お題…シスタープリンセス2(以下シスプリ2)』(PS)
 
 2001年3月に前作が発売されてから2年……それにしても決算前の3月に発売するところがなんともアレですななどという下世話な感想はさておき。
 
 お待たせいたしました全国1200万のお兄ちゃん!
 高任の独断と偏見ですが、いろんな意味でパワーアップしてますよ……一般的ユーザーの視点からするとますますアレな作品になってしまったことは確かですが。
 ただまあ、ツッコミ所は前作以上に満載ですからそういう楽しみ方も出来なくも……
 