お題Wind a breath of heart(WIN)
 
 約束しよ……いつかまた出会えるって
 それでね、もし、また会えたら、みなもをお嫁さんにして欲しいの……
 大丈夫……想いは、遠く離れてても届くんだよ。そして、その想いを無くさない限り、また会えるよ…
 
 それは、幼い日の約束。
 無意味な約束だと子供心にもそう思えた……が、主人公は母親に促され、幼なじみが差し出した小指にそっと指を絡める。
 涙がこぼれないように空を見上げる主人公と幼なじみ……その日の、悲しいぐらいに晴れ渡った空の色を今も覚えている。
 それから10年……主人公、丘野真(まこと)は故郷である風音(かずね)市へと向かう電車に揺られているところからこの物語は始まる。
 
 それから約半年が過ぎ、高校3年生になったばかりの主人公の耳に懐かしいメロディが流れ込んできた。
 夕暮れの、優しい風が運んでくるメロディ……それは、母親が好きだったメロディ。
 メロディに導かれるように歩き出す主人公……辿りついたのは、優しい風が生まれる場所。
 ハーモニカを手にした少女がゆっくりと振り返ると同時に風が止んだ。
 
 ……やっと、会えたね。
 
 奇跡……しかし、二人は気がついていなかった。
 仕掛けられた運命の巨大な針が、刻一刻と不吉な合致点に間合いを詰めていたことに…
 繰り返される平凡な日々のなかで、主人公は藤宮姉妹と出会い、そして謎の少女と出会う……そして主人公は、幼なじみとの再会が奇跡などではなく、必然であったことを知る。
 
 
 さて、主人公の故郷でありこのゲームの舞台でもある風音市はちょいと不思議な街です。田舎……(高任に言わせたら、商店街がある時点でここは絶対田舎じゃないと思うが。本当の田舎には店がないぞ)……なのはさておき、この街に住む住人の多くがちょっとした特別な力を使えるのです。
 煙を操ったり、風をおこしたり……主人公の妹であるひなたは常人離れしたジャンプがができたりします。(ただし、この街から離れるとその力は使用不可。)
 で、このゲームの発売は2002年の4月。
 コマーシャル用のオープニングムービーがそりゃもう絶品で、もうユーザーの間では期待値がグングン赤丸急上昇。
 そして発売直後にゲームの評価は水面下をバサロ泳法。(笑)
 で、それからしばらくして……『何の前知識もなければまあまあ良いゲームじゃないですかあ…』……等と評価が落ち着くという感じだったそうで。
 ちなみにこのゲームのパッケージには『ちょっと不思議な学園ラブストーリー』などと書かれてますが……それは巨大な勘違い。確かにプロローグはそんな感じなんですが……もう、結局何がやりたいんですかとばかりにシナリオが七転八倒…以下略。
 
 最初に断っておきますが、この対談は基本的にネタばれだらけの対談になってます。
 
 
高 任:「俺は過去の対談で1つ残念に思っていることがあるですよ」
ラオウ:「何がよ?」
高 任:「対談の最初の頃って……やっぱり初対面だったせいかどうしても、個人の呼吸がつかめてなかった分、随分とぎこちないところがあったじゃないですか……まあ、今は砕けすぎという気がしないでもないですが(笑)」
ラオウ:「……個人的には、『シスプリ』から『ファーストライブ』あたりの期間が一番ノッてたと思うぞ(笑)」
吉 井:「んー(笑)」
高 任:「ま、まあそれはさておき……このぐらいこなれてた時に『某えあー』の対談をやってみたかったなというのが残念で残念で(爆笑)」
ラオウ:「……ああ、それでこれを選んだんかい(笑)」
高 任:「某えあー』みたいな確信犯的なものは感じませんが、このゲームはシナリオが本末転倒しまくると言う意味では『プチえあー』ぐらいのモノは……というか、設定の無茶苦茶さという意味では、こっちの方がはるかに上をいってますが
ラオウ:「……何というか、最初は結構良くできてるとか思ってたんですけどね、後半部分で『これはひどい!』とか叫んじゃいましたよ(爆笑)」
吉 井:「また、身も蓋もない(笑)」
高 任:「推理小説でいうと……犯行不可能な密室殺人事件に挑んだ名探偵が皆を集めてさてと言い(笑)、『実はこの部屋には抜け穴があったんです!』ってな、作者切腹モノのオチを読まされたような気分です(一同大爆笑)」
ラオウ:「んー、俺はやっぱり『某レイアース』の『柱システムを無くしてっ!』とかいうバカシナリオが頭の中を渦巻きましたが(笑)」
吉 井:「こんなのってないよおっ!(一同大爆笑)」
 
