NO.5(作成:2002年4月26日)

バーミューダボール 2001

(注意:高野、林、前田から送られた原稿を元に、トトロ流に多々編集した文章であることをご承知下さい。)

第3日目−第7試合: VS インド戦 (#17〜#20)
2001/10/24(水)(10:00〜12:40)

(ホームテーブル) 
3D W5 −150
 W  N  E  S
 S  高  K  清
    P  P  P
1D  P 1S  X
XX 2H 3D  P
 P  P
 OL:
1:HK H3 H4 H5
2:D4 D2 D3 D7
3:DA D9 D5 S8
4:DK DJ D6 C2
5:S9 S5 S2 S4
日本: 0 IMP
#17
ディーラーN
ノンバル
Q65
KQ72
J94
Q73

J93
85
AKQ7
A854
AK102
J103
108652

874
A964

KJ1062

(ビジターテーブル)
3D W5 +150
 W  N  E  S
 林  P  前  V
    P  P  P
1D  P 1S  X
XX 1N 2D  P
 P 2H 3D  P
 P  P
 OL:
1:C3 C9 CK CA
2:DA D4 D2 D3
3:DK D9 D5 C2
4:DQ DJ D6 H4
5:S9 S5 S2 S4
(ビジターテーブル)
(オークション)
 Wの1Dオープンの選択は普通。 アップグレイドして1Nオープン(15−17)するには、ミドルカード不足だし、SJ93も、実際のように最高の働きをするアナーとは限らない。 Eの1Sレスポンスに、Sがテイクアウトダブル。 Wのリダブルは、サポートリダブルで、丁度3枚Sを示している。 Eの2Dレイズ、また3Dレイズは普通。 Wが、Eの3Dレイズから、4351形を読みとって、おもむろに3H、3Sのゲームトライするというのは、さすがに頑張り過ぎか。 二つのハンドを合わせると、殆どSQのフィネス次第の5D、4Sだったとは。

(ホームテーブル) 
3D E3 −110
 W  N  E  S
 S  高  K  清
       P 1C
 P 1H 1S 2H
2N  P 3C  P
 P  X 3D  P
 P  P
 OL:
1:HA H8 H6 H2
2:HJ D7 H3 H4
3:C4 C6 CQ C7
4:H7 HK D9 H5
5:CA C5 S4 C2
6:CK C10 S5 C3
7:CJ       D2
8:D4       DA
日本:+1 IMP
#18
ディーラーE
NSバル
KJ7
9653
Q86
1065

32

J1097
AKJ984
Q8654
10742
AK3

A109
AKQJ
542
732

(ビジターテーブル)
3C W4 +130
 W  N  E  S
 林  P  前  V
      1S  P
1N  P 2H  P
3C  P  P  P
 OL:
1:D6 DA D5 D7
2:CQ C2 C4 C5
3:H2 HJ H8 H3
4:HA C  H5 H4
 :CA、K。
7:DJ D8 D3 D2
(ホームテーブル)
(オークション)
 Sのショートクラブオープンから、Nの1Hレスポンス。 Eの1SオーバーコールにSが2Hレイズをして、Wの2Nが入った。 グッドバッド2Nの類か? Eに3Cをビッドさせてそれをパスしたのは、予定の行動と思われる。 だが、Nのペナルティ(?)ダブルによってリオープンされて、Eが何故か3Dに直すことになった。 Eは、Wの2Nをアニュージュアルな、マイナー2スーターと思い直したに違いない。 
(プレイ)
 HAをキャッシュし、Hを続けるディフェンスから。 DJを流してドロートランプし、CQをCAでオーバーテイクする極めて楽観的なプレイプランならば、10勝できる配置だった。 だが、ディクレアラーはそんな明るいことは無い状況と判断して、適当にラフでトリックを取り、ダウン数を少なくしようという作戦をとったよう。 T7で、Eから何がプレイされたか記録が無いのだが、SがD2でラフした。 S2個キャッシュすることが出来、NのDQ86は、十分に残り1トリックに値するので1ダウンのはず。 T7以降の経過の記録が無いが、結果はメイクされだった。

