◆日野 P-HT(HU)22系

客用扉側 非常口側
京都バス P-HU225AA

<概要>
 昭和58年排出ガス規制(P-)適合の日野製大型バスで、1984〜1985年に製造された。
 富士重工の架装例は少なく、一般的には日野車体が架装され、いわゆるスケルトンボディーの車両になる。
上記以外の架装例は、西工(58MC)が存在する。

 このスケルトンボディーの大型車は、まず1982年にEM100型エンジンを装備したK-RT(RU)22系が製造された。
しかし、エンジンが縦置き垂直であったために車内のエンジン張り出しが大きい=デッドスペースが大きく評判が悪かった。
そこで、58年排出ガス規制時にK-RC系が使用していたER200型縦置き横倒しエンジン(リヤアンダーエンジン)を装備した、当系列が誕生した。
 なお、K-RT(RU)22系は58年排出ガス規制適用後もP-RT(RU)22系となり存続したが、
1985年の騒音規制をクリアさせず、製造は中止された。
また、このRT(RU)の富士5Eボディー架装車は、P-RT225AAが2台が確認されているのみである(最下段参照)。

<5E架装車の特徴>
・パネルボディーであるが、先代のK-RC系とエンジン開口部の開き方はほぼ同一である。
 異なるのは非常口側最後部の開口部が正方形に近くなり、
 またその上の小さな開口部は廃止されている。
・後輪より後ろの車体裾が一直線である(客用扉側はドアが前中式の時)。
・リヤのフラッシャーの位置が他メーカーシャーシの車輛に比べ下になる。
・リヤのナンバーステーは標準タイプが車体中心線より客用扉側に付く。

<型式内容>
 1981年以降〜現在に登場した型式で使用されている基準で、中型のRJ/RR、9m大型のRKと同様である。
(2)はサスペンションを表すが、同時にフレームの有無や車体長の区分も表している。
(3)はエンジン出力(百.十位)を表している。このため同じ数字を割り当てられていても、エンジン型式は異なる場合がある。
(4)は軸距である。基準はよくわからないが、表のような値が設定されている。
(5)は車種の変更区分であり、このHT22系は全車Aになる。
(6)は仕様であるが、これは型式板には打刻されないので注意が必要である。

P- H U 22 5 A A
(1) (2) (3) (4) (5) (6)
  意味 当系列への適用例 他系列への適用例(参考)
排出ガス規制 P=昭和58年規制  
(1) エンジン配置 H=リヤアンダーエンジン R=リヤエンジン
C=センタアンダエンジン
(2) サスペンション T=リーフサス(枠無し 9m車以上)
U=エアサス(枠無し 9m車以上)
J=リーフサス(枠有り 中型)
R=エアサス(枠有り 中型)
K=リーフサス(枠有り 9m車以上)
(3) エンジン出力 22=220馬力(HT/HU系はER200)
        (RT/RU系はEM100)
27=270馬力(HT/HU系はK13U)
17=170馬力(中型・9m車 H07C)
(4) 軸距 3=4.80m
5=5.20m
6=5.67m
0=3.80m(中型)
2=4.40m(中型)
4=4.40m(9m大型)
(5) 変更順位 A  
(6) 仕様 A  

<参考> 日野スケルトンボディ-大型車系列(K-、P-のみ)
型式 製造年 エンジン型式・配置 富士重架装車
K-RT(RU)22系 1983〜1984 EM100 垂直 ×
P-RT(RU)22系 1984〜1985 EM100 垂直 5E(2台のみ)
P-HT(HU)22系 1984〜1985 ER200 横倒し 5E
P-HT(HU)23系 1985〜1990 M10U 横倒し 5Eまたは7E

<P-HT(HU)22 + 5E 採用事業者>
事業者名 型式 ドア配置 窓形状 備考
青森市交通部P-HT225AA折引―2段大半は日野架装で、5Eは1台 既に廃車
茨城交通P-HT225AA折―折2段1985年、つくば科学万博輸送用として登場
京成電鉄P-HT225AA折引―2段 2台のみ(1台は「ちばフラワーバス」に異動) 既に廃車
阪東自動車P-HT225AA折ワ―メトロ茨城急行自動車→東野交通に移籍 既に廃車
西東京バスP-HT225AA折引―2段 既に廃車
富山地方鉄道P-HT223AA
P-HT225AA
折―折2段
2段orメトロ
メトロ窓はP-HT225AA 2台? 既に廃車
遠州鉄道P-HT223AA折ワ―2段既に廃車 
京都バスP-HU225AA 折―引2段既に廃車 
大分バスP-HT223AA
P-HT225AA
折―折
折――
2段
メトロ
 

<P-RT(RU)22系について>
 上記解説とおり、昭和58年排出ガス規制(P-)適合の日野製大型バスで、1984〜1985年に製造された。
HT/HU系のエンジンが横倒しなのに対し、このRT/RU系は垂直に搭載する。
 殆どの車輛が純正の日野車体架装である。
富士5E架装車は小湊鉄道がP-RT225AAを2台導入したののみである。
 車体の特徴は、非常口側にエンジン開口部が全く無く、変わりに客用扉側最後部にそれがある。
 ただし、いすゞP-LV系のそれより若干大きく、P-HT22系の非常口側最後部の開口部と同一形状である。
 しかし、2000年に廃車になり、その姿を見ることはできない。
客用扉側 開口部
小湊鉄道 P-RT225AA
右は客用扉側のエンジン開口部(非常口側にエンジン開口部はない)。

▲ 5E・6E型式別解説 目次へ