お題…『探険道』(WIN)
学校からの帰り道、ふと視線を転じたその先に……住み慣れた街の、自分の知らない道がそこにある。
『……この道はどこに続くんだろう?』
見たことの無い景色、これまで見たことのない街の顔……それらに心躍らせた経験はありませんか?
多分それは、初めての探険……誰の心にもある、未来へとつながる夢の力の芽生え。
そう、あの頃の私達の心の世界地図は空白部分でいっぱいでした……
『ここには、何があるんだろう?』
世界地図や、旅行小説、はたまた見知らぬ風景に思いを馳せつつ精神を未踏の大地に旅立たせる……かつて憧れた空と大地は今もあなたの心の中に残っていますか?
というわけで男の……というと語弊がありそうなので、人類のロマン、探険です。(笑)
さて、この『探険道』の時代は19世紀……世界地図が海岸線だけで、内部に至っては空白だらけという時代です。
セミョーノフ、ブルジェバルスキー、スタイン、ヘディンと言えば、19世紀から20世紀にかけての中央アジアの探険史に名を残す有名な探検家ばかりですが、その実体としては地理学的探険から考古学的探険への移行しつつあるダイナミズムというか……って話が逸れましたが(笑)、このゲームでは多分に地理学的探険の色合いが強いです。
もちろんそういう面倒な話ではありませんけど。
早い話、古本屋で見つけた一冊の冒険日誌……そこからこぼれ落ちた一枚の地図。
それが主人公の……ひいては世界の運命を変えるのです。(マジで)
その地図を手に入れた人物は、いろいろな思惑も絡めて自らの経営する新聞社の新人であるラリー・トラヴィス(主人公)を呼び出すのでした。
もちろん、ただ自分の知的好奇心から主人公を探険させるわけではなく、探険途中に発見した財宝、珍しい動植物、エトセトラ……を記事にして、新聞の発行部数を伸ばそうという経営者らしい計算高さも含んでいます。
そして……幼い日をアフリカで過ごした経験、父が著名な考古学者であることから身につけた古代語をはじめとする考古学の知識を活用することもできずただ先輩記者の使いっ走りの毎日を送っていた主人公にとってもこれは大きなチャンス。
冒険日誌を元に現地に飛び、現地人および物資を調達し旅立つ主人公……危険、無駄足を踏んだ失望……だが、それを上回る喜びの旅が今幕を開ける……
プロローグ
ラオウ:「……たまにはゲームの対談をやりたいですね」
吉 井:「なにをやぶからぼうに(笑)」
高 任:「やってるじゃないかね」
ラオウ:「だって、いっつもいっつもギャルゲーとかエロゲーとかギャルゲーとかエロゲーとか乙女ゲーとか、ボーイズゲーとかばっかりじゃないですか!」
高 任:「いや、うちらギャルゲーサークルなんですけど?」
吉 井:「……というか、妹ゲーはいいんですか?(笑)」
ラオウ:「何の問題もないです(笑)」
吉 井:「……」
高 任:「何となく言いたいことはわからないでもないが……よりによってこの俺にRPGでも語らせたいのかね?(爆笑)」
ラオウ:「いや、クソつまんねえRPGをめった打ちにする話はおいといて…(笑)」
吉 井:「なんか、2人とも地雷でもふんだんですか?……一応、隠れた名作を取り上げるという建前が」
高 任:「最近は、建前以外の何ものでもないですが(大爆笑)」
ラオウ:「……というわけで、1年程前のゲームなんですが……」
吉 井:「どういうわけかは知りませんが、何です?」
H 氏:「……無駄話をしてないで、原稿描いた方がいいと思います」
などという会話が為されたのはコミケの前夜。(笑)
高 任:「……川口浩探検隊って水曜スペシャルでしたっけ?それとも木曜スペシャルだったっけ?(一同大爆笑)」
ラオウ:「んん?最初木曜で、最後の方では水曜だったか?」
吉 井:「のっけから若い人にはわけのわからんネタですね(笑)」
高 任:「『ゆけゆけ川口浩』なんて、あの番組見てないと理解不能ですよね……それより、今の高校生って『ウルトラクイズ』知らないのな。ちょっとショックでした(笑)」