 念のためちょっと説明……と言ってもかなりうろ覚えですが。(笑)
 『某レイアース(アニメ)』
 私達の世界がピンチなのです……と、本人の了承もへったくれもなく異世界に召還された少女3人は、まさにコマネズミのように働かされ、伝説の大安売りのアイテムをゲットして世界の柱たるエメロード姫(だったか?)を監禁する悪役に挑み、それを倒す……が、実は世界の柱たる姫はこの一見悪役と思われた人物を愛しており、この世界がピンチなのは柱たる存在がこの世界への祈りに全てを捧げることができなくなった(好きな人ができたから)せいだと言うことが判明。
 姫は涙ながらに3人に訴えます……私を殺して……と。
 そして3人は姫を倒し、元の世界に戻って泣き崩れながら叫びます。
『こんなのってないよおっ!』…… そりゃ、視聴者の台詞だ。
 で、最悪の第二部。(笑)
 世界の柱がいなくなってしまったので当然世界のピンチは加速していったようで再び召還される3人……いや、世界の柱を殺したから逆らえないし。
 で、涙あり笑いあり、そして恋があり(笑)……さらに、もういろいろあって3人のうち1人の少女が世界の柱になってしまうと言うか、させられてしまうと言うか。
 で、柱となった少女が叫びます。
『柱システムを無くしてっ!』
 そして、世界は柱に頼るのではなく人々の意志と力で苦難を切り開いていく世界へと生まれ変わり……(以下略)
 で、テレビの前で視聴者が第一部終了時の記憶を甦らせつつ、『こんなのってないよおっ!』と叫ぶことで、この伝説の(笑)アニメは終了したわけです。
 
 何が納得いかないかって、世界の柱たる存在が柱システムの消滅を願いそれが叶えられるのならばそもそもエメロード姫が死ぬ必要はなく、3人がこの世界に召還される必要すらなかったわけで。
 物語の発端自体を無意味にしてしまう最悪のオチと、一部では名高いバカシナリオ。(キャラ云々は別にして)
 
高 任:「ただまあ、いつもの事ながらユーザーが何を求めているかによってこのゲームの評価はバラバラになるとだけは最初に言明しておきますかね」
ラオウ:「……何やら、最近の高任さんは保身に走ってないかね(笑)」
高 任:「んー、なんというかちょろちょろとゲームの感想なんかを読んでいるとね、いろんな考え方があるなあとあらためて実感するですよ」
ラオウ:「で?(笑)」
高 任:「うん、シナリオのおもしろさよりもキャラクターのおもしろさを重視する人とか、バランス重視の人とか、ビジュアル重視の人とか……評価するにしてもいろんな切り口があって、点数も様々だなと」
吉 井:「高任君、何やら教育テレビのお姉さん的な発言になってますよ(笑)」
ラオウ:「何かイヤなことでもあったのかね(笑)」
高 任:「まあ、この手の対談において全ての人間をフォローするのは不可能と言うことがよくわかったよ(苦笑)」
ラオウ:「俺らの価値観がどこにあって、これこれこういう理由で……と言うことさえ忘れてなかったら後は知ったことではないと思うが。情報の送り手としての責任はもちろんあるだろうけど、情報の受取り手の責任も絶対にあるぞ」
吉 井:「我々の対談……というか、ラオウさんと高任君はかなり異端の部類に入るんでしょうけどね(笑)」
ラオウ:「高任さんと俺だって、シナリオ重視って意味ではアレですけど根っこは違いますよ」
高 任:「俺のヨミとしては、俺よりもラオウさんの方がこのゲームのシナリオに許せないモノがあると思うけど」
吉 井:「そうなんですか?」
ラオウ:「ああ、設定が設定の役割を果たしていないとでも言えばいいんですかね……シナリオを進めていく上での必然と偶然にほとんど寄与していないと言うか……」
吉 井:「は?」
ラオウ:「世界設定としての理からしてこう動かざるを得ないという流れと、シナリオのベクトルが無茶苦茶なんですよ。シナリオの練り不足以前に、こういうシナリオが書きたいからこういう世界設定が必要、もしくはこういう世界設定にしたからこういうシナリオになるという物語構成のアプローチがてんでなってません」
高 任:「いや、言いたいことはわかるけどそれ以前の問題としてこのゲームの設定ってザルやん(大爆笑)」
ラオウ:「おいおい、ザルなんて言うとザルに失礼じゃないか(一同大爆笑)」
吉 井:「に、にこやかになんて事を…(笑)」
高 任:「まあ、ゲームやってて思ったけど、ぼたぼた漏れ落ちる水を掬うように言い訳めいた記述があって、その記述が元の設定をさらにずたずたに切り刻んでいくという無残な泥縄シナリオでしたな(笑)」
ラオウ:「漏れ落ちるなんて言うと、まるで少しは掬えてるような誤解を与えるよ(大爆笑)」
吉 井:「……どうしてこの人達は、こんなにも爽やかな笑顔で毒を吐くことができるんだろう」
高 任:「というか、こういう面白げなネタを粗末にするともったいないお化けが出るですよ。このゲームの中のネタで、長編のアイデアが2つ3つぐらいできそうです(笑)」
ラオウ:「前半部分をプレイしてたとき、何となく『能〇しワニ』シリーズを連想してたんですけどね(笑)」
高 任:「ああ、はいはいはい。なるほどねー……特別な力云々は言われてみればまさにその通りですな。俺はイメージとして『魔〇十字軍』シリーズの世界背景を思い出してましたよ」
ラオウ:「うわ、懐かし」
高 任:「いや、ワニ程じゃないですよ。それにしてもワニって15年は前でしたっけ?子供が読むにしてはちょっとえっちっちな部分があったり(笑)」
吉 井:「わかんないです」
高 任:「あれ?『やんや〇のクイズいっちょまえ』とか『電〇学園』あたりでも確かクイズで出てきたと思うんですが?」
ラオウ:「無茶言うなよ、高任さん(笑)」
 
