お題……『ペット探偵Y`s』(PC)
 
締め切りは延ばせば伸びるゴムのよう……というワケでもありませんが、『ファーストライブ』『シエスタ』に続くアメデオブランド第三段……も、発売延期に継ぐ延期で伸びてくれました。
 まあ、今回はちょっとライト路線……でもアメデオっ!(笑)
 とりあえず、パッケージはこんな感じ。
 
 主人公、二葉裕香は、ごくごく平凡な高校生の女の子。
 夏休みを機に、ペット探偵業を営む叔父夫婦の家へバカンスへ出かけます。
 ところが、裕香がやってくると聞いた叔父夫婦は、これ幸いと探偵業を裕香に押しつけ、幻の動物を探す旅に出てしまったのです。
 ですが、そんなことはお構いなしに依頼人はやってきます。
 困り果てた裕香を助けるのは、ポンコツのジゴロロボットに、絵描きを目指す年下の男の子などなど。
 はたして、裕香は無事にペット探偵を代行する事が出来るのでしょうか?
 
           恋に捜査に大忙し、ドキドキ動物探し。
 
 ……と、これだけを読めば『某ストロベリーカフェ』と一緒やん……などと、ツッコミの千本素振りが入れたくなるような。(笑)
 
 
吉 井:「しかし……今回も伸びましたね発売が」
高 任:「まあ、いつものこと……って、3作目を出したメーカーを評する言葉としてはまずいか(笑)」
ラオウ:「そういや、発売が延びたゲームほどバグが多いのは……などと昔言った記憶があるが」
高 任:「ラオウさん、それ違う」
ラオウ:「はい?」
高 任:「一応、独断と偏見ですが」
吉 井:「高任君がこういう切り出し方をしたときは、ろくでもないことを言う事が多いし(笑)」
高 任:「ゲームのバグについて、女性ユーザーのクレームはすっげーキツイ……という噂を聞いたことが。いや、男性ユーザーだって、とんでも無いクレーマーはいるけどもさ」
ラオウ:「は?」
高 任:「いや、だからね……基本的に女性向けゲームの場合、発売が延期されたときは、正真正銘バグチェックというか、バグ潰しに執念燃やしてることがほとんどというか、もちろんメーカーにもよるけど、発売が延期されたゲームはおおむねバグがほとんどない」
吉 井:「なるほど、男性向けとは逆だと」
高 任:「というか、男性ユーザーは……少々のバグはプロフィールってな価値観を刷り込まれてるからかも知れませんが(爆笑)」
ラオウ:「ああ、それはあるかも知れないなあ……昔からのユーザーほど(笑)」
高 任:「歴史が浅いせいなのか、それとも男女差のせいなのか……女性向けゲームでバグを出してしまうと評価がすっげー低くなって、もうどうしようもない事態になるという噂を聞いたことがあるよ」
吉 井:「いや、それはある意味正しい姿でしょう(笑)」
ラオウ:「あ、でも……発売延期できるってのは、メーカーに体力があるって事か?」
吉 井:「もう、生臭い話はやめましょうよ」
高 任:「じゃなくて、女性向けゲームの場合……それがスタンダードになりつつあると思うんだわ。商品としての最低基準というか」
ラオウ:「ほう…いい話だねえ」
高 任:「……とか言ってると、とんでもないバグゲーをつかんだりするけどな(大爆笑)」
ラオウ:「しかし、何というか…」
吉 井:「どうしました?」
ラオウ:「冬コミが終わって、高任さんと一緒にお正月を過ごしながらこのゲームをプレイしてた俺はちょっと問題ないですか(大爆笑)」
高 任:「アンタ、オープニング見ただけやん(笑)」
吉 井:「……あれ、高任君って結構早めに購入してたのでは?」
高 任:「いや、12月の下旬までパソコン動かなかったし、冬コミの原稿とか、偽チョコとか、ちょっとした事をやるのが先でしたから……ふっ、俺も大人になりましたよ、物事に優先順位がつけられるようになりました(一同大爆笑)」
ラオウ:「いや、人生の優先順位を間違ってる奴に言われても(爆笑)」
吉 井:「またソリッドな会話を…」
高 任:「と言うわけで……久しぶりの強化月間ですな」
吉 井:「いや、さっさと偽チョコ仕上げた方が(笑)」
高 任:「人生というのは、青い鳥を探す時間が必要なんですよ(笑)」
ラオウ:「おお、さり気なくゲームに関係あるような台詞を決めてきたな」
高 任:「というか、このゲームの青い鳥探すの大変でした……どこで何を探したかわからなくなって、結局そのためだけに5回ほど再インストールしましたし(笑)」
吉 井:「なにゆえに?」
高 任:「えっとね……基本的に、一回移動したら次に移動する前に全部の場所を調べていく方法で拾っていったんだけど……何カ所か、回る順番によって出たりでなかったりする場所があるのと……何回かのプレイにわけて拾っていくと、ちょっぴりバグがあると思う(笑)」
ラオウ:「おいおい」
吉 井:「しかし……相変わらず並木学園ですか(笑)」
高 任:「何やらオカルト部は消滅してるし、駅前の病院は無くなってるし……それと、パロディ書こうと思って前2作からある程度街の地形を起こしたんだけど、それとは似ても似つかぬ地図になってますが……つーか、川はどこに行った、川は(爆笑)」
ラオウ:「おいおい(笑)」
吉 井:「前2作から20年後……ぐらいを想定してるんですかね?」
高 任:「歩の台詞で五宅君が出てましたからね……珍しい名字だし、多分親子か親戚絡みでしょう」
ラオウ:「は?」
高 任:「いや、オカルト部にいたでしょう……長髪で、草薙部長に意見してたキャラが」
ラオウ:「脳細胞は、もっと有意義に使おうぜ(笑)」
高 任:「というか、聖エミリオ学園はどこにいったんですかねえ?(笑)」
吉 井:「高任君……これはあの頃から数十年後の世界でね、温暖化による海面上昇によって、聖エミリオ学園は海に沈んだんだよ(笑)」
ラオウ:「そうそう、ミニパンダとかジゴロロボットとかの技術とかあったからな……それで全て説明が付くな」
高 任:「なるほど……俺はてっきり少子化の流れを受けて、経営が破綻でもしたのかと」
 
