大生連サブロゴ
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大阪市生活保護交渉 07・12・10   大生連  交渉2日目、17単組117人参加
「生保世帯の水道減免の復活を」「駆け込み資金の原資増やして」
  12月10日午後1時〜5時、中之島公会堂にて大阪市健康福祉局保護課と2日目の交渉を行いました。当局は岸課長代理、大場係長、武市係長を含む6人が対応しました。貸付は地域福祉課程岡係長が対応しました。
  ※要望項目についての回答は事前に示されています。(別途)

≪前回出された事例の回答とやりとり≫
◆障害者加算について 東成
【当局】 初診から1年6ケ月たった時点で国に加算の請求をしており、厚生労働省と調整している。しばらく待ってほしい。

◆住宅扶助の遡及について 西淀川
【当局】 保護の決定をしたにもかかわらず、事務処理が間違って漏給となった。漏給が2ヶ月を超える事案なので、厚生労働省と協議をしたが、要件に会うので遡及する。

◆辞退届について 平野
【当局】 辞退届を書かせたのは事実。辞退届の用紙作成はやめるように査察指導員会議でも指導している。
【平野】 1ヶ月収入のないくらしをしている。保護が廃止された時点にさかのぼって遡及せよ。広島高裁判決でも「瑕疵(かし)のある辞退届は無効」としている。東住吉に出向くので対応するように伝えて欲しい。
【当局】その判決文を示して指導した。大生連と平野生健会が出向くことは東住吉に伝えます。

◆扶養義務について 東成
【当局】 開始時は状況を判断して照会をする。しかし、毎年照会をするものではない。扶養援助の強要はしない。

◆明細書はわかりやすいものにしてほしい
【当局】 数年前わかりやすいものにとシステム変更をしたところ。システムの変更には時間もお金もかかるので要望としてお聞きしておく。

◆転居について 城東
【当局】 熱中症にかかり、転居を希望されたが、所内で検討し、医師も転居を必要としなかった。狭いという理由も該当しにくい。区の決定は不適切ではない。
【大生連】 検討せよ。

◆移送費について 鶴見ほか
【鶴見】 子どもの付き添いにかかる交通費は出ないといわれた。
【当局】 三歳の子どもの通院つきそいのための交通費は支給の方向で考えていると区は回答している。
【大生連】 求職活動を熱心かつ誠実に行った場合は移送費が支給されると言うが、基準を示して。大生連が結集したアンケートでも示されているが、移送費が出ることを知らない人が多く、請求しない人も多い。ケースワーカーは権利を知らせるべきだ。移送費についての通知文書を出して周知徹底してほしい。
【当局】「熱心かつ誠実」の文言は実施要領どおりに書いた。あとは個別に判断し支給している。開始時にしおりにもとづいて利用者に説明をしている。ケースワーカーには研修でも説明をしており、周知徹底する。要件に合えば移送費は支給する
【淀川】 信頼をしている病院でがんの治療をしている。タクシー代がかかるから近くの病院に転院するよう言われた。希望する病院を選べないのか。
【当局】転院が可能であれば近くの病院に行くよう指導している。調べて回答する。
【住之江】 歩行障害で月2回タクシーに乗るが、移送費を出してくれない。障害認定を取ったので一回分は出るようになったが、まだ不足だ。
【淀川】 高齢者、病弱者は医療券が必要な時にもらいにいけない。保険証のようないつでもかかれるものを発行してほしい。
【当局】前もって連絡していただければ区から病院に発送する。
【大生連】 検討を求める。
【平野】 股関節の病気で病院に行くのが大変だ。タクシー代を出してほしい。また3年分の医療費明細書が送られてきた。診療を抑制するために送ったのか?
【当局】歩行困難の証明が出ればタクシー代は支給できる。3年分の明細が届いたことは申し訳ない。エラーが解消され以前の分まで出たのではないかと思う。
【住吉】 医療券をもらいに行ったときに印鑑が要るといわれた。
【当局】月がまたがるときは必要。緊急時は不要。

◆指導・指示について
【平野】 幼児が3人いる母子世帯。自立をしたいので準看(2年間)に行きたい。しかし、稼働能力の活用を優先するように言われ、生業扶助の説明もされなかった。自立の芽を摘むのか。
【当局】技能習得は基本的には1年以内。個別ケースなので本人の状況もふまえる。稼動能力の活用の中で必要とあれば生業扶助の申請をしてもらう。
【当局】平野の対応は一面的な面があったようなので、事実確認をする。利用者を全面的に見ることが、自立助長の前提。
【住之江】 精神障害者に「とにかく若いから働け」といわれ、自傷行為に逆戻りした。いきすぎた指導はやめてほしい。
【当局】50歳の引きこもりの息子と高齢の母が生活していたが、母が結核治療のため入院するようになった。母は息子のことが心配で入院を断った。そのため、息子に外出ができるようにするための支援で、就労指導ではない。しかし、母からはそのことが息子にとってプレッシャーになったと聞いている。
【住之江】 母と子にとって大きなプレッシャーだった。その後、医師の診断で母親は通院で治療できるようになった。母も安心している。指導指示は本人の意思を尊重してほしい。

