恵み野の「ギャラリーふれあい工房」の10周年に合わせて、企画展が開催中。 第一回目は武田伸一(1932-85)追悼展である。フクロウを好んで描き、十勝の梟画家として名をはせた。 全体に大胆な構図のものが多い。対象を大きく捕らえて、自然と向き合っている姿がある。 一本の木に二羽の梟が休んでいる作品「ふくろうの夢」、向かい合う庭はつがいの様であろうけれど、鏡に映された小さな自分であるようにも思える。ふわふぁあと夢のしゃぼんが浮かんでいるが、降り始めの十勝の雪の光の様でもある。 作品「ふくろうの夢」(主催者より掲載許可を戴いております) 作品「森の記憶」は、かしわの木に隠れている様で、しかし異様なオレンジっぽいバックの色合いは、秋の色そのものなのであろうか。何もない様な平原に隠れている実りの、記憶。 さて梟以外では、作品「凍土」がシンプルであるが故に、強い力を示す好例であろう。北海道という土地に於いて、凍土というコトバは禁句に近いものがある。何ひとつを拒絶する大地であるからだ。稲妻の様な文様は怒りの、そして氷の刃であり、分断される緑の収穫であるのだ。 25枚の作品を展示、油絵が中心である。ふれあい工房の国府田稔氏の中学時代からの親友とのことで、武田の原画が、ふれあい工房に置いてあるものもあったとか…。 武田伸一追悼展は9/25終了。以後順次、佐藤氏コレクションチャリティ展(9/28〜10/4)、光と風の里仲間展(10/7〜10/12)、恵庭女性画家仲間展(10/19〜10/25)、木彫作家の仲間展(10/27〜11/1)が予定されている。 ふれあい工房(恵庭市恵み野西1 / JR恵み野駅下車)tel.0123-36-7002 |
第二次世界大戦の時代に生きていた若者達。そのなかで画家を目指しながらも、絵筆を銃に換えなくてはならなかった、画学生の残した遺作を収蔵する長野県の戦没画家生慰霊美術館「無言館」。 そのなかから45名90点の遺作を展示する。ただ私は、遺作展というイメージを持たずに出かけた。端的に言うと、遺作であろうとも駄作は駄作でしかない。いい絵にあえるかどうかということだけが、問題なのだ。 さて、当然だが、まず服装や背景、裸像のポーズなどに時代の古さを思う。どこか中途半端な、例えばTVなどで見覚えのある古さという感じ。まだ、歴史という程には経過していない時間。 プラニスホール入口 梅澤一雄「自画像」は暗い。時代のせいか、自身の暗さなのかが、描ききれていないと思えた。田中兵部「婦人像」は屏風絵であるが、ひじょうにおおらかな広がりを感じる。結城久「婦人像」はバックにフレームを形作っているような、一見なにかの検閲だったのかと思える、奇妙な処理を感じる。 しかし驚いたのが展示会ポスターに採用された、興梠武「編みものをする婦人」である。そのフレームにあたる部分の絵の具は剥がれ落ちていた。印刷物でみたときには、そういう絵なのだとしか思えない。 よく見てみると、市瀬文夫「温室の前」などいくつかの絵の、絵の具がひび割れしていて、”触らないでください”の注意書きが切実なのだ。 絵は、その絵の具が落ちてしまえば、ただの紙切れに過ぎない。当り前であろうとも、そのように願って落としたものではないことが、無念さを現す。これは画家の力量ではない。時代の証人としての重さなのだ。展示するということによって成立する「無言」の墓標ということなのだ。 渡辺武「人物」海辺に跪くような裸婦の、赤銅色の肌。異様なほどの力を感じる。逆に、片桐彰のスケッチ画「妹」はパンツ一枚の丸まった妹の背中が貧しい時代を映しているようであった。 10月18日迄 : 入場料 一般 / 800円 札幌市中央区北5西2 札幌エスタ11F |
少し前のことだが、札幌の暮らしをコンセプトとして、冬とか、雪とか、ライラックなど札幌にちなんだ発想を商品化しようと、大丸藤井セントラルのスカイホールで開催されていた。
