―2007年3月27日、六本木ヒルズアリーナ。そこで発表されたことは過去格闘技界において例をみず、正に歴史が動いた。
2007年3月23日。
PRIDE公式サイトからアクションがあったのはこの日だ。
→「重大発表公開記者会見」開催のお知らせ
そこに踊る文字に“PRIDE史上最大の発表”また、一般ファンも参加可能な“公開記者会見”。
後者から見てみる。公開記者会見、これで思い出すのは2006年6月8日のフジテレビのPRIDE放送中止に対する緊急記者会見。この時、選手54人に加えファンは600人を集めた大規模なものとなった。一般紙も巻き込み、後にネット界では“フジテレビショック”と呼ばれるようになった。
そんなことから今回は、「もしや地上波復活!?」と考えたファンも多かった。
しかし、そこには疑問符がつく。前者に書かれている“PRIDE史上最大の発表”。地上波復活では最大にならない。地上波中止と発表の規模的にはそこまで変わらない。そう考えると、ここまで自信ありげに書かれているのを見ると、もっとそれ以上の何かである気がする。
この知らせが出て、その日のうちにスポナビが更新。
→PRIDEが“史上最大の発表”を予告、27日都内で公開会見を開催(スポーツナビ)
GBRさんも。
→【PRIDE】3・27“PRIDE史上最大”の重大発表を公開記者会見で行う!
内容は公式のをそのまま載せた感じ。
2007年3月24日。
日付が変わるころには一部のスポーツニュースサイトが深いところまで切り込んできた。
→ PRIDE27日に「史上最大の発表」(デイリー)
→PRIDE身売り…UFCが十数億円で買収 (報知)
特に報知なんかはほぼ断定的に書かれていて言葉に棘がある。
“総合格闘技イベントの「PRIDE」が、米最大の総合格闘技団体「UFC」に十数億円で買収されていたことが23日、複数の関係者の話で明らかになった。”
“関係者によれば、会見ではUFCとPRIDEの「提携」が発表されるようだが、実質的にはUFCに完全に吸収されるという。”
これが全くの見当違いだったらすごいなぁ・・・・・と期待。
2007年3月25日。
→PRIDEが世界最大のUFCに身売り (ニッカン)
“PRIDEが世界最大の総合格闘技団体UFCに、事実上の身売りをすることが24日、分かった。”
“今後もPRIDEの看板は残るが、UFCを主催するズッファ社主導で開催される。”
ここまでで三社が買収報道。信憑性も高まってきた。というか、買収の話は随分と前からあったしファンの間では買収されるまで時間の問題と囁かれていた程。
2007年3月26日。
→UFCとPRIDEがWWE方式を採用 (ニッカン)
まだ、正式発表していないのに報道はどんどん進む。
2007年3月27日。
ついにこの日がきた。・・・・が、何かモウかなりネタばらしされたかんがあるので、そこまで緊張感は沸いてこない。
会見の模様はPRIDE公式がかなり取り上げています。動画も。
↓P公式↓
→PRIDEとUFCが夢の激突!MMA版ワールドシリーズ実現に向けていよいよ始動!!
そして榊原代表が勇退、PRIDE新オーナーにロレンゾ・フェティータ氏が就任
→新オーナーに就任したロレンゾ・フェティータ
「PRIDEとUFCという二人の子供をこれからも愛し続ける」
→PRIDE、10年の歴史に一つのピリオド
DSE榊原信行代表が『PRIDE.34』を持って勇退
→高田統括本部長がオーナーの交代について
「PRIDEはUFCに買収されたのではない。UFCとポジティブな競争関係を築き上げる」
→UFCのダナ・ホワイト代表が登場
「私はPRIDEを叩き潰すだけ!」
→火花散る、PRIDE×UFCの対抗戦!
野獣・藤田がダナに「Are
you ready?」
→榊原代表が自らの勇退、そして今後のPRIDEについて語った
各スポーツニュースサイトの報道。
→PRIDEとUFCが提携発表!
対抗戦が本格開戦(スポーツナビ)
→PRIDE代表の榊原氏が辞任へ、営業権は新会社に移行(スポーツナビ)
→PRIDE対UFC全面戦争、藤田vsモンソンで開戦!=PRIDE.34(スポーツナビ)
→【PRIDE】榊原代表が『PRIDE.34』を持って辞任、全権はUFCのオーナーに移行 (GBR)
→【PRIDE】4・8PRIDE対UFCの対抗戦第一弾、藤田VSモンソンが決定!ドン・フライ、シウバの参戦も (GBR)
→PRIDEとUFCが史上最大の合体 (デイリー)
→UFC―PRIDE対抗戦も…身売り正式発表 (報知) *28日報道
→UFC、PRIDEで格闘技Wシリーズも (ニッカン)
→【3/27】PRIDEとUFCが提携へ…DSE関係者は買収を否定 (サンスポ)
→PRIDE―UFC世界対抗戦開始 (スポニチ) *28日報道
結局事前報道通りの結果に。
記事については要約する気がない・・・・というかできそうにないのでしません。頑張って記事のほう見てください。
自分自身この手の話はあまりよくわからず、結局何が変わるんだい?という印象。
私が思うのは避けることができるなら避けて欲しかった気もするけど無理をするよりはこういう結果に落ち着くのはいい気もする。
ただ、P公式ではこれは“買収”ではなく“提携”だと強く言っている。しかし、これでイメージ的にはPRIDEはUFCより下、あとはこれ以後両団体の実力差も逆転しそうな気もする。中心地は日本ではなくアメリカ。そして現状PRIDEで最後の大会となるPRIDE34の追加カードとして“藤田VSモンソン”が発表されたがいまひとつピリッとしない。
正直、米大会のときと随分力の入れようが違うじゃないか・・・・・・。とまぁ悪いことは考えれば考えるほど尽きないが、決して悪いことばかりでもなさそう。
資金があるのは有難い。ここまでP&Uになった以上、これを脅かす格闘技団体がでてくるとは考えづらい。そしてP公式で強く語られていた、PとUの対抗戦。これは今までと比べて実現する可能性がグッとあがった、ホントにみてみたい。ただ、実際そのときになってみると開催できない現実がある気が・・。
そして私が一番求めているのが地上波復活!スカパーつないでいない私にとって地上波が全て。それにググッと近づくのであれば今回のことも悪くはないかも・・・。
最後に榊原社長。批判を言う人もいたけれど、K-1の谷川EPに比べれば指示されていたのは確か。何より、PRIDEをここまで大きくしたのもこの人の功績。本心かどうかはわかりませんが、「私が辞めれば地上波復活ができるならやめます」といったことや「私には子供がいます。それはPRIDEです。」など、カッコヨカッタ。素直にお疲れ様でした。そしてPRIDEをここまで大きくしてくれてありがとうございました。
PRIDEができてからもうすぐ10年。
この10年本当に色々なことがあった。最近は悪い話題が絶えなかった。それでもクオリティの高い試合を提供し続けた、今回はPRIDEの終わりでもあるし始まりでもある。これからPRIDEがどうなっていくかなんて誰にも分からない。ただ、私達ファンはPRIDEの文字がある限り応援し続けるだけである。