 ちょい脱線。
 
ラオウ:「そういえば1つ質問」
高 任:「何?」
ラオウ:「確か、ここのゲームのシナリオ書きはシーツプレイとかいうのが好きだったのではないの?1つもなかったけど(大爆笑)」
吉 井:「ラ、ラオウさん……」
高 任:「そ、そうか……この男、なまじ記憶力がずば抜けてるだけに、一旦覚えたらほとんど忘れないんだったな…(笑)」
ラオウ:「あ、でもバリーのシーンは一応シーツですか?なんか、乙女ゲーであそこまで露骨にやっちゃって良いのかななどと心配になりましたが」
高 任:「ラオウさん」
ラオウ:「何よ?」
高 任:「シナリオ書きってのは単にシナリオを書くだけじゃイカンのよ(笑)」
ラオウ:「は?」
高 任:「例えば、絵を描く人の好みだったり、音楽担当の好みだったり……早い話、スタッフのやる気を引き出すようなシナリオを書かなきゃいけないんですよ(大爆笑)」
ラオウ:「そ、それはつまり…」
高 任:「自分が眼鏡娘が好きだから眼鏡娘ばっかり登場させる〜じゃ、やる気がわくのは自分だけなんよ、原画担当がちびっ子好きならさりげなくシナリオにちびっこを登場させたり、音楽担当が明るい感じのポップ曲が好きなら、そういう曲を多めに使えるようなシナリオにしたり……とにかく、自分のやる気は後回しで、スタッフのやる気をいかに引き出すシナリオにするかが重要で、スタッフ全員の好みを分析してパズラーの能力が要求されるというか、そこまでやるのがシナリオ書きの義務らしいぞ(爆笑)」
ラオウ:「そ、そうか…深いな」
高 任:「うむ、3作目にして、このシナリオ書きの人も少し思う所があったんだろう……監督兼任だし(笑)」
ラオウ:「あ、うむ…監督なら、そういうこと考えないとイカンよな確かに」
高 任:「ただね…」
吉 井:「またなんかろくでもないことを言い出しそうな…」
高 任:「今作のシナリオ……こう、魂が乗り切れてないよね(一同大爆笑)」
吉 井:「言葉の意味は分からないのに、何故言ってる意味が伝わるんだろう…(笑)」
ラオウ:「つーか、何を言い出すかなこの男は」
高 任:「いや、あくまでも俺個人が感じたことなんだけど……システムがどうとか、シナリオ構成がどうとかじゃなくて……ここが見せ場だってシーンの文章が割とあっさりしてるというか」
吉 井:「はあ…」
高 任:「いや、なんか気になって前二作の文章と比較してみたんだけど、一目瞭然やったわ(爆笑)」
ラオウ:「おいおいおいおいっ(笑)」
高 任:「もちろん、文章が長ければいいってな話じゃないけど……やっぱりこう、全体的に魂が乗り切れてない印象を受けるんですが」
ラオウ:「お前今月はめちゃめちゃ忙しかったんちゃうんかっ!?」
高 任:「どんなに忙しくても、人生青い鳥を探す時間は必要なんだよ(爆笑)」
吉 井:「間違ってないけど間違ってるよ高任君(笑)」
ラオウ:「高任さん…確かに、人生には青い鳥を探す時間は必要だよ……でもね、青い鳥を探す時間が必要なのは、探せば青い鳥が見つかる人だけなんよ、高任さんは探してもみつからない人なんよ、探すだけ無駄なんよ(大爆笑)」
高 任:「お、俺も言うけどアンタも大概言うなあ(笑)」
ラオウ:「いや、さすがに高任さん以外にこんな失礼な台詞は吐けん(爆笑)」
吉 井:「それが男の友情ってやつですねっ?」
ラオウ:「多分違う(笑)」
高 任:「あ、でもそれってなんか応用ききそうだな……自分探しの旅に出るとかいう奴つかまえて、自分探しの旅に出て良いのは探したら自分が見つかる奴だけなんよ、お前は旅に出るだけ無駄なんよ、とか(爆笑)」
ラオウ:「人として、そんな酷いこと言ったらイカンと思うが(笑)」
吉 井:「ラオウさん、どの口が言いました?」
 
