伊予鉄道<TEXTSTOKYO PHOTO EXPRESS
伊予鉄道 〔1〕 〔2〕


名所ですね。大手町駅前にて。

松山という地名を聞くと様々なものや人が思い浮かぶ。日本最古と云われる道後温泉、俳句・短歌の世界に新風を吹き込んだ正岡子規、夏目漱石の小説『坊っちゃん』、そしてスペシャルドラマとかで話題になりつつある『坂の上の雲』などなど、ここで挙げたらきりがない…といったら語弊があるやもしれないが、それなりの数のものや人を思い浮かべることが出来る。そんな街を軌道・鉄道共に縦横無尽に路線網をめぐらせているのが伊予鉄道である。

四国で電車を走らせている会社はこの伊予鉄と琴電くらいしかない(電気で走る鉄道線を有した会社という意味で)。伊予鉄を訪問する前、何年か前に琴電を訪問し、そのあまりの濃密さに圧倒されて以来、私は伊予鉄に対してはかなりの偏見を持っていた。

「なんだよ〜あんなとこ。京王だけじゃねぇか。他に何があるって云うんだい?」

なんて無茶苦茶小馬鹿…いや純粋に馬鹿にしていたのだが、今年の夏松山を訪問してからその琴電にも負けぬ濃さに私は圧倒されてしまい、無我夢中で鉄・軌道線車両の雄姿をカメラに収めた。

2008年8月6日〜7日撮影・松山市内にて



大手町駅前にて。
戦前(昭和4年)に建てられたという愛媛県庁の横を通る。
雨上がりの昼下がり。松山市駅付近にて。
上の電車の車内。半鋼製なのは見ての通りだが、中の木はびっくりすることにニス塗りである。私の伊予鉄に対する偏見が吹っ飛んだ要素の一つ。
城北線を走る元京都市電。この区間は確か書類上鉄道線区間だったはず。




そして坊っちゃん列車。

松山での滞在期間中、ただの一度もこの車両に乗っていない。そしてあまり熱心に撮らなかった。いや、来たら来たで一応レンズは向けていたが、要は追いかけるほど熱心に撮っていないということである。なぜなら観光客向けのレプリカよりも歴史と趣のある在来車の方が価値があると個人的に感じたからである。

そんな偉そうなことを云っておきながらも幾つかそれっぽい写真を撮ってみた。何気ない風景を撮るのも大切なものである。



道後温泉にて。
機関車は方向転換の際一旦客車と離され、所定の位置で方転する。その間客車はこのように車掌の手によって押される。夏場でこの作業はかなりキツイ。いや、別に車両を自分の手で押したわけではないのだが。
そして再び連結して、所定の位置で客扱いを行う。



伊予鉄市内線というのはなかなか魅力的な路線である。車両もさることながら、一日乗車券の値段も魅力的だ。2回乗るだけで元が取れてしまい、3回以上乗れば得することが出来るのだ。その為、様々なところで写真を撮ることが出来た。

次は鉄道線を紹介したいのだが、残念なことに鉄道線には一日乗車券というものはない為、あまり動き回ることが出来なかったので大した写真はない。まぁそれでもいくつか見せられるものはあるのでそれを見てみるとしよう。



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