大生連サブロゴ
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大阪市生活保護交渉

2011年8月30日 大生連
 8月30日中之島公会堂にて大阪市健康福祉局保護課と2日目の交渉を行いました。当局は武市課長代理、喜志係長他が対応されました。大生連は17単組93人が参加。

《保護申請時における就労にかかる助言指導のガイドライン》
【平 野】 総合就職サポート事業に入らなかった人に助言指導が出された。パソナに入ったら却下になることはないと言われた。
【【大阪市】 総合就職サポート事業は今年23年4月から24区で展開し、24区を7支援地域にブロック分けして事業者に委託している。
◆支援者数(6月末現在)、支援人数6月末現在2955人、就職者数709人

【大生連】 助言指導とサポート事業は別問題だ。この事業をうけないと保護は受けられないのか。助言指導書を出される人と出されない人の違い、基準を示して。
【大阪市】 この事業を受けないからといって保護を受けられないということはありません。
【大生連】 無一文で保護の申請に行く人に、どうやって助言指導をするのか。
【大阪市】 無一文の人については、求職に費用がかかる求職活動はいかがなものかと思う。不適切なものは指導する。(回答になっていないと抗議)
【大阪市】 申請段階から積極的な求職活動をしてもらうのが目的。

【大生連】 数百円しかなく最低生活ができないことを大阪市はどううけとめているのか。助言は口頭でできるのになぜ文書にするのか。
【大阪市】 内容を明らかにするためです。
【大生連】 保護申請を却下されたり、決定が遅れる恐れがあるとして助言指導書を出していない区もあると聞いている。しおりで求職活動も努力するよう説明すればよいと言っている。
【大阪市】 実施要領にもとづいて助言をしている。
【大生連】 助言指導書の雛形は本庁が作ったのか。
【大阪市】 そうです。
【大生連】 助言指導書はあらたな水際作戦だ。市長の考えか。
【大阪市】 市長の指示があったわけではない。申請の段階から総合就職サポート事業は実績をあげている。嫌な人に強制するものではない。週一回こまめに状況を聞きたい。報告を出してほしい。週一回の求職活動とはガイドラインに書いていない。
【大生連】 脅かしの行政はするな。助言指導書について全区で調査をしてほしい。
【大阪市】 運用状況は調べます。区の意見も聞き、次の展開を行いたい。
【大生連】 大阪市は実施要領に基づくと言われるが、法27条の2に基づく「助言」は、あくまでも「要保護者からの求めがあったとき」「要保護者からの相談に応じて」なされるものだ。
【大生連】 「求職活動報告書」の提出や一定回数以上の求職活動や面接を指導している。しかも、これに従わない者に対しては、決定期間の延長や申請そのものの却下という大きな制裁がされる。ガイドラインの撤回を求める。処理基準と保護法はどちらが優位か?
【大阪市】 法は処理基準より優位です。

《交渉のやりとり》
■医療券
【城 東】 盆休みに行きつけの病院が休みで、緊急に他の病院にかかりたい。いつでもどこでもかかれる医療券を発行してほしい。
【大阪市】 盆休みなどの緊急時も医療券は発行できる。電話でケースワーカーに連絡してもらいたい。直接、病院に医療券を送ることもできる。
【大阪市】 国と地方の協議で医療券から医療証方式の是非について検討する方向にある。これまで、医療券の発行で病状を確認することが不可欠だったが、今の医療事情に実情にあったものか、大都市圏でも話が出て検討がされている。


■通院タクシー代
【平 野】 夜中に喘息の発作がおき、タクシーを利用した。
【大阪市】 公共交通機関もなく、他に方法がなければ給付の検討は可能。

■保護が決定しない場合の医療費は?
【大阪市】 決定すればさかのぼって医療費は出る。決定されなければ無料低額診療をお願いすることもある。救急車を利用して受診する場合もある。預貯金がある場合は、国保にさかのぼって加入していただく場合もある。市内の病院で受診をことわられたとは聞かないが、受付面接の対応については周知する。
【生 野】 精神障害2級から大阪市引っ越したら3級なった。病気も重くなり、薬の量もふえているのに、加算が減った。6月まで2級もらっていたので、4、5、6月まで返済した。
【大阪市】 22年6月1日より等級変更。3級には加算がつかない。

■エアコンについて
【大生連】 東京では4万円支給されるのに、大阪ではなぜ支給できないのか。
大阪市 都は単費で実現した。大阪市においては個人給付は困難。東京都でも給付をうける人が少ないと聞いている。4万円ではエアコンが設置できないこと、家主の了解がもらえないなどの理由で。国の会議の中でも不十分な制度なので、生保だけの収入の世帯も貸付が受けられるよう平等な制度にしてほしいと伝えた。

《会場からのひとこと、一時金、夏季加算の創設を》
●クーラーをつけたら2万円かかる。つけたいけどつけられない。寒冷地では灯油代が支給されるのに、猛暑のつづく大阪には電気代が出ないのか。
●月初めに米20キロを買ったら、10日過ぎたらお金がなく、ご飯と卵だけになる。

【大阪市】 熱中症対策からも要望は承った。府は1億7千万円を試算というが、大阪市で実施すれば4億円?

【大生連】 無年金の人にも貸付対象にしてほしい。低所得者全体を対象に。一兆円の大型開発へのお金を回して。関電に低所得者減免制度をつくるように大阪市として要望してほしい。
市長は生活保護を「平然とうけられる」と言うが、大阪市は仕事がなく非正規労働者、失業者があふれている。大阪市がもっと仕事の場をつくってほしい。また、市営住宅建設などの住民密着の仕事をふやし、中小業者の経営を守り、活性化を図ることで雇用もふえる。保護の有期化、医療費の一部負担では解決しない。大阪市は国に反対の声をあげてほしい。

【大生連】 生野に生保申請に行った人が、同席を認めていないといわれたが。
【大阪市】 本人が同席を希望される場合、同席してもらっても結構です。生野に確認して指導する。

■決定通知書の件
【大生連】 見にくい。収入認定などがわかりにくい。以前改善すると約束したのでは?
【大阪市】 事務処理の改修にお金がかかっている。母子加算や子ども手当などの対応で遅れている。他都市の研究はすすめている。改修までの間、収入認定などわからないことはケースワーカーにお聞きください。

《前回からのつみ残し》
淀川の保険の収入認定の件は、本人を交えて検討し、遡及された。
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