戻る
国語3 | 広がる学び・深まる学び (m-manabi.jp)
■挨拶(石垣りん) 挨拶朗読 2学期中間テスト
■漢文
■奥の細道(芭蕉)
■俳句
俳句は変わりゆく四季折々の光景や、人の心の繊細な動きを5,7,5の17文字で表現していきます。
〇どの子にも 涼しく風の 吹く日かな
この句の季語:「涼し」季節:「夏」 歳時記 かなは切れ字
夏の暑い時だからこそ、木陰、風、水の流れなどから得られる涼しさをより格別に感じることができます。
意味 どの子にも、涼しい風が吹いてくる、そんな優しい夏の日であることだ
切れ字とは、感動や詠嘆を表す言葉のことで「かな」「や」「けり」が代表的なものになります。
〇たんぽぽの ぽぽと綿毛の たちにけり
季語:たんぽぽ 季節:春 切れ字「けり」、句切れなし
意味 たんぽぽの綿毛が、ぽぽとした様子で立ち上がっていることだ。
「ぽぽと」というのは、綿毛が一本一本立ち上がっている様子を表した
〇分け入っても分け入っても青い山 山頭火
5・7・5の17音での構成にこだわらない“自由律俳句”
道なき道を分け入って、どんどん進んでも青い山ははてしなく続いている
道なき道というのは山道のことを指しており、山頭火が旅を進めるために山越えをしていたことがわかります。
〇赤い椿 白い椿と 落ちにけり 高瀬舟 ・安楽死 ・足るを知るは 満足
季語:椿 季節:春
「赤い花を咲かせる椿の木が赤い花を、白い花を咲かせる椿の木が白い花を落としている」
花びらが一枚一枚散り落ちるのではなく、花ごとぽとりと落ちるのも特徴
評 正岡子規はこの句について、言葉で表されているものは白い花と赤い花のみであり、
椿の木の生い茂る様子やその椿の木がどこに生えているのかといったことが触れられていなくとも、
その情景を眼前に思い描くことのできる優れた句であると評価しています。
〇いくたびも 雪の深さを 尋ねけり 正岡子規
庭に積もった雪がはたしてどれくらいの深さになっているものか、何度も家人に尋ねてしまったなあ
窓から庭に降り積む雪を自らの目で確かめることもできなかったため、家人に何度も雪の深さを尋ねたのです
〇飛び込みの もう真っ白な 泡の中
水中に飛び込むと あっという間に真っ白な泡の中だったよ
水中に飛び込む前に心の中で感じている「恐怖感」を表現しています。
そして、勇気を出して飛び込んでみると、あっという間に水の中にいたという事を伝えているのです。
「もう」という言い回しには、このような時間の経過の早さが組み込まれています。
水の中は、真っ白な泡がブクブクと浮き立ち、別世界であるとも私達に教えている作品です。
「真っ白な」の部分から、飛び込み台に立った時の怖さが、飛び込んでしまった後は恐怖感から開放されて、
爽快感すら感じられます。
〇咳をしても一人 尾崎
「咳をしてもひとり」は自由律俳句の代表としても取り上げられる句で季語はない
あえて選ぶのであれば、季語は「咳」で季節は「冬」といったところでしょうか
咳をしたが、部屋には私たった一人だ。誰が心配してくれるでもなく孤独な様子を句に込めています。
この句を詠んだ頃の放哉は晩年で、破天荒な人生を送ってきた放哉は酒癖が悪く、
金の無心をするなど周囲からの評判も良くない孤立した状態だったのです。
この頃の彼は、庵の場所を提供した住職が食べ物を与えるほど貧しく、
一人で嫌われ者として住んでいるという孤独感があります。
どれほど孤独を感じているかを純粋に表現したのがこの句になります。
「孤独死」など、現在社会に通じるものがあります。
〇万緑の中や吾子の歯生え初むる
季語:万緑 季節:夏
野山は夏らしく草木に覆いつくされて一面の緑の景色だ。
そんな中、大切なわが子に初めての白い歯が生えはじめてきたことだ
表現技法・・・
「万緑の中や」での切れ字「や」と、中間切れ
対比(緑と白 万緑と一つの歯)
句切れとは、一句の中で、リズムや意味の上で大きく切れる箇所のことを言います。
この句切れの際には、切れ字「かな」「や」「けり」を用いて句を切ることが多い。
・桐一葉 日当たりながら 落ちにけり 高浜虚子
季語:桐一葉 季節:秋
桐の葉が一枚、日の光に照らされながらゆったりと落ちていったなあ
「桐一葉」とは、「桐の葉が一枚落ちるのをみて、秋の訪れを実感する」や
