お題…黒魔法少女サディステック妖子(WIN)
 
 何というか……このゲームを一言で説明するのは非常に困難なので、とりあえずはエロゲーって事で。(笑)
 
 ちなみに、主題歌『キング・オブ・魔女っ娘妖子』の始まりのナレーションを抜粋すると……
 
ヒロインの名前は妖子。彼女はごく普通に企画し、ごく普通のデザインをされました。ただ一つだけ違っていたのは……ヒロインは黒魔法少女だったのです!
 
 ついでに、ラストバトルにおける挿入歌『My Sweet 黒魔法』の始まりのナレーションを抜粋すると……
 
『ある時、1つの企画書が誕生した。その企画書は何度も分裂を繰り返し…やがて、1人のヒロインとなった。萌えでもなく、ツボでもない……それは、黒魔法少女だったのである……』
 
 ……はい、これだけでわかる人にはわかりますね、このゲームの雰囲気つーか、製作状況というか。(笑)
 
 でも多分その想像は間違っていると思うので説明しますと、ヒロイン(?)の妖子は、魔王に反旗を翻して魔界制圧を企む主人公(支配階級の悪魔貴族)をして、『こいつを見ていると、我輩が善人であるような気がしてくる…』と言わしめるキャラ。
 自分をイジメた幼なじみを出来心(笑)で呪って、幾度となく死の淵を彷徨わせたのが小学生の頃。(笑)
 それから数年、悪魔にコークスクリューブローを叩き込んで死の淵を彷徨わせるほどに成長した彼女も、恋をする年頃です。
 で、自らの恋を成就させるために呼び寄せられた悪魔……が主人公。
 魔王に立て直す時間を与えたくない主人公は、屈辱にまみれながら妖子の僕となってさっさと魔界に帰りたいのだが、人間界では思い通りの力を行使することもできず、また意中の少年はかなりの霊能力を保持しているとあって心を操るなどできそうもない。
 だったら、少年の近くにいる女を堕落させてしまい、その隙に妖子が少年の心を奪ってしまえばいいのだ!
 
 それができないから悪魔を召還したのではというツッコミはさておき。
 
 というわけで、プレイヤーは悪魔となって女達に呪いをかけ(実際の呪いは妖子が担当、ただし、アクション無し)、妖子空間に引きずり込んだ上で戦いに勝ち、凌辱する……事を、女キャラが堕落するまでひたすら繰り返すゲーム仕様です。
 
 ……先生、それだとこの極端に際だたせた妖子というキャラが意味ないのではというツッコミも割愛と言うことで。
 
 
ラオウ:「……さーて、そろそろ対談でもすっかね」
高 任:「また、やっつけ仕事ライクな発言ですな(笑)」
ラオウ:「(何か考えるように)……んー、最近対談に新鮮味が無くて」
吉 井:「ラ、ラオウさんは僕達にこれ以上何を求めているんですか(笑)」
ラオウ:「いや耳を澄ますとね、『そろそろマンネリだよね…』なんて囁きが聞こえてきたりしないかね(大爆笑)」
高 任:「どこかの雑誌の編集者みたいなこと言いやがって、ホンマにこの男は…」
ラオウ:「そういえば……(指を折ったり開いたり)……おお、この対談ってもうすぐ3年じゃないですか」
吉 井:「おかげさまで(笑)」
高 任:「感無量ですな(笑)」
ラオウ:「まあ、実際はどこぞの記事みたく不定期で、たまに雑談でお茶を濁したりしてるから3年目もへったくれもないが(大爆笑)」
吉 井:「ラ、ラオウさん?」
高 任:「俺も大概ですが、ひょっとしてラオウさんも心荒む事でもあったんですか?」
ラオウ:「まあ、人間生きてるといろいろあるよね(笑)」
高 任:「一般論で、オチ投げっぱなしにするのやめようよ」
吉 井:「高任君がそれを言いますか(笑)」
 
