雑談をチョイス。
 
 
ラオウ:「どうしたんですか、前回からまだ二ヶ月しか経ってませんよ(笑)」
高 任:「まあ、偶然3人のスケジュールがかみ合ったというか」
吉 井:「今思うと、対談を始めた頃ってすごかったですね…」
ラオウ:「……つーか、あの頃の吉井さんって、よく頻繁にこっちに来られましたね。関東圏から脱出してみると、なおさらそのすごさが身にしみるというか」
吉 井:「いや、割と出張が多かったので、そのついでに」
高 任:「で、それに合わせてラオウさんに連絡を入れる…と、言う具合に」
ラオウ:「なるほど」
吉 井:「それはそうと、前回の対談ってまだ文章におこせてないの?」
高 任:「はい?」
ラオウ:「いや、『はい?』じゃないだろ(笑)」
高 任:「届いてません?」
吉 井:「え?」
ラオウ:「……そうやって編集者を煙に巻いて時間をかせごうとする小説家なり漫画家は実在します」
高 任:「何の話よ……つか、社会人でもありがちだが(笑)」
吉 井:「あれ?郵便?」
高 任:「いや、ゴールデンウイーク前にネットカフェに寄る機会があったからそのついでにメールにファイル添付して…」
吉 井:「……おや?」
ラオウ:「俺としては、この男が本当に文章におこしているかどうか確かめるために、パソコンを起動することをお勧めします(爆笑)」
高 任:「信用ねえなあ……(準備中)……ほら。こっちのディスクには添付した圧縮ファイル…日付も」
ラオウ:「うむ、疑ってすまなかったね(笑)」
吉 井:「全然すまなさそうにみえません、ラオウさん(笑)」
ラオウ:「つーか、ネットカフェに寄る機会って……駅前のは?」
高 任:「ああ、あそこ去年の8月につぶれた」
ラオウ:「ほう」
高 任:「だから……ネットととか見ようと思ったら、わざわざ隣町まで出なきゃいかんのよ。だから、前みたいに書き込んだりは全然出来ない……つーか、何ヶ月かほったらかしてたら、メールアドレスが無くなってたよ(笑)」
吉 井:「あ……ひょっとして、迷惑メールかなんかではじかれたかも」
高 任:「め、迷惑でしたか(爆笑)」
吉 井:「いや、そうじゃなくて…」
 
 
ラオウ:「そういや、死んだなエリ〇ィン(笑)」
高 任:「さすがに、微笑みながら語る話題ではないと思うが」
吉 井:「嫌いなんですか?」
ラオウ:「まあ、嫌いなのは確かですが……というか、何が嫌いかって顔が嫌いなんですよ(爆笑)」
高 任:「前も言ってたよね、それ」
ラオウ:「嫌いなんだよ、あの顔」
吉 井:「まあ、あまり親しみがもてなかったのは認めますが」
高 任:「つーか、ゴル〇チョフが例外で、ソ連…じゃねえや、旧ソ連の指導者の顔立ちはほとんどあんな感じやで」
吉 井:「……あれ?旧ソ連の書記長の名前が出てこないよ(笑)」
高 任:「ア〇ドロポフに、ブレジ〇フ、フ〇シチョフです」
吉 井:「アンドロ〇フ……ああ、懐かしいなあ、その響き」
ラオウ:「アンドロ〇フが、確か急死したんだよな?誰かに殺されたのでは……みたいな噂話も飛び交って」
高 任:「ああ、そうでしたねえ……某ゴルゴあたりでも、あのあたりの話はいっぱいありましたし」
吉 井:「(指を折りながら)……あれ?ス〇ーリン、フル〇チョフ、ブレ〇ネフ、アン〇ロポフ、ゴ〇バチョフ、エ〇ツィン、プー〇ン……まだ、7人目?」
高 任:「いや、旧ソ連とロシアをごちゃ混ぜにするのはどうかと(笑)」
ラオウ:「どこかの国と違って、寿命が長いな……フルシ〇ョフが、スター〇ンの後で、1953年ぐらいだっけ?」
高 任:「んー、それぐらいでしたっけ?確か、ス〇ーリン批判かまして、10年ぐらいで失脚したんだったと。で、〇レジネフが15年ぐらい続いた……はず。その後を受けたアンドロさんが、二年ほどでお亡くなりになられて…」
