4月23日旭川で、北海道では3年ぶりという「詩のボクシング」の予選会に顔を出してきた。”詩”と言いながらも割と青年の主張を大きな声で、というイメージがあったので、とにかく見てみようという趣旨。
思ったよりも参加者が少ない。室蘭、帯広からも来ていたがやはり札幌からが多いようだ。出場者18名、聴衆もあわせて30名位は寂しいかな。 ある程度場慣れしていないと難しいかもしれないが、50、60代の男性や主婦が出てくる。ニュースの話題、時事もの、台所話。20代に多いのは異性の話。なぜかアナウンサー系統の希望者が目に付いた。 にしても異業種格闘の雰囲気はいいな。いつもの仲間といつもの朗読・・・とはいかない。ゲームといえど、勝者と敗者に分かれるからだろうか。 主催者挨拶 http://www.asahi-net.or.jp/~DM1K-KSNK/kamiyubetsu.pdf |
旭川美術館の所蔵品展である。「夜は夜に(船越桂)」など。面白かったのが「いつも道に迷い込む(神山明)」気に入ってしまった。三重のリング状に4つの月、斜面、船、梯子などがぐるぐると並んで、迷い込む楽しさがある。「たしか、このあたりだと思う」も木製の半円に上下に挟まれた地下への道筋が忘れている、記憶の影の断片。 「逃れ行く思念―青空または瞑想(深井隆)」は古い椅子右の肩に金色の翼が生え、開かれた本の上にゴールデンアップル。柔らかさ、読書と本の重さ、想像の翼。これも楽しさそのもので素敵である。 数量としては17点、9作家の作品であるが、木製の首なし人間とか、空想の世界への架け橋がある。 美術館の外は公園で、すぐそばには半円形の上に一群の小人達が並んでる。 美術館前庭 北海道立旭川美術館 旭川市常葉公園内 TEL.0166-25-2577 7月18日まで開催中 第二展示室 観覧料 一般150円 高大90円 http://www.dokyoi.pref.hokkaido.jp/hk-asamu |
札幌時計台 バラエティにとんだ詩祭であった。 嘉藤師穂子氏の「ダンディライオンの部屋で」聞いたことのある某・注文の多い料理店のシェフが案内する夢のテーブル、振り向いたわたしの瞳の内側、扉の中の金色のダンディライオン。 加藤茶津美氏「蠢く」方向感覚の狂いは、のしかかる退廃の、悪もしくは冷たい人の身体、決断の迫りくる時間。あたたかった父のあぐらの中。 こしばきこう氏は突き詰める。一本の義足を作るために来日しなければならなかった少年。そのために募金され替わりにさらし者にされる、肥えた人々の欲求。一本の失われた足のために正当化されるであろう12歳の乱されるキオク。失わせた記憶を、爽やにシュワット紛らわせる幸福なコカコーラの日本。 今回のメインは、佐藤孝氏の「ヨンさま」。繰り返される”ヨンさまぁ”に走る日本的平和。朗読の楽しさと毒がまわる。そして竹津健太郎詩の「打ち上げ花火の音」速度、速度、速度。言い回し、列挙された言葉たちの咆哮。激・激・激、チャウシェシスク!パンツ、パンツ、パンツ! 朗読 斉藤征義氏 斉藤征義氏「八月の父の行方」情念の、まぼろしへの敬礼なのか。乾いた世界のここ春の震動に成仏を、成仏を、成仏を。橋本征子氏は少女の、むくろでもある少女の「春」。今回の主催者、原子修氏の追悼の「奥尻」をギターの調べに乗せて披露する。 村田は解放系の朗読「共鳴館」を。 http://www.geocities.jp/gottuan31/shisai.html |
日の丸に手を伸ばす人間の掲げる言葉、第三条:すべての人は 生命 自由及び 身体の安全に対する 権利を有する”。 JR北広島駅駅舎につながる北広島市のエルフィンパークで現在「人権パネル展」が行なわれている。 基本的には、本当にパネル展なのだが、絵と文章で綴る「世界人権宣言」であり、オタビオ・ロス画、小木太法書。 ところどころ、長靴の家がなぜ幸せの家の象徴だったろう、解らない・・・とか。また長い文章を筆文字では読みづらくないかと・・・いろいろ心配するのだが、こんな場所で「世界人権宣言」にあえるというのは楽しい。4月15日まで開催。 |