(ビジターテーブル)
(オークション)
 Eの1Sオープンは、ボーダーの判断。 CQシングルトン含みの11HCPだが、両メジャーあるし、EWノンバルだから先手を打ってオープンすることには反対しない。 「オープンハンドらしきものは、オープンせよ」という格言もある。
 Wは、フォーシング1Nレスポンスから3Cサインオフで、微妙なCのインビテイションハンドを上手く判断した。 2/1ゲームフォーシングを使っていると、こんな6枚スーツのインビテイションハンドに少し苦労することになるが、ゲームにゆくか、行かないかを決断さえしてしまえばいい。 快適なパーシャルコントラクトの3Cだった。

(ホームテーブル) 
2N S2 +120
 W  N  E  S
 S  高  K  清
          P
 P 1H 2C  X
 P 2H  P 2N
 P  P  P
 OL:
1:C2 C8 CK C3
2:CA C6 S5 CQ
3:DJ DA D2 D5
4:HQ HK HA H5
?:SK SA S  S 
  S4    SQ 
日本:+0 IMP
#19
ディーラーS
EWバル
KJ6
AJ732
Q65
Q8

Q8532
K4
98732
A4
10865

AK10754

1097
Q9
AK104
J963

(ビジターテーブル)
2H N2 −110
 W  N  E  S
 林  P  前  V
          P
 P 1H 2C 2H
 P  P  P
 OL:
1:CA C3 C2 C8
2:C7 C6 H4 CQ
3:S2 S6 SA S7
4:C5 C9 HK HA
5:H2 H5 HQ D3
6:H9 D  HJ
(ホームテーブル)
(オークション)
 Nがサードハンドで1Hオープンし、Eの2Cオーバーコールが入った。 パストハンドのSは決断しなければならない。 候補は、パス、ダブル、2D、2H、2N。 パスしてNのリオープンダブルが来たとして、ペナルティパスが幸せになっているかどうかは自信の持てないハンド。 ダブル(ネガティブ)のプランは、Nが2Dなら3D、2Hなら2N、2Sなら2N、3Hには4H、3Sには3Nの予定だろう。 すぐ2Nをビッドしないことから、しっかりしたCストッパーで無い(コレクタブル=他のコントラクトに直していいよ)2Nインビテイションのハンドが表現されることになる。 2Dは、パストハンドでノンフォーシングになるから、6枚D、せめて良い5枚Dは欲しい。 2Hのダブルトンのシングルレイズは、マッチポイントではしばしばありうる捌きだが、十分なインビテイションの強さを表現するものでないところが大いに不満。 パンプされそうな5−2フィットというのも気持ちのいいものではない。 マッチポイントなら手堅く2Hでプラスを確保して、オポーネントがさらに出てくるようならば、ダブルで捕まえてしまう作戦がある。 2Nは単純なインビテイションで有力候補。 HANAなら、簡明な2Nインビテイションを選択しそうだ。

(ビジターテーブル)
(オークション)
 Eの2Cオーバーコールは普通。 Wがパストハンド、EWバルだからといって怖がってばかりはいられない。 Wに多少のCと10点近く持っていたら、立派な3Nの可能性があるし、Wに4枚Cで、Hシングルトンで10点近くあれば、立派な5C、時に6Cすら存在するかもしれない。 W(Qxx Kx Axxxx Jxx)なら3N。 W(Kxxx x Axxx Qxxx)なら6Cも! 実際のディールでは、ミスフィットゆえに、2Cすら2ダウンしかねない。
 Sは、マッチポイント用の2Hレイズで捌いた。 ゲームルーズが深刻でないNSノンバルというのも、2Hを選択した理由の一つかもしれない。
(プレイ)
 T1:CA−C3−C2−C8。 Eから見て、WのCのホールディングは、C2シングルトンか、CQ2ダブルトンのどちらか。 Cローをリードして、たとえWがシングルトンであっても、トランプの短い側(EWのうち)でラフすることになるので、普通損は無いはず。 実際WがH4でラフし、SリターンをSAで勝って、今度はアッパーカットを期待して、敢えてCローをリードし、Wの残っているであろうトランプでラフさせたのは立派なディフェンシブプレイ。 HKがHAをアッパーカットし、ディクレアラーがHQ、HJと取ってきたので、EのHが2勝に昇格した。 だが、ジャストメイドされ。