ラオウ:「アンドロさんはやめい(笑)」
吉 井:「アンドロといえば梅田(笑)」
高 任:「梅田と言えばアンドロ(笑)」
ラオウ:「梅田と言えばダンジョンだろ」
高 任:「またローカルなネタを(笑)」
ラオウ:「昔、高任さんのとこに遊びにいくとね……もう、否応なしに阪神やら阪急やら、案内板が入り組んでて上いったり下いったり。ダンジョン以外の何物でも無いというか(笑)」
吉 井:「まあ、慣れないとダンジョンそのものですからね、梅田の地下街は」
高 任:「なるほど、アンドロさんの急死と迷宮をかけてこんな話題に」
ラオウ:「いや、考えすぎ」
吉 井:「ま、それはそれとして……アンドロさんはともかく、1人10年のレベルですか…」
ラオウ:「まあ、旧ソ連の政治システムと比較しても意味ないけど、日本だと、10年あれば総理大臣が7人ぐらいか(笑)」
高 任:「戦後はともかく、最近は確かに……つっても、某小泉さんが珍しく長生きしたな」
吉 井:「結局、〇リツィンから、ロシアですよね……民主化ロシアの(笑)」
高 任:「ええ、民主化ロシアの(笑)」
ラオウ:「思いっきり大統領に権力集中させましたし……つーか、議会と対立して、議長らの立てこもるビルを戦車で砲撃して武力制圧……とかいうニュースを聞きながら、民主化って何だろう、などと激しく疑問に思った記憶が(笑)」
高 任:「民主化ってのは、話し合いの方法を色々考えることである……という言葉を借りれば、あれはあれで一種の話し合いの方法だろう(大爆笑)」
吉 井:「まさに、物は言い様としか(笑)」
高 任:「ソ連解体の立て役者……ってのが、今のところの評価なんだろうけど…」
ラオウ:「まあ、好意的な解釈をすれば……いきなりの民主化は社会を機能不全に陥らせると判断してああいう風にしたとも思えるけどね」
高 任:「まあ、それはうなずける一面はあるけど。大学の時、ソ連の事情に詳しい教授がいてね。色々話は聞いたんだけど……民主化とか、資本主義を受け入れられる下地が全然ないのな。下地がないとこに、そういう理念を持っていっても無理だし」
吉 井:「すいません、この話やめましょう(笑)」
ラオウ:「どうしました、いきなり」
吉 井:「ゲームの話というか、せめて面白話を(笑)」
ラオウ:「政界に渦巻く陰謀とか、考えるだけでも楽しくなりません?」
吉 井:「なりません」
高 任:「しかし、面白話と言っても……なんかネタあります?」
ラオウ:「…赤ちゃん〇ストとか?」
高 任:「三歳は、赤ちゃんだったんだね(笑)」
吉 井:「いや、笑い事じゃ…」
ラオウ:「後は……あいも変わらず、子供が親を殺したり、親が子供殺したりしてるしなあ」
高 任:「戦国時代なら世の習いなんですが」
吉 井:「戦国時代ですか(笑)」
高 任:「まあ、表だってわかりやすい戦争やってないだけですが……状況としては今の日本は戦国時代と似てると俺は思ってますが」
吉 井:「え?」
高 任:「いや、基本的に戦国時代ってのは、それまでの秩序が崩壊し、新しい秩序を生み出すための過程ですから」
ラオウ:「なるほど」
吉 井:「すみません、この話もちょっと」
 
 
ラオウ:「ところで……某マガジンの花形君はどこに行くつもりなの?」
高 任:「さあ、どこに行くというか……どこに着地するんだろう」
ラオウ:「……原作って、花形の方が年上だったっけ?」
高 任:「うん、確か2つ年上…?」
吉 井:「某マガジンのネタなら、某漫画の実写化の方が…(笑)」
高 任:「いや、俺はあの漫画読んでないので」
ラオウ:「何でも読む高任さんに読まれない漫画ってのも(笑)」
高 任:「単純に、好き嫌いの問題というか……そういや某漫画のドラマ見て倒れそうになりました」
