レビュー番号60

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ミステリー・エクスプレス
作者:ボーザ・アントワーヌ
   ラジェ・セルジュ

銅メダル 
総合評価:☆☆☆
ルール難度:少し重い
人数:3〜5人
HJの和訳わかりづらっ!度:☆☆☆
犯行時刻、わけわかんね!度:☆☆☆☆☆

発売前からすごく気になっていたゲーム。


このゲームはある列車内で殺人事件が発生する。
犯人や凶器、犯行時刻などを推理していくゲーム。

ん〜。

はるか昔、推理小説を読んでいた俺としては
すごく惹かれるテーマなのだ。

早速、発売日に購入したのだが
しばら〜く

その和訳の不親切さに悩まされて
プレイできずにいたのだが、ようやくプレイする運びとなった。


MSA と かもや@ との3人プレイ。


推理ゲームというと

古典的名作クルードを思い浮かべる所だが
このゲーム、
クルードのシステムを踏襲していると
考えて間違いない。








これがほぼすべてのコンポーネント。

ボードは列車を表しており

横長だ。

駒は樹脂かな。けっこうズッシリくる。

カードやタイルの質もよく

雰囲気はバッチリ。




推理用のチェックシートを

各自受け取る。


乗車券入れなんてのもついてて

こちらも雰囲気バッチリ!!


推理をカンニングされてもアレなので

衝立として利用(笑)




結論からいくとほとんどクルード
やっている事は変わらないwww
もちろん、色々とイベント事が起きたり

クルードよりも進化してはいるのだが。
一応、クルードをプレイした事が無い人もいるだろうし
このゲームを説明するためにも軽く
内容に触れてみたい。


まず、カードには容疑者・動機・殺害場所・凶器の
4種類があって、その4種類から
1枚ずつ、抜き出してゲームボードの下にでも隠しておく。

つまり、コレが今回の正解になる。
残されたカードをシャッフルして
何枚かを各プレイヤーに手札として渡す。

これを各ラウンド、他プレイヤーと交換したり
イベントで手札を手に入れたりするなどして
推理していく。
これがおおまかな流れ。






手札をヒントに推理!!



画面下の右側部分は列車の位置を表している。

上にいく程、終点に近づいていく。

このゲームは時間の概念があり

行動していくと次の駅に到着し色んなイベントを

こなし、正解に導いていくのだ。



これが列車内。こちらを色々と探索して

ヒントを得ていくのだ。

車両ごとにできる行動も違うので

色々と移動して行動する。


先頭の方に車掌がいるので

事情聴取でもしてこようか・・・・。




カードは各2枚ずつ存在する。
正解の物は1枚はゲームから除外しているので
同じラウンドで2枚の同一カードが発見できたなら
そのカード内容は答えではないという
推理ができる。反証で事をすすめていくのだ。


とにもかくにも
色々と手札を集めないと推理にならないので
各自、色々な行動を試して手札を入れ替えていく。


最初、全員意味がよくわからず(和訳が悪い)
なんとなく行動してしまっていたのだが
そのうちわかるようになってきた。





よく、子供にやる

どっちの手にはいってるー!?


ってやつ。これで当てれば

相手の手札を1枚横取りできる。


こんな行動や

普通にカード交換など色々な行動をして

カードをかき集める。



シャショサン!!

犯人みませんでしたか!?





先の犯人・動機・殺害場所・凶器の予想の他に
犯行時刻も予想しなければならない。
犯行時刻もカードになっているのだが
こちらは手札にはならない。


3回あるイベントで見極めるのだが
例えば1枚ずつなるべく早くカードをめくっていき
1枚だけ抜けているカードを
判断する・・・とかなのだが・・・・

犯行時刻のカードの写真を取るのを失念してしまったのだが
時刻はアナログ時計(つまり針の時計ね)で表示され
15分刻みくらいで
同一カードが3枚ある。
(正解だけ最初に抜いているので2枚)
なるべく早くめくるとまるでわからんくなる・・・・・。


そんな、中
動体視力がいいのか、記憶力なのか
時計の判断能力がいいのかわからんが
一人だけ超人的な能力を見せた男がいた。


 
かもや@ だ。


1回目の犯行時刻イベントでもう答えが分ったらしい。

 
もうわかった!!サクサク次いくべ!!

MSA 「ええぇぇーー!?まじでー!?」


なんか、いきなり不利な展開な気がする。
がんばらなくてわ・・・・。



ゲーム中盤くらいにはっと気づく。

「なんか、俺も手札交換の時に不利にならないように
無難なカードを出すようにしていたのだがみんなもそうじゃねぇか!?
コレ。なんか同じカードばっかりグルグル回ってるだけな気がする」


作戦変更。「乗客」といってとある駅で乗客が乗る。
この乗客と話す事であらかじめ別の山札にしてあるカードを
見ることが出来るのだ。
予想は的中。今まで回ってこなかったカードを手に入れることが
できた。


なんとな〜く
ボンヤリと犯人は分りだした頃、列車も終点近くまできていた・・・・






右上が犯行時刻カード


上の山札が乗客や車掌が持っている

情報(カード)



こちらは答え合わせ。

ゲームの最後ですな。





ゲームは終点、直前に
それまでの予想を「電報」という形で書き示しておいて
別に保管する。これはあとで引き分けの時に
決着をつけるのに利用する。
その後、終点で最後の捜査をして
答え合わせをする・・・・。


結局、俺はなんか手札もあんまり集められず
カンに頼らざるを得ない状況。
犯行時刻もなんとなくでしかわからず確証はない・・・・
さすがに負けを覚悟したが・・・・


結局、完璧な正解を出した人はいなかったが
正解数の多かった
かもや@ の優勝。
さすがや・・・。
なんか、スゲーこのゲームに向いている気がする・・・。


熾烈な2位争い(きめる意味もあまりないが)
は結局、最終の答え合わせでも「電報」でも
同数で
俺とMSAが同点。

「いや〜〜〜スゲー時間かかったね〜。途中眠かったww」



MSA 「こういうの苦手だ〜」

ぐり総評
 銅メダル 総合評価:☆☆☆


とにかくまず声を大にして言いたいのが
和訳の分りづらさだ。
そして結構重要な事がちいさ〜く書かれてたり不親切。
これがいただけなかった・・・・。
ゲームの流れの解説も無く理解に四苦八苦。


このゲームははっきり言って

「クルードのシステムを流用したもの」


これに尽きるんだよなぁ。
これがクルード2ですといわれたら
「ああ、そうですか。なるほど。」となる。


色々な要素を加えているので
確かにボリュームはあるし、今では古臭く感じるクルードの
システムをうまく昇華させてはいるのだが
逆に手を加えすぎてゴチャゴチャしている印象もある。
妙に冗長になってる気もしたし。


何よりスッキリしないのは
解答編。
この手の推理物はやっぱり、ズバリ言い当てるのが醍醐味であって
正解が一番多い人が勝ち!っていうのがどうにも
俺としては納得しかねる。
クルードは正解か不正解(脱落)でそっちの方は
クルードに軍配が上がる。


コンポーネントの出来の良さと雰囲気
個人的に好きなテーマなので
おまけの☆3つと銅メダルだが
なかなかインストも大変だし
次、プレイするのが後回しになりそうなのが何とも・・・・


まぁ、次やったらもっとスンナリできていいのかもしれないが
ボードゲームで本格推理物っていうのは
結局ここまでで限界なのか!?という気がして
気分的に残念。もっと出来たんじゃないか!?と思えてくる。


もちろん、クルードは名作として一定の評価をしているけど
それを超えてくるような
真の名作の登場を期待したいのだよなぁ。