◆いすゞ KL-LV8系(フルノンステップ車)
左側面 右側面
東武鉄道 KL-LV834L1

<概要>
 平成11年排出ガス規制(KL-)適合のいすゞ自動車製大型バスで、2000〜2005年に製造された。
標準ボデーはIBUSで、富士重工製の車体を架装した場合はR17型新ボディー(新7E)になる。

 いすゞのノンステップ車は三菱、日デより多少遅れて、1998年5月にLV832L(軸距4800mm)/LV832N(軸距5300mm) が発売された。
エンジンは中型車用にターボを付加して出力アップしたものを用いた。1999年に漸く正式な型式認証を取得し、KC-LV832L/Nとなった。
 ボディーはIBUSのキュービックボディーを架装していたが、一部前面がLR系タイプに形状変化した車輌やCNG車も登場した。
また、西工架装車が大阪市交通局等に登場したが、富士架装車は現れなかった。

 2000年には平成11年規制適合により「KL-LV834*1」になるが、同時に標準のIBUS製の車体は大幅にモデルチェンジされ、
エルガと呼ばれるタイプになった。また、床形状も通常車輌(KL-LV280*1)ベースの前中間ノンステップ車が追加され、
これをType-A、フルノンステップの当系列はType-Bと区別するようになる。
 そして2001年2月、東武鉄道にいすゞノンステップ車初の富士重工架装車が登場し、新たなバリエーションが加わった。
その後、京成電鉄も当タイプを導入している。

<7E架装車の特徴>
・同じ、新7Eのノンステップ車であるKL-UA27系に比べ、最後部(エンジンルーム部分)の車体裾の切り上げ角度が浅い。

<型式内容>
 1984年(P-車)〜現在まで使用されている型式基準で、中型のLR、9m大型のLTと同様である。
ただし、KC-から一部変更になっている
(2)はサスペンションで、フルノンステップの場合は8になる
(4)はエンジンを表す。中型・9m大型用の6気筒エンジンにターボを附加した6HH1-TCCを使用している。
 なおフルノンステ以外のKL-LV系は、8気筒の8PE1を使用している。
(5)は軸距である。このアルファベットは範囲を表し、発売車種の軸距が含まれるものが適用される。
 なお、ノンステップ車とそれ以外の軸距は同じであるが、フロントオーバーハングは、ノンステ車の方が145mm長い。
(6)は系列内の仕様変更順位で、KL-LV系は1になる

KL- L V 8 34 L 1
(1) (2) (3) (4) (5) (6)
意味 当系列の適用例 他系列の適用例(参考)
排出ガス規制 KL=平成11年規制
(1) エンジン配置 L=リヤエンジン
(2) 車種 V=大型 R=中型以下
T=9m大型
(3) サスペンション 8=フルノンステップ車 2=エア
3=リーフ
(4) エンジン 34=6HH1-TCC(大型フルノンステップ車) 33=6HH1-S(中型車、9m車)
80=8PE1-S(大型路線車 210kW)
  8PE1-N(大型路線車 177kW)
(5) 軸距 L=4.76〜5.00m(4.80m)
N=5.26〜5.50m(5.30m)
Q=5.76〜6.00m(5.80m)
F=3.51〜3.75m(中型車 3.75m)
J=4.26〜4.50m(中型車 4.4m、9m車 4.3m)
(6) 車種仕様
変更順位
1

<KL-LV8 + 7E 採用事業者 >
事業者名型式扉配置導入数備考
東武鉄道KL-LV834L1グ引―11
京成電鉄KL-LV834L1
KL-LV834N1
グ引―2
20

一部、千葉内陸バスに移籍。

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