 ちょいと脱線。
 
ラオウ:「このゲームの場合、各キャラのシナリオがいろんな角度からシナリオを見据えることによってパズルを完成させる……という形のつもりだったんでしょうけど(笑)」
高 任:「各キャラのシナリオによって世界設定が狂ってますからな。ゲームクリア後に、パズルが完成したような達成感は皆無です」
吉 井:「……泣かせるシーンはそれぞれありますけどね」
高 任:「『某えあー』の場合は、これでもかこれでもかと、泣かせるシーンの連続でユーザーをだまくらかしたワケですが、このゲームの場合そこまでやってない上に設定の穴が『某えあー』よりはるかに巨大だからユーザーが騙されない(笑)」
ラオウ:「例えば、望とわかばの子供の頃の話なんか……えーと、近所の子供に養子であることをネタに虐められてた時、望がやってきてわかばを…ってな話がありましたよね」
高 任:「ああ、『どうしてわかばを助けるの?本当の妹じゃないのに…』ってな事を言うわかばの頬をぱしんと叩いて……といういい話なんですが」
ラオウ:「望って、心臓が悪くてほとんど寝たきりちゃうかったんかい。元気いっぱいやの(一同大爆笑)」
吉 井:「そーいえばっ!」
高 任:「吉井さん気付いてなかったんですかっ!?(笑)」
吉 井:「いや、設定がおかしな所だらけだから、かえって気がつかなかったというか」
高 任:「それ以前に、心臓の発作が起きると危険だから寝たきりとか入院を繰り返すという状況ならまだしも、わかばの力で病気の進行を抑えられたって事は進行性の病気でしょ?病気の進行を抑えられたからって、ほぼ寝たきりで入退院を繰り返していた人間が元気に日常生活を送るってどうよ?(一同大爆笑)」
吉 井:「いや、そういう病気があるかも知れないし(笑)」
ラオウ:「まあ、これなんかは笑えるミスではあります……なんだけど」
 
