2C経由の、Nの3Dレイズは、ゲームフォーシングで、4+Dを紹介している。
 3Dに対して、Sはすぐ3Nが良いかもしれないが、アナーの2枚Sを示す意味の3Sで様子を見た。

(プレイ)
 この#10は、朝一番のボードだったこともあり、出来そうな、落とすこともありそうな3Nのプレイは、ちょっとドキドキする。 まあ、そのドキドキが、HANAにとって大きな楽しみの一つであるが。
 Cスーツが一番手薄なスーツ。 WからC攻められるのは嫌だが、Dダブルフィネスは先ずしたいプレイ。 幸運にDKJともにE。 最後のDK追い出す前に、手順にSKQのダブルフィネスの1回目をしておいた。

(ホームテーブル) 
3N W7 −720
 W  N  E  S
 た  平  リ  花
          P
1N  P 2D  P
2H  P 3N  P
 P  P
 OL:
1:D3 D5 D9 DA
2:H4 H9 HK H2
3:H3 HJ HA H5
4:H10 H7 HQ C9
日本:−2 IMP
#11
ディーラーS
ノンバル
AK82
975
Q83
J86

J75
A104
A74
AK53
109
KQ863
KJ65
Q7

Q643
J2
1092
10942 

(ビジターテーブル)
4H W5 +450
 W  N  E  S
 林  L  前  C
          P
1N  P 2D  P
2H  P 3N  P
4H  P  P  P
1:      
2:      
3:      
4:
(ホームテーブル)
(オークション)
 Eのジャコビー2Dから3Nリビッドで、5枚Hバランス模様の10−14HCPを示してきたのに対するWの判断が興味深い。 初、中級コースでは、3枚Hあれば自動的に4Hに直しましょう、と教えるところであるが、上級コースでは、4333形は、3Nの選択も考えましょう、と語りもする。 似た状況として、1Nオープンに、メジャー4枚の4333形で、ステイマン2Cを使用して4−4メジャーフィットを見つけにゆくか、という判断問題がある。 勿論、全体の強さ、アナーの内容等によって判断は変わるだろう。 難しい問題で、わたしはまだ判断の決め手となるものを見つけていない。 従って、確信がなければ、3Nより、4H、4Sを見つけに行くことが多い。 それは、自分の1Nオープンがさほど厳格ではない、という影響があるからかもしれない。

(プレイ)
 平凡なリードは、SK(アティチュードを見る)だろうが、WにSQJxxなどを予想したのであろう。

(ビジターテーブル)
 Wの林は、Eのジャコビー2Dから3Nリビッドに対し、Sに弱点があり、コントロールハンド(AKの多いハンド)だから、3Nよりも4Hのチャンスの方が多い、と判断した。 HANAも同じ判断をしただろう。 というより、3Nをパスした方がチャンスが多い、という可能性を考えなかったかもしれないくらいだ。

(ホームテーブル) 
5SXE5 −650
 W  N  E  S
 た  平  リ  花
3H  P 4S  P
 P 5H 5S  X
 P  P  P
 OL:
1:D3 D4 DJ D2
2:DK D10 D5 D7
3:D9 DA D6 D8
4:C2 C8 CK C5
日本:−5 IMP
#12
ディーラーW
NSバル

AK986432

J104

KJ108543
J5
K95
A92

A762
AQ652

Q6
Q10
QJ1084
K983

(ビジターテーブル)
4S W5 +450
 W  N  E  S
 林  L  前  C
4S  P  P  P
    
1:      
2:      
3:      
4:
   
(ホームテーブル)
(オークション)
 Wの3Hオープンは、台湾プリエンプティブで、Sのプリエンプティブか、5H&5Dの(GF)ハンドのどちらか。
 Eの4Sはパスオアコレクト。
 Eの4Sで終わりだろう、と回したトレイに、しばしの時間の後、Nの5Hに、Eの5Sがのっかってやってきた。
 さて? 台湾プリエンプティブに対する対抗ビッドの十分な約束は無い。 Wの3Hオープンに対して、NはダイレクトにHスーツを紹介することができたかどうか、を検討した。
 3Hにダブルは? 「たぶん、Hスーツをあらわすだろうが(2Hにダブルが、1Hオープンの約束の類推で)・・・」
 3Hに3Sは?  「Sのオーバーコールと扱いそうだが(2Hに2Sが、Sオーバーコールだから)・・・」
 3Hに4Hは?  「3Sオープンに対する、4Hオーバーコールと見るが(経験無し)・・・」
 台湾プリエンプティブ3の代に対する明瞭な取り決めは話し合われていなかった。 ということは、良いハンドでもパートナーは誤解を避けて、Sビッドを待ってHでオーバーコールした可能性がある。 NSバルで、5Hにダブルが掛からなかったということは、5Hは十分プレイアブルなコントラクトだったと推測もできる。 Nが強く、Eのサクリファイス模様と判断して、やや義務的なペナルティダブルを掛けておくことにした。
 事前に、3の代のプリエンプティブを確認しておかなかった失点かもしれない。
 
(プレイ)
 ディクレアラーは、アップトリックよりも、安全なメイクを心掛けたよう。 DKで勝ち、SA、SK、CA、Cラフ、Hラフ、Cラフをしたが、11個であった。

(ビジターテーブル)
(林の感想)
 「わたしの4Sオープンに、Eのハンドで6Sをビッドしてくれてもよかったのでは?」
(前田の感想)
 「WEノンバルの4Sだから少し薄いのでは? 確かにDKがCKならできるけど・・・。」
(トトロの感想)
 Wのハンドで; 4Sオープンはある。 3Sオープンは大いに反対。 1Sオープンはある。 パスも勿論ある。
 4Sオープンされて、Eはどうみるか? Eは3145形だから、Wの想定は、7321、7411、8311、8221とかの形。 如何にもありそうなのは、(KQxxxxx xxxx x x)、(KQJxxxx Kxx xx x)、(KQxxxxxx xxx x x)。 悪くてCQのフィネスといった見当かもしれない。

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