「小さな動きから衰亡の前兆をとらえる」といった意味で使われる言葉です。
「落ちにけり」の「けり」が切れ字となっており、詠嘆の意味があります。
(※句の最後に切れ字が来るので「句切れなし」となります)
歌舞伎に豊臣家の忠臣片桐「桐一葉落ちて天下の秋を知る」があります。
これは、表面的には桐の葉が一枚落ちて、世間はすっかり秋であると実感する
という意味にとれますが、豊臣家の家紋が桐の意匠であったことから、
豊臣家の滅亡を悟り、嘆く言葉とされます。
切れ字とは、俳句の感動の中心を表す言葉のことです。
「や」、「かな」、「けり」などが代表的な切れ字で、「~であることよ」「~だなあ」
というように訳されます。
つまり、切れ字がどのように使われているかで、作者が最も感動している箇所を読み解くことができます。
この切れ字から、桐の葉が落ちていくその動きにこの句の作者は心を動かされていることが分かります。
この句は、桐の葉が落葉するさまを写生するように描写しながら、
秋の訪れや変化の予感をその向こうにうかがわせています。
・日と月のごとく二輪の寒牡丹
季語は「寒牡丹」、季節は「冬」 「句切れなし」 体言止め
咲いている二輪の寒牡丹はまるで日と月のようだ
寒牡丹の花は冬に咲く花の中でも貴重であり、その寒牡丹が咲いていることから
冬牡丹以上に花の存在が際立ちます。
そんな寒牡丹が艶やかに咲いており、しかも二輪咲いており、それが日と月のようです。
ここからわかるように、この二輪は色が違うことがわかります。
日のような花は「赤」、月のような花は「白」。つまり、紅白でお互いを引き立たせながら咲いているのです。
写真 Bing.com
直喩(比喩)
暗喩とは、比喩、たとえの表現の一種です。
「~のような」「~のごとし」などのような、比喩であることがはっきりわかるような書き方ではなく、
たとえるものを直接結びつけ、言い切るように表現した比喩です。
たとえば、「彼女は彼にとって太陽のような存在だ」と、「ような」を使って例える表現は直喩・明喩といい、
「彼女は彼の太陽だ」と「ような」を使わずに直接言い切るたとえ方を暗喩といいます。明喩よりも暗喩の方が強い印象を与えます。
この句では「日と月のごとく」で使用されており、「日と月のようだ」と訳され、読み手の想像力を強く刺激しています。
問1 A~Jの中から、「春」を詠んだものをすべて選び、記号で答えな さい。 問2 A~Jの中から、体言止めが使われているものをすべて選び、記号 で答えなさい。 問3 次の1~4の鑑賞に当てはまる俳句をA~Jの中から1つずつ選び、記号で答えなさい。 1. 鮮やかな色彩の対象の美しさを、カメラのように 切り取って印象的に詠んでいる。 2.文字を省略し、究極に短くした表現が、作者の孤独感を よりいっそう際立させている。 3.一瞬の動きを詠んだ作品で、直接その姿を表現しないこと で、かえってその鮮やかさが際立っているようである。 4.小さな植物を予想外に大きなものに例えながら、 色彩感のはっきりした印象を与える句である。 問4 Cの俳句と同じ形式の俳句をA~Jの中から1つ選び、 記号で答えなさい。 問5 Dの俳句の「赤い椿」の定型の音数よりも多い。 このような表現方法を何といいますか。3字で答えなさい。 問6 Eの俳句の作者を漢字で書きなさい。 問7 Hの俳句を①読むとおりにひらがなで書きなさい。 また②区切れを答えなさい。 問8 Iの俳句の季語と季節を答えなさい。 問9 B,D,E,Iの俳句に使われている「けり」と同じ役目をしている 言葉を俳句中より2つ抜き出しなさい。 問10 DとIの「落ちにけり」の情景として、適当なものを、 次から選び、それぞれ記号で答えなさい。 ① ものすごい速さで落ちてしまった。 ② 風に拭かれて落ちていった。 ③ ゆっくりと静かに落ちていった。 ④ 小刻みにふるえながら落ちていった。 ⑤ ぽとりとまっすぐに落ちていった。 |
A どの子にも 涼しく風の 吹く日かな
|
