[南アルプス南部縦走] 茶臼岳・上河内岳・聖岳・赤石岳 |
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南アルプス南部の山域は伊那谷側から眺めた事があるだけで以前から登ってみたいと思っていました。3,000m峰がいくつもあり懐が深い山脈なので登山口の選択には苦慮しましたが、静岡県側の畑薙ダムまで車を使い一般的な東海フォレストの送迎バスを利用して登山口まで辿り着きました。 今年はしずてつバスが途中の井川駅付近で土砂崩れのため運休でしたが、沢山の登山客が訪れていました。 |
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畑薙大吊橋(茶臼岳登山口) | |
駐車場前のプレハブの受付所で東海フォレストのバスに乗る為に3,000円(宿泊費前払一時金)を支払い椹島行きのマイクロバスに乗車しました。出発は予定より早く6時50分、 28人乗りのバスは千枚小屋、椹島ロッジ、赤石小屋などに向う登山者で満員でした。 (※このバスは東海フォレスト経営の山小屋に宿泊する事を前提に利用できる送迎バスです。椹島ロッジ、二軒小屋、赤石小屋、千枚小屋、中岳避難小屋、荒川小屋、赤石岳避難小屋、百間洞山の家、他など山中一泊利用者が対象です。) バスは畑薙第一ダム、ゲートから先のガタガタ道を山奥に向って走って行きます。走り始めて20分程すると茶臼岳に登る私を吊橋の前で降ろしました。茶臼岳に登るのは一人だけです。見るといきなりこんな吊橋を渡らなければいけないのかと躊躇してしまうほどスリルがある橋です。しかたなくザックを担ぎ、ゆっくり渡って行きます。「去年まで20cmの木板、今年はアルミ板で40cmに取り替えられたから大丈夫だよ。」とバスの運転手が言っていたけど、川底を覗くとかなり高度感があってはやく通り抜け対岸に辿り付きたくなりました。 ここが茶臼岳(や光岳など)へ向う静岡県側の登山口です。 樹林帯の山道を進み沢沿いの山道をトラバースして吊橋を2つ3つ過ぎてしばらくするとウソッコ沢避難小屋に到着しました。 |
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ウソッコ沢避難小屋(無人小屋) | 横窪沢小屋(営業小屋) |
避難小屋のウソッコ沢小屋を覗くと誰も居ませんでしたがとても綺麗で一晩泊まってみたくなりました。ザックから行動食を取り出し食べながらどんどん登って行きます。 白樺やカラマツなどの樹林帯の道を更に2時間程進むと横窪沢小屋に到着しました。食事や喫茶の案内板が小屋前に立ててありました。2年前に新しく建て替えられたそうです。 小屋の人と話をしたり下山してきた登山者に山の状況を聞いたり水を補給したりして目的の茶臼小屋に向って登山を続けます。 丁度11時ころでしたが、この辺りがらガスが出てきました。 |
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樺 段 (標高2,200m) | 茶臼小屋まであと10分 |
樺段の手前で男性の登山者が2名、腰を降ろして休憩していました。私もザックを降ろして小休止。「この尾根は長くてなかなか急登ですね。」と話しかけると同感というお返事。 2名とも単独で1名は名古屋から来た62歳のおじいちゃん。100名山をやっていて既に95座登っているとの事、今回は光岳登頂のために登ってきたというベテラン。もう一人の方はテント持参で大阪から来た52歳のおじさんでした。自分は赤石岳に縦走予定だというと百間洞山の家に泊まればとんかつが食べられるよと教えてくれました。天気は崩れてきましたが、山の中で人と話すと気分転換になります。 あと少しで目的地の茶臼小屋テント場です。 |
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茶臼小屋テント場 | 2日目の朝 稜線へ向う登山道 |
2名を追い抜き茶臼小屋に到着しました。3時10分ころでした。ガスがかかり本来見えるはずの富士山が全く見えません。受付でテン場料金500円を払い缶ビールを購入。水場とトイレの場所の説明をご主人から受け外に出てテントを設営しました。 持参の缶詰をつまみにビールを飲んで幸せな気分になりアルファ米の夕食をすませそのまま疲れていたので眠ってしまいました。 2日目の朝 なんと目をさますと7時。昨晩5張りほどあったテントは外に出て見ると私のテントだけ。出遅れてしまいましたが、パッキングをすませ稜線へ向って歩いていきます。稜線に出て分岐点にザックをデポして小ピークの茶臼岳へ向いました。 山頂は岩がゴロゴロしていて誰もいませんでした。写真を撮影しザックをデポした分岐点まで戻り、上河内岳へと向かいました。 空を見ると天気は崩れてくる様子です。 |
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茶臼岳(2,604m) | |
茶臼岳から望む聖岳方面(2日目) |