核も基地もない平和な東京いまこそ

 いま、核も基地もない平和な21世紀を展望する国民と基地安保を21世紀まで固定化し、日本をアメリカの地域紛争介入の出撃拠点とねらう米日ふたつの反動勢力との激しいつばぜり合いが展開されています。安保共同宣言にもとづく横田基地強化にたいして「これ以上の基地の強化は認められない」と周辺自治体の住民の率直な声がわきおこっています。
 首都の人口密集地に巨大な横田基地がおかれ、首都の海の玄関には世界に例が内外国軍の軍艦の母港となっていることは都民の生活環境の発展、街づくり都市計画の大きな阻害です。基地を強化すればするほど都民の矛盾ははげしくなることは避けられないことです。96年3月の瑞穂町でのアンケート調査では、基地はあって当然と答えた人が全体のわずか3.5パーセントでおよそ40パーセントの人が基地は迷惑だと答えています。95年の米海兵隊による沖縄での少女暴行事件にたいする怒りは都民の間にも広がり、これと結び沖縄の少女暴行事件抗議、地位協定見直し決議が横田基地周辺6自治体をふくみ、都内52の議会で採択されています。
 91年から開始された横田基地返還の自治体意見書採択は5区19市となり、都議会で青島都知事も「基地縮小・返還がのぞましい」と答えています。巨大で不動と思っていた基地や安保がぐらぐらと動きだしてきています。安保・基地問題は国民の大きな関心事、身近な問題となっています。
 多摩市にある横田基地の付属施設である「多摩サービス補助施設」をめぐつて自民党の議員からこの基地周辺を通る川崎街道の道路拡幅、地元のゴミ焼却場、市民病院の立て替え、温水プール、図書舘の建設など街づくりのために基地の返還が要求されています。米軍基地が集中する港区では、「麻布ヘリポート基地」が3年間も不法占拠状態で使われ、区民の大きな怒りをよんでいます。
 安保条約第10条は、いずれか1方の政府の同意があれば条約は廃棄できると明記されています。アメリカの同意がなくても廃棄できるのです。安保条約を廃棄し、アメリカとの対等平等の関係ができたときはじめて「YES、NO」の言える本当のアメリカとのつきあいができるのです。古くさい軍事同盟にしばられるのではなく、非同盟・中立こそ時代の流れです。
 いまこそ、安保・基地を憲法と暮らしのうえに置き、国民をアメリカの戦争にまきこむ安保条約の大改悪に反対し、安保条約廃棄、基地撤去のたたかいを大きく盛り上げ国民こそ主人公の政治をとりかえしましょう。


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