ラオウ:「まあ、十年一昔と言いますし(笑)」
吉 井:「我々の世代にとっては、探険と言えば川口浩ですよね……いろんな意味で」
高 任:「当時も、あの番組については色々言われましたけど……あれはあれでちゃんとしたエンターテイメントでしたよね」
ラオウ:「子供心にもわかるほど、いろんな意味で視聴者を楽しませようという心意気に溢れてましたからね……今のテレビ番組が失いつつあるモノのような気もしますが」
高 任:「受けをとるということと見ている人を笑わせるということは似て非なるモノだと思うんですよね……」
ラオウ:「……って、話が逸れましたがどうでしたか?」
高 任:「いやあ……なんか、アトラスの内陸版があったらこんな感じかな?ってな感じで面白かったですねえ……ぶっ続けでプレイするとちょっと時間はかかりますが、まあ、本来ゲームってのは時間を忘れてプレイするモノですし」
吉 井:「……高任君は時間を忘れてプレイしすぎ(一同大爆笑)」
ラオウ:「まさか、全5ステージを一気にプレイしてたのか?(笑)」
高 任:「いやあ、最初のステージって全体マップがそこそこ小さいから、マップを完全制覇しても1時間ちょっとしかかからないじゃない……だもんで、ああ、このぐらいならと思ったんですが(笑)」
ラオウ:「はっはっはっ、面が進む毎にマップはどんどん広くなっていくからなあ(笑)」
吉 井:「うねうねと続く山道を一週間(ゲーム内時間)程もかかって進んでみると……」
高 任:「ただの行き止まりだったり(大爆笑)」
ラオウ:「ああ、そこに村がある(マップ上で、街や村の場所だけは確認できます)と思って進んでみると……」
高 任:「大きな河や山があって、延々と遠回りしなければ行けなかったり(笑)」
吉 井:「そんでもって、挙げ句の果てに道に迷うと(爆笑)」
高 任:「個人的には、『森の大灯台』の面が一番時間がかかると思う(笑)」
ラオウ:「いや、いきなりそんな風に言われてもピンとこないんだが……第一、アンタと違って俺がプレイしたのはずいぶん前のことだから(笑)」
吉 井:「……んー、その面はちょっと未プレイです」
高 任:「ほら、森の中に8つの塔が立っていて…」
ラオウ:「あ、ああ、青いかけらから地に穿たれた大穴へ行って、古戦場シナリオのことか……そんな時間かかったっけ?」
高 任:「いやあ、あれって8つの塔全てを見つけないと道が開かれないじゃないですか。最初の道順しくったから、二往復する羽目になって5時間ぐらいかかりました」
ラオウ:「ちゃんと、街で情報集めしないからじゃ(笑)」
吉 井:「対談に参加させてください(笑)」
高 任:「いや、僕も全部のマップを制覇したわけでは(笑)」
ラオウ:「それなりに時間かかりますし」
吉 井:「と言うか、危険な場所だと頻繁に事故や猛獣との戦闘が繰り返されるじゃないですか……あのせいで、探険が遅々として進まない」
ラオウ:「いや、これって遠足じゃなくて探険なんですけど(爆笑)」
高 任:「んー、そう言うと語弊があるような気がする。ゲームバランスとしては適当じゃないですかね?」
吉 井:「まあ、それはそうなんですが……このゲームも、ユーザーの好みによって評価が極端に別れるような気がします」
高 任:「別れるでしょうねえ(笑)」
ラオウ:「そうかなあ?」
高 任:「……何というか、言ってしまえばゲームとしての起伏に乏しいと思うんですよ。そりゃ、ひたすら地図の隅から隅までかけずり回って様々なイベントを起こせばそうでもないんですけど……」
吉 井:「結果として、最短距離で目的地に到着しちゃったりすると……早い話、ただマップを探索してステージが終わるケースがありますよね?」
高 任:「とすると、そのマップを探索するという行為自体に楽しみを見いだせるか見いだせないかで、評価は両極端にはしるのではないかと(笑)」