【解答】 問1 A~Jの中から、「春」を詠んだものをすべて選び、記号で答えなさい。 B、D…答 問2 A~Jの中から、体言止めが使われているものをすべて選び、記号で答えなさい。 C、F、G、I 問3 次の1~4の鑑賞に当てはまる俳句をA~Jの中から1つずつ選び、記号で答えなさい。 1. 鮮やかな色彩の対象の美しさを、カメラのように 切り取って印象的に詠んでいる。 D 2.文字を省略し、究極に短くした表現が、作者の孤独感を よりいっそう際立させている。 G 3.一瞬の動きを詠んだ作品で、直接その姿を表現しないこと で、かえってその鮮やかさが際立っているようである。 F 4.小さな植物を予想外に大きなものに例えながら、 色彩感のはっきりした印象を与える句である。J 問4 Cの俳句と同じ形式の俳句をA~Jの中から1つ選び、 記号で答えなさい。 G 問5 Dの俳句の「赤い椿」の定型の音数よりも多い。 このような表現方法を何といいますか。3字で答えなさい。 字余り 問6 Eの俳句の作者を漢字で書きなさい。正岡子規 問7 Hの俳句を①読むとおりにひらがなで書きなさい。 ばんりょくのなかやあこのははえそむる また②区切れを答えなさい。中間切れ 問8 Iの俳句の季語と季節を答えなさい。 桐一葉 秋 問9 B,D,E,Iの俳句に使われている「けり」と同じ役目をしている 言葉を俳句中より2つ抜き出しなさい。 かな や 問10 DとIの「落ちにけり」の情景として、適当なものを、 次から選び、それぞれ記号で答えなさい。 ① ものすごい速さで落ちてしまった。 ② 風に拭かれて落ちていった。 ③ ゆっくりと静かに落ちていった。 ④ 小刻みにふるえながら落ちていった。 ⑤ ぽとりとまっすぐに落ちていった。 D:⑤ I:③ |
|
以下、余裕があったらチャレンジしてみてください。
《設問》 1 俳句の定型は五七五であるが、B・Eのような定型のくずれを何というか。 2 また、M・Nのような定型を無視し季語も特に定めない俳句を何というか。 3 C・Gの俳句は「季重ね」の句であるが、季語は何か。 4 Hの季語を書け。(言い切りの形にするのが適切) 5 A・B・G・Mの「切れ字」を書き抜け。 6 A・B・G・Mの句切れを答えよ。 7 Fの句切れを答えよ。 8 J・M・Nの作者名を漢字で書け。 9 D・G・Kに共通して用いられている表現技法を答えよ。 10 F・G・L(I・M)に共通して用いられている表現技法を答えよ。 11 Cのつつじはどこに写っているのか。 12 Eの作者は誰の面影にうなづいたのか。またその人物の著作を一つ挙げよ。 13 「四方」の読みと意味を答えよ。 14 Lの句は何をしている情景を描いたものか。 15 Aの句から擬態語を書き抜け。 16 季節ごとの風物や季語をまとめた本を何というか。漢字で書け。 |
A ゆさゆさと大枝ゆるる桜かな B 赤い椿白い椿と落ちにけり C 映りたるつつじに緋鯉現われし D 山清水ささやくままに聞き入りぬ E 諸手さし入れ泉にうなづき水握る F 噴水のしぶけり四方に風の街 G 啄木鳥や落ち葉を急ぐ牧の木々 H 燕早帰りて山河音もなし I 小鳥来て何やら楽しいもの忘れ J いくたびも雪の深さを尋ねけり K 風雪にたわむアンテナの声を聴く L 靴紐を結ぶ間も来る雪つぶて M 夕立やお地蔵さんもわたしもずぶぬれ N こんなよい月を一人で見て寝る |
【解答例と解説】
1字余り(破調)
字余りと字足らずを破調という。定型を意識して作られたが字数が合わないのが破調。
定型を全く意識していないのが自由律俳句。だから、自由律俳句を破調(字余り・字足らず)とは言わない。
2自由律俳句(無季自由律)
自由律俳句は字数(音数)が自由であるというだけでなく、季語もあえて
入れない。季節感を感じさせる言葉があっても季語として指摘するのは誤り。
3Cつつじ G啄木鳥(きつつき)
俳句に季語と受け取れそうな言葉が重なって使われているとき、「季重ね・季重なり」という。
どちらをその句の季語とするかは、切れ字がつく方を感動の中心とするか、
もしくは、句意からとらえるしかない。
この設問の場合、Cつつじ(春)緋鯉(夏)/G啄木鳥(秋)落ち葉(冬)となっているが、
教科書の配列が春夏秋冬の順になっていることも考え合わせて、Cはつつじ G啄木鳥とする。
なお、「啄」という字はワープロでは点がついてないが、答案には旧字につく点をつけ忘れないこと。
「季重ね」を教えてくれない学校も相当数あるので、学校の先生の説明を良く聞いておこう。