 この後、死ぬほどネタばれなので、ご注意を。
 
ラオウ:「……(お茶を飲み)…さて、このゲームの設定がいかに死んでるかの一端を語ってみますかね(笑)」
高 任:「設定云々も問題だけど、演出上の問題も結構巨大だが…」
ラオウ:「大体、こんなシナリオをはずかしげもなく世の中に送り出すのは犯罪です」
吉 井:「……この二人がやる気満々になるとろくな事がないのに」
ラオウ:「じゃあ主人公サイドの状況を簡単にまとめると、みなもの両親が彩と出会ってから一年後に母親が彩に襲撃された、と。これを契機に主人公の両親を含めて彩を探し始める……で、街の秘密に最も近づいた主人公の父親が殺された。続けて街の力の存続ためにみなもの母親が殺された……そこでみなもの父親と主人公の母親は危険を感じて街の外へと引っ越しました……この時の主人公の推定年齢は3才」
高 任:「ラオウさんラオウさん、まるで裁判でも始めるみたいですが(笑)」
ラオウ:「で、その引っ越し先から4年後。みなもと父親が他の街へ引っ越し……これがオープニングの思い出で、主人公の推定年齢は7才……それから10年後の初夏、主人公の母親が行方不明というか殺害され、夏に主人公が故郷に帰ってきて、冬にみなもの家族がこの街に帰ってきた……ここまではオッケー?」
吉 井:「あ、はいオッケーです…」
高 任:「やべえ、ラオウさんめっちゃ本気や(笑)」
ラオウ:「ここで既におかしな事がいくつかあります。街の秘密に近づき過ぎた者、また大きな力を持っていたために殺されたみなもの母親の娘達3人を分散させて万が一のリスクを回避しようとしたはずなんですが……だったら、何故主人公とみなもの家族は同じ街に引っ越したのか?」
高 任:「あっはっは。そりゃあオープニングが消滅するからですって(笑)」
吉 井:「え?」
高 任:「いや、故郷からの引っ越しの記憶だとまずいというか、娘3人を分散させたという記憶が残っていては構成上まずいわけですよ。つまり、故郷から離れるときは主人公は物心つかない年頃じゃないといけないわけで、幼なじみとのプロローグを描くためには、一旦違う街で引っ越してから数年を過ごし、そこからもう一度別れを経験させるしかないわけで(笑)」
ラオウ:「これだけでも、シナリオライターが設定にこだわりすぎてることが丸わかりなんですけどね……それだったら、素直にその世界設定そのものを題材にすりゃいいんですよ」
高 任:「何を血迷って、わざわざあんなプロローグを(笑)」
ラオウ:「まあ、そのプロローグを書くためだったのか、それとも本当に何も気がつかなかったのかはわからないけど、自ら状況設定を危うくしてるわけです」
高 任:「危うくというか既に破綻してますって(笑)」
ラオウ:「で、みなもの父親は街に残してきた娘が不思議な予知夢……彩を見始めたという知らせを預け親から受け取り、娘を危機から救うために街に行くと主人公の母親に連絡……この手紙を受けとった主人公の母親が単身街に行って殺されたわけですが……みなもの父親は主人公の母親が行方不明ということを知らなかったはずなのに、何故、冬になるまでこの街に戻ってこなかったのか?この半年のタイムラグの説明はいっさい無し……まあ、様子を窺いに街にやってきた可能性はあるけども……これだけでも状況とキャラクターの行動が支離滅裂なことこの上なしなのは明らかです」
吉 井:「……ああ、随分面倒な状況かと勘違いしてましたが、簡潔にまとめるとそれだけですか」
ラオウ:「主人公サイドの状況としてはこれだけですよ……ただ、できるだけ犠牲を少なくするために力の大きなターゲットを殺めるという彩のキャラクターからして無駄な殺しはしない筈だから、街が力を失う寸前まで人を殺めたりすることはないという条件がプラスされることをまず頭に叩き込んでおいてください」
高 任:「相当キてますね、ラオウさん(笑)」
ラオウ:「あかんよ、こんなシナリオ野放しにしてちゃあ」
吉 井:「今ふっと思ったんですが…」
高 任:「どうしました?」
吉 井:「いや、みなもが主人公と再会したとき感極まって涙まで流すじゃないですか……なのに、みなもの父親は主人公の母親と連絡を取り合ってたというか連絡先知ってたわけでしょ……それって、結構悲しいですね(大爆笑)」
高 任:「んー、仕方がないと言えば仕方が無いとも言えるんだけど……まあ、このゲームに関してみなもは某猫型ロボットだから(爆笑)」
ラオウ:「前半部分はともかく、後半では便利な使い捨ての道具として大活躍でしたな(一同大爆笑)」
吉 井:「プロローグを見る限りでは、とことんまでヒロイン扱いなんですけどね……あの扱いを見てると、このキャラ嫌いなのかな?なんて考えてしまいます」
ラオウ:「もう、そのあたりからシナリオの主題がバラバラなんですよ。あのプロローグからすれば、ユーザーの意識はそっちに向いてしまうのに、シナリオとしては娘3人のうちわかばがヒロイン格であって、しかもいつのまにか物語が街の力の解放というか、彩に力点が置かれちゃうわけで……各キャラのラストシ−ンで、『人の想いが…』ってな事をいくら語っても作品全体に統一感がまるでなし」
高 任:「……まあ、状況はそれとして(笑)」