羊のマスコット 「スター」バックは名前の通り、星型のバックである。空沼工房「えこはしくん手作りお箸キット」廃材と思うが、自分で削って磨いて油を刷り込もうというのは、発想としていいよねぇ。有名な、さくらシートに「北海道仕様」「芝生仕様」の二種類あるというのは知らなかった。 ほかにも、色んな形のキャンドル、羊のマスコット、北海道弁カルタ、SAPPOROショートフェストのDVDまであるのには驚いた。 で、これらの商品が、全部ではないが、かなりのものが、札幌駅直結のJRタワー6Fで買うことが出来るのだ。 札幌スタイルショップ(JRタワー6F展望室T38エントランス) |
札幌駅前通りの大通りからすすきの方面にかけて、南1条通(西2・3丁目)の歩行者天国、オーロラプラザ、大通コンコースなどの16カ所で行う大道芸イベント。
出演するのは概ね、100組1000人に及ぶ。マジック、ダンス、歌、伝統芸能などの投げ銭パフォーマンスカーニバルである。
ジャグリングの「Kaja」は、ちいさ〜いモノを大きく見せる→(矢印)を持ち込み、話術とともに巧みにリード。 アクロバットの「サブリミナル」は、もともとがサーカス出身者と体操選手という組み合わせだと知ったが、肉体の筋肉のみでの表現は、下がアスファルトであることを思うと、おっかなくもある。 今回初出場は、サーカスパフォーマンス「くるくるシルク」は、子供受けするチョイネタをもとに絶妙なコンビネーションとスピードが見事。 9月5日、6日の二日間の開催。時間は13:00〜17:00迄 |
中原悌二の彫刻を中心にした彫刻専門の美術館。中原悌二作品の「若きカフカス人」のブロンズ像。「女の顔」はその製作過程も展示されている。 オーギュスト・ロダンは中原悌二に影響を与えたとされ作品「ジャン・デールの裸体習作」は腕の力強さが際立っている。 佐藤忠良作品「カンカン帽」はなで肩の、つばの薄さが綺麗だ。今村源作品「2008-10 ダイブIV」は渦巻く水流と飛び込む流線が面白い。 池田宗弘作品「一番近くの巨人に突っ込んだ」とあるのは、ドン・キホーテである。屋根の上の構造物の、割と微妙な位置に立っているのが印象的である。 西野康造作品「アルトサックス」はステンレスのラインだけで作られたもので、細かさが際立っている。 この建物は旧陸軍の第七師団の将校の社交場として建設されたもので、木造二階建て。国の重要文化財の指定を受けている。 |
旭川の陸上自衛隊駐屯地のすぐ横。北海道の開拓から始まり、旭川永山の名前のもととなった、永山武四郎は二代目北海道長官であり、屯田兵育ての親といわれ、第七師団の師団長でもあった。
北海道の防衛に新設された、旧陸軍第七師団のその後の歴史が綴られ、日露戦争での203高地の攻防や当時の生活、軍隊の様子、結婚の許可証であるとか階級章など、あまり目にしたことのない展示物や映像が残されている。 また現在の自衛隊第二師団としての海外での活躍に至るまでを展示しつつ、「北のモデラーズ」大作品展と称して、戦闘機や戦車のプラモデルもある。ちなみに最後尾にはセーラームーンとガンダムが所狭しと並んでいた(笑)。 |
そもそもは黒く長い板が天井からぶら下がって揺れて気にかかる。 見ていると作家の娘さんと思うのだが、端っこを揺らして歩いている。20本以上が、ゆらゆらしているのって、面白い。床も真っ黒にして、中央にはうずくまる丸い枕木がある。そこに刺激を与えると動き出すボールがあって、どうもその子のお気に入りのようであった。 壁には一抱えはある大型のリングとか、花びらが飾られている。これらもすべてクロ色。一見すると炭が素材かと思ってしまうが、どうも針金と布などを用いているのだろう。しかしどれもが、完全な形というのではなくて、どこか一箇所、欠けていて興味がそそられるのだ。 8月16日(日)迄 大丸藤井セントラル7階スカイホール(札幌市中央区南1条西3丁目2) |
旭川の国道12号線沿いに、遠めに見るとヨーロッパの中世のお城みたいで、いいのか悪いのか結構好みの分かれるところではあろう。この美術館は、すべて雪と氷をモチーフに構成されている。