ラオウ:「個人的には実にやりこみ甲斐のあるゲームだと思うんだけど……ステージクリア毎にシナリオが分岐するから、エンディング(世界の歴史)はかなり分かれて、『おおっ、ここでの発見がこんな新しい歴史を!』なんて楽しめるわけだし」
吉 井:「風邪の特効薬『スッキリン』の発明とか(大爆笑)」
ラオウ:「分岐によっては水虫の特効薬とか言うのもあったな(笑)」
高 任:「……ラオウさんの場合、マップ探索率はいつもほぼ10割だよね?」
ラオウ:「当たり前……と言いたいところですが、画面の隅から隅を舐めるように探索しても完全制覇はできないです(笑)」
吉 井:「そりゃ、河の真ん中の黒い部分(未探索)なんてどうしようもないと言うか(笑)」
ラオウ:「ステージクリアのオブジェクトってそれなりに大きいじゃないですか……だからそれが見えた瞬間、回れ右してマップの完全制覇を開始するの(爆笑)」
吉 井:「(ぼそっと)ある意味、やな隊長だ(笑)」
高 任:「あのエンディングの歴史って、探検中に起きた発見イベントが影響してませんか?……えーと、ほら、傷ついた動物たちを癒す木の発見とか」
ラオウ:「あれ?エンディングってひょっとするともっと分岐するの?俺の場合、起こせるイベントは全て起こしてからクリアするから良くわからないんだけど(笑)」
高 任:「いや、さすがに全ての分岐を楽しむには、このゲームって骨がありすぎます(笑)」
吉 井:「ステージの最初にできるセーブファイルは3つで、ゲームの途中中断セーブファイルは1つしかありませんからね……いちいち最初からやり直すのは(笑)」
ラオウ:「ステージクリア直前にセーブして、そのセーブファイルを待避すればいいだけの話じゃないかね。パソゲーとしての基本テクニックだろう、それは(大爆笑)」
吉 井:「ちなみに、ラオウさんはどんなエンディングを……」
ラオウ:「いや、主人公とナナが結婚して…」
高 任:「えっ、そんなエンディングあるんですか!」
ラオウ:「ちょ、ちょっと待って……世界の歴史年表云々はおいといて、ナナと結婚するエンディングにならなかったの?」
高 任:「いや、程良く枯れたお爺さん(おそらく主人公)が孫にせがまれて昔の探険記を読むという……えーと、『バベルの塔』を発見した分岐だったんですが」
吉 井:「……むう、バベルの塔(笑)」
ラオウ:「あ、ひょっとすると……5ステージを通してマップ制覇率とか隊員死亡率とかが影響して主人公のその後ってのは変化するのかも」
ステージをクリアすると一旦帰国し(?)、探検中に新たに得た情報(二択)のどちらを追うかの選択が出てきます。
つまり、シナリオ分岐は2の4乗……単純計算すると16種類なんですが、マップ探索率や主人公が送る記事によって発行部数が上下する新聞の最終的な発行数なんかでエンディングが少し変化しているような気がします。
……さすがに、同じシナリオを最初から比較対照のためにプレイする気力は。(笑)
高 任:「……しかし、そこまでマップ探索にこだわるって事は、雇えるだけの人数を雇って、行軍は探索型ですか?」
吉 井:「探索型って、歩く速度遅いですよね(笑)」
ラオウ:「いや、隊の能力が上がってきたら行軍探索型が一番効率がいいんじゃないかな?そりゃ、行軍型の移動速度が一番速いことは速いけど、探索範囲は狭くなるし、危険回避率が下がったりするし」
高 任:「俺は、基本的にあんまり隊員は増やしませんでしたね……だから、マップに星が飛んでる(遺跡があるという目印)のに、気付かずに通り過ぎちゃうの(一同大爆笑)」
ラオウ:「……」
高 任:「どうしました?」
ラオウ:「……またいつものように説明書読んでないだろ(笑)」
高 任:「ポリシーですから(大爆笑)」
ラオウ:「どんなポリシーだ、それは(笑)」
吉 井:「高任君、そういう時はコマンド開いて探索コマンドを実行すれば……」