 
高 任:「まあ、今回は隠しキャラも含めて一応8人なんですが……正直な話、千代丸は何を狙ったのは良くわかりませんでした」
ラオウ:「いや、ショタキャラというか…そういうあたりでは?」
吉 井:「まあ、エンディングで唯一どうにかなるキャラでもなかったですし…女の子のように育てられたとかいうエンドを見ても…はて?」
高 任:「まあ……良くわからなかったけど、多分狙いはあったんでしょう……ただ(笑)」
ラオウ:「きた(笑)」
高 任:「……何故笑う?」
ラオウ:「いや、何となく…」
高 任:「こう……『シエスタ』でいえば、花村陸的ないい話を千代丸に割り振らなかったのは何故かなあと」
吉 井:「……?」
高 任:「いや、公園で鳩と遊んでた幽霊の男の子」
吉 井:「ああ、あのキャラですか」
ラオウ:「とはいえ、金持ちのボンボンで、ひねてて、ごっきーにボンジョルノという名前を付けて可愛がるなんつーキャラにどういい話を割り振るかってのはなかなかに(笑)」
高 任:「簡単じゃないですかそんなの…千代丸が犬にマジックで落書きするネタとかあったでしょ?あれに絡ませて、『この子達が可哀想じゃない…』とか主人公に言わせりゃおしまいというか」
吉 井「いや、そこで終わったら全然分かりませんが(笑)」
高 任:「え、ああ…『可哀想というのはお前らの想像だろう…この犬の気持ちが分かったようなつもりになるなっ』とか怒らせてですね……紆余曲折を経て、夕日の砂浜に座って主人公と2人で海を眺めたりするわけですよ」
ラオウ:「ほう?」
高 任:「で、抱えた膝に顔を埋めながら『父さんも母さんも…クラハマも…自分達がこうした方が僕のためになると思いこんで色々押しつけているだけだ……僕の話も聞かず…わかったような気になって…僕はペットじゃない…』……とか喋らせるのをベースにして煮詰めていったら、それなりにいい話になると思うが」
吉 井:「よくもまあ、そんな爽やかなネタをさらりと」
ラオウ:「でも、腹は真っ黒(笑)」
高 任:「人格と思考は別物ですし」
吉 井:「腹黒いことを否定はしないんだね…」
ラオウ:「大抵の人間は、人格と思考が連動するけどな…」
高 任:「まあ、それはさておき……ごっきーたたきは苦労しましたわ…マウスの調子が悪くて(笑)」
ラオウ:「まあ、マウスの調子が悪いなら仕方ないが……普通にやれば楽勝だろ?」
吉 井:「でも、一回失敗しないと全エンディングコンプリート出来ませんし」
ラオウ:「あ、そうでしたっけ?」
高 任:「失敗して諦めたらバッドエンド、一度も失敗せずにクリアしたら、長髪の千代丸のCGのエンドで、失敗して大きなスリッパでクリアしたら普通の千代丸…という言い方も変だが、そのエンド」
吉 井:「なんというか、ごっきーにモザイクかけるかかけないかの選択できるのが、きめ細やかな製作者の心配りというか(笑)」
ラオウ:「男性には難しい発想です」
高 任:「俺はあのでかいスリッパで笑いましたよ……アレでね、一度に何匹たたけるかとか挑戦してたんですけど、5匹いっぺんに叩きつぶすと1万点ボーナスでいきなりクリアですからね(大爆笑)」
ラオウ:「でも、あれって一度に画面に出てくるごっきーの数に制限あるよね……早く終わらそうと思っても、最初はちょっとしか出てこないから」
高 任:「ごっきーの近くを叩くと動きを止めますよね、あれで、ごっきーの動きを封じながら同じ場所に集めてですね…スッパーンと潰すのが快感(笑)」
吉 井:「デカイスリッパならともかく……小さいスリッパだと、4匹が限界では……確か、3匹が500点で、4匹が1000点ボ−ナスだったよね?」
ラオウ:「あれって、ごっきーが出てくる場所とか動きとかある意味パターンがありますから、それを全部覚えておいて、進路が重なるごっきーだけ集める戦略が必要ですよね…」
高 任:「ダメな奴はスッパンスッパン叩きつぶしつつ、こいつは進め、こいつはそこで止まってろ…と、選んでいくのがなかなか難しいというか」
吉 井:「いや、普通にクリアするだけならあれなんですけど……スロットも含めて、結構楽しいですよね、ミニゲーム」
ラオウ:「神経衰弱はともかく(笑)」
吉 井:「もう、スロットがなかなか揃わなくて」
高 任:「そんなに難しかったですか?マウスの右クリックで一時停止できますし、スロットドラムの絵柄の順番覚えたらそれでお終いですやん?」
ラオウ:「…というか、絵柄を無視して『7』を揃えればいいのでは?ペット屋の店長も『チャンスだ、次はアホでも揃う』って言ってましたよ?」
吉 井:「……あれ、2人ともパチスロとかやって…?」
高 任:「興味ないです」
ラオウ:「同じく」
高 任:「でも、昔からのゲーマーならゲームとしてのスロットなんぞ、もう反吐が出るまでやり込んでますからね(爆笑)」
ラオウ:「俺はピ〇クソックスのミニゲームの1つ、スロッター伝説でイヤになるほどやりました(笑)」
吉 井:「それがわかる人はあまりいないのでは(笑)」
高 任:「ゲームのスロットは動体視力とリズムで勝てるようになってますが、現実のパチスロはどんなに能力があっても無理だそうです……まあ、それで勝てるなら誰も苦労はしないというか」
吉 井:「とりあえず、ミニゲームはおいときましょう(笑)」
 