4燕帰る(言い切りの形にするのが適切)
「燕早帰りて」は×。残念ながら季語の指摘は学校の先生の指導がまちまちで、
抜き出して正解とする学校もあれば、きちんと言い切りにしたものを正解とする学校もある。
「燕」だけでは春の季語。「燕帰る」で秋の季語。燕は渡り鳥でしたね。
5Aかな Bけり Gや Mや
俳句に使われる切れ字の代表は「や・かな・けり」の三つ。
句切れは感動の中心を表す働きと句切れを作って句のリズムを生み出す働きがある。
切れ字をあえて訳せば、「~ダナァ」という感動を表す。
6A句切れなし B句切れなし G初句切れ M初句切れ
「や・かな・けり」などの切れ字の直後で句切れが起きる。
途中に句切れのないものを「句切れなし」という。
7F中間切れ
二句目の途中で句切れがあるので中間切れという。中間切れの句は高校入試でも次の句が使われることがある。
万緑の中や/吾子の歯生え初むる 中村草田男
ばんりょくの なかや/あこのは はえそむる
季語 万緑 (夏) 中間切れ
8J正岡子規 M種田山頭火 N尾崎放哉
正岡子規は夏目漱石の友人でもあり、肺結核の病床にありながら創作活動を続けた。
彼は江戸時代から俳諧と呼ばれた五七五の文芸形式を「俳句」と名づけた名づけ親である。
著書に『寒山落木』『歌詠みに与ふる書』があるので覚えておこう。
種田山頭火は放浪の俳人。尾崎放哉とともに自由律俳句を作った代表として記憶しよう。
9D・G・K(共通) 擬人法
10F・G・L(I・M)(共通)体言止め
Iものわすれ・Mずぶぬれ を学校で体言止めと習わなかった場合はF・G・Lを正解とする。
これも学校の先生の指導によってズレがある問題。
11(池の)水面
つつじが水面に映っているところへ水中に緋鯉が現われた、その鮮やかな色彩の重なりを感じて欲しい。
12松尾芭蕉 奥の細道など。
Eの俳句はかなり補足説明が必要である。江戸時代に、松尾芭蕉が『奥の細道』の旅を終え、
琵琶湖のほとりの「幻住庵(げんじゅうあん)」という小さな庵(いおり)にしばらく住んだことがあった。
その庵の近くには泉が湧いていて、芭蕉が使った泉は今でも残っているそうだ。
その場所を訪れた作者の中村草田男が、俳句の大先輩である芭蕉の面影が、
その泉に映っているように思われて思わず両手を泉の水に差し入れたというお話。
13読み(よも)意味(あちこち・いろいろな方向)
14雪合戦
15ゆさゆさと
擬態語は様子を表す言葉。擬声語・擬音語が音や鳴き声を表す言葉。
16歳時記(さいじき)
【解答例と解説】
1字余り(破調)
字余りと字足らずを破調という。定型を意識して作られたが字数が合わないのが破調。
定型を全く意識していないのが自由律俳句。だから、自由律俳句を破調(字余り・字足らず)とは言わない。
2自由律俳句(無季自由律)
自由律俳句は字数(音数)が自由であるというだけでなく、季語もあえて
入れない。季節感を感じさせる言葉があっても季語として指摘するのは誤り。
3Cつつじ G啄木鳥(きつつき)
俳句に季語と受け取れそうな言葉が重なって使われているとき、「季重ね・季重なり」という。
どちらをその句の季語とするかは、切れ字がつく方を感動の中心とするか、もしくは、句意からとらえるしかない。
この設問の場合、Cつつじ(春)緋鯉(夏)/G啄木鳥(秋)落ち葉(冬)となっているが、
教科書の配列が春夏秋冬の順になっていることも考え合わせて、Cはつつじ G啄木鳥とする。
なお、「啄」という字はワープロでは点がついてないが、答案には旧字につく点をつけ忘れないこと。
「季重ね」を教えてくれない学校も相当数あるので、学校の先生の説明を良く聞いておこう。
4燕帰る(言い切りの形にするのが適切)
「燕早帰りて」は×。残念ながら季語の指摘は学校の先生の指導がまちま
ちで、抜き出して正解とする学校もあれば、きちんと言い切りにしたものを正解とする学校もある。
「燕」だけでは春の季語。「燕帰る」で秋の季語。燕は渡り鳥でしたね。
5Aかな Bけり Gや Mや
俳句に使われる切れ字の代表は「や・かな・けり」の三つ。
句切れは感動の中心を表す働きと句切れを作って句のリズムを生み出す働きがある。
切れ字をあえて訳せば、「~ダナァ」という感動を表す。
6A句切れなし B句切れなし G初句切れ M初句切れ