ラオウ:「2時間ほど時間を消費して、隊員達があたりを探索してくれるのでよっぽどのことがないと発見できますよ(笑)」
高 任:「うそおっ!(大爆笑)」
吉 井:「いや、それ以前に隊の人数を増やさない時点で何か間違っていると思います」
ラオウ:「人数分の能力が隊の能力に直結しますって」
高 任:「せ、せいぜい15人ぐらいでクリアした俺って一体…」
吉 井:「馬鹿です(大爆笑)」
ラオウ:「じゃあさ、じゃあさ……探検中に、クエスチョンマークが表示される場所とかあるじゃない。ああいう場所ではコマンドを開くことで、狩猟して食料をある程度確保することが……」
高 任:「……初耳です(爆笑)」
ラオウ:「……って、最初のステージに副長からレクチャーされただろ?」
高 任:「いや、『わかるから必要ないよ』の選択を選んだし(一同大爆笑)」
ラオウ:「こいつ、駄目すぎる(笑)」
吉 井:「まあ、充分な食料が調達できるかどうかは隊の能力に関係するから、あれなんですけど(笑)」
ラオウ:「それは……難易度高くなかった?」
高 任:「いやあ、下手に奥地に踏み入ったら食料が無くなってえらいことになりましたからね……そうでしたか、そんな裏技が」
吉 井:「それ、裏技じゃなくて基本コマンドです(笑)」
ラオウ:「何というか……わざわざリスクを背負ってプレイするんだから(笑)」
吉 井:「それでいて、『ゲーム難易度は適切』と言い切る高任君がかなりたくましいような気がするのは俺だけですか?(爆笑)」
高 任:「いや、このゲームってクリアするだけならそんなに難易度は高くないですって……要するに、時間をかけても良いから休みを多く取って体力を回復させればいいだけの話ですし」
ラオウ:「……ん、あんまり時間をかけるとイベントが起こったりするんだけど(笑)」
高 任:「そうなんですか?」
ラオウ:「そうなんです……って言うか、記事を送らずに日を過ごせば新聞の発行部数が落ちるでしょ?(笑)」
吉 井:「まあ、早い話……このゲームって資金が全てですよね(大爆笑)」
ラオウ:「え?資金なんて、最初のステージでできるだけ発行部数を伸ばし、とにかく援助金をしこたま稼いで優秀なガイドを大量に雇って……」
さて、このゲームで重要なファクターとなる現地ガイドなんですが……当然、優秀なガイドほど賃金が高いです。
さらに、この賃金に関しては日払い……つまり、優秀なガイドを大量に雇うと冒険は多少スムーズに進むんですが、冒険資金はかなりスムーズに減っていきます。(笑)
で、ゲーム中にお金を得る方法としては、イベントがないことはないですけど、つまるところ探検中に本国に送った記事の数と新聞の発行部数に応じて、街に立ち寄ったとき得られるんであります。
ちなみに、初期資金は10000。
ごく平均的な能力のガイドを10人雇い、食料を買い込むと……探険は約20日間で続行不可能になります。(笑)
高 任:「新聞の発行部数を伸ばすのって、一日に記事を複数送っても意味無いですよね?推測ですが、複数の中で最も発見レベルの高い記事1つの効力が発動する……みたいな。だから、毎日1つとか2日に1つ、とかコツコツ送る方が効率いいはず(笑)」
ラオウ:「……この男、説明書はおろかレクチャーさえも無視するくせに、こういう重要な部分ははずさんな(笑)」
吉 井:「……」
高 任:「なんか、吉井さんが硬直してますけど(笑)」
ラオウ:「もっと細かく言うなら、発行部数の上昇グラフの傾きの推移を計算しつつ記事を送るのがベストです。早い話、レベルの高い記事を立て続けに送るのと、一日おきに送るのとでは最終的にえっらい差が出てきます」
高 任:「なるほど、毎日『大スクープ』を発表してはいけないと言う大鉄則が貫かれているわけですね(爆笑)」
吉 井:「……ちなみに、どのぐらい援助金をいただけました?」