パルコ新館オープンイベント企画で「PIECE of PEACE」”ピースは多いほうがいい”と題してのイベント。マチュ・ピチュやアクロポリス、がどうも、積み木のおもちゃというところだ。当たり前に仕方がないが・・・。でもピラミッドはいい感じ。なにせ構造物はブロックの集合体であるということがよく解る。
わずかだが”LOVE PEOPLE”のコーナーでは書家、写真家、イラストレイターなどが自由に「未来に残したい私の宝物」というタイトルで作品展示している。”生意気”というアーティストSWEET CRSTALの透明のレゴがなんとなく気に入った。友禅図案家の「山紫水明」も新鮮に感じる。ONE MAN SHOWのベースボール作品はグラフィックデザイナーということだが、広告関係者の発想というものがよく見えて、笑える。 4月5日まで、札幌パルコにて開催中。入場無料。こどもにはいいかな。 物販の収入の一部はユネスコに寄付される。 |
「漆黒のミラージュ」と題して抽象彫刻銀座展で発表されたものを含め6点を展示。「vernacular2005」「descending-s2005」「moment2003」など、いずれも同一のタッチの作品。木の表面をバーナーで焼いた面を重ね組み合わせている。握ることがない、ただ左右に伸びていく仏具の独鈷をなんとなく思う作り。 ちなみにこのギャラリーの横のスペースではニット、帽子コサージュ、シルバーアクセサリーなど数名の作家や工房の展示即売も行なわれていた。 五十嵐威暢展は3月13日まで・入場無料 ギャラリー「アイボリー」・札幌市中央区南2条西2丁目 ブロックビル4F |
会長安英晶氏がまず挨拶の後、合評会が6班に分かれて行なわれた。しかし雪の影響と風邪が流行っているせいか、欠席者が多かった。今回は北海道詩人協会50周年記念の特別行事として、スピーチをやめ朗読だけに絞りテーマを「跳ぶ」と「蠢く」のいずれかから選択(「跳ぶ」が12名「蠢く」は9名の予定だった)わたしは詩誌「饗宴」に掲載した”空の距離まで”を朗読。ま、蠢く詩です。 帯広から参加の山下正徳さんの「蠢く」は、”生”をわずか6行に圧縮。短いなかに自分を吹き寄せるイコール呼吸である生命まで辿り着くか、という疑問符と行動を一体で投げかける息使いの朗読法。 朗読 山下正徳氏 ラストは嘉藤師穂子さん、跳びまくりの明るい作品。跳び続けるということが持つ力を象徴していくもので締めくくった。 その後はセリ市、司会は留萌の病み上がりの作家(桜木紫乃)金澤伊代氏と肩凝りと頭痛の続くムラタの最悪コンビ。なんだかいろんなことさせられるのだが、セリ師にはなれそうもなく・・・小樽の萩原貢氏に協力頂いた。 お宝では、木田金次郎の水彩画。黒田三郎の第一詩集「ひとりの女に」直筆サイン入り、S29年の初版本。真壁仁研究(東北芸術工科大学東北文化研究センター)、草野心平著「村山塊多」(日動出版)など。また、北海道詩人協会の詩人のサイン色紙がオークションにかけられた。 萩原貢氏の色紙 |
夏に見て回った”北海道開拓の村”を真冬に歩く。
わたしは、はっきりと気が乗らない。なんでだ、と思うが、我パートナー氏は意に介さないのだ。
開拓小屋内部 とにかく「開拓小屋」へと一直線に進む。屋根と壁は茅と葦であり、窓にはムシロ一枚。縄文時代の家の話だが冬用には別棟があり、土を掘ってそこに屋根だけ載せる。そうして隙間風を防ぐのだが、この「開拓小屋」はいつの時代のものだろう。当時の再現用に手を抜いているにしても・・・。果たして当時の蝦夷は希望の土地だったのか、と改めて考えさせられる。 今回は以前見なかった漁村を見てきた。時代が下がると奇妙に懐かしい雰囲気。 冬期間は駐車料が無料。めちゃくちゃ寒いが一見の価値はある。 開拓小屋
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