社会一般の行事等に関する講話



                             愛鳥週間
       七つの子

    カラス、なぜ鳴くの カラスは山に
    かわいい7つの子があるからよ 
    かわいかわいとカラスは鳴くの かわいかわいと鳴くんだよ
    山の古巣へ行ってみてごらん 
    円い目をした いい子だよ
             (野口雨情 作「七つの子」)

 みなさんは、この歌を知っていますか。
 一緒に歌ってみましょうか。

  ♩  カラス、なぜ鳴くの カラスは山に
    かわいい7つの子があるからよ 
    かわいかわいとカラスは鳴くの かわいかわいと鳴くんだよ
    山の古巣へ行ってみてごらん 
    円い目をした いい子だよ   ♩ 

 これは、親烏が子烏やかわいいかわいいと言って大事に大事に育てている歌なのです。みなさんが、お父さん、お母さんに大事に大事に育てられているように、動物の世界でも同じように大事に育てているのですよ。
 しいっ。耳をすましてごらん。小鳥のさえずり声が聞こえてきませんか。
 私たちの周りには豊かな緑がたくさんあります。この緑の山や林が小鳥の住み家になっているのです。
 小鳥の中には、木をだめにする虫を食べたり、雑草の実を食べて、雑草が異常に増えるのを防いだりすする鳥「益鳥」がいます。
 例えば、「シジュウカラ」は、1年間に12万5千匹くらいの害虫を食べています。「スズメ」は、雑草の実を1日に数百粒も食べ、雑草が増えるのを防ぐ働きをしています。
 このように益鳥と呼ばれる小鳥たちは、人々の暮らしにとっても役に立つ働きをしています。つばめもそうなんですよ。
 5月10日から16日まで、愛鳥週間となっています。本校は、校門下の広場にも大きく書いてあるように、「愛鳥モデル校」として、巣箱をかけたり、鳥の餌場を作ったりして小鳥をかわいがっていました。この愛鳥週間の期間だけでなくいつも小鳥をかわいがりましょう。



                       毛虫の坊やの交通事故

 9640
 これは何を表す数字か分かりますか。
 昨年1年間に、全国で交通事故でなくなった人の数です。平均すると1日26人の人が命をなくしている計算になります。一つしかない命、大切にしましょう。
 これから「毛虫の交通事故」という三重県小学2年生の山本賢一君が書いた作文を読みます。

 ぼくが2年生になったばかりのことです。学校から帰る途中、毛虫の坊やがガムみたいにぺっしゃんこになって、道路の真ん中につぶれていました。毛虫のおなかから黄色いものが出ていました。ぼくはその毛虫を見て、交通事故にあったのだとすぐに分かりました。たぶん、生まれたばかりの毛虫の坊やが、一生懸命道路をわたっていたのだと思います。ぼくは、普段から信号をよく見て道路をわたります。信号機のないところは、横断歩道を手を挙げて左右をよく見てからわたります。きっと毛虫の坊やは交通ルールを知らなかったのだと思います。運転している人も小さい毛虫の坊やなんか見ていなかったにちがいありません。ぼくはぺっしゃんこになった毛虫の坊やがかわいそうになったので、棒でそっと草むらにかくしてやりました。
 家に帰っても、なんだか毛虫の坊やのことが気になって、仕方ありませんでした。お父さんとお母さんとお姉ちゃんに毛虫の坊やのことを話しました。お母さんが、「自然がどんどん壊されて、毛虫の坊やの住むところも少なくなったので、お家を探していたのかもしれないよ。賢ちゃんも毛虫の坊やみたいにならないようにしっかり目を開けて歩きなさい」と言いました。
 「お父さんも車に乗っていて、毛虫の坊やをひいたことがあるかもしれない。人間もひかれたら毛虫の坊やみたいに死んでしまうから、これからはもっとよく前を見て、ハンドル持たなあかんな」と言いました。
 お姉ちゃんは「交通事故減らすことができないのかな」と考えました。
 ぼくもいろいろ考えました。車を運転する人は、ちゃんとシートベルトをして、時速を守って、左、右、前、後ろを確認して運転したらよいと思います。歩く人は横断歩道を渡るようにして、信号をよくみて、車が来ないかよく確めることだと思います。誰でも交通事故で死にたくないのです。でも、交通事故でなくなる人が毎年増えるのはやっぱり交通ルールを守らないからだと思います。ぼくは毛虫の坊やみたいになりたくないので、学校の行き帰り、遊びに行くとき、ちゃんと前を見て、交通ルールを守って歩くようにします。