「や・かな・けり」などの切れ字の直後で句切れが起きる。途中に句切れのないものを「句切れなし」という。
7F中間切れ
二句目の途中で句切れがあるので中間切れという。中間切れの句は高校入試でも次の句が使われることがある。
万緑の中や/吾子の歯生え初むる 中村草田男
ばんりょくの なかや/あこのは はえそむる
季語 万緑 (夏) 中間切れ
8J正岡子規 M種田山頭火 N尾崎放哉
正岡子規は夏目漱石の友人でもあり、肺結核の病床にありながら創作活動を続けた。彼は江戸時代から俳諧と呼ばれた五七五の文芸形式を「俳句」と名づけた名づけ親である。著書に『寒山落木』『歌詠みに与ふる書』があるので覚えておこう。
種田山頭火は放浪の俳人。尾崎放哉とともに自由律俳句を作った代表として記憶しよう。
9D・G・K(共通) 擬人法
10F・G・L(I・M)(共通)体言止め
Iものわすれ・Mずぶぬれ を学校で体言止めと習わなかった場合はF・G・Lを正解とする。これも学校の先生の指導によってズレがある問題。
11(池の)水面
つつじが水面に映っているところへ水中に緋鯉が現われた、その鮮やかな色彩の重なりを感じて欲しい。
12松尾芭蕉 奥の細道など。
Eの俳句はかなり補足説明が必要である。江戸時代に、松尾芭蕉が『奥の細道』の旅を終え、琵琶湖のほとりの「幻住庵(げんじゅうあん)」という小さな庵(いおり)にしばらく住んだことがあった。その庵の近くには泉が湧いていて、芭蕉が使った泉は今でも残っているそうだ。その場所を訪れた作者の中村草田男が、俳句の大先輩である芭蕉の面影が、その泉に映っているように思われて思わず両手を泉の水に差し入れたというお話。
13読み(よも)意味(あちこち・いろいろな方向)
14雪合戦
15ゆさゆさと
擬態語は様子を表す言葉。擬声語・擬音語が音や鳴き声を表す言葉。
16歳時記(さいじき)
徒然草
仁和寺という寺にいた法師が、歳を取るまで岩清水八幡宮を拝みに行ったことがなかったので、
残念に思っていましたが、ある日思い立って、一人で徒歩でお参りに行きました。
極楽寺や高良などを拝んで、これでいいだろうと思って帰ってきました。
さて、友達(仲間)にあって「ずっと心にとめていたことを果たしてきました。
耳にしていた以上に尊かったです。そういえば、参拝している人たちは山に登っていましたが、
何かあったのでしょうか。
気になりはしましたが、神に参拝するのが本来の目的だと思って、山までは登りませんでした」と言いました。
高瀬舟 教科書あらすじ&解説&漢字←テスト対策・課題作成に!〈森鷗外 著〉 - YouTube
「高瀬舟」瀧川直樹【講義‼️】その1 - YouTube
「高瀬舟の定期テスト対策予想問題」 (mylearnlab.link)
足るを知る者は富み…
「満足することを知っている人は、たとえ貧しくても心が豊かであること」という意味
高瀬舟は京都の高瀬川を上下する小舟である。徳川時代に京都の罪人が (大正五年一月「中央公論」第三十一年第一號)
|
古今和歌集 仮名序 | 広がる学び・深まる学び (m-manabi.jp) TOPへ
万葉集 古今和歌集 新古今和歌集 万葉・古今・新古今 (m-manabi.jp)
【枕詞】 よく知れた和歌を取りあげました。人によってとらえ方も違うし、うたを楽しみましょう。
わたしも学生時代、古典が大嫌いでしたが、最近、興味を持つようになりました。
■足引きの→山、峰 など
あしひきの 山のしづくに 妹(いも)待つと 我(あれ)立ち濡れぬ 山のしづくに
大津皇子
待てど待てども、あなたは来ない。我は山の木々のしずくに、すっかり濡れてしまいました。
※大津皇子が愛する石川郎女を待ち焦がれ、来なかったことを嘆いています。
我を待つと きみが濡れけむ あしひきの 山のしづくにならましものを 石川郎女
山の木々のしずくになれたら、お会いできましたのに… 返歌 石川郎女から
※この2つの短歌には隠された男女関係があるようです。
興味のある人は高1の短歌をクリックしてください
あしひきの 山どりの尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む 柿本人麻呂
山鳥の長く垂れ下がっている尾のように 秋の長い夜をただひとり、 寝るのだろうか |
