◆日野 K-RC系

左側面 右側面
中国バス K-RC321P

<概要>
 昭和54年排出ガス規制(K-)適合の日野製大型バス(直噴式エンジン)で、1980〜1984年に製造された。
 RC系の歴史は長いが、1970年代後半以降は、本来の路線車用型式であるRE系(予燃焼室式エンジン)の高出力車としての位置付けも加わり、
軸距4.8m車の設定も行われた。

 富士重製の車体を架装した場合、R15系になるのは1982年以降に製造された車両で、
それ以前はR13系が架装される。富士重以外の架装例は標準の日野車体、および西工(53MC、58MC)が存在する。
なお、同時期に製造された日野製大型路線バスには、予燃焼室式エンジンのK-RE系が存在するが、
R15系架装車は存在しない(R13系では存在する)。

<5E架装車の特徴>
・リベットボディーで、右側面最後部に右下端が切り取られた横長のエンジン開口部があり、
 その前方に縦長の小さな開口部があるのが特徴である。
 また、上側にも小さな開口部がある。
・後輪より後ろ側の車体裾が一直線である。
・リヤのフラッシャーの位置が他メーカーシャーシの車輛に比べ下がる。
・リヤのナンバーステーは標準タイプが車体中心線より左側に付く。

<型式内容>
 1980年以前に登場した型式で使用されていた基準で、中型のRL、9m大型のRDと同様である。
(1)はエンジン配置。1975年まで製造されていたセンタアンダエンジン車はBになる。
(2)は車種である。大型車がCとEに分裂しているのは、歴史的な過程のためである。
(3)は機関と類推されるが詳細不明。
(4)は軸距である。いちばん短い尺の車輛を0と定め、それよりも長尺の車輛は+2してゆく。
 RCの短尺が8なのは、前述の通り後年の追加のためと思われる。
(5)は車種変更順位でRC系の場合1978年以降に製造された機関がER200の車輛(改型式は除く)は全て1になる
 ちなみにそれ以前のエンジンはDK20の車両は0であった。
(6)はサスペンションであるが、エアサスのみPが付きリーフサス車は特に文字は付かない。
 なお、K-RC381には1981年までエアサスの設定がなく、K-RE101の改造扱いになっていた。

K- R C 3 2 1 P
(1) (2) (3) (4) (5) (6)
  意味 当系列への適用例 他系列への適用例(参考)
排出ガス規制 K=昭和54年規制  
(1) エンジン配置 R=リヤエンジン  
(2) 車種 C=大型(直噴式標準出力車 225PS エンジン型式=ER200)
E=大型(予燃焼室式エンジン車 190PS 同=EB400)
L=中型(同=EH700)
D=9m車(同=EH700)
(3) エンジン方式 3 1
(4) 軸距 8=4.80m(RC系の場合)
0=5.20m
2=5.67m
別表参照
(5) 車種変更順位 1  
(6) サスペンション (なし)=リーフサス
P=エアサス
 

<参考>車種と軸距記号の関係
上表(4)の数値 → 8 0 2 4
RC(直噴式エンジンの大型車) 4.80m 5.20m 5.67m  
RE(予燃焼室式エンジンの大型車)   4.80m 5.20m 5.67m
RD(9m車)   4.40m    
RL(中型車)   3.70m 4.03m  

注)RE系の軸距5.67m車は昭和54年排出ガス規制適合車には存在しない。

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