 作文はこれで終わりです。
 山本君の作文を思い出しながら、これからの交通教室でしっかり勉強しましょう。



                     歯の衛生週間

 6月4日は、6と4を「ム、シ」と読むゴロ合わせから、昭和3年に「虫歯予防デー」とされました。
 現在は、6月4日から1週間を「歯の衛生週間」としています。その目当ては、「歯が病気にならないように気を付けましょう」「病気を早く見つけて、早くなおしましょう」「丈夫な歯と歯ぐきを持った健康な生活を送りましょう」をみんなで実行しようということです。
 毎年、目当てを決めて歯の衛生に取り組んでいます。これまで「長生きは、丈夫な歯から、歯ぐきから」という言葉が示されたこともありました。「3,3,3運動」が言われたこともありました。これは、1日3回、食後3分以内に、3分間歯を磨く」ということです。最近は、「8020運動」が行われています。これは、80歳になっても20本の自分の歯を保てるようにしようというものです。
 皆さんは、80歳になったときに20本の自分の歯を持っている自信がありますか。これを目当てに毎日しっかり歯磨きをして丈夫な歯を自分でつくっていきましょう。
 どうして、長生きは丈夫な歯から、歯ぐきからなのでしょうか。
 そうです。歯の働きは、口に入れた食べ物を十分にかみ砕いて体の中に送り込み、栄養を取りやすいようにすることです。歯が弱くて噛む力が十分でないと、栄養を十分に取ることができません。そればかりでなく、胃や腸にも悪い影響を与えます。歯が弱いということは身体全体を弱いものにしてしまいます。元気で強い身体をつくるために、健康な歯が必要なのです。それだけでなく、歯がきちんとしていることがきれいではっきりした声を出すことにもなるのです。
 このように歯は私たちにはとっても大切なものなのです。
 また、「食べ物を噛む」ことについても考えてみたいと思います。食べ物を噛むときには顎を動かしますが、柔らかい物ばかり食べているとあまり顎の筋肉を使わなくなります。すると、顎の骨の発育にも悪い影響を与えます。しっかり噛むことが顔の美しさや若さ保つことにもなるのです。また、食べ物を噛むことで頭の働きにもよい影響を与えているのですよ。
 ところで、遅く寝て、遅く起きる子どもや、甘いお菓子やジュースなどの清涼飲料水をやたらと飲む子どもほど虫歯が多いということを新聞で読んだことがあります。また、歯は丈夫でも歯磨きをあまりしない子どもほど歯槽膿漏といって歯がグラグラしたり、歯が抜けやすくなるとも聞いています。
 皆さん、毎日、だいたい決まった時刻に起きてご飯を食べ、お勉強をしたり、お手伝いをしたり、遊んだりの規則正しい生活を送りましょう。
 正しい歯磨きを続けましょう。
 そして健康な歯と歯ぐきをつくりましょう。
 長生きをしましょう。