画像転載元:国立国会図書館デジタルコレクション
■青丹よし(あをによし)→奈良 ※「あお」でなく、「あを」
青丹よし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり 小野老
※大宰府にいて、奈良の都を懐かしんでいる様子が伝わってきます。
現在のように汽車も車もなかった時代ですから。
「にほふがごとく」は美しく色づくといった意味
■岩走る(いはばしる)→垂水(たるみ)、滝
石(いは)ばしる 垂水の上の さわらびの もえいづる春に なりにけるかも 志貴皇子
水しぶきをあげて岩の上を激しく流れる滝のほとりでは、
芽が出たばかりのわらびが芽を出す春にようになったなあ ※長い冬のあとの春
■唐衣(からころも)→着る、裁つ、袖、裾
唐衣 着つつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ 在原業平
着なれた唐衣のように慣れ親しんだ妻は都にいて、
はるばる遠くまで来てしまった旅をしみじみ思う
韓衣(からころむ) 裾(すそ)に取りつき 泣く子らを
置きてそ来ぬや 母(をも)なしにして 防人歌
衣のすそにすがりつい泣く子どもを置いてきてしまった。母親も亡くしていないのに。
※防人(飛鳥から平安時代)は北九州一帯につき、朝鮮半島からの警護を行うもので
租庸調(そようちょう)以外の兵役。
日本最初の山城である大野城や水城はそのころ作られたものです。
日本史でもよく取り上げられます
■草枕(くさまくら)→旅、ゆふ、仮、露、結ぶ
家にあれば けに盛る飯(いひ)を 草枕 旅にしあれば 草の葉に盛る 有馬皇子
■白妙の(しろたへの)→衣(ころも)、袖、袂、雪、雲
春過ぎて 夏来たるらし 白たへの 衣干したり 天(あめ)の香具山 持統天皇
■垂乳根の(たらちねの)→母、親
たらちねの 母が釣りたる 青蚊帳(あをがや)を
すがしといねつ たるみたれども 長塚節
■久方の(ひさかたの)→天(あめ、あま)、雨、月、雲、空、光 など
久方の光のどけき春の日にしづごころなく花の散るらむ 紀友則
・空蝉の(うつせみの)→命、世、人、身 など
・新玉の(あらたまの)→年、月、日 など
・天離る(あまざかる)→日、鄙(ひな)、向かふ
・千早振る(ちはやふる)→神、氏(うぢ)、宇治
・射干玉の(ぬばたまの)→黒、髪、夜、夕べ、月、妹 など
■漢文 TOPへ
「少年老い易く学成り難し」(しょうねんおいやすくがくなりがたし)
若いうちはまだ先があると思って勉強に必死になれないが、すぐに年月が過ぎて年をとり、
何も学べないで終わってしまう、だから若いうちから勉学に励まなければならない、という意味の
ことわざである。同じ出典による「一寸の光陰軽んずべからず」もことわざとして用いられる。
類似したことわざには「光陰矢の如し」
1<問題> ※( )は適当な言葉を入れて答えてください。 ① 子 ② 曰はく ③ また~ずや ④ 如かず 朋遠方より来たる有り、また楽しからずや |
|
答
<解答>
(1) ① 孔子 ② 弟子 (2)③道徳
(3) ① 子 ・・・ 先生 孔子 ② 曰はく・・・ おっしゃるには
③ また~ずや ・・・ なんと ~ ではないか ④ 如かず ・・・ 及ばない。かなわない。
(4) ① 孔子 ② なんとうれしいではないか。 ③ 学んで機会があるごとに復習して体得すること。
④ 世の中が認めてくれなくても、不平や不満を抱かない人。
問 子曰はく、「
孔子先生がおっしゃるには、「過去の事柄や学説などを重ねて研究して
新しい知識を発見できれば、人の先生になれるだろう。
<語句>
子・・・孔子、先生
曰はく・・・おっしゃるには
而・・・置き字の1つ。(読まない)
「~て」(順接)や「~だけれども」(逆説)と文脈によって訳す。
矣・・・置き字の1つ。文末に置いて、その文を強調する。
①「故きを温めて」とはどうすることですか。
② この漢詩から生まれた故事成語を漢字四字で答えなさい。
③ 次の訓読文を書き下し文に直しなさい。
(2)次の書き下し文を参考に返り点と送り仮名を付けなさい。また置き字を一字抜き出しなさい。
(3)子曰はく、「学びて思はざれば則ち罔し。思ひて学ばざれば則ち殆し。」と。