 
ラオウ:「……このゲームってね、個人的には期待はずれだったんですよね(笑)」
吉 井:「またいきなり入りますね(笑)」
ラオウ:「ただ、この『期待はずれ』って言葉は結構微妙な意味合いですから勘違いはしないで欲しいんですけどね(笑)」
高 任:「それはつまりあれか?……タイトル、パッケージ、そしてオープニング!そのいずれもが、これがバカゲーであることを告げてたのに、ただのエロゲーかよ!という憤りかね(笑)」
ラオウ:「まあ、その通りというか、ある意味弾けたゲームを期待してたのにただの良くできたエロゲーでしたからね(大爆笑)」
吉 井:「その言い方はちょっと語弊あると思いますよ…」
高 任:「まあ、最初ッからエロを期待してたユーザーにとっては全然問題のない出来と違うのかな?」
ラオウ:「高任君……キミも薄々気付いてるかも知れないが、ギャルゲーのキャラがどうのこうのシナリオがどうのこうのという細分化現象なんてね、エロについての細分化現象の足下にも及ばないのだよ(大爆笑)」
高 任:「まあ、どんなにシナリオ描写に力入ってても、どんなグラフィックが美麗でも、『靴下はいてなきゃヤダ!』とか、『下着つけたままおもらしがなきゃヤダ』とか……人によっては否定するしな(笑)」
吉 井:「先生、男三人集まってエロ論について語るのイヤなんですが(爆笑)」
高 任:「眼鏡論ならと……」
ラオウ:「2人でやれ(笑)」
高 任:「しかしエロと言われてふと思ったんですが…」
吉 井:「何を?」
高 任:「いや、これまでの対談って『エロが前面に押し出されたゲーム』って採り上げた事なかったですよね?」
ラオウ:「……そうだっけ?つーか、このゲームもエロを前面に押し出してるわけでもないと思うが」
吉 井:「ただ単に、エロについて言及しなかっただけと思うけど?」
ラオウ:「さっきも言ったが細分化現象が激しくて、『このエロが…』とか語ってもほとんど意味無いし……つーか、名目上ギャルゲーサークルと違うんかい、アンタら!(爆笑)」
 
 ちょいと脱線。(笑)
 
吉 井:「……それにしても、妖子ってどうして虐められるんですかね?その気になれば、学校中を阿鼻叫喚の地獄にたたき落とすのも可能でしょうに」
高 任:「現に、小学生の時幼なじみのマリアを呪って死の淵を幾度となく彷徨わせてるみたいだし(笑)」
ラオウ:「イジメの是非は抜きにして、俺はこんな恐いキャラには関わり合いを持ちたくないぞ(爆笑)」
吉 井:「それを考えると、この学校の連中って勇気ありますよねえ」
高 任:「まさしく匹夫の勇って感じですけど(笑)」
ラオウ:「確か、中国かどこかで復讐のためにダイナマイト腹に巻いていじめっ子もろとも爆死したとかいう話を聞いたことがあるような(大爆笑)」
高 任:「……自殺するぐらいなら、俺もその手段を選ぶな(笑)」
吉 井:「そんな例が出てきたら、イジメの抑止力になりますよね……冷戦時代の軍事力均衡と発想が同じなのが悲しいですが」
ラオウ:「イジメねえ……俺もどっちかというと孤立するタイプではあったが」
高 任:「なんかね、個性を大切に……とか言ってるくせに、目立ったり、個性的な行動で孤立するとイジメの原因になるとかほざいて、みんな一緒の行動をとらせるとかなんとか……あの、運動会とかのみんなで手をつないで一緒にゴールとかいうふざけた提案もそのあたりかららしいですし」
ラオウ:「いろいろと言われる学力低下が真実を示してるとは思わないが、そういうの聞くと保護者および教育者の知能が低下してるってのは実感できますね(爆笑)」
吉 井:「……この2人って、日本の教育をとことん憎んでるなあ(笑)」
高 任:「あ、今ひらめいたんだけどさ……妖子って、高校に上がってからは猫かぶってたんと違うかな?」
ラオウ:「……あ、そうか。高校に上がって好きな男ができたからぼろを出さないように生活してたんだな。それなら納得だ」
吉 井:「あー、はいはいはい。この学校の連中は妖子の怖さを知らないワケですね」
ラオウ:「無知って事は恐いですな」
高 任:「でも、仕返しにこっそり呪うぐらいならやってるような気がするけど……このオープニングにおける妖子の性格からして(爆笑)」
吉 井:「『間違いない、昆虫の足をむしって悦に至るタイプだ!』とか、悪魔である主人公に断言されてたし(笑)」
高 任:「高任の友人はね……子供の頃トンボとか蝉とかに爆竹つけて空に放してたりしたそうだよ(笑)」
ラオウ:「うわ、ひでえ(笑)」
吉 井:「ちょっと昔、学校で飼ってる兎が切られたとか、猫が殺されたとかで暴力番組や漫画、ゲームによって命の大事さが云々…っとかコメンテイターが言ってたけど、あの人らの年代だったら多分カエルにストロー突っ込んで膨らませてたりしてたはずなんだよね(一同大爆笑)」
ラオウ:「ミミズだってオケラだってアメンボだって……(笑)」
高 任:「命の価値は同じだよな、ふつー……もちろん、自分の命の価値は別だが(笑)」
吉 井:「……何の話をしてたんでしたっけ?」
ラオウ:「命を大事にしましょうという、とても大事な話ですよ吉井さん(笑)」
吉 井:「そ、そーでしたか?(笑)」
高 任:「……世の中で最も大事にされてない命って、ゴキブリと蚊のどっちかなあ?」
ラオウ:「高任さんはどっちが憎い?」
高 任:「蚊に決まってますよ……ゴキブリは、己の反射神経を鍛えてくれるライバルみたいな所がありますし(笑)」
ラオウ:「ぶははは、ライバルって表現は初めて耳にしたな(笑)」
吉 井:「だから、何の話をしてますか?(笑)」
 