ラオウ:「とりあえず彩シナリオでいろいろと囀ってるわけですが…」
吉 井:「囀るって…(笑)」
高 任:「ラオウさん、表情は穏やかだけどキまくり」
ラオウ:「後半部分で、『私をどうやって救うんですか!そんな手段なんて無いんです!』ってな感じに、誰かを殺して街の力の養分とする管理者としての慟哭が語られるわけです……と、ここまではいい」
高 任:「人を殺すのはイヤだ、だが自分が人を殺すのをやめた瞬間街は死に絶える、そして街を生かし続けるのは自分にしかできない……死にたい、でも死ねないという感情の狭間が見せ場ですな」
ラオウ:「それが、あの人の言葉に賭けてみます……ってな感じで第一歩を踏み出してからというもの、実は街を救う方法が1つあるんですとか、街を救うには〇〇が必要だったんですとか……次から次へと彩の口から語られる内容と言ったら……」
高 任:「せんせい、あなたのさっきまでの慟哭は一体なんだったですか?(一同大爆笑)」
吉 井:「まあ、自ら見せ場を放棄してますからね(笑)」
ラオウ:「大体ね、ついさっきまで言い伝えの嘘と真実に縛られていた者をね、真実の語り手役として無造作にシナリオを進めていく神経が俺には理解できない。それこそ、『某レイアース』じゃないけど、物語の始まりそのものを崩壊させてるんだけど?」
高 任:「最初こそ、『純血を失ってあの人の言葉の意味に気付きました…』とか言ってるけど、後は全て断定ですからね」
ラオウ:「ライターが自らの表現方法に無頓着すぎるってのも一因がありますけど、ライター自身、自分の設定した世界設定とか状況とかを見失ってるのがもろばれです」
高 任:「街の力が消滅すると私も消えるんですとか言ってるけど、自分が同化体になる楔を打ち込んだ上で主人公に純血を捧げるって……言ってることとやってることが完全に支離滅裂ですよね」
ラオウ:「あのあたり、『ああ、この人寝不足なんだな…』とか思ってしまうぐらいめちゃめちゃですよね(大爆笑)」
高 任:「……ラオウさん、結構ひどいこと言いますね」
吉 井:「いや、これまでの会話の方がよっぽど…」
高 任:「そうじゃなくて……寝不足で設定が無茶苦茶になるって事は要するに、行き当たりばったりに書いてると言いたいわけでしょ」
ラオウ:「行き当たりばったりとしか思えないですって。話の骨組みすらできてなくて、ただぼんやりとこんな話を書く……ってな感じで、ただテキストを垂れ流したとしか思えませんよ
吉 井:「うわあ(笑)」
ラオウ:「だって、シナリオが計算無しに進んでいくんですもん……って、ちょっと話が逸れましたけど、彩はあげくのはてに街の力を解放するには精神的な充足が必要だったんです……とか、神木の力を使ってこの街の風を呪縛から解き放ちます……とか好き勝手なこと言い出すでしょ(爆笑)」
高 任:「しかも、同化体になってこの街の風を導きみんなに届けるのが私にできる唯一の贖罪って……同化体が風をこの地にとどめておくためのモノだったんじゃないんですかとか、街の力が消えたらアンタ自動的に消滅するんじゃなかったんですかとか、アンタが死んだら自動的に風はこの地の呪縛から解き放たれるんじゃなかったんですかとか、いろいろとツッコミたいことがあるんですが、テストプレイヤーは何の疑問も感じなかったんでしょうか?」
吉 井:「なんというか、嘘が嘘を呼んでのっぴきならない状態に追いつめられていく子供のようです(笑)」
高 任:「論理の飛躍ならまだかわいげがあるんですが、自分の発言を切り刻みながら話を進めていきますもんね……確かに神云々は人類の既知の外にあるわけですが、既知外にもほどがある(一同大爆笑)」
ラオウ:「どこかの国の小物政治家でも、こんなにころころ発言の主旨が変わったりしませんって(笑)」
吉 井:「……個人的に気になったのは、この街の人が使える力はその人の純粋な想いが云々……とか言ってましたよね?ワックスを一瞬に床に広げるとか、手に持った缶コーヒーを暖める力が使える人って、一体幼少期にどんなことがあったんですかね(一同大爆笑)」
高 任:「多分、ワックス掛けとか、冷たい缶コーヒーとかで、聞くも涙、語るも涙の一大悲劇があったんでしょうなあ……(笑)」
ラオウ:「つーか、それなら強く想えばどんな力でも使えるって事なんだよね?(笑)」
吉 井:「ますます、『某レイアース』っぽいです(大爆笑)」
高 任:「まあ、このゲームだとこれでさえ些細なツッコミのレベルなんで(笑)」
ラオウ:「もう、この街がどうやって成り立っているのかとか、同化体にされた人間の記憶が消去されるってどういう風に消去されるんですか、いきなり自分の夫や奥さんそのものが消滅するって事は結婚したという記憶さえ消えるんですか、じゃあ、子供そのもの存在も消滅しちゃうんじゃないですかとか考えると、書き手としては心配で心配で夜も寝られない筈なんですが(大爆笑)」
高 任:「まあ、夜も寝られない状況だったのは間違いないんじゃないでしょうか(一同大爆笑)」
吉 井:「……これって、発売日が延期されたんでしたっけ?」
高 任:「確か、一週間ずれ込んだだけだったと思いますが?」
ラオウ:「一週間ではどうにもというか、大体世界設定がおかしくない部分を探すのが難しいというのも凄いな(笑)」
 
