◆7E・8E 概要
7Eは正式には「17型E」と称し、(R)17型ボディーのひとつとして、1988年〜2003年に製造された、大型路線車用ボディーです。
大型車は4メーカーのシャーシに架装、9m車はいすゞと日デに架装(1台のみ日野への架装例が存在)していましたが、
三菱ふそうは1997年3月、日野は1998年4月を最後に架装が中止されています。
また、ハイブリッド車・CNG車については、ほぼ日デにのみ架装されますが
例外的に日野HIMRへの架装例が2台存在します。
このほかに、ボルボ社製の連節車に架装したものがあります。
7Eは平成11年排出ガス規制(KL-)に移行した2000年に、主として車体の軽量化等を目的としたマイナーチェンジが実施され
「新7E」と呼ばれるタイプに変化しました。
外観上で目に付く差は、
・コーナリングランプの常設とフォグランプ位置の変更
・前面方向幕周りのガラスの1枚化(ノンステップバスは7Eの屋根が薄い車両から実施済み)
・側面のパネルの横方向分割ラインの変更(7E:タイヤハウスの頂点レベル、新7E: 同 中盤レベル)
・窓下モールの廃止
・側面最後部にある吸気口の位置の変更とガーニッシュの廃止(7E:側面窓の上半分のレベル、新7E: 窓の底辺のレベル)
・運転席窓の角Rの廃止(ノンステップバスは7Eで実施済み)
・引戸の場合、ドアレールの廃止。
等が挙げられます。
またノンステップ車では、日デに加え、いすゞへの架装例も登場しました。
なお、7Eとほぼ共通の車体で、フロントガラス周りのデザインを変更したのが標準床貸切用の7B(17型B)です。
前面方向幕がなく、フロントガラスが屋根まで一体である点が主な違いです。
・左上 7E架装例 (東洋バス P-HT236BA)
・右上 新7E架装例 (西武バス KL-UA452MAN)
・左下 参考・7B架装例(ふらのバス P-UA50T)
※
7Eと新7Eの差については、
7Eと新7Eの外観上の相違点
を参照してください
。
一方、8Eは17型の狭幅車版である(R)18型に属し、正式には「18型E」と称します。
日デには1990〜2003年、いすず車には1994〜1999年に架装されました。
当初、日デの中型車のみに架装されていましたが、1994年度に車高が切り下げられ、いすゞの中型車への架装が可能になりました。
2001年度には、外観上は
一部に新7Eと同様のマイナーチェンジを行い
、若干、スタイルに変化が生じています。
また、京王電鉄と関東バスには、フロントガラスより下が変形した車両も製造されました。
中型ベースの大型ワンステップ車の日デJP(西日本鉄道・西工の共同開発車で製造当初は西工のみ、富士は1994年から)や、
中型断面の小型車※の先駆けとなった日デRN(京王帝都電鉄=現、京王電鉄と日デの共同開発車、1996年)など、バリエーションも豊富です。
なお、7Eに対して7Bが存在するように、8Eに対しても8B(18型B)が存在します。
U-では前面のデザインはフロントガラスを除き8Eとほぼ同一ですが、KC-ではバンパーが丸みを持ったものに変更されています。
・左上 8E架装例 (会津乗合自動車 KC-LR233J)
・右上 変形8E架装例(京王バス南 KC-RM211GSN)
・左下 2001年のマイナーチェンジ車 (大衡村(宮交バスシステム) KK-RM252GAN)
・8Eの高さの違い。右はU-RM、左はKC-RMで、その差が歴然としている。(昭和自動車)
なお、当ページでは、車輛定員に関わらず、車輛全長が 7m未満の車輛を小型車
7m以上〜9m未満の車輛を中型車
9m以上〜10m未満の車輛を9m大型車
として扱います。
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