高 任:「そりゃ、2面が終わる頃には発行部数は当初の10倍で、資金に関しては左うちわぐらいに。ただ、最終面の終わる直前の発行部数を比べると最後の方が部数的には少なかったり(笑)」
ラオウ:「まあ、後半になるとマップの単位面積における発見物の数は少なくなりますからね……仕方のないことかと」
吉 井:「……」
ラオウ:「……良くわかりませんが、辛いプレイだったようですね(笑)」
吉 井:「……」
ラオウ:「もう一つ言うと、発行部数が上がるに従って発見レベルが低い記事ってあんまり影響しなくなるじゃないですか……だから、発見した記事は戦略的に記事にしないと最終的に部数は大きく変わってきます」
吉 井:「……資金の潤沢な探険って、なんかパチもんくさくないですか?やっぱり、探険とか登山ってのは、資金の不足が必須ファクターのような…(笑)」
高 任:「あ、吉井さんが自己欺瞞に走ってる(爆笑)」
ラオウ:「まあ、気持ちは分からなくもない(笑)」
高 任:「ところで……このゲームってめちゃめちゃイベント数多くないですか?」
ラオウ:「多いよ(あっさり)」
吉 井:「人助けとか(笑)」
ラオウ:「……知ってるかどうかはアレですが、あの手の人助けイベントをクリアすると主人公の能力上がりますからね。絶対に起こした方がお得ですよ」
高 任:「普通に冒険してても上がるよね、主人公だけじゃなくて隊員の能力とかも?」
吉 井:「隊員の成長ぶりをチェックするのが楽しい(笑)」
高 任:「隊員って、能力上がっても賃金はそのまんま据え置きじゃないですか。だから、能力が低くて賃金安い奴を雇ってプレイしてたんですけどね……(笑)」
ラオウ:「往生しただろ」
高 任:「うん、少なくとも役職に就く8人はまともな隊員じゃないとどうにもならないです。『貴様、その遺跡が目に入らないのかッ』って感じで(爆笑)」
吉 井:「お金に余裕があるなら優秀な人間を大量に雇えばアレでしょうけど…」
ラオウ:「吉井さん、お金は余裕あるんです普通。大体、1面って街のまわりに発見物が集中してるでしょ?あれは、『ここでお金を稼ぐんだよ』という開発者からの暖かいメッセージに決まってるじゃないですか(大爆笑)」
高 任:「金はあるけど、辛い探険を(笑)」
ラオウ:「そこの自虐趣味は黙ってなさい(爆笑)」
高 任:「すぐに死にかけるから…っていうか、初めてプレイしたとき、延べ人数で何人死んだか覚えてないです(一同大爆笑)」
吉 井:「隊員使い捨てですか?」
ラオウ:「タチ悪ぅー。そりゃ、ナナと結婚できないわけだわ。『こんな冷たい人とはつき合いきれない』って感じですか(笑)」
高 任:「いや、世紀の大発見の影に彼らがいたことは主人公の心の中にとどめておくからして…」
ラオウ:「心の中にとどめずに、せめて記事にしてあげようよ(笑)」
高 任:「ところで……」
ラオウ:「何かね?」
高 任:「個人的には、遺跡を発見した瞬間ダンジョンを探索するプレイだったりすると嬉しかったんですが(笑)」
吉 井:「高任君、それってプレイ時間が長くなりすぎる……って言うか、発見物は遺跡とは限らないし」
ラオウ:「まあ、レベル1ではあるけど動物の『サル』とか『カバ』でさえ記事になるぐらいだから(爆笑)」
高 任:「いや、あっしは10フィートの棒を持ってダンジョンを探索することが生き甲斐で(大爆笑)」
ラオウ:「高任さん、そのネタはわからねえって(笑)」
高 任:「『D&D』一筋のラオウさんに言われても(笑)」
ラオウ:「はあん?何度も言ってるけどTRPGなんてさ、1つのシステムに習熟して適切なアドリブさえできれば、どんなプレイだってできるんだぞ?無理に新しいシステムなんか取り入れる必要なんか無いってば」
吉 井:「……それは、GMの力量次第だと思いますが、この対談で取り上げてるゲームも大概マイナーなんですけど、さらにマイナーなネタを延々と話すのはやめた方が(笑)」
高 任:「ダンジョンでは気を抜いた者から死ぬ(一同大爆笑)」