①「罔し」の意味は? ②「殆し」の意味は? ③ この文では「子」のどんな教えが語られていますか。
(4)子曰はく、「これを知る者は、これを好む者に如(し)かず。
これを好む者は、これを楽しむ者に如(し)かず。」と。
① 知る者、好む者、楽しむ者の中で、最も秀でているのは誰か。
② この文と関わりのあることわざはなにか。
<解答>
(1) ① 古い事柄や学説など重ねて研究すること ② 温故知新
③
(2)
置き字・・・而
(3)
①「罔し」・・・物事の道理を明確につかむことができない
②「殆し」・・・独断に陥って危険である
③ 学問には、「学ぶこと」と「考えること」の両方が重要で、一方に偏ってはならないこと。
(4) ① 楽しむ者 ② 好きこそものの上手なれ
漢文は基本は上から読みます。
左下に返り点がついている場合は、その効果に合わせた読み方をします。
問 例①~③を参考に、レ点や数字を用いて1→2→3→4→5の順番に読めるようにしなさい。 |
答
「五言絶句」や「五言律詩」
一行の文字数が五文字なら「五言」,七文字なら「七言」です。
また, 全部で四行なら「絶句」,八行なら「律詩」です。
☆おくのほそ道①序文〈月日は・旅立ち・夏草〉←教科書の古文解説 - YouTube
おくのほそ道②《序文 その二》 - YouTube
おくのほそ道③《序文 その三》 - YouTube
(1)月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり。
舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらへて老いを迎ふる者は、日々旅にして旅をすみかとす。
古人も多く旅に死せるあり。
(2)予もいづれの年よりか、片雲の風に誘はれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへて、
去年の秋、江上の破屋にくもの古巣を払ひて、
やや年も暮れ、春立てるかすみの空に、白河の関越えむと、
そぞろ神の物につきて心を狂はせ、道祖神の招きに会ひて、取るもの手につかず。
もも引きの破れをつづり、かさの緒付け替へて、三里に灸据ゆるより、松島の月まづ心にかかりて、
(3)住めるかたは人に譲りて、杉風が別墅に移るに、
草の戸も 住み替はる代ぞ ひなの家
面八句を庵の柱に懸け置く。(『おくのほそ道』序文より)
☆おくのほそ道②平泉〈夏草・三代の栄耀一睡のうちに〉←教科書の古文解説 - YouTube
おくのほそ道④《平泉 その一》 - YouTube
おくのほそ道⑤《平泉 その二》- YouTube
三代の栄耀一睡のうちにして 大門の跡は一里こなたにあり。 秀衡が跡は田野になりて、金鶏山のみ形を残す。 まづ高館にのぼれば、 北上川南部より流るる大河なり。 衣川は、和泉が城をめぐりて、高館の下にて大河に落ち入る。 泰衡らが旧跡は、衣が関を隔てて南部口をさし固め、夷を防ぐと見えたり。 さても義臣 すぐつてこの城にこもり、功名一時のくさむらとなる。 国破れて山河あり、城春にして草青みたりと、笠うち敷きて、時の移るまで涙を落とし侍りぬ。 夏草や兵どもが夢の跡 卯の花に兼房見ゆる白毛かな 曾良(芭蕉の弟子) おくのほそ道⑥《平泉 その三》- YouTubeかねて耳驚かしたる二堂開帳す。経堂は三将の像を残し、光堂は三代の棺を納め、三尊の仏を安置す。
|
三代にわたって栄えた藤原氏の栄華も一睡の夢のように消え、大門のあとは一里ほどこちらにある。秀衡が住んでいた場所は田んぼになっていて、金鶏山ばかりが昔の形をのこしている。 まずは高館に登ると、(眼下には)南部から流れてくる北上川という大河が見える。衣川(という川)は、和泉の城をまわって流れ、高館のところで大河(北上川)に合流をしている。(秀衡の息子の)泰衡が住んでいた所は、衣が関を隔てたところにあり、南部から平泉に入ってくる道を固めており、蝦夷の侵入を防いでいたと見える。それにしても、家臣たちを選りすぐりこの高館の城に立てこもり、この場所は一時の高名をたてたけれど、今は草むらとなっている。『都が戦に敗れても山河は残っており、都に春の季節がやってきて草や木が生い茂っている』と杜甫が詠んだ句を胸に、笠をおいて、しばらくの間、涙を流したのであった。 昔、武士たちが栄誉を求めて戦ったこの場所には今、夏草が生い茂っており、昔のことは夢のようにはかなく消え去ってしまったことだよ 真っ白い卯の花を見ていると、あの兼房の白髪が思いうかぶことだよ 曾良 あたりは雨で朽ちているが、この金色堂だけは光輝いている。あたかも五月雨がここだけには降らなかったかのように。 |