 まあ、シナリオの不備を隅から隅まであげつらっても仕方ないので省略。
 
ラオウ:「……とまあ、彩シナリオだけでも例を挙げれば枚挙に暇がないぐらいに設定は穴だらけ……まあ、設定に穴がなかったとしてもシナリオのベクトルがバラバラですが」
高 任:「あくまでもこの設定でやりたかったんなら、彩の行動規範をね、『生物としての生存願望』に置き換えるべきでしたな」
ラオウ:「ん?」
高 任:「いや、そうすれば主人公の『どうして秋人おじさんを殺した?』と言う問いかけに対しての台詞、『あの人は私を殺そうとしたからです…』がぐっと生きてくるし、重みが増すでしょ」
ラオウ:「ああ、はいはい。彩にとっての救いはつまるところ消滅を意味するわけだから」
高 任:「その上で、人を殺すのはイヤという思いとの間で板挟みさせるしかないでしょう……街を守るというより自分が生きるために殺すというキャラ設定なら、最後の真実垂れ流しも何とか納得できるってもんです」
吉 井:「なんで、そんな暗い設定が浮かんでくるんですか高任君(笑)」
高 任:「え、基本的にこのゲームのシナリオは暗いでしょ?」
ラオウ:「まあ、それでもプロローグとの隔たりはどうしようもないけど」
高 任:「後、主人公が彩の記憶を見せられる場面でね……自分が殺した人間の記憶が残っていることを知り街の力が弱まっていることを悟って愕然とした云々…がありましたよね」
吉 井:「ありましたが?」
高 任:「と、するなら彩の記憶の中に主人公の母親が殺される場面が出てこないと演出上まずいでしょう……『あなたが信吾(主人公の父親)を殺したのね』ってな台詞に逆上するとか」
ラオウ:「その後、私は管理者としてではなく自分の罪を拭うために人を殺した……ってな独白があるとベターですな(笑)」
高 任:「俺なら、自分の手をじっと見つめて……『そうです、あなたの言うとおり私はただの人殺しなんです……』ってな独白にするけど(笑)」
吉 井:「この二人、何かイヤ(笑)」
ラオウ:「で、みなもシナリオは暴れるしかできないし、わかばと望シナリオはなんか適当なことぶっこいてるし……比較論で言えば、まだひなたシナリオがマシと言えばマシですか?」
高 任:「街の外に出ると力および、力に関しての記憶が消えるってな設定が明らかになるわけですが……わけですがっ!(爆笑)」
ラオウ:「力の弱まった人間が街の境界を超えると記憶を消去する街の力の作用反作用に耐えられなくて眠り病云々……って、元々個人の持つ力の強弱はどうなったんですか!めっちゃ危ないじゃないですか、この街(一同大爆笑)」
高 任:「個人が街から与えられて持っている力は本来平等で、それを発動させる個人の能力によって力の強弱が生じているという風に分離させ、主人公の持つ力が『本来平等である与えられた力そのもの』を弱めさせるというならなんとか納得できないこともないですが」
ラオウ:「……高任さん、言い訳させたら1流ですね」
高 任:「俺が書いたシナリオじゃないけどな……って、彩シナリオで語られた、『この街の人の力は純粋な想いが云々…』ってな設定がどこに行ったのかは非常に興味深いですが(爆笑)」
ラオウ:「シナリオ毎に違う世界設定と割り切るしかないんでしょうなあ……どのシナリオも穴ぼこだらけですけど(笑)」
吉 井:「街の人間が街の外に出す手紙なんてどうなるんでしょうか?やっぱり、街の境界を越えた瞬間に小人さんがやばい部分をシュシュッと書き換えちゃうんですかね(一同大爆笑)」
高 任:「確か街に住んでいるわかばの預け親が、街の外に住むみなもの父親に予知夢がどうとかいう手紙を送りましたが……まあ、みなもの父親は殺された人間の記憶があるわけだからイレギュラーな存在ではありますが…小人さんが書き換えているわけではなさそうです(笑)」
吉 井:「じゃあ街の外に住む人間と電話してるときは……
高 任:「妖精さんがシュシュッと耳元で違う言葉を囁いていくんですよ……もしくはラブコメの定番みたいに留守電が途中で切れるとか、台所で大きな物音がするとか、混線するとか(爆笑)」
ラオウ:「いや、何かマジで涙が出そうだからそのぐらいで勘弁してあげたら(笑)」
 
 世界設定そのものには容赦ないくせに、こういうツッコミには優しいラオウさん。
 
ラオウ:「それにしても、主人公の力がわからないっていうのはいざというときのために取っておいたのかと思ったけど、どうでもいい扱われ方だったね」
高 任:「そこらは設定と言うより演出上の問題だよね……俺は、このシナリオって魅せ方がなってないという不満も強かったですわ」
吉 井:「じゃあ、まるでダメじゃないですか(笑)」
高 任:「なんというか、勤の力にしたってそうで、前半部分で意味ありげな記述をしてるのに、そのまま放置プレイというか……シナリオ全体を把握して書いてないのか、伏線という言葉が辞書に記載されてないのかは知りませんけど(笑)」
ラオウ:「それなのに近視眼的なこだわりだけはあって、わかばシナリオでは予知夢というかムービー云々のからみで彩が帽子をその場に残して立ち去るんだけど、その帽子が何かを象徴するワケでもないし(笑)」
高 任:「ムービーの帽子とは根本的に形が違うけど、いわゆるシスタータイプの制服帽なんですよね、あれ?」
ラオウ:「というか……はっきり言って、それはシナリオとして意味のない絵合わせ作業に過ぎないんですよ。それだったらさ、その場に残された帽子が強い風に吹き上げられて、そして彩の姿が見えなくなると同時に風が止んで落ちてくる……ぐらいなら、まだ稚拙にしても製作者の意図だけは伝えることができるんですけど(笑)」
高 任:「某小説のラストシーンで、『登場キャラの1人がいきなり着替えを始める』なんてのは計算されたギャグでしたけどね(笑)」
吉 井:「は?」
高 任:「いや、いわゆる倒形小説の形式でオープニングが物語のラストシーンから始まってたんですよ……で、そのシーンで記されていたキャラクターの服装が物語の最後の服装と違っていて、つじつまを合わせるように登場キャラがおもむろに着替えを始めたんです(爆笑)」
ラオウ:「んー、このゲームは妙な設定なんか考えずにただ幼なじみとの再会から始まるギャルゲー風味ほんわか学園ライフだったらちゃんとそれなりに仕上がったと思う(大爆笑)」
高 任:「キャラ同士の掛け合いなんかは結構楽しめましたし……まあ、人には向き不向きがあるというか」
ラオウ:「高任さんが、ギャグが書けないのと同じで」
高 任:「うるさい、黙れ(笑)」
 