吉 井:「いつものことでは?」
高 任:「ええ、いつものことなんですけどね……ラオウさん、何を漁ってますか?」
ラオウ:「いや、『花の〇次』が転がってたから」
吉 井:「……高任君、確かコミックス持ってなかったっけ?」
高 任:「ええ、買ってから言うのも何ですが、怖くて押入の掃除が出来ません(笑)」
ラオウ:「……」
吉 井:「いや、普通に読み出されても困るんですが、ラオウさん」
ラオウ:「あれ……雲井ひょっとこ斎って、これが元ネタだったんか」
高 任:「元ネタというか……それは漫画のために作られたネタじゃなくて、本人がそう名乗ってたという資料があるからね」
ラオウ:「え、マジで?」
高 任:「ひょっとこ斎じゃなくて、ひょっと斎だったかも知れませんが。そりゃまあ、その手の資料が絶対に真実とは言い切れませんが……主人にあたる前田利家を水風呂に叩き込んで国を飛び出したって資料もちゃんとあります」
ラオウ:「そうなんか…俺はてっきり漫画としての作り話かと」
高 任:「まあ、後半部分は確かに(笑)」
吉 井:「その漫画って、前田利家が結構いやな人間として描かれてたよね」
高 任:「……俺もそんなに詳しいわけじゃないですが、基本的に前田利家は穏健派だったみたいですね。で、慶次というか、利太(とします)は……悪く言えば、戦争既知外だったみたいで。そりゃ、そんな二人が合うわけないです(笑)」
ラオウ:「とします?」
高 任:「慶次というか、慶次郎は通称で、本名は利太。利益の利に、太いでとします」
ラオウ:「(ページをめくって)……この漫画では、利益って書いて、としますになってるようだが」
高 任:「まあ、そのあたりは漢字表記の違いというか……めんどいからパス。で、ひょっとこ斎だか、ひょっと斎は号なんですわ……多分。つーか、そのての資料というか、本読んだの、大学生の頃だもん、うろ覚えにもなりますって(笑)」
吉 井:「その漫画のせいで、信〇の野望でも出てきましたよね、戦闘力99とかで(笑)」
高 任:「でしたねえ」
ラオウ:「そういえば、信長の野望って、今何作目まででてたんだっけ?」
高 任:「もう、最近はぜんぜんやってないからわかんない。つーか、嵐世記までしかやってない」
吉 井:「……武将風雲録が4作目でしたっけ?」
ラオウ:「武将風雲録って、米の売り買いであっという間に金持ちになれるやつでしたっけ?」
高 任:「それは戦国群雄伝の方では?」
 
 脱線の脱線。
 
ラオウ:「結局、吉井さんはPS3買ったんですか?」
吉 井:「いや、買ってないです……でも、某ういとか某〇ボックス360を(笑)」
高 任:「ばつボックスですか?(笑)」
ラオウ:「なんだよ、ばつボックスって(笑)」
高 任:「いや、俺の口からはちょっと…」
吉 井:「つっても、ひたすらレースゲームばかりやってて、対談のネタになりそうなゲームは全然やってません。某マスターなんか、封も切ってないと言うか」
高 任:「ばつボックスのゲームで対談やろうと言われてもアレなんですが…」
ラオウ:「某マスターというと?」
高 任:「ん、カンフーマスターだよ。某アクションスターに憧れた少年、もしくは少女のどちらかを主人公に選び、目標通り、アクションスターとなって憧れの人と競演するか、何故かマフィアの愛人と愛の逃避行を繰り広げたりする育成シュミレーションゲームで」
吉 井:「よくもまあ、すらすらと嘘八百を(笑)」
ラオウ:「ああ、やはり嘘でしたか(笑)」
 
 脱線の脱線。
 
高 任:「PS3を買うならテレビも新しくしないと意味無い……などという意見を良く聞くのですが」
吉 井:「んー、どうなんですかね」
