日本消化器内視鏡学会甲信越支部

1.粘膜切開生検にて診断しえた胃Inflammatory fibroid polypの一例

諏訪赤十字病院 消化器科
溜田  茂仁、小松 健一、武井 英樹、上条 敦、進士 明宏、太田 裕志、武川 建二、山村 伸吉

症例は66歳男性。他院の健診で胃体部大弯後壁に30mm大の粘膜下腫瘍を指摘され精査目的に当科紹介受診した。腹部CTでは胃に造影効果に乏しい多発性のSMTを認めた。EUSでは胃体部に3層を主座とし内部均一な低エコー腫瘤を認めた。通常生検では粘膜とは別に微小な線維性組織が認められ、その中に軽度異型を示すspindle cells が散見された。Marker studyからGISTの可柏ォも示唆されたが検体量が少ないため確定診断に至らなかった。このため助ェな組織検体を得るため粘膜切開を行い腫瘍より生検を行った。口側粘膜下に局注し粘膜に切開を加えることで腫瘤を露出させ生検を行った。病理結果では、looseな線維性組織の中に軽度の異型を示すspindle cellが散見され束状配列が窺われた。免疫組織学的検討と合わせInflammatory Fibroid Polypと診断した。IFPとしては内視鏡所見は典型的でなく粘膜切開生検を施行し診断しえた比較的稀な症例と考え、若干の文献的考察を踏まえて報告する。