(ホームテーブル) 
3NX E4 −950
 W  N  E  S
 S  高  K  清
 P  P 1C 2H
 X  P 3N  P
 P  X  P  P
 P
 OL:
1:SJ S2 SK S10 
2:HJ H3 H2 H7
3:H10 H6 H4 C2
4:H8 HA HK D2
5:SQ S3 S4 S5
日本:−7 IMP
#20
ディーラーW
ボスバル
K95
J108
J107
KQ85

A87642

Q852
62
Q10
A63
AK9
AJ1074

J3
KQ9542
643
93

(ビジターテーブル)
4S W5 +650
 W  N  E  S
 林  P  前  V
 P  P 1C  P
1S  P 2N  P
4S  P  P  P
 OL:
1:C5 CA C9 C2
2:HA H2 H7 H8
3:H3 HQ S2 HJ
4:S4 S5 SQ S3
5:S10 SJ SA S9
6:C6 CQ C4 C3
   
(ホームテーブル)
(オークション)
 Eの1Cオープンに対して、Sはウィークジャンプ2Hオーバーコールを試した。 WのネガティブダブルにNはパスし、Eが普通にジャンプして3Nをビッドすることになった。 ここで、Nが流れてきた3Nを「ダブル!」 さて、このダブルがリードショウイングだと仮定すると、それはどのスーツのリードを要求していることになるのだろうか?
(プレイ)
 Sは、NのダブルをSのリードショウイングと判断した。 このオークションの常識として、CとDのリードショウイングダブルは無いとすると、ダミイにありそうなSリードか、味方のビッドしたHか、である。 NがHリード要求ならば、Wのダブルにリダブルをいうことも可能だったはず。 Nが良いSスーツを持っていても、紹介するタイミングはなかったといえる。 だが、味方がビッドしている時に3Nにダブルを掛けた場合は、「恐れずにそのスーツをリードせよ」、という意味になるという基礎ブリッジの教えもあるが・・・。
 HANAもSJのリードを選択しただろう。 Nを、5134の9点近くと想像する。 N(AQ109x x Jxx Qxxx)とかを描いて。。。
 Hリードだったら、3Nはどうなっていたろう? H2回ホールドアップし、3回目をHAで取る。 Sエスタブリッシュに大いに期待するならば、WからD1枚とC1枚ディスカードするが、Cダブルフィネス(NにCKQ期待)と、D3−3を期待するならば、WからS2枚ディスカードする。 前者を選択するのが普通か。 だが、それは実際は、SQを流してNのSKに負けて、CKリードされて、Sがさらに1敗必要な形では、1ダウンとなりそう。 
 D3−3、Cダブルフィネスを期待する後者のプランだったら、Dすぐ4回取ると、Nはディスカードに困る。 Sの3枚目を捨てるとSダッキングでSエスタブリッシュされるし、Cディスカードは、Cエスタブリッシュに協力する形になる。

(ビジターテーブル)
(オークション)
 Wはウィーク2Sオープンせず、Sもウィーク2Hオーバーコールせずで、普通のWの4Sとなった。 Eの2Nリビッドに、Wが4Sにジャンプしたのは、ファーストアライバルで、スラムに興味無し、の意思表示。
(プレイ)
 Nのオープニングリードの選択が興味深い。 アンビッドスーツの頃合いのHJ、DJのリードがあるにも拘わらず、ダミイのスーツのCKQのアンダーリードを試みている。 Cを敢えてオープニングリードする事で、Cシングルトンなどをディクレアラーに想像させて、ダミイのCスーツを使えなくしてしまおうという読みだったか。 実際、ディクレアラーは、NのCシングルトンを警戒し、CAでアップすることになった。 

日本:37IMP  インド:64IMP
日本: −27IMP →(乗られの)9VP

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