高 任:「バイト先の仲間が、パチスロで10万勝って、その金でPS3と某レジスタンスを買ったらしいんだけど、遊んだのは最初の3日だけで、後はほったらかしだとか」
ラオウ:「高い玩具やな(笑)」
吉 井:「でも、そもそもはあぶく銭でしょ?正しい使い方なのでは(笑)」
高 任:「それはそれとして……PS3で初めて出るギャルゲーは何か?というアレで、一応注目はしてるんですが」
ラオウ:「あれ?まだでてないの?」
高 任:「いや、調べてないから(笑)」
ラオウ:「意味無いじゃんっていうか、注目してないやん(笑)」
高 任:「つーか、ギャルゲーに高スペックが必要なのかって話に……つーか、本音を言うと、PSで十分なんだよな」
吉 井:「まあ、声とか入れると、無駄に容量をくうから、そういう意味では」
高 任:「それはそうと……PS3のゲーム開発に必要な機材とかはどうなったんですかね?」
ラオウ:「というと?」
高 任:「いや、SSとPSって同時期に出ましたやン。で、ソフト戦略のために、PSのゲームを開発する機材ってのはSSのそれに比べてやたら安かったんですよ。で、PSが勝って……PS2の開発機材はやたら高価で……大きなメーカーはともかく、小さなメーカーの場合、PSからPS2へのソフトの移行がもたついたってのはそのあたりの事情が絡んでたという噂をどこからともなく聞いたから、さて、PS3はどうだったのかなあと(笑)」
ラオウ:「そ、そうか……どこからともなくながれてきた噂にしては(笑)」
吉 井:「なるほど……ギャルゲーの場合、PS3への移行は遅れるだろうと?」
高 任:「哀しい現実ですが、既にギャルゲーの場合、開発機材という投資を回収するのにどのぐらいかかるのか……ってレベルになってると思うんですよ。そういう意味でも、PS3でいつ出るかってのは、メーカー側の、ギャルゲー市場に対する考えがうかがえるネタというか……もう、小さなメーカーとかはギャルゲー作らないんじゃないか…などと考えたりするわけですよ」
ラオウ:「……ひょっとして、それってPS2におけるギャルゲーの減少にも関係が…」
高 任:「あるだろうね……というか、なんちゃってギャルゲー乱造の原因ってそこなんだろなと思ってるんですけど。結局、パソゲーの移植のみで、流れ作業的にちゃかちゃかやって、リスクは最小に……つっても、現状ではリターンもないだろうけど(笑)」
ラオウ:「……キミの中の冷めた部分と、熱い部分ってよく同居が可能だよね」
吉 井:「というか、そこまで推測してて、対談では、あんな子供みたいな発言を(笑)」
高 任:「人間いくつになっても、子供の心を忘れたらいけません」
ラオウ:「ひねくれて、星をにらんだりするような心か?(爆笑)」
高 任:「あれって、名曲ですよね。子供の頃に聞いて、心にしみましたよ」
吉 井:「あの曲が心にしみる子供って一体…」
高 任:「正直なところ……いわゆる資本主義という意味合いでは、ギャルゲーってのはアレなんじゃないかと。少なくとも、メーカー側はそう思ってるんじゃないかと」
ラオウ:「んー」
高 任:「資本主義的にあれだったら、もう……趣味としてしか制作できないよね?で、趣味として制作というと…コンシューマの開発機材なんてのはアレですから、結局はパソゲー制作に走るしかないわけで」
吉 井:「そりゃ、まあ…」
高 任:「で、ギャルゲーよりエロゲーが強いわけで……結局、エロゲー作って、それがなんちゃってギャルゲーに……という、一連の流れに」
ラオウ:「えらく独断と偏見に毒されているような気もするが……ベクトルとしては間違った見方ではないな、多分」
高 任:「資本主義的判断そのものは否定しないけどね……ギャルゲーメーカが消えていくだけで、新しいメーカーが生まれてこない状況ってのは……などと、真剣に考える状況は既に通り過ぎてしまっていると思うと、なんだかね」