 
ラオウ:「ところで、姪っ子にペット探偵任せて海外に……って、考えたら『気まぐれ某』の方と同じですやん(大爆笑)」
高 任:「時代は放任主義だからなあ」
吉 井:「高任君、上手にまとめない(笑)」
高 任:「個人的には、日向家の家訓が非常に気にかかります」
ラオウ:「……家訓のある家って、今となっては少ないだろうな」
高 任:「家訓というほどではありませんが、高任の実家は自営業を営んでいたせいか、他の家ではそこまでやらんだろうという決まり事がありましたよ」
吉 井:「そうなの?」
高 任:「いや、基本的に普通のしつけといえばしつけなんですけどね……それの守らせ方が尋常じゃ無いというか(笑)」
ラオウ:「は?」
高 任:「例えば、自営業してる家ってどこも電話は仕事のための道具だから、子供は使っちゃいけないとか、電話に出たときの受け答えとかぴしっとしつけられますやん?」
ラオウ:「ま、まあそれが標準かどうかは知らないが、当たり前だな」
高 任:「で、俺が小学校の低学年の時に台風が来まして……学校休みだよんと連絡網が回ってきたんですよ」
吉 井:「はあ」
高 任:「で、朝の6時頃に、電話があったよ、起きなって親に起こされて、じゃあ連絡網を次に回さなきゃと思って電話に伸ばした手を親が叩くんです(笑)」
ラオウ:「まさか(笑)」
高 任:「そのまさかで……確かに警報が出る寸前でしたけど、横殴りの雨が雨戸にガンガン打ち付けてるのにですね、傘なんかさせる状況じゃなかったから、カッパ着て連絡網の次の家まで走って行かされたんです(大爆笑)」
吉 井:「な、何のための連絡網ですか(笑)」
ラオウ:「いや、それは決めたことは命がけで守らなきゃいけないという教育理念だな、日本人の鑑です(爆笑)」
高 任:「まあ、決まり事ってのは絶対に守らなきゃいけないっていうのを覚え込ませるためには有効な教育やとは思うんですよ……でも、びしょびしょになって帰ってきたら、兄貴が電話で連絡網回してまして(大爆笑)」
ラオウ:「ごふっごふっごふっ…」
吉 井:「そ、それはどういう事?」
高 任:「いやあ、その時は……まあ、所詮俺は橋の下で拾われた子供やしな…しゃあないかとか(笑)」
ラオウ:「この男の人格形成において、間違いなくこのあたりが深い影を落としてるな(爆笑)」
吉 井:「高任君って……え、マジで、拾われたり…してる?」
高 任:「いや、謎が解けたのは小学校の高学年になってからで……早い話、俺の両親の中では10才以上にならないと、いかなる状況においても能動的に電話は使ってはいけないというルールがあったんだろうと」
ラオウ:「う、うーん…教育としては間違ってないかも知れないけど…」
吉 井:「いや、ちょっとその教育歪んでると思います」
高 任:「……と、まあ電話1つとってもこれですからね。守らせ方が尋常じゃないって意味わかりました?」
ラオウ:「そうか……その教育がこんな人間を」
吉 井:「どんな教育もいきすぎるとろくな事にならないという事ですね」
高 任:「家庭内でのしつけという意味では正しいと俺は思いますが(笑)」
吉 井:「でも……高任君の携帯嫌いって、そのあたり影響してない?」
高 任:「どうですかね……ただ、俺は自分で使うだけじゃなく携帯にかけるのも嫌いなクチですからね……電話って、かける事自体がある意味一方的なコミニュケーションじゃないですか……相手が今何をしてるかがわからないから、かけたらダメなときにかけてしまう危険があるでしょ?」
ラオウ:「おお、まともなことを」
高 任:「で、普通の電話なら少なくとも家にいるワケで……でも、携帯の場合本当にわからんでしょ?それと、かけてる相手だけじゃなく、まわりの迷惑もありますし」
吉 井:「まわり?」
高 任:「いや、電車とか本当なら電源切ってないとダメな場所だけどついそのままってあるじゃないですか……でも、そういう状況がこちらには見えないだけに、もしかけちゃったら、まわりの人間全員に迷惑かけるわけで……気安くかける気分にはなれんですよ」
ラオウ:「正論だけど、確実に歪んでるな(笑)」
吉 井:「電話会社の人が聞いたら泣きますね(笑)」
高 任:「……で、何の話をしてましたっけ?」
ラオウ:「いや、日向家の家訓から、高任家の異常に話が飛んだ(爆笑)」
高 任:「勉強しないからって、息子を竹刀でめった打ちにしたり、包丁を突きつけてくる母親をもったラオウさんに言われても(笑)」
ラオウ:「(話題を変えるように)吉井さんの実家にはないんですか?こう、家訓とか、妙なしつけとか?」
吉 井:「いや、ごくごく普通の一般家庭なので(笑)」
 