ラオウ:「決して間違ってはいないが、話の趣旨変わってきてるぞ、おい(笑)」
吉 井:「死ぬと言えば……主人公って、死んだりするんですか?」
ラオウ:「いや、体力減ったら休憩か治療コマンド使ってたので……」
高 任:「(さらりと)死にませんよ」
ラオウ:「……」
高 任:「主人公の体力が0になったら、『すまない、副長。体力が限界だ、ここでキャンプにしよう』って言い出すから」
吉 井:「おお、自分の限界を見極める男(笑)」
ラオウ:「いや、こういうときは自分の限界を見極めるまで酷使したらいけないんじゃないのかなあ(大爆笑)」
高 任:「でも、一般隊員は無言で力尽きていきますし(一同大爆笑)」
ラオウ:「他人の限界を見極めない男(大爆笑)」
吉 井:「嫌な隊長ですなあ(笑)」
高 任:「ちなみに、ナナとかジュリアンも死なない様な気がする」
ラオウ:「高任さん、アンタって人は……」
高 任:「待て、今ラオウさんは俺のことを激しく誤解しているぞ。イベントとかで主人公が行方不明になったときナナが心配のあまり半狂乱になったじゃないかね。つまり、ナナが死んだりすると主人公のそういうイベントがあるかと思って……」
ラオウ:「おめー、最低だ」
吉 井:「高任君、さいてー」
高 任:「ああっ、吉井さんまで(笑)」
ラオウ:「今日から君のことを『黒いゲーマー』と呼ぶことにしよう(爆笑)」
吉 井:「なんか、そこはかとなく格好良い響きが(笑)」
高 任:「しかしですね、部下が過労で倒れたりノイローゼになったり自殺したり行方不明になったりしても眉1つ動かさずに『じゃあ、代わりの人間を捜そうか』と呟く素敵な人材が日本社会にはゴロゴロしてるわけで、私もその素敵な日本人の末裔であるからしてこのぐらいのプレイは全然一般標準だと思われるのですが(笑)」
ラオウ:「いつか上司に殺される(爆笑)」
吉 井:「いつか会社に殺される(大爆笑)」
脱線。
ラオウ:「しかし、エンディングのトンデモ世界年表なんですが(一同大爆笑)」
吉 井:「トンデモ世界年表(笑)」
高 任:「いやー、見習いたいなその表現(笑)」
ラオウ:「何というか、『あの発見がここにこう影響してるのか』ってのはいいんですが、理論は技術に付随するという鉄則から銀河系の彼方ぐらいぶっとんでますね」
高 任:「俺、最初のエンディングで、『1984年に最後の旅客機が…』を見て笑い転げました」
吉 井:「え、それって?」
高 任:「いや、ワープ理論というか物質転送技術が70年代に交通手段になってですね、飛行機は消えゆく運命に(大爆笑)」
ラオウ:「そのくせ、人類の月面到着なんかの時代は変化無しだし……技術のアンバランスがすごすぎて脳味噌にクラクラ来ます(笑)」
吉 井:「……んー、僕の場合ナチス政権が30年代初頭に崩壊したりして、第二次世界大戦が無くなったりしましたけど(笑)」
ラオウ:「漫画とか小説でたまに見かけますけどね、1人の天才科学者が……ってな事は、実際ほぼあり得ないんですよ。基本的に理論革新じゃなくて、まず基礎工業力革新ありきなんですよ。理論はその時代の工業力に付随するもんです」
高 任:「先生、そういう夢のない話はよそでやってください(笑)」
ラオウ:「いや、このゲームを否定してるわけじゃなくてですね……何というか、しみじみと自分のプレイを振り返りつつ、『そんなわけあるかっ!』とディスプレイにツッコミを入れる瞬間がこのゲームの最後の醍醐味と言うことを(一同大爆笑)」
吉 井:「ラオウさんも、少し『黒いゲーマー』の片鱗が(笑)」
ラオウ:「うむ、対談しながら確信しましたよ」
高 任:「何を?(笑)」
ラオウ:「いや、このゲームっていろいろと楽しみ方があるっていうか、切り口は人それぞれだから大丈夫だなあって(笑)」
吉 井:「んー、ただ忙しい人にはちとつらいゲームだと思うんですが」