◆緊急援護資金について(地域福祉課)
【鶴見】 申し込みに行っても断られることが多い。慢性的に生活に困窮している人にも貸し付けてほしい。保護世帯以下の人は受け付けてもらえない。10万円以下の年金の人は年金担保に借金している人も多い。
【大生連】 貸付限度額はいくらですか。
【貸付担当】 最高限度額は10万円です。だが、必要最小限としている。
【東成】 10万どころか5万円も貸してくれない。葬式で緊急援護資金を借りたが、和歌山までの交通費しか貸してくれなかった。必要額は誰が決めるのか。
【貸付担当】 この場合、必要最低限とは旅費と考える。(会場に怒りの声―交通費だけですむか。葬式には香典もいる、手ぶらで行ってみよ)
【住吉】 借りにくくなっている。交通費だけ出さないとは後退した回答だ。発言を取り消せ。
【大生連】 此花には原資は25万円しか残っていないといわれた。来年の予算はいくら増やすか。
【貸付担当】 交通費以外にも必要なものはある。失言してすみません。
【此花】 テレビのデジタル化でチューナーなどが必要になるが、緊急援護資金を借りたい。 
【当局】この貸付は緊急対応が目的なので、デジタルのための利用は対象外です。貸付額は申請したものを民生委員長が審査をして決める。原資を増やせとの要望は要望として承る。
【保護課】 総務省が低所得者対象にチューナーを配布するなどの報道がある。国の推移を見る。要望は国に伝える。

◆水道減免の復活
【大生連】 老齢加算が廃止され、一時金も廃止され、水道料減免も利用できなくなった。水道料を2ヶ月で3150円払うことになり、さらに生活が苦しくなった。風呂の回数や食事の回数を減らし、憲法25条のいう健康で文化的な生活とはほど遠いものだ。国は生活扶助基準の見直しを検討するというが実態を知らなさ過ぎる。大阪市からも見直し反対の意見を上げてほしい。
【当局】加算は国が決めるもの。水道代は二類に含まれている。老齢加算は国が一般勤労世帯の消費水準と比較して妥当な水準に達しているとして廃止した。
【当局】アンケートの感想は厳しい現状の中、何とか生活しておられることがわかりました。生活保護は一般勤労世帯をみて社会・経済情勢をみて運用する。適正保護に努める。
【大生連】 一般勤労世帯の消費水準が下がっているのに、その7割に達しているからと加算の廃止や生活扶助の見直しは国民の生活水準、最低保障基準を引き下げるもので許されない。
【大生連】 水道料減免は市単独でできる制度だ。国からやめるように言われたのか。
【当局】一般勤労世帯の消費水準の70%に達していたので廃止した。
【住之江】 高齢者向けの配食サービス(一食600円)の補助が150円。生活保護世帯は対象外といわれた。差別しないで。
【当局】 保護費に含まれていると判断したのでは。

◆リバースモーゲージ
【北】 マンション住まいの80歳、ひとり暮し男性。年金が月65000円。毎月の管理費をひくと生活費として3万円しか残らない。今さら借金はしたくない。マンション保有のまま生活保護は認められないか。
【当局】リバースモーゲージにかかわらず、申請は受け付ける。要件に該当すればリバースモーゲージの対象になる。貸付が確定するまでは数ヶ月かかるのでその間は保護の適用になる。貸付の残預金がある場合は相続人に引き継がれる。貸付を使い切った場合は保護が再開される。

◆いわゆる第78条について
【大生連】 資料をいただいたが、不正受給の理由は、収入の未申告や過少申告が多い。開始時に利用者に権利と義務が説明されていないのではないか。保護世帯から年金や預貯金の同意書もとっているのに、不正受給として扱うのはおかしい。平成18年度に4件が告発されているが、理由も教えてほしい。63条適用で解決できるものを78条適用にしている。機械的にすべきではない。

保護法第63条 被保護者が、急迫の場合等において資力があるにもかかわらず、保護を受けたときは、保護に要する費用を支弁した都道府県又は市町村に対して、すみやかに、その受けた保護金品に相当する金額の範囲内において保護の実施機関の定める額を返還しなければならない。

保護法第70条 不実の申請その他不正な手段により保護を受け、又は他人をして受けさせた者があるときは、保護費を支弁した都道府県又は市町村の長は、その費用の全部又は一部を、その者から徴収することができる。
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