 
ラオウ:「しかし、最初は夏休みをフルに使っていろんな依頼を解決していくのかなと思ってたんですが……結局、1シナリオ1キャラというか」
高 任:「全キャラ絡めたら、システムもシナリオも煩雑になりすぎるからでしょうね」
吉 井:「それはそうと、どれが正解かわからないとか、浮気は即バッドエンドのシステムは相変わらずですが、2回目プレイになると、名犬ジョリーが正解を教えてくれるのは有り難かったですね(笑)」
高 任:「たまに目を回したり寝てたりしますけど(笑)」
ラオウ:「あれは結局、シナリオに関係ない選択肢って事ですか?」
吉 井:「じゃ、ないですかね?」
ラオウ:「それにしても、バリーの声優さんは大変ですな(笑)」
高 任:「まあ、いろんな意味で」
吉 井:「自分のシナリオはともかく、結局本質的に某猫型ロボットというか……一応、メインキャラなんですよね?」
ラオウ:「でしょうね……シナリオが破綻してましたが」
高 任:「昔の思い出云々は、一星に持っていった方が良かったと思うんですけどね……一星のシナリオって、確かにパーツで見ればいい話かも知れませんが、主人公を手伝った動機とかね、そのあたりちょっと不十分かなと」
吉 井:「ああ、それはありますね…」
高 任:「バリーのシナリオの場合、そのシナリオが選択できるまでにリロイや、鞍浜や、一郎太なんかをクリアして、で、そのクリアしたキャラから情報を聞く、協力してもらう……みたいな、シナリオとしては断絶してるけどプレイヤーの経験としてはつながってる作りになってるじゃないですか。それだったら、一星と主人公の関係をもっと昔からのモノとした方が自然じゃないかと」
ラオウ:「少なくとも、高任さんにとっては…な(笑)」
高 任:「だって、主人公がうっかりやさんってのはアメデオとしてのカラーじゃないんですか(一同大爆笑)」
吉 井:「チガウチガウ、それは違う…」
高 任:「いや、こう、夕日が沈む砂浜に腰を下ろして…」
ラオウ:「夕日が沈む砂浜に何か思い入れでもあるのか(爆笑)」
高 任:「何を言うんだ、砂浜に2人で腰を下ろしたら夕日が沈むのは当たり前じゃないですか(笑)」
吉 井:「そ、そうでしたか…」
高 任:「まあ、砂浜に寝っ転がって星空を見上げたりするのもありで……もちろん、その場の状況にもよりますが」
ラオウ:「えっと……早い話、一星は主人公の初めての友達で……という黄金パターンですか?」
高 任:「主人公はうっかりやさんだからな、忘れてるんだよ(大爆笑)」
吉 井:「まあ、しおんや理緒なら忘れてるでしょうね、確実に(笑)」
高 任:「で、何で助けてくれたの…とか裕香が聞くと、『何いってんだ、友達だろ』みたいな台詞を返されて……で、シナリオが進んで、それでも裕香は気がつかなくて……また助けてもらってから同じ事を聞いて……一星が、ちょっと困ったような表情で『……好きだからだよ…』なんて呟いたりするのがこれまでのアメデオのような気がするのですが(爆笑)」
ラオウ:「ベッタベタやな(笑)」
高 任:「ベタベタというか……この作品、ちょっと笑いに重視をおいたんですかね?なんかこう、全体的に隙があるというか、甘いというか…」