高 任:「そうでもないでしょう……だって、1周(5ステージ)が10時間かからないと思いますし。日本を統一したり、中国を統一するよりよっぽど速いですって(爆笑)」
ラオウ:「……何をやってるかなこの男は」
高 任:「言わせるつもりですか?」
ラオウ:「いや、聞かないけどさ……難易度が低いからつまらんだろう?」
高 任:「難易度を上げる方法なんていくらでもありますって(笑)」
吉 井:「そういや、最近シュミレーションとかでプレイヤーに対する挑戦というか、激悪な難易度のゲームってあんまり見かけませんね……魔人学園やスパロボもどんどん難易度下がってますし」
ラオウ:「シュミレーションは難易度を高くするとゲームバランスが難しくなるんですよ……って、イカン。話を戻すぞ(笑)」
高 任:「怒首領大往生も難しいっちゃあ難しいんですか、何か楽しくない」
吉 井:「話を戻すどころか、さらに脱線を……って言うか、それも大概古いですよ(笑)」
ラオウ:「だああっ、『探険道』だっては!(笑)」
吉 井:「いや、面白いし良くできたゲームだとは思うんですが……山間の細い道を歩いていたりするとストレス溜まりません?」
高 任:「曲がり角にひっかかって動けない」
ラオウ:「そのぐらい…」
高 任:「後、戦闘とかは自動判定で一回3秒ぐらいしかからないんだけど……全5ステージで600回以上も戦闘があったり、100回以上事故に巻き込まれたりするのって人によってはストレス溜まりませんかね?」
吉 井:「戦闘と事故ってのは回避するもので、探険の目的には関係ないですよね?個人的にはゲームバランス云々よりも、プレイヤーにとってのストレスと喜びのプレイバランスが少々悪いような気がしたんですが?」
高 任:「ステージクリアのイベントと、探検中に起こすイベントが同レベルでしかないって部分が影響してると思います……さっきも吉井さんが言いましたが、このゲームは確かにいろんな楽しみ方があり、やりコミ甲斐もあるんですが、多分プレイヤーを選ぶゲームです」
ラオウ:「……む」
高 任:「個人的に言えば、ステージとステージのつなぎで探険記があったりすると良かったんではないかと?マップが示されてさ、隊の進路とか発見、戦闘、事故とかを追認する感じで」
吉 井:「アトラスみたいな?」
高 任:「……と言うか、『ああ、こういうことをやったな』という達成感をステージ毎にプレイヤーに与える必要があったのでは?5ステージをクリアして、最後にあのトンデモ年表だけはちょっと寂しいですよ(爆笑)」
ラオウ:「り、理路整然と反論してきやがって…(笑)」
高 任:「そうしないと、ラオウさん納得しないやン(笑)」
吉 井:「良作ではあるけども、秀作とまではいかないという評価です、個人的には」
高 任:「まあ、買っても損はしないとは思います……この前出た、某ギャルゲーを購入するよりかは間違いなく有意義です(大爆笑)」
ラオウ:「その、誉めてるのかそうでないのか良くわからない微妙な表現は一体…」
お買い得度…… 7
音楽…………… 7(悪くはないんですが、全体的にちょっと暗め)
操作性………… 8(操作自体は簡単)
再プレイ度…… 7
絶対値評価…… 3
結構微妙なラインだと思います。
確かに面白いんですけど、プレイヤーへの動機付けがちょっと弱いゲームというとご理解いただけるかもしれません。
ある種の達成感が最終ステージをクリアしないと得られないというのはちょっと。(笑)
それというのも、ステージクリアの発見とゲーム中の発見イベントが同列レベル(質・長さとも)というのがそれを助長していて……なんというか、プレイヤーの心の中で一区切りついてくれないんです。
だから、『僕は探険が好きなんだ!』ってなプレイヤー以外を引きずり込む魅力が序盤に求められないのは一般ゲームとして厳しいなあと。
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