◆端境期の車両
〜KK-RMの過渡期事例〜

※2014.7.31 宮崎交通の画像を追加し、一部を改稿しました。

7Eと新7Eほどではありませんが、8Eも2001年度途中でマイナーチェンジがあり、
その前後で外見上の差異が生じています。
相違点については、こちらにまとめてありますが、改めて記すと

・前面方向幕部分の窓ガラスが、2001年までは3分割、以降は1枚
・バックミラーの取り付け位置とその方式
・運転席の窓の形状 (2001年までは隅にRつき、以降はRなし)
・吸気口(エアインテーク)の位置と形状

といったあたりになります。
しかし、中には、この規則を打ち破るものがあります。

(1)大新東の例
首都圏で特定輸送などを手がける大新東。
ここに、2001年5〜7月に製造された日デKK-RM252GSN +富士8Eが合計7台在籍しています。
大新東KK-RM252GSN
もともと自社発注車ではなく、もともとは運転のみを受託してた某テーマパークから移籍したもの。
その後、テーマパークの車両は置き換えになり、このRMは他の特定輸送などに転用されています。

さて、この車両。上の左側面の画像を見ると、 バックミラーの取り付け方式や、前面の窓ガラスなどからマイナーチェンジ前であることがわかります。
ところが、
大新東KK-RM252GSN
運転席の窓は、隅にRのないマイナーチェンジ後の仕様となっています。

(2)湖国バス・東濃鉄道ほかの例
滋賀県の南部〜東部に路線網を拡げる近江鉄道およびその子会社の湖国バス。
自社発注車は少数ながら、細部の仕様が異なるものが多く存在しており、なかなかマニアックな構成となっています。

その中に、2001年9月に製造された日デKK-RM252GAN +8Eが1台存在します。
ワンステップ車で、湖国バスの彦根営業所に在籍し、萱原線(河瀬駅・多賀町役場〜萱原)で主に使われています。
KK-RM252GAN
この角度から見ると、
前面方向幕部分の窓ガラスが1枚、運転席の窓の隅にRがないことなどから、
マイナーチェンジ後の車両であることがわかります。

ところが、この角度から見ると・・・
湖国バスKK-RM252GAN
吸気口(エアインテーク)の位置と形状はマイナーチェンジ前のまま
全国的に見ても、このタイプは他に宮城交通(ミヤコーバス)KK-RM252GAN(宮城200か527)、宮崎交通KK-RM252GAN(宮崎200か67)、
東濃鉄道KK-RM252GSN(岐阜200か181)、自家用→八洲交通KK-RM252GAN(青森200か804)の4台が存在するのみ。
いずれも2001年9月式という共通点があります。
八洲交通KK-RM252GAN
こちらが八洲交通(上右)の例。
湖国バスと同様の特徴を備えていますが、バックミラーの取り付け方も旧タイプに準じています。
青森市営バスの代替である青森市民バスの矢田・滝沢線等で使用されています。
東濃鉄道KK-RM252GSN 宮崎交通KK-RM252GAN
一方、東濃鉄道(左)と宮崎交通(右)の例。
こちらは、湖国バスとほぼ同様なのがわかります。
東鉄の車両は、主に名鉄八百津線の代替であるYAOバス(明智駅(可児市)〜八百津ファミリーセンター前)で使用されています。

なお、富士8Bについては未調査なので割愛します。

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