吉 井:「何やら、高任君の心のハードルが異常に高くなってるような(笑)」
高 任:「個人的には、リロイのすれ違いエンドとペット屋の店長のシナリオとかは好きですが(笑)」
ラオウ:「店長はともかく、やはりバッドエンドに心を惹かれてるなこの男」
高 任:「こう、リロイの事を思いやって敢えて気持ちを伝えないと選択をして……で、後日送られてくるあの写真がいいんですよ」
吉 井:「高任君の趣味からすると、鞍浜あたりがいいんじゃないの?」
高 任:「あくまでも想像ですが」
ラオウ:「吉井さん、何やらイヤなスイッチを押したようです(笑)」
吉 井:「え・」
高 任:「多分……キャラの導入部分がシナリオのノリを不自由にしてしまったんじゃないかと」
吉 井:「はい?」
高 任:「多分、導入部分は……びしっと渋めのキャラがペットを溺愛するという面白みでユーザーの心をひく的な狙いがあったんだと思います。でも、後半はそれに縛られて、シリアスに徹しきれなかったというか」
ラオウ:「想像にしてはえらく断定口調だな(笑)」
高 任:「いや、考えてみればかなり伏線ははられてるんですよ……異常なほど几帳面な部分とか」
ラオウ:「は?」
高 任:「自分の不注意というか、チェックミスでボディガードの対象を死なせてしまったとかね……それ以来、病的なまでに几帳面になったとか……多分、そのあたりを考えてキャラを作ったと思いますよ」
吉 井:「ああ、はいはい…」
高 任:「どこぞの映画よろしく、ボディーガードの対象に恋していて、自分のミスで死なせてしまった……とかなると、これはもうアメデオの独壇場みたいなシナリオになると思いますが(大爆笑)」
ラオウ:「んー、確かにチワワの写真見せびらかしながら『ウチのミューちゃんがねえ…』などといってるキャラにはちときついなそれ(笑)」
高 任:「でも、結局は死んだ自分の奥さんを愛している……ってなシナリオにやっちゃってるでしょ、だったらいっそどこまでも踏み込むべきではないかと(笑)」
吉 井:「プレイヤーの懐に(笑)」
高 任:「あ、どうせならボディーガードの対象者である女性が鞍浜を好きになって、自分のミスで窮地に陥った鞍浜を助けるために身を投げ出した……ぐらいのヘビーな過去を背負わせた方がいいですかね?」
ラオウ:「お前、キャラに不幸な過去を背負わせるの上手いな(笑)」
高 任:「むう、裕香が『それにしてもすごいんですね、鞍浜さん』とか言ったのに対して、鞍浜はサングラスの奥で優しすぎる視線を向けたりするんだな……くう、男だぜ」
吉 井:「ラオウさん、高任君が勝手にスイッチを押し始めましたが(笑)」
ラオウ:「ええ、もう止まりませんね(笑)」
高 任:「もう、プレイヤーの判断力が無くなるまで懐に踏み込んで、あとはプレイヤーのハートを連打連打で、少々の破綻はノリで突っ切るというか(笑)」
ラオウ:「まあ、確かにそうかも知れないけど(笑)」
高 任:「でも考えてみたら、大人キャラって鞍浜だけだし……とことんまで渋いキャラってのは女性ユーザーにはウケが悪いんですかね?そのあたりを考慮してこういうキャラになったとか?」
ラオウ:「知るか」
 