吉 井:「重い話題だ…」
高 任:「いや、リクエスト通り、ゲームの話題なんですが(笑)」
吉 井:「そりゃゲームの話題ではあるけど」
ラオウ:「そういや、高任さんって宝くじで3億円当ててギャルゲー作るとか言ってなかったか?」
高 任:「あたらねえもん(笑)」
ラオウ:「そりゃそうだ(笑)」
吉 井:「……正直、予算がいくらあったら…」
高 任:「いや、趣味で作るか、会社形態で作るかでは全然違いますからね。つーか、仮に1万本の販売を予測して制作に取りかかるとすると…」
ラオウ:「そのやたら現実的な数字はやめろ(笑)」
高 任:「じゃあ、100万本で(大爆笑)」
吉 井:「宝くじ当てるより難しそう(笑)」
高 任:「ミリオンセラーのギャルゲー…」
ラオウ:「……」
吉 井:「……」
高 任:「ごめん、無理(笑)」
ラオウ:「むう、夢見がちな高任さんにさえ想像を許さぬ現実が(笑)」
高 任:「いや、10年前ならそのぐらいの想像は出来たはずですが……時の流れは残酷なモノだなあ」
吉 井:「確か、『龍が如く2』で60万本ぐらいとか聞いたような…」
高 任:「へえ、チョコキスと同じぐらいですか」
ラオウ:「いや、その100分の1ぐらいだろチョコキスは(笑)」
高 任:「でもまあ、喧嘩番長が10万本だか20万本売れちゃうからなあ……既に、俺らの考える面白いゲームとか、良くできたゲームとかと、市場意識のずれをひしひしと感じるでありますよ(笑)」
ラオウ:「まあ、面白いゲームを作ってそれが売れる……じゃあ、販売担当の人間は面白くないよな。面白くないゲームを売りまくってこそ、プロ(大爆笑)」
吉 井:「ラオウさん、その発言やばすぎます…」
高 任:「そもそも、このゲームはどのぐらい売れるか……で、制作予算が決まるからなあ。会社としての固定費用プラス、人件費から逆算すると、制作日数も上限が決まって…」
ラオウ:「さすがにそのあたりはシビアやな」
高 任:「結局、売れるゲームにはそれなりの労力を投下できるけど、売れない、もしくは売れる見込みがないと判断されたゲームには労力を投下できないんだよね。売れないけど労力を投下するってのは、それは商品とか仕事じゃなくて、趣味でしかないから」
吉 井:「むう」
高 任:「作る側の資質もあるけど、基本的に労力を投下できないゲームってのは……そりゃ、つまらないよ。ゲームに限った事じゃないけど、面白いモノっては大抵それだけの手間暇がかかってる事が多いから」
ラオウ:「そういう意味では……まあ、ギャルゲーなり、エロゲーってのは、もうシステムがある程度硬化してて、その分の労力を省いた上で……のレベルになりがちだし」
高 任:「……そういえば、この前面白い本を読んだな」
ラオウ:「はい?」
高 任:「まあ、早い話……ボーイズラブの作品を世の中に送っていた最大手の会社が倒産するわけで」
吉 井:「はい?」
高 任:「で、『私達が読むモノがなくなっちゃう』と危機感を抱いた腐女子達が一致団結して…(爆笑)」
ラオウ:「な、なるほど……要するに、ギャルゲーでそういう現象が発生しないのかな、と(笑)」
高 任:「まあ、そういうこった……でも、表現が巧みとか、構成が上手とかいう中身じゃないから、ラオウさんは読まない方がいいと思う」
ラオウ:「いや、タイトルもわからないのに(笑)」
高 任:「タイトル…」
吉 井:「……」
高 任:「確か、愛がどうとか……えーと、『愛でしかつ〇ってません』とかそんな感じだったと思う」
ラオウ:「良くわからんが、愛だけじゃ商品としては不十分だと思うが(爆笑)」
吉 井:「そういう冷静な意見はなしの方向で(笑)」