 
高 任:「さて、ラオウさんの文句が一段落したところで俺が行きますか(爆笑)」
ラオウ:「行かれますかっ!(笑)」
吉 井:「だから、何なんですかそのネタは(笑)」
高 任:「設定が穴だらけとか言う以前にね、このシナリオライターは大自然の摂理が理解できてないんですよ(一同大爆笑)」
ラオウ:「……だ、大自然の摂理とは大きく出たな(笑)」
吉 井:「なんですか、大自然の摂理って?
高 任:「まあ、なんというか……」
ラオウ:「もったいつけんとさっさと言え」
高 任:「眼鏡娘は幸せになる権利があるんですよっ!(大爆笑)」
ラオウ:「さっきまでボクと語っていた理論的な高任さんカムバック、プリーズ」
吉 井:「紫光院(しこういん)ですか?」
高 任:「紫光院ですよ、紫光院霞、その人ですよ!このキャラを幸福にさせずしてだれを幸福にさせるって言うんですかっ!」
吉 井:「まあ、もろに高任君のツボにはまってるキャラだし」
高 任:「うがーっ!百万歩譲って脇役であるのも、既に主人公以外の想い人がいるのも我慢しよう。だがしかし、もっと物語の転換期とか、何らかの象徴として使い所があっただろうがよ!」
ラオウ:「いや、その時点で脇役違うぞ(笑)」
高 任:「というか、紫光院にせよ、主人公の友人である勤(つとむ)にせよ、後半部分で全く意味無しの存在になりすぎ!そうやって、動けるキャラを減らすから余計にシナリオが窮屈になってんだよコンチキショー、そのぐらい悟れ!」
ラオウ:「言ってることは間違ってないんだが、かなり間違ってるんだろうな(笑)」
高 任:「誰にも喋ってないのに主人公には自分の力を教えてくれる……なんつー意味ありげなイベント作りやがって!紫光院のエンディングを求めて数え切れないぐらいプレイしたんだぞコンチキショー!(大爆笑)」
ラオウ:「ああ、それであのエピローグを発見したのか…」
 
 このゲーム、ちょいと意地悪なことに某キャラを一回クリア(もちろん、エピローグはきちんと流れる)した後にもう一度クリア(条件は良くわかりませんが、このキャラをクリアしてから他の誰かをクリアした後なのか…?)することで前回流れたエピローグの後にさらにエピローグが追加され、しかもそのエピローグでちょっとした謎が解ける仕様になってたり。
 そしてこれも条件がちょっとわからないのですが、全員クリアした後にもう一度彩をクリアしてみると、新たなエピローグが追加されて……こんな与太シナリオを何回読ませたら気がすむねん。(怒)
 繰り返して何回もプレイしてもらえるという自信でもあったんかい……高任にはちょっと信じられませんが。(ただし、高任がプレイしたのは初期バージョンなのでバグの可能性を否定できませんが)
 
高 任:「……というわけで、紫光院をヒロイン設定にした『偽Wind』とか書いちゃダメですか?もう、恋あり涙あり眼鏡ありの長編で(爆笑)」
吉 井:「め、眼鏡ありって…(笑)」
ラオウ:「その前に仕上げなきゃいけないモノがゴロゴロしてるだろう貴様。お兄ちゃんの部屋とかお兄ちゃんの部屋とかお兄ちゃんの部屋とか」
高 任:「いや、あれって『シスプリファンの誰もが求めていない内容』などと酷評されてるんで、モリモリとやる気が萎えてるんですが(一同大爆笑)」
吉 井:「まあ、タイトルからして『偽シスプリ』ですし」
ラオウ:「(高任の肩を掴みつつ)……大丈夫、高任さんはやればできる人だから」
高 任:「何をだ?」
ラオウ:「俺は多くは求めないよ。高任さんが考えているプロットを尊重する意志もあるしね……、ただ、亞〇亞の章だけはちゃんと書けよ、わかってるよね?」
高 任:「い、痛たっ、ラオウさん、肩痛いッス(笑)」
吉 井:「……ラオウさん、それは脅迫というのでは?(笑)」
ラオウ:「いや、優しく肩を揉んでるだけ」
高 任:「安っぽい台詞を吐くな(笑)」
 