入口を入るとすぐに六角形の螺旋階段である。雪の結晶ということだろう。 氷の回廊は夏の時期にも氷点下で、氷と雪が保存され、窓のガラスは冷気で曇っている。ひんやりした冷凍庫の通路だ。 氷の回廊 そこから音楽堂のステージ裏側に出る。通常はコンサートホールや結婚式に使われているとのこと。正面に回り、天井の油絵、2万8千号の「北の空」を仰ぎ見る。 音楽堂天井画(クリックで拡大) 音楽堂の回廊を一回りしてから、スノークリスタル・ミュージアムに行くと、大雪山の写真など展示されている。 クリスタルルーム クリスタルルームには雪の結晶が描かれている。また、大雪山の夏秋冬(大雪に春はないと言われている)の映像が流れている映写室もある。 建物の地下にこれだけ大規模なものが埋まっているとは思えなかった、結構な見応えである。 六角の階段(クリックで拡大) 北海道伝統美術工芸村 |
アメリカの象徴であった”自動車”だが、GMもクライスラーも倒産し、エコカーという新ジャンルが生まれつつあるなか、自由に移動するクルマ・がテーマ。 カナダ製やスェーデン製、生田原のちゃちゃワールドなど。子供用のおもちゃが中心かと思えば、必ずしもそうではない。木から生み出す「車の誕生」という作品は、彫刻の現場の雰囲気。 そうかと思えば、紙製のペーパークラフトのクルマや布製ぬいぐるみ、クルマの形のショルダーバック。 もちろん金属製でボルトとナットなどを用いた、室蘭のボルタ製クルマもある。かとおもえば、浅井憲一作品「どこへ行こうか」は卵型で鎖付きのクルマである。 映像で走るクルマは、伊藤隆介が流している。タイヤを用いて花器にしたり、ジオラマもある。中川久嗣作品「ポンコツの山/クレーン」は木製のクルマなのに、解体されたクルマであり、ユニーク。さらにはポンコツを花器にみたてたり。 札幌芸術の森・工芸館展示ホール 自動車というのは、最初外部で燃料を燃やす蒸気機関(スチームエンジン)として1769年に登場する。その後、シリンダーとピストンという内燃機関を使用したガソリンエンジンが、1886年にドイツで製作された。 展示会は8月30日迄 |
オペラとはどんなものか、ということで札幌市教育文化会館でのイベント。 プッチーニ「ジャンニ・スキッキ」より”私の愛しいお父様”、声はいいのだが、何分日本語ではないのが、よくわからない。解説が入り、結婚を許してください…との話なのだとか。オモシロ案内人として、テケテン天狗という二人組が解説をする。アリア…とは、独唱のこと。では、北島三郎は、アリア? ビゼー「カルメン」より”恋は野の鳥”これは聞いたことのあるフレーズで、親しみが湧く。知っていると音楽だけでも楽しめはする。アンサンブルはフランス語で、ご一緒に。しかし合唱のように、何人もがソプラノとかアルトを担当するのではなく、一人づつが分担する。では、あずさ二号は、アンサンブル? テケテン天狗の二人が、モーツアルト「フィガロの結婚」より”喧嘩の二重唱”の寸劇を披露。 フィガロの結婚相手の若い女性と、フィガロを好きな名家の女性の口喧嘩なのだが、お互い悪口は直接には言わない。「高貴な(それだけの)お方」とか「若々しく美しい(バカな)お嬢さん」とか皮肉を込めあっての、お辞儀しあい、道を譲り合う姿。頭を低くするほどバカにしているということ。「それでも(貧乏人の小娘と言われようと)選ばれたのは私!」といった内容。 プッチーニ「蝶々夫人」より”ある晴れた日に”、坪田由里子氏の声量はすごい。 札幌オペラスタジオと北海道二期会所属の方々による、オペラであった。 |