高 任:「まあ、それはさておき……この状況下で、『だったら俺達がギャルゲー作ってやるぜ』と思ってる人間は全国でどのぐらいいるものやら」
ラオウ:「基本的に、リターンはないよね?」
高 任:「ないな。趣味……というか、強いていえば、愛と意地のみで(笑)」
吉 井:「なるほど、商品として足りないモノは意地でしたか」
ラオウ:「いや、それも違いますから(笑)」
 
 
高 任:「そういや、知り合いから聞いたんですが、なんか公共工事の談合やめるって動きのせいで、入札そのものが成立しない割合が高くなってきてるそうですよ。まあ、今のところは都市圏で、の話ですが」
吉 井:「……」
ラオウ:「……」
高 任:「はい?」
ラオウ:「いや、高任さんみたいにそのあたりの事情に詳しい人間ばっかりじゃないんだからさ。はっきり言って、話が見えない」
高 任:「ああ……早い話、役所側の見積もりと現実としてかかる費用のギャップってのが談合の肝なんだけど」
ラオウ:「……で?」
高 任:「実際問題、現実にかかるコストよりかなり高い見積もりを出される工事と、現実にかかるコストよりも安い見積もりを出される工事があるのよ」
吉 井:「……?」
高 任:「えっと、つまり……実際には100万円かかる工事に対して、入札価格は500万円からとかいうケースと、入札価格は60万円からとかいうケースがあるわけね。前者はすごい儲かるけど、後者は、やれば確実に赤字というか」
ラオウ:「……なんとなく、公共工事の見積もりなんてのは、実際より高い値段ばっかりの甘いモノかと思ってたんだが…?」
高 任:「いや、結局見積もりの計算方法が現実にあってないというか、高くも安くもぶれちゃうわけで」
吉 井:「赤字になるような工事は、入札しないよね?」
高 任:「いや、だから談合の場合……儲かる仕事と、儲からない仕事ってのはセットなんですよ。あの工事で儲けさせて貰ったから、しかたない、この工事も引き受けるか……と、言う感じで」
ラオウ:「それはつまり……談合をやめると、企業としては儲かる仕事に対しては入札するけど、儲からない、もしくは赤字になるような工事は入札しないと」
高 任:「うん、そう。で、今のところ地方は企業の淘汰状況にあって赤字覚悟で入札してるみたいだからそうでもないけど、大都市圏の公共工事の入札においては、もう指名された全ての企業が入札を棄権して……まったく工事が出来ないケースってのがもりもり増加し始めてるとのことで」
吉 井:「それは……まずいのでは」
高 任:「まあ、儲からない仕事のほとんどは、補修工事とか、解体工事とかなので……こう、結構せっぱ詰まってる工事ほど、入札を何回もやり直す羽目になり、なかなか動かない……という楽しい状態のようで(笑)」
ラオウ:「……なるほど。以前、高任さんが談合について語ってたときの温度と世間の温度との差がちょっと理解できた気がする」
高 任:「まあ、結局は役所の見積もりがおかしいってのがアレなんだけどね。本当の自由競争っていうなら、儲からない仕事なんか見向きをするわけがない。だとすると、企業に見向きされるような見積もりを出さなきゃいけないのに……談合を禁止しただけで、どうにかなると思ってる奴は現実を知らなすぎます」
ラオウ:「そのあたりの、現実を知りすぎてる奴ってのもどうよ?(笑)」
高 任:「まあ、ウチの実家があれですから……市長の選挙でね、親父が支持してた候補が落選したときはひどかったですね。1年か2年、市の発注する公共工事の指名業者からカットされましたから。もう、地方の土建屋にとって、選挙ってのは死活問題です」
吉 井:「今、結構生々しい事情がさらっと(笑)」
高 任:「つーか、脅迫ですからね。選挙で支持しないなら、そもそも入札に加われないわけですよ。市長様やら、議員様やらが、そんな子供の喧嘩みたいなことやらかしてる現実をこれでもか見せつけられて育てば……ねえ(笑)」