 
吉 井:「……ところで、あのオープニングソングっていいんですかね?」
高 任:「魔女ッ娘〇グですか(笑)」
ラオウ:「俺、『女王様とおよび、ぶっ殺すわよ…』の後のトゥルルル…の部分で大爆笑しましたよ(笑)」
吉 井:「だって、そのまんまですやん」
高 任:「しゃらんらあっ!(一同爆笑)」
ラオウ:「しゃらんらあっ!は曲のラストだって」
吉 井:「いや、そういう問題でも…」
高 任:「コードやリズムはもちろん、微妙に歌詞の単語とかだぶらせてるのとかも上手いよね……俺、何回か聞き直して感心しましたもん」
ラオウ:「悪魔の頭を踏みにじりながら『私の名前を言って見ろォっ!』とかもね、かなりピンポイントで来ましたね(笑)」
高 任:「……考えてみると、結構対象年齢高いな」
吉 井:「18禁だからいいんじゃないですか(笑)」
高 任:「でもね、バイト先とかで若い子と喋ってると時々ドキッとするからな」
ラオウ:「眼鏡娘でもいるのかね?(大爆笑)」
高 任:「そーじゃなくて、クッ〇ングパパがかつてアニメになったことを知らなかったりするし(笑)」
ラオウ:「新しい母さん欲しくないか、美味いぞ!(一同大爆笑)」
吉 井:「うわー、それ何のネタでしたっけ?」
ラオウ:「ゴーストス〇ーパー……じゃなくて、何かの短編の一コマの、背景のテレビの中の番組だったかな?」
高 任:「クッキング〇パのオープニングの曲もかなり投げやりで好きだったんだが」
吉 井:「どんな歌でしたっけ?」
高 任:「かぼちゃ、チャーシューメン、明太子、コンビーフッ……てな感じに、延々としりとりチックに続いていく曲ですが?」
ラオウ:「我々の話の脱線経路ぐらいとりとめがないな(笑)」
高 任:「よし、じゃあ一発強引に話を戻しますか」
吉 井:「そうですね」
高 任:「俺、魔〇ッ娘メグの曲はエンディングの方が好き……」
ラオウ:「それ、話を戻すフリして三次元の方向にねじ曲げてるだろ(爆笑)」
高 任:「ラオウさん、会話というのは立体的に構成されてこそ深みが出るんだよ」
ラオウ:「アニメは平面世界だからな。会話は二次元の広がりでちょうどいいだろ」
高 任:「……」
吉 井:「あんまり上手に切り返されたんで、反論できないんだね(笑)」
高 任:「こ、こういった敗北の屈辱が人間を大きくするんだ…」
ラオウ:「大概は、負け犬になっていくけどな」
高 任:「……」
吉 井:「高任君、話題を変えた方がいいのでは?(笑)」
高 任:「……笑いを連発できたのがオープニングまでってのは、そういうのを期待してた人間にとっては問題あるよね
吉 井:「な、何事もなかったように…(笑)」
ラオウ:「オープニングが終わりまでは期待に違わぬ出来だったのに(笑)」
吉 井:「この人も!切り替え早すぎ(笑)」
高 任:「ゲーム本編でも妖子と他のキャラの掛け合いめいたのは幾つかあるけど……これでもかこれでもかと際だたせた妖子というキャラが動かないと言うか、ほぼ死んじゃってますよね」
ラオウ:「だよね……だもんで、『あれ?このゲームは何が狙いなのかな…?』って感じに、ベクトルの違いに戸惑うというか」
吉 井:「つーか、妖子ってヒロインと違いますやん(爆笑)」
ラオウ:「ようこはようこでも、陽子の方がヒロインっぽいよな」
高 任:「バグのせいで純愛系のエンディングを確認してませんけど」
 