19世紀末から20世紀初頭のウィーンの輝きを「ウィーン分離派」を中心に全五章に分けて紹介する。 第一章”装飾美術と風景画”。エドゥアルト・レビーツキ作「真理、知恵、美」と「正義、寛容、信心」の二作品はバックに金色を用いて、非常に明るい神々しさを感じさせる。 ルドルフ・イェットマー作の「イエル・イェットマー」は不気味。肖像がでありながら、半眼で無一文字の唇、組んだ腕、黒い帽子と服装。何故か顔だけが浮き出てくる。異様な印象の作品。 シャルル・ヴィルダ作「ランナーとシュトラウス」バイオリニストがのライナーなのだが、この二人がウィナーワルツの創始者といわれる。とても律動的な作品。 第二章”ではグスタフ・クリムト。”作品「寓話」では鶴とキツネ、ネズミと獅子の関係を女神の白さが分かつ。「愛」のうえにある幼い、老いた女の姿に潜むもの。「パラス・アテナ」の圧倒的な威圧感。この三点がウッド、緑、黒い金物の額縁で並ぶのを多少離れて見ると、迫力と装飾性に驚く。 「祈る子供たち」などは、信仰がテーマというよりも装飾美の作品だ。 拡大 「パラス・アテナ」 第三章”エゴン・シーレ”。「ヒマワリ」であろう。枯れていてそのくせ、真っ直ぐに立ち上がってのみいる、本質だけといえば、まさにそれだけと言っていい。 第四章”分離派とウィーン工房”。ユーゲントシュティールという装飾様式の紹介がある。ヴィルムヘルム・ベルナツィック作「池」の不思議な明るさは、静けさから来るのであろう。 マックス・クルツヴァイル作「病気の回復」は印象的だ。頬に赤みがみえる病人の男と、寄り添う看護人でもあろう恋人か。日差しを受けて緑のなかに紅い果実。しかしこの女性には、はっきりと目の周りにクマが見受けられる。こういう書き方なのか、素直に喜んでいいものか。 第五章”自然主義と表現主義”。エドゥアルト・カスパリデス作「秋の風景」湖、紅葉、雲の切れ間にぽっかりの青。とても形式的ではあるが、綺麗だ。 札幌芸術の森美術館 9月6日迄開催 一般 / 1200円 |
JGCA北海道が主催の第10回となるステンドグラス展。 入口すぐのところに安達佳蓉作品「炎」まんま、タイトル通りであるが、火を一枚ごとに重ねたような力強い王冠である。 大西道恵作品は”ぶどう”であり、10cm位の釣鐘型でシンプルだが深いブルーの色がいい。 ”ぶどうに蔦”を絡めたのが、天谷朋子作品である。こちらは透明な色の粒をベースに、石そのものを葡萄粒の大きさとして表現する。散りばめられた色の感じが綺麗であり、もっとも気に入ったもののひとつ。 林美香子作品は”ともし火”を表現した、チビランプ。 十二角柱の室内灯は、赤ピンクを基調とした篠崎博子作品である。縦の一枚ごとにヒビの柄を入れて、全体に柔らかな色合いを持ち込んでいる。 山本麻澄作品は、”トリカゴ”のような形状のなのだが、素晴らしくシンプル。ただの透明なガラスで色は持ち込まない。しかしこの透明には歪みがあり、単純そうな六角に屋根と吊り下げる輪が付いていて、何を閉じ込めておこうか、と。 ステンドグラス展は7月5日迄 ギャラリー大通美術館(札幌市中央区西5丁目11大五ビル)にて |
デザインセレクトショップ「D&DEPARTMENT PROJECT 札幌店」では、日本全国の伝統的工芸品を、ロングライフデザインという独自の視点から選定した「NIPPON VISION 2 GIFT」展を開催中である。
全国47都道府県の定番伝統工芸品を集め、「ギフト」をテーマに47種類のギフトセットをご提案。 例えば、北海道ギフトは「サッポロ黒生+KAMI GLASS+コアップガラナ+木彫り熊ミニ」のセット。黒生もいいが、コアップガラナもいい。 茨城県では「チョコ☆いも+レジャーシート+笠間焼カップ」の組み合わせで、レジャーシートは茨城定番の柄とか。 沖縄県ギフトでは、「オキコラーメン+読谷壺屋焼5寸マカイ+ウメーシ」…ほとんど外来語だが、オキコラーメンは3年前に復刻したミニラーメンだし、丼状のものはマカイというのだと。ウメーシはお箸のこと、沖縄の伝統的な色使いで。 併設しているカフェ「pippin」では、展示商品のお茶、ソフトドリンクやお菓子などのメニューを提供。今回の展示商品は、動画で紹介しており、iPodを使ってのガイダンスもしている。 D&DEPARTMENT PROJECT 札幌店(札幌市中央区大通西18丁目) 7月5日まで 営業時間 12:00〜21:00 (月曜定休) |
