MOVE(転記)文は,データを編集規則に従って一つ以上のデータ領域に移す.
【書き方1】
【書き方2】
(1) | 定数-1又は一意名-1のデータ項目は,送出し側(sending area)とし,一意名-2のデータ項目は,受取り側(receiving area)とする. |
(2) | CORRとCORRESPONDING(対応)は同義語であり,どちらを書いてもよい. |
(3) | CORRESPONDING指定を用いたとき,一意名はすべて集団項目でなければならない. |
(4) | 指標データ項目をMOVE文の作用対象に指定してはならない. |
(1) | CORRESPONDING指定を用いたとき,一意名-1内の特定の項目だけが,CORRESPONDING指定に従って一意名-2内の特定の項目に移される. この結果は,利用者が対応する一意名ごとに,別々のMOVE文を書いたのと同じとする. |
(2) | 定数-1又は一意名-1のデータ項目の内容は,一意名-2の指定順序に従って,一意名-2のデー夕項目に移される.一意名-2に関する規則は,他の受取り側にも適用する.一意名-2の長さの評価や添字は,データをそれぞれのデータ項目に移す直前に評価される.
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上記のMOVE又は,下記のMOVE文と等価である.
ここでtempは,コンパイラが用意した中間結果の項目である.
(3) | 受取り側作用対象が基本項目で送出し側作用対象が定数又は基本項目の場合を基本項目転記(elementary move)という.すべての基本項目は,数字,英字,英数字,日本語,ブール,数字編集,英数字編集又は日本語編集のうち,いずれか一つの項類に属する.これらの項類はPICTURE句で記述される.
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(4) | 基本項目転記の際に,必要ならば内部表現形式の変換及び受取り側データ項目に指定された編集や暗黙の逆編集を行う.基本項目転記には,次の規則を適用する.
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(5) | 基本項目転記以外の転記は,英数字項目間の基本項目転記と同様に行われる.ただし,内部表現形式の変換は行わない.この場合,受取り側や送出し側に含まれる個々の基本項目や集団項目を考慮せず,つめて転記される.ただし,OCCURS句を含む場合はこの限りでない.
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(6) | MOVE文による基本項目転記の可否を表3.18に示す. 表3.18 基本項目転記の可否 ○:転記できる −:転記できない (n):一般規則の番号 |
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(7) | ブールにおける基本項目転記の可否を表3.19に示す. 表3.19 ブールにおける基本項目転記の可否
○:転記できる −:転記できない (n):一般規則の番号 注1)ブール定数,ALLブール定数及びブールとしての表意定数ZEROを含む. 注2)ALLブール定数,SPACE,ZERO以外の表意定数を含む. 注3)表意定数SPACEを含む. 注4)数字定数を含む. |