 
高 任:「……話は変わりますけど」
ラオウ:「はい?」
高 任:「あの、青い鳥ってアレだけですかというか……何かこう、時空を越えて成立する大恋愛劇みたいなシナリオとかないんですかね?(笑)」
吉 井:「トリスタン王子って、あんな顔でしたっけ?(笑)」
高 任:「俺としては、バリーの子供時代でちょろっとおにいやんが登場したりしてくれると嬉しかったんですけど」
ラオウ:「それはやりすぎ(笑)」
高 任:「いや、わかる人だけにはわかる的なネタを……オカルト部とか、五宅君とか、結局前作をやってる人だけにわかるネタですやん?」
吉 井:「しんちゃんが教会で神父になってたりすると楽しいかも」
高 任:「肩にはカメレオンの花子をのせて(笑)」
ラオウ:「そういや、ペット探偵だけに色々と動物出てきたのはいいんですが、どういう動物なのかほとんどわかりません(笑)」
高 任:「やはり黒猫の名前はタンゴなんですねえ(笑)」
吉 井:「それも考えてみたら、若い人にはわからないネタでは」
高 任:「そういや、ヤマネって何ですか?」
ラオウ:「おいおい、確か天然記念物だぞ」
吉 井:「そうなんですか?」
高 任:「ああ、だから闇オークションの……と言うか、バリーのシナリオでうろうろしてたような(笑)」
ラオウ:「いや、ひょっとしたら別の動物かも知れないけど……普通、山鼠つったら、背中に黒い筋があって耳がちっちゃくて、冬眠するアレだろ?」
高 任:「めちゃめちゃ詳しいじゃないですか(笑)」
ラオウ:「いや、何かのテレビで見たことあったし」
吉 井:「何故そんなことをきっちり覚えているんだこの人は…」
高 任:「あ、そうだ……ウサギの鳴き声ってどんなんでしたっけ?」
ラオウ:「……むう?」
吉 井:「……」
高 任:「昔読んだ漫画ではムチャムチャ鳴いてましたがあれは違うだろうし(笑)」
ラオウ:「小学校の時、クラスの人間がウサギを飼ってたが……はて?」
吉 井:「えと、2人ともマジで言ってます?」
高 任:「はい?」
吉 井:「ウサギは、鳴かないと思いますが」
高 任:「え、いや、だって……確か、幼稚園のころウサギは鳴き声で仲間に危険を教えるとかいう絵本を読んだ記憶が…」
ラオウ:「あ、いや……でも現在の日本の住宅事情でウサギがペットとして扱われているのなら鳴かないってのはリアリティあるな…マンションでも飼えるってことだし」
吉 井:「柱とか噛むらしいから、それはそれで問題あるとか聞いたことありますけど……って、高任君、何してるの?」
高 任:「いや、ちょっと広辞苑を……んー、耳の長いウサギ科と耳が小さく小型のナキウサギ科に分かれ……家畜としてのカイウサギ……とすると、ペットとしてのウサギは鳴かない種類かもしれないけど、野生のは鳴くのでは?ナキウサギって、いかにも鳴きそうですやん?(笑)」
ラオウ:「また短絡的な……でも、野生のウサギはやっぱり鳴くような気がしますけどね」
 
