COBOL入門 Mission1-1 画面に1行表示する

処 理 内 容 PROGRAM-ID 難易度 言語
名前を画面に表示する DSP001 1 COBOL
1:処理図

2:処理概要

自分の名前を画面に表示する


まずは下記サンプルのソースを見ながら自分の名前が表示されるプログラムを作成してみましょう
3:その他

★画面に表示する命令 [ DISPLAY ]

    DISPLAY "任意の文字列"
     ” ”で囲まれた文字列がそのまま画面に表示される

★プログラムの終了命令 [ STOP ]

    STOP RUN
      プログラムは、必ずこの命令で終わります

色々と憶えることはありますが、実際のプログラムのソースコードを見ながら解説したほうがわかり易いと思います。

まずBasic言語の場合の記述から。

PRINT "*** HIYOKO-GUMI ***";

続いてC言語の場合。

#include <stdio.h>
main()
{
  printf("*** HIYOKO-GUMI ***\n");
}

最後にCOBOL言語の記述です。

 IDENTIFICATION             DIVISION.
 PROGRAM-ID.                DSP001.
 PROCEDURE                  DIVISION.
    DISPLAY  "*** HIYOKO GUMI ***"
    STOP RUN.

どうですか?同じ一行を表示するだけなのに、言語によって記述がこんなにも違うのです。明かにCOBOLのソースコードは書くのが面倒ですよね。COBOLというのは、記述式の言語なので、必ず書かなければならないキーワードが沢山あります。その点、Basicは命令文だけで済んでいます。これこそが言語の特徴であり違いと言えます。

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4つのDIVISION

COBOLには必ず『●● DIVISION.』という文が書かれています。COBOLは、この文節を1つの区切りとしプログラムを記述します。このDIVISIONは全部で4つあり、書く場所も、順序も、利用目的も最初から決まっています。

  1. IDENTIFICATION DIVISION. (見出し部)
    プログラムの名前などを記述します
  2. ENVIRONMENT DIVISION. (環境部)
    ファイルを利用する場合など、実行環境を記述します
  3. DATA DIVISION. (データ部)
    プログラムで使用するデータ項目について記述します
  4. PROCEDURE DIVISION. (手続き部)
    実際のプログラム(命令語)を記述します
COBOLは必ずこの4つの段落で構成されています。順序もこの通りでなければいけません。COBOLプログラムに慣れないうちは難解に感じますが、あまり難しく考えないで下さい。COBOL言語の決まり事です。そういうものなんだと思って下さい。逆に考えれば記述場所が決められているお陰で、他人が作成したプログラムであってもある程度の事は瞬時に理解できます。現段階では、4つの部に分けて記述しなきゃいけないってコトが理解できればOK!

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IDENTIFICATION DIVISION 見出し部

まず最初に登場する見出し部について簡単に説明します。

 IDENTIFICATION     DIVISION.  見出し部の宣言文(必須)
 PROGRAM-ID.        DSP001.   プログラム名[必須]
 AUTHOR.            KEN.        作成者[任意]
 DATE-WRITTEN.      2003-07-24.  作成日[任意]
 PROCEDURE          DIVISION.
    DISPLAY "*** HIYOKO GUMI ***"
    STOP RUN.

色つきの行が見出し部になります。特に赤色で表示している箇所は、COBOLプログラムでは必ず書く必要があります。

見出し部には、プログラムを識別するための情報を記述します。注意点として、プログラム名が挙げられます。他プログラムからコピーした場合には、プログラム名の変更を必ず行ないましょう。同じプログラム名のままコンパイルを行なうと、大事なオブジェクトが上書きされる危険があります。プログラム名の約束として、必ず英字から始まる8桁以内の英数字で表記します。

その他のDIVISIONに関しては、登場する都度に説明します。

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PROCEDURE DIVISION 手続き部

最後に書く部がこの「手続き部」になります。

 IDENTIFICATION   DIVISION.
 PROGRAM-ID.      DSP001.
 PROCEDURE        DIVISION. 手続き部の宣言
    DISPLAY "*** HIYOKO GUMI ***"
    STOP RUN.
PROCEDURE DIVISION以降が実際のプログラムになります。
必ず各部、各節の最後にピリオドをつけること!

色つきの行が手続き部です。ここがCOBOLの心臓になる命令語の記述場所です。結局、この部がないとCOBOLプログラムは成り立ちません。「ファイルを読んで下さい」、「ファイルに書いて下さい」、「今日の日付は?」、「表の中に同じ名前はあるか探して」などなど、コンピュータにやってほしい事を上から順番に記述します。こう考えると、BASIC言語などは、いきなり手続き部から書くことができますね。プログラムは、他人がみてもわかりやすいプログラムを作るよう努めましょう。

その他のDIVISIONに関しては、登場する都度に説明します。

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