ラオウ:「いやあ、田舎って素朴でいいよね(爆笑)」
高 任:「……と言うわけで、とりあえず地方も企業の淘汰が進めばそうなっていくんでしょうが、大都市圏においては、公共工事が滞り始めてる兆候がじわじわと」
ラオウ:「資本主義って素敵だね」
高 任:「流れ的に、談合に実刑判決とかこれからはばんばんでる感じだけど……そりゃ、談合そのものを良しとはしませんが、それをうんだ原因はほったらかしで、談合やめろ、厳罰を持って望むってのは無責任というか(笑)」
ラオウ:「まあ、言いたいことはわかるが……これをなくせばこうなるから、前もって法なりシステムを整備してから施行する……なんて、行政能力をこの国の人間に求めてはいけないんじゃないかと」
高 任:「基本的に昔から泥縄の国ですからね……とりあえずやってみて、それから考えよう…が全部悪いとは言いませんが」
吉 井:「……さて、脱線は終了で」
 
 
ラオウ:「ところで、高任さんは最近何のゲームを?」
高 任:「あいかわらず、レッスルエンジェルスを1日2時間ずつ(笑)」
吉 井:「え、まだ?」
高 任:「いや、やりこめばやり込むほど奥が深いというか……色々と検証してレベルアップシステムの全貌がやっと見えてきたというか」
ラオウ:「既に、ゲーム以外の部分を楽しんでないか……というか、そんな時間のかかるゲームの対談は無理だろ(笑)」
高 任:「違うンよ。漠然とやってたら、素質のあるレスラーが普通に成長して強くなってしまうんよ。俺としては、眼鏡娘レスラーに天下を取らせてみたいんよ。そのための研究なんよ(笑)」
ラオウ:「…ってことは、弱いのか?眼鏡娘レスラーは」
高 任:「今育ててる眼鏡娘は、最初は『リングの上のひまわり』という通り名だったのに、何故か今は通り名が『キラー』に(大爆笑)」
吉 井:「殺し屋ですか?リングの上の殺し屋なんですか?」
高 任:「……まあ、それまで一度も相手に攻撃できなかった状態から、関節技一発でギブアップさせるそれは、どこかスナイパーと似通った部分が」
吉 井:「……人を選ぶゲームとは聞いてるけど、そこまで聞くとちょっと興味がわいてきたというか」
高 任:「いや、まあ確かに……ある程度慣れちゃうと、単調な繰り返しになっちゃうゲームだから、万人にお勧めできるゲームじゃないのは確か」
ラオウ:「ふむ…」
高 任:「まあ、言ってみれば……初代のマスターオブモンスターズのキャンペーンモードをね、一度クリアしたにもかかわらず、今度はもっと完璧にクリアしてやるぜってやり直す人。それでクリアした後に、今度はもっときつい条件でクリアできないか試してやるぜ……ってな感じにのめり込む人間なら、間違いなくはまれると思う(爆笑)」
吉 井:「そのたとえ…通じるかなあ」
ラオウ:「……それで言うなら、俺ははまれる人間のようだが(笑)」
高 任:「でも、俺もまだ対談できるレベルまでやりこんでないから…」
吉 井:「……(何かいいたそう)」
ラオウ:「いや、多分既に日本全国でトップ100には入ってると思うぞ」
高 任:「つーか、攻略本を買おうかどうか迷ってるんですよ……」
吉 井:「……必要なのかなあ(笑)」
ラオウ:「まあ、それはそれとして……書くのか?」
高 任:「……書いてもいいけど、プリズムコートと一緒で、スポーツが絡むと俺の書く話は一挙に門が狭くなるから(笑)」
ラオウ:「わかってるなら、それでいい」
高 任:「まあ、これだけ長く遊べるゲームなら良い買い物だったなあ、と」
 
 
 ま、こんなとこで。

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