NO.2(作成:2001年9月16日)

(1RR−第3試合) VS 台湾(#5〜#8)

2001/06/09 朝(10:00〜12:30)
(ホームテーブル) (ビジターテーブル)
平田 C.M.Lin
 Yen Ding Ming
(愛称:たほいや)
Lee Jung Fu 前田
HANA Allen Chao

(ホームテーブル) 
4H N5 +650
 W  N  E  S
 た  平  リ  花
   1H  P 2H
 P 4H  P  P
 P
 OL:
1:D2 DQ D7 D5
2:HJ H2 H4 HQ
3:C8 C10 C5 CA
4:S2 S4 SQ S5
5:H10 H8 H5 H3
6:DJ DK DA D3
7:HA C6 H9 HK
日本:+1 IMP
#5
ディーラーN
NSバル
A32
A7654
A1085

95
K82
K76
97542
K864
Q3
932
KJ86

QJ107
J109
QJ4
Q103 

(ビジターテーブル)
4H S4 −620
 W  N  E  S
 林  L  前  C
   1C  P 1N
 P 2C  P 2H
 P 3H  P 4H
 P  P  P
    
1:      
2:      
3:      
4:
(ホームテーブル)
(オークション)
 Sは寂しい0コントロールハンドだが、2Hレイズは義務のようなもの。
 2Hレイズに対するNの4Hのゲームビッドは賛成だ。 一般に、(A、K、Q、J)を(4、3、2、1)HCPと数えるが、それは誰でも取っつきやすい簡素化のためである。 多くのベテランは自分なりのカウント法、ハンド評価法を持っているだろう。 ちなみにHANAは、スーツコントラクトでのアナーの評価は、(A=4.5/K=3/Q=1.5/J=0.5)である。

(ビジターテーブル)
(林の解説)
 Nはストロング1Cオープン、Sの1Nはナチュラル模様、Nの2Cはアスキング、Sの2HはS4枚のミニマムを示し、Nのナチュラル3Hに、Sが4Hレイズして終わった。

(ホームテーブル) 
3N E/3 +300
 W  N  E  S
 た  平  リ  花
      1D  P
2D  P 2S  P
3C  P 3N  P
 P  P
 OL:
1:H5 H2 HA H9
2:H3 HQ HK H7
3:HJ S7 H10 D3
4:H8 CJ H4 D7
5:H6 S10 C7 C3
6:S5 SQ SK SA
日本:+9 IMP
#6
ディーラーE
EWバル
KJ3
A1043
52
A752

Q107
72
KQ1064
KQJ
A986
Q9
AJ73
863

542
KJ865
98
1094

(ビジターテーブル)
3D W3 +110
 W  N  E  S
 林  L  前  C
       P  P
1D  X 1S 2H
 P  P 3D  P
 P  P
  OL:
1:      
2:      
3:      
4: 
(ホームテーブル)
(オークション)
 Eの1Dオープンは、かなり頑張ったオープンだろう。 10が1枚も無いし、HのQダブルトンは、十分なバリューとは評価できない。 HANAがオープンするギリギリのハンドは、(A1086 64 AJ93 Q103)程度である。
 Wの2Dはインバーティドレイズで、ゲームフォーシングの約束だそうだ。
 Wの3Cのバリュービッドに対してEは、3Dでウェイティングするか、3HでH自身のハーフストッパー模様を表現したりするのも候補と思われる。

(プレイ)
 「NTには、長くて強いスーツをリードせよ」を守って、H5のオープニングリード。 NがHAで勝ち、H3をリターンして、EのHQをHKで捕まえた。 そして実戦では、HJを続けたが、NのH3を全面的に信用してH6をリードし、NにH10をプレイさせる方が親切ではある。
 実戦の展開は、SのHJリードに対して、NがH10をアンブロックし、H5勝を確保することとなった。 オークション、EのHプレイから、SのH5枚を確信できたからであろう。
 3巡目でH5勝確定し、1ダウンは確保出来る状況になった時、油断してはいけない。 先ず、気を付けるべきは出し間違い。 Hスーツをつまみ間違わないように、右に移動する。 そして次に、2ダウン目以上を考えて、オポーネントのディスカード等をよく観察する心の準備をしておかねばならない。 往々にして、ダウンした喜びから精神が昂揚し、観察がおろそかになってしまうものだから。 Nの5巡目のディスカードのC7は、Sのスーツプリファランス。 Sは、トップオブナッシングのS5をリードした。

(ビジターテーブル)
 Eが冷静にオークションした。 競り合いで、NSにも結構なバリューがあり、EのHQダブルトンは価値の低いものとなったので、3Dの競り合いで満足したのは適切な判断といえる。 3Dのプレイで、Wは、正しくSをダブルフィネス模様にプレイしたのであろう。

(ホームテーブル) 
4H W5 −650
 W  N  E  S
 た  平  リ  花
          2D
2H 2S 3H  P
3S  P 4H  P
 P  P  
 OL:
1:SA S6 S3 H4
2:HK HJ H3 H2
3:H5 HQ HA S5
4:SK S2 C8 S4
日本:−1 IMP
#7
ディーラーS
ボスバル
A84
QJ
J102
K10543