 
高 任:「まあ、それはそれとしてゲーム本編なんですけど、アイテム集めたり、合成したりを繰り返す必要があるのがアビリティー悪くないですかね?」
吉 井:「一次アイテムを集めて、二次アイテムを合成し、さらに三次アイテムから四次アイテム……って、正直やっとれるかー!とか投げ出したくなりました(笑)」
ラオウ:「凌辱ルートにしろ純愛ルートにしろ、結局は戦闘で勝たないとどうにもなりませんからね……」
高 任:「えーと『堕天使の羽』だったっけ?それなりの技能があってアレさえあれば戦闘は一瞬でけりが付きますけど?もちろん、妖子が相手だと、五、六発くらわす必要がありますけど」
吉 井:「合成するまでが面倒だって」
ラオウ:「一応、一回クリアした後アイテム情報をセーブしたら引き継げるけどね……何回も何回も何回も繰り返したくなるゲームでないことは確か(笑)」
高 任:「実際のプレイ時間はそんなにかからないんですけどね……いろいろな場所を回ってアイテムをかき集めて合成して……ってなルーチンワークが長くて、戦闘は一瞬。で、エロなりなんなり……で、リズムが悪いというかなんというか」
吉 井:「……いや、高任君の場合、基本的にバカ要素を求めてたからでは?」
高 任:「そりゃ否定はしませんけど(爆笑)」
ラオウ:「ある意味、タイトルに偽りありかな(笑)」
高 任:「……と、まあ私情からみの感想はともかく、ゲームとしてはしっかりしてますよね。まあ、18禁ゲームの名に恥じぬアレですし、ギャグあり、バトルあり、友情ありですから、多分どこかで楽しめるでしょうし
吉 井:「切り替え早いね」
高 任:「いやあ、結局最初のノリで最後まで突っ走ってくれたら……という点では残念だけど、ゲームの完成度としてはかなり高い部類に入るでしょう
ラオウ:「まあな」
吉 井:「気のせいかも知れないけど、なんか対談の方向性がまとめに入ってるような(爆笑)」
高 任:「だって、このゲームって結局1プレイ2時間ぐらいですし……元々ボリュームとしては大したことないですよ?」
ラオウ:「全エンディング制覇とか考えると、何度も何度もやり直さなきゃいけないけどね……イベントそのものはほとんど変化無いから、結局はエンディング回収メインになりますから余計に話すことが少ない」
高 任:「凌辱系なら全員を4回凌辱したセーブデータとか持っておけば終わりですし」
吉 井:「……って言うか、まだ10分ぐらいしか喋ってないですけど(一同大爆笑)」
高 任:「んー、原稿用紙12枚ってところですか。書くのは楽だな(爆笑)」
ラオウ:「仕方ない……ちょっと増やすか」
高 任:「何が仕方ないんだコラ?」
ラオウ:「さっきちょっと喋った、オープニングがギャグなのに本編は云々……ってなネタだけど、多分ゲームの内容が基本的にリトライを重ねる仕様だからだろうね」
吉 井:「……と言うと?」
ラオウ:「基本的に馬鹿笑いできるギャグって一発ネタじゃないですか……笑えたとしても、一回目より二回目、二回目より三回目、例外を除いて威力はダウンしていくって感じの」
高 任:「……ああ」
ラオウ:「で、全編にギャグを散りばめると……ツボにはまってる人間はともかく、繰り返しプレイでユーザーがしらけることは確実でしょ。つまり、バカゲーというかギャグのゲームの場合、シナリオなりゲーム仕様が限られてくる所があるからだな。少なくとも、このゲームの製作に関わった人間はそういう事を良く理解してたんだと思う……それが、オープニングにギャグが集中した理由だろう」
吉 井:「なるほど…いつもながら、冷静な分析ですね」
高 任:「言いたいことはわかったが、そう思ってるなら何故さっきそれを言わん?(爆笑)」
ラオウ:「会話の流れってモノがあるから」
高 任:「今思いましたが、このゲーム眼鏡娘いないよね
ラオウ:「高任さん、無理矢理話題をつなげても中身が冗長になるだけだと思うぞ。だからそのネタは今すぐやめろ(大爆笑)」
吉 井:「容赦ないですね」
高 任:「……これがイジメの実体か」
ラオウ:「爆弾抱えて遊びに来たりしないように(大爆笑)」
吉 井:「……綺麗にオチが付きましたね」
 
 
 お買い得度…… 7
 音楽…………… 9
 操作性………… 8
 エロ度………… 8
 再プレイ度…… 6(イベントそのものはあまり変化無し)
 絶対値評価…… 3
 
 
 こう、高任の感覚からして突き抜けた何かがないとお勧めしにくいと言うか。(笑)
 高任のように、ラストまでみっちりバカゲーってなモノを期待する人間にはちと厳しいかもしれません。
 まあ、凌辱系ルートはともかく、戦いの中で友情めいたモノが生まれたり、相手の能力に対する畏敬の念が愛情に昇華したり……結構オールマイティなシナリオだけに、なかなかの作品。
 ただ、ゲーム全体として一番のハードパンチはやっぱり妖子というキャラの存在で……それがやっぱり残念かなあと。

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