                     読書の秋、本と友達になろう

 10月2日は郡の童話発表会でした。
 6年生の奥村愛さんは「生きている唐傘」の童話発表をしました。これは八代地方の「彦一とんち話」の一つです。奥村さんの話し方がとても上手でしたので、皆さんの中にも「自分も彦一とんち話を読んでみよう」と思った人も多かったことだろうと思います。
 読書は、夢が広がります。いろいろと思い浮かべることができます。自分が主人公になり替わることができます。いろいろなことを知ることができます。時には、自分の生き方を大きく変えることもあります。
 私も小学生の頃よく本を読みました。当時、「カバヤキャラメル」といって、それを買うとおまけに点数カードが入っていて、何点か集めると本と交換できるのです。いろんな題名の本を手にすることができました。それを「カバヤ文庫」と言っていたと思います。その中で、今でも忘れないのが「15少年漂流記」という本です。
 これはニュージーランドの8歳から14歳までの少年たちばかり15人が乗ったヨットが嵐に遭い、漂流し、無人島に漂着し、そこで2年間ほど少年たちだけで生活する話です。島のあちこちに名前つけをしたり、生きるためにルールを作ったり、亀やダチョウと遊んだり、ヤギに似た動物から乳を搾ったり、らくだに似た動物を家畜のように飼い慣らしたり、島を探検したりする話です。15人の少年が時には、けんかをして仲違いをしたり、みんなで力を合わせて悪人をやっつけたりする冒険物語です。小さい頃の私は、自分も15人の少年と一緒に無人島で生活しているような感じでこの本を読んだことを今でもはっきりと覚えています。
 本校の図書室にもありました。昨日、いっきに読んでしまいました。読んだことのある人もいると思います。とてもおもしろい本です。読んでみませんか。
 もう皆さんは気づいていることと思いますが、図書室が模様替えをしてあります。石阪先生と図書係の人で皆さんが本を選びすいように、本を読みやすいようにと工夫しました。それは、本の並べ替え、ゆったりした気分で読書できるように応接イスが2脚、座って読みたい人に畳が2畳敷いてあることなどです。
 秋は「読書の秋」とも言われています。いろんな本を読んで「おもしろかったー」を実感しましょう。
 友達に、「読んでみたら」」と薦めましょう。



                   給食をおいしく食べよう

 今日は給食記念日です。給食について考えてみましょう。
 給食はいつ頃から始まったと思いますか。
 1889年(明治22年)、山形県のお寺で家が貧しい子どもたちを集めて食事をさせたことが給食の始まりといわれています。給食には100年以上の歴史があるのです。
 この給食の目当ては、一つに、食べることによって身体を大きくし、健康な生活ができることがわかり、望ましい食事をとる習慣を養うこと。
 二つに、みんなと一緒に楽しく食事することによって学校生活を楽しいものにすること。
 食事ができるまでの多くの人の仕事や苦労に感謝することなどがあげられます。
 そこで、今日は、給食と健康、給食と感謝についてお話しします。
 先ず、給食と健康です。私たちの身体の筋肉、骨、血液などは、毎日食べた食品から栄養を吸収してつくられています。ですから、毎日きちんと規則的に3度の食事をすることの大切さを忘れてはなりません。
 次は、食事の内容です。自分の好きなものだけ食べていてよいでしょうか。私たちの身体が活動するには、それに必要な栄養素が必要なのです。血や肉になる栄養素、骨をつくる栄養素、身体を動かす力となる栄養素、身体がスムーズに動く潤滑油の役割をする栄養素など栄養素によって働きが違うのです。ですから、うまく調和してとることが大事になります。そこで、肉が嫌いとか、魚は骨が多くてどうもとか、野菜が嫌いなどと言っていては調和のとれた栄養素が取れません。皆さんのように毎日成長を続けている子どもにとっては好き嫌いは望ましいことではないのです。
 また、3年ほど前の「0ー157」による食中毒などが学校で起きないように、衛生に気をつけることが大切です。給食を作ってくださる永井先生をはじめ給食センターの皆さんは衛生に特に気をつけておられます。しかし、配膳をする皆さんが外で遊んだ泥が付いた服装そのままで配膳したり、汚れた手を洗わないで配膳したり、マスクをしないでおしゃべりしながら配膳したりでは、ばい菌が一杯の給食となります。配膳係の人も待っている人も衛生には気をつけましょう。
 次に、給食と感謝についてお話しします。
 皆さんが給食を食べるまでに何人くらいの人が働いているでしょうか。予想してごらん。
 お米や野菜を作っている農家の人、魚をとる漁師さん、それらを売ったり買ったりするお店の人、運ぶ人、そして、おいしい給食に調理してくれる給食センターの人、皆さんが毎日給食を食べられるように働いているお父さん、お母さんなど数えきれないくらいの人々のお陰で、私たちは毎日おいしい給食を食べているのです。このようなたくさんの方々に感謝の気持ちを持ちましょう。
 学校給食ばかりでなく、お家の食事でも、自分の好きなものも嫌いなものもたくさん食べて、もっともっと大きく成長し、健康な心と身体をつくっていきましょう。