■Q2:「栄耀」の読み仮名を歴史的仮名遣いで答えよ。
A:「ええう」
■Q3:「一睡の中にして」とはどのような意味か答えよ。
A:夢のようにはかない
■Q4:「大河」とは何を指すか、本文中より抜き出せ。 A:北上川
■Q5:「功名」とは、誰の功名か。
A:源義経
※平泉は、源平合戦で名をあげた源義経が源頼朝に追われて逃げてきた土地であることを覚えておこう。
■Q6:「国破れて山河あり、城春にして草青みたり」とは、誰の何という詩を意識しているか。
A:中国の詩人「杜甫」の「春望」という詩
■Q7:「かねて耳驚かしたる」とはどういう意味か。
A:かねてより、その評判の高さを耳にしていた
■Q8:「卯の花に兼房見ゆる白髪かな」を現代語訳せよ。
A:真っ白い卯の花を見ていると、あの兼房の白髪を思い出す
まだあげ初(そ)めし前髪の 林檎(りんご)のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛(はなぐし)の 花ある君と思ひけり やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたへ(え)しは 薄紅(うすくれなゐ)の秋の実に 人こひ(い)初めしはじめなり わがこゝろなきためいきの その髪の毛にかゝるとき たのしき恋の盃を 君が情(なさけ)に酌(く)みしかな 林檎畑の樹(こ)の下に おのづ(ず)からなる細道は 誰(た)が踏みそめしかたみぞと 問ひ(い)たまふ(う)こそこひ(い)しけれ |
まだあげたばかりの きみの前髪が 林檎の木の下に見えたとき 前髪にさした花櫛の花のように きみのことが本当に美しいと思った。 きみは、やさしく白い手をのばし ぼくに林檎をくれた。 それは、薄紅の秋の実のりんご。 ぼくは、初めて恋心を抱きました。 ぼくの思わずもらしたため息で きみの髪の毛が揺れたとき ぼくは恋の盃をきみと酌み交わしていると 思えました。 林檎畑の樹の下にあるのは ぼくたちがここに通って歩き踏み固めた細い道。 「いったい誰が、道ができるほど踏み固めたのでしょうね」と尋ねるあなたの、そんなところがまた愛しくてなりません。 |
古今著聞集より <原文>
博雅三位の家に、盗人入りたりけり。三位、板敷きの下に逃げかくれにけり。盗人帰り、さて後、はひ出でて家中を見るに、残りたる物なく、みなとりてけり。 ひちりき一つを、置物厨子に残したりけるを、三位とりて吹かれたりけるを、出でて去りぬ盗人はるかにこれを聞きて、感情おさへがたくして、帰りたりていふやう、ただ今の御ひちりきの音をうけたまはるに、あはれに尊くさうらひて、悪心みな改まりぬ。とるところの物どもことごとくに返したてまつるべしといひて、みな置きて出でにけり。昔の盗人は、また、かく優なる心もありけり。 |
博雅三位の家に、泥棒が入った(ことがあった。)
三位は、板の間の下に逃げ(込んで)隠れていた。
泥棒が帰り、その後、(床下から)はい出て家の中を見ると、残っているものはなく、(泥棒が)みな取ってしまっていた。
ひちりき一つだけを置物用の棚に残してあったのを、(博雅三位が手に)とって吹いていらっしゃると、出て行ってしまった泥棒が、遠くでこれ(=博雅三位が吹いているひちりきの音)を聞いて、感情が抑えられなくなって、(博雅三位の家まで)もどってきて言うには、
「ただ今の(あなたがお吹きになった)御ひちりきの音をお聞きすると、しみじみと(した気持ちになり、)尊く感じて、(私の)悪心がきれいさっぱりなくなりました。盗んだ品物はみんなお返し申しましよう。」
と言って、みな(盗んだものを)置いて出ていった。
昔の泥棒は、また、このように優美な心もあったのである.
■挨拶(石垣りん) TOPへ
映像で学ぼう
挨拶ー原爆の写真によせて 教科書あらすじ&解説←詩のテスト対策・課題作成に!光村図書 - Bing video