 
高 任:「と、まあシナリオについて散々くさしてきたわけですが、このゲームも例によってシナリオ以外は良い出来です
吉 井:「ゲーム雑誌なんかでは、『ムービーが抜群』とか紹介されてました
ラオウ:「まあ、ムービー以外は見所が無いという行間を読みとれますが(大爆笑)」
高 任:「オープニングと、後半部分になる前にムービーが流されるわけですが、独特の動視点というか、構図、彩色がいい出来でしたね」
吉 井:「まあ、新海誠だし」
高 任:「……有名な人なのですか?」
吉 井:「知らないのですか?」
ラオウ:「まあ、有名っちゃあ、有名だけど……話作りが下手な人でな」
高 任:「ラオウさんにかかったら、話作りが上手な人なんて滅多にいないでしょうに……にしても、この人は普段からこういう構図とか、動視点を多用するんですか?もしそうだとしたら、何かのオープニングとかはともかくいわゆる普通のアニメシーンでは随分と苦労するでしょうな」
ラオウ:「あっはっは(笑)」
吉 井:「……」
高 任:「俺、何かまずいこと言いました?」
ラオウ:「いや、別に(笑)」
高 任:「……音楽もまあ、水準以上でしょう、後はゲームアビリティがちょいと」
吉 井:「普通のシステムだと思いましたが?」
高 任:「いや、メッセージスキップが遅すぎです、俺、あのぐらいのスキップ速度ならほとんど素で読みとれますよ」
吉 井:「ええっ?」
ラオウ:「高任さんって読むの無茶苦茶早いし……昔、一緒にゲーム画面を見てたときなんか、1秒に2回か3回の速度でマウスをクリックするんだもん」
高 任:「だって、このゲームのテキストってワイド30で、大体一行か2行足らずで切り替わるでしょ。そんなの一瞬ですやン」
吉 井:「え、ワイド30って?」
高 任:「ああ、横の行数が30って事です……雑誌の構成指定とかでW10だったら、横10行という意味で(笑)」
吉 井:「なるほど」
高 任:「だから、俺にとってこのゲームのテキストスキップは無意味だったんですよ。何回クリアしてもずうっとカチカチカチカチマウスをクリックしなきゃいけなくて(笑)」
吉 井:「道理で、プレイ速度が尋常じゃなく速いわけだ…」
ラオウ:「あんまり早いと製作者に嫌われるよ(笑)」
吉 井:「いや、この対談だけで充分でしょう(大爆笑)」
高 任:「というか、このゲームってやたら長いのにエンディングまでの選択肢は精々8個ぐらいだったでしょう……しかも、読ませるシナリオとはある意味対極にありますし」
ラオウ:「再プレイ時に関しては、こんなテキストを俺の目に入れるんじゃねえってやつですか?(爆笑)」
吉 井:「1プレイ8時間ぐらいかかりましたっけ?」
高 任:「んー、俺は5時間ぐらいだったかと(笑)」
 
 
高 任:「さて、シナリオ重視の人は絶対に買っちゃダメですよね、これ(笑)」
ラオウ:「というか、シナリオに何らかの意義を感じる人は買っちゃダメだろ(笑)」
吉 井:「新海さんのファンとか、声優さんのファンとか……って、ゲーム内容は全く関係なしですか?」
ラオウ:「絵柄が好きで、CG抜いてはい終了って人なら別に」
高 任:「うーん、キャラクターの面白みという意味なら意義を見つけられそうですが。好みは別れるでしょうけど、勤は楽しいキャラですし、紫光院にいたっては眼鏡娘の星になれそうですし(笑)」
ラオウ:「いや、ふたりともこれがエロゲーと言うことを忘れてませんか?」
高 任:「まあ、ちゃんと書いてると言えば書いてますが……ああ、彩が巫女さんですな(爆笑)」
吉 井:「全部脱ぎませんし(笑)」
高 任:「ただ、細かいこというと今から千年以上昔には神社付きの巫女さんってほぼ間違いなく地方には存在してないです。いわゆる外法箱をかついで各地を旅する歩き巫女と呼ばれる存在がほとんどで、また一般的に民衆からは忌み嫌われる存在だったですよ」
吉 井:「そうなんですか?」
ラオウ:「詳しいな?」
高 任:「以前、ちょっと巫女の成り立ちというか歴史について調べる機会があって」
吉 井:「はあ、なるほど」
ラオウ:「後は……こういうゲームを口元半笑いでプレイできる人ですかね(笑)」
高 任:「まあ、ツッコミ所には不自由しない出来ですからね(爆笑)」
吉 井:「それって、めちゃめちゃ悪趣味ですって(笑)」
 
 
 お買い得度…… 2
 音楽…………… 8
 操作性………… 7
 再プレイ度…… 3
 ツッコミ………10
 絶対値評価……−3
 
 
 いやもう。(笑)
 前評判がどうとか言う問題以前にシナリオ酷過ぎとしか。
 ただ、これを元に二次創作なさる人ならかなりインスピレーションを刺激されるネタの宝庫ではあると思います……設定がザルだけに。
 そのこころは、まさに救いようがない……ってところで強引にオチをつけて笑点お開きとさせていただきます。

前のページに戻る