−−
K987654
A543
A8
K976
A103
Q86
J92

QJ10532

K97
Q76 

(ビジターテーブル)
4H W4 +620
  W  N  E  S
 林  L  前  C
         2H
3H  P 4H  P
 P  P
 OL:J
1:      
2:      
3:      
4: 
(ホームテーブル)
(オークション)
 珍しくマルチ2Dを使って、ウィーク2Sオープンを試みた。 HANAにとっては当然のオープンではないが、オポーネントのやたらプリエンプティブオープンに誘われた気持ちもあるし、対抗テーブルに合わせておこう、という意識があった。 結果は、このウィーク2Sは僅かな失敗であった。 悪いSAリードを呼び、1IMPのマイナスとなったから。 レベルの高い試合での効果的なウィーク2オープンのハンドと状況はいかなるものであろうか。 HANAは、頑張ったウィーク2オープンを殆どしたことがないので、あまり語れない。 ただ、一般の試合で、一般的なウィーク2を使用して失点するケースと、使用しないで失点するケースは、前者が多いのではないか、という観測はしている。

(ビジターテーブル)
(林の解説と感想)
 Sの2Hは、台湾プリエンプティブの一つで、Sのウィーク2か、H+マイナーの弱いハンドのどちらか。 最後の決勝で、たほいやさんと対戦した時に、強さ(弱さ)に関しては、バル関係に応ずるが0点もあり得る、と教えてもらった。 このオープンに対して、前田−林ペアのディフェンスは:ダブル=Hに対するテイクアウト(レベンソールも使う)、2S=ナチュラルなSオーバーコール、残りは2Sオープンとみなしてビッドする、というもの。
 このボードが台湾戦の最初で、まだ打ち合わせの記憶も鮮明で、Wは3Hとオーバーコールし、Eが4Hレイズした。 最後の決勝でも、台湾プリエンプティブには、わりに上手く対処できたような気がする。(コキッシュさんのおかげです。)

(ホームテーブル) 
3N S5 +460
 W  N  E  S
 た  平  リ  花
 P  P 1C  X
 P 2D  P 3N
 P  P  P
 OL:
1:C6 C4 CQ CA
2:DA D7 D3 D2
3:D10 D5 D6 DK
4:C7 C9 C3 C5
  D9→DQ。D。D。
8:S2 SK S6 S3
  H4→HA。C。C。
12:S7 S9 SJ
日本:+1 IMP
#8
ディーラーW
ノンバル
AJ2
1086
QJ863
54

Q93
Q753
754
632
K108
K942
K2
Q1087

7654
AJ
A109
AKJ9

(ビジターテーブル)
3N S4 −430
 W  N  E  S
 林  L  前  C
 P  P  P 1C
 P 1D  P 1N
 P 3N  P  P
 P 
 OL:
1:H3 H6 HK HA
2:DA D5 D3 D2
3:D10 D4 D6 DK
4:H2 HJ HQ H8
5:H7 H10 H4 S4
6:C4 C7 CJ C6
   
(ホームテーブル)
(オークション)
 Eのスーパーライト有りの1Cオープンに対して、Sはテイクアウトダブルから介入した。 競り合いの介入の仕方には、個人差のある分野であるが、HANAのルールは簡単である。 代表的なものに;
 「18HCP以上は、形に拘わらずテイクアウトダブルから。」
 「オポーネントスーツがボイドならば、ダブルから。」
 「4333形は、テイクアウトダブルに向いている。」
 そして、パートナーがパストハンドかどうか、バルネラビリティ、ハンドパターン、オポーネントスーツの枚数、スーツの内容によって、選択するアクションが決まっているハンドも多い。 先程紹介したルールは、10年程前から実戦し、観察し、十分な良い結果を得ているので、かなり自信を持って奨められる要領である。
 Sは、1Nオーバーコールも選択としてはあるが、良いアナー、ミドルカードと、ポジションを考慮すると、18点の評価をした。 Nは2Dのジャンプテイクアウトは、軽いインビテイション。 Sは、3Nジャンプで、結論をビッドする。

(プレイ)
 Dを走った後、NからSローを見えないSのハンドに向けてリード。 EがSKでアップし、可愛いアップトリック1つ。

(ビジターテーブル)
(前田の解説)
 Sはプレシジョン1Cオープン。 対するNの1Dはネガティブ1Dレスポンスのよう。 1Nリビッドは、17−19。 Hリードから、Dを負けにこられ、CQフィネスされて、S1H2D4C3個の合計10個取られは、仕方なし。

予告:
#1〜#8までは、(17−6)IMPで、良い勝負なのですが、#9から後のボードが凄い失点の連続となります。
#9〜#20で、(5−72)IMPです!開始が#10で、最悪の流れで#20までゆき、折り返しの#1から#9で、少しは立ち直ったか、といった感じのこちらのテーブル状況でした。

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