 
高 任:「さて、そろそろまとめというか」
ラオウ:「好きに語ってくれ(笑)」
吉 井:「アメデオのゲームに関しては対談というより、いつも高任君が喋るのを聞いているだけというか」
高 任:「むう、信頼されてるなあ」
ラオウ:「いや、呆れてるんだが(笑)」
高 任:「その信頼に応えるためにも語って語って語り尽くすしか(笑)」
ラオウ:「聞けよ」
高 任:「ま、それはさておき……ゲームとしてはまあ、きっちり作られてますよね。完成度だけで言うなら、前々作、前作、今作ときっちりレベルはあがってるというか」
吉 井:「そりゃまあ」
高 任:「ただ、シナリオに隙があるとか散々言いましたけど……こう、明らかに前二作のベクトルから方向転換してますよね?」
ラオウ:「それをわかってて、文句を垂れていたか(笑)」
高 任:「だって、方向転換が中途半端というか……あのどこまでも突き抜けたベクトルを期待したからこそ、ユーザーはこのゲームを購入するんじゃないですかね」
吉 井:「でも…」
高 任:「いや、だったらメーカーは同じ傾向のゲームを作り続けなくてはいけないとか言ってるんじゃなくてですね、違うベクトルのゲームを作るならそれも良しですが、違うベクトルなら違うベクトルでこう、燃やさんとイカンのでは?(笑)」
ラオウ:「まあ、高任さんの言葉で言えば……シナリオに魂が乗り切ってないと(笑)」
高 任:「俺がそう感じるだけなんですけどね……こう、ゲームとしての出来云々じゃなくて、演出のための設定作り、構成、テキスト……そのあたりが前作よりも1つ落ちるかなと」
吉 井:「相変わらず、アメデオに対するハードルが高いねえ」
高 任:「そりゃ間違いなく、今回対談するネタの中では頭1つどころか2つも3つも抜けてますよ……でもね、でもねっ(笑)」
ラオウ:「子供に過大な期待を寄せる親の心境か(笑)」
高 任:「頑張れ、アメデオ!(大爆笑)」
ラオウ:「そうきたか(笑)」
高 任:「いや、こう……もっとやれる筈なんですよ、アメデオは……今はちょっと歯車が上手くかみ合ってないのかなって感じで」
ラオウ:「そういう過大な期待が子供を押しつぶして…(笑)」
高 任:「まあ、つぶれたらそれまでって事で(大爆笑)」
吉 井:「またドライなことを…」
高 任:「……ただ、方向転換を図ったにせよ…どういう方向を目指したのかちょっと謎なのが気がかりというか」
ラオウ:「……と言うと?」
高 任:「俺としてはね、喜怒哀楽ってのは分離するもんじゃないというか……楽しめる内容を目指すからと言って、笑いに重点を置くのはともかく、恋愛云々を薄める必要は無いというか」
吉 井:「やれるだけやってくれと(笑)」
高 任:「手を抜いてるとかじゃなくて、魂が抜けてるというか……こう、わかりませんか?行間から、漂ってたあのオーラが感じられないというか(笑)」
ラオウ:「もう既に精神論というか、わかる奴にしかわからない言葉になってるな(笑)」
高 任:「え、わかりませんか?」
ラオウ:「そりゃ、100%とは言わないがわかるよ……なんとなーく、こう、気合いが乗り切ってないけど技術で書いてます…みたいなテキストってのは確かに感じるよ」
吉 井:「こ、この2人は…(笑)」
高 任:「……と、言うわけで」
吉 井:「……?」
高 任:「また2年後にお会いしましょう(大爆笑)」
ラオウ:「次もやるのか(笑)」
 
 
 お買い得度…… 9
 音楽…………… 9
 操作性…………10
 再プレイ度…… 5
 ゲーム中断度… 5
 絶対値評価…… 4
 
 
 前々作、前作、今作……何やらベクトルの方向が下方修正気味でちょっとまずいような。
 もちろん、ゲーム全体としての完成度は確実に上がってるんですけどね……高任としては、基本的にシナリオのみに期待してるというか、主題歌がどうとかどうでも良いんですよ。
 そういう観点で見てるからかなり偏った批評になってるとは思いますが。

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