ジュエリー「VASARA」のブランドが並ぶその奥の喫茶部での朗読会。 きっこ氏の作品「光の洪水」がまず、最初に灯された詩のコトバ。それから今回の朗読会を主催した詩誌『饗宴』の瀬戸正昭氏が、二つ目のコトバを灯す。同じく『饗宴』から中村エミリこと容子氏が、愛とワインを紡いで、注ぐ。 なぜここに・と作品「夢男」夢次郎の問いを、坂本孝一氏が43億年の生命の実り所の”秋”に駆けてみる。そこに今夏の、よさこいソーランの掛け声を作品「風神祭り」でぶちあげ、名残りの夕暮れにゆったりと沈ませる、佐藤孝氏。 朗読 佐藤孝氏 千歳からの参加は綾部清隆氏、作品「くるり」は、まぶたの裏、消える女の子、器用と不器用な人生という舞台でのくるり。 ジュエリーの輝きを内包する地球の中心に降りていくのは、森れい氏の作品「結晶」。マンガン、硫黄、タンザナイト、オパールひとつひとつの原石を見い出し、見い出されながら。 朗読 森れい氏 小樽からは萩原貢氏が、逆に”鉱石に照らされる詩”と称し、微かなキズで膿みながら、石造りのどこかの町に住んでいることを。第一部のラストに灯るのは、嘉藤師穂子氏作品「トプカプ」の柔らかく奏でる音の響き。 村田譲は作品「幼生かぐや」を朗読した。幼生とは、生物用語で卵から生まれた親と姿形の違う子供のことで、サンゴなどがそうである。作品中”潮汐力”と言葉にしてから、ううむ〜カタイとか思ってしまったので修正を余儀なくされるなぁ〜。 多少の休憩を挟み、第二部では、自己紹介とトーク。作品をふたつ用意していた人はお得な時間を過ごしたが。横着物のムラタは、一篇しか用意せずに唯一暗記していた「入江」を。 で、きっこ氏は即興詩でこの「VASARA」の展示会のジュエリーの輝きを集めて作品としたのである。 |
JR小樽築港駅下車で、ウイングベイ小樽の海側というか、港でボートに乗ってきた。 5人乗りの小型ボートだが、小樽港からまわって小樽運河のなかに入って一回りしてきた。ちょいと見慣れない角度からの小樽探索である。 小樽運河 小型といっても、周りに何も無いうえに車高が低いので、スピード感がすごくあるがそれでも40kmくらいだとか。そのスピードで前のボートの航跡を横切ると、ボートが跳ね上がるので吃驚する。 次いでのように運転もさせてもらったが、道路のような狭さがない分伸び伸びと運転できる。体験試乗で3500円くらいである。結構イージーにブレーキのないゴーカートであるが、プロペラが回っているので停止していても舟は動くのだ。ハンドルを真っ直ぐに持っても車とは違う走り。 で説明を聞いて驚いたのだが、ボートの免許って、3日ほどで取れる上に、2級なら費用が8万円程度。ボートもレンタルしているから購入する必要はないのだね。 マリンウェーブ小樽 |
”ぐるーぷワゾー”による自作詩朗読とギターの午後、14時にギターの音が会場に響く。演奏は”遠音”の曽山良一氏。 トップは渡辺宗子氏が作品「「おおきな暗い穴に」ルドン・「黒」の幻想」を暗い場内に響かせる。 次いで村田譲が作品「共鳴館 第5壁-無言の宅配便に添付した礼状」を声にする。増谷佳子氏作品「蹲る・立つ・そして歩む」。 ぐるーぷワゾーの主宰である原子修氏は曽山氏の音に合わせ二十歳の戦場に散った「バラード 憲法の木」という作品を。 当日プログラム 橋本征子氏は朗読作品を変更。色取り鮮やかな果実、夕日、水平線の海に皮を落とす、死者としてそばだてる耳。谷崎眞澄氏作品「空爆」はマイクを捨て、ツインタワーでの惨劇に、大地からの炎を、肉声を震わせる。 竹津健太郎「Yeeen(イェェェーン)」をタップダンスの軽快な足音に合わせて、現代の世相を交え、札入れと小銭入れとの対話と530円の悲しみを載せた朗読。 第二部が佐藤孝氏から始まる、作品「やっこ凧のように」のタイトル通りにまさに、高さに挑戦。高野敏江氏が作品「錯覚」。笹原実穂子氏作品「地球」では水の惑星としての、波と波間の泡と。 斉藤征義氏は長文の作品「八月の父の行方」を伴奏なしで朗読した。大貫善也氏が「鳩が死んで」の悲しみの気忙しい音。 朗読 石井真弓氏 石井真弓氏の声が響く、作品「母親」での火薬箱が、その炸裂音が轟く。そして最後を飾るのは浅田隆氏の作品「ばったんふる」、誰に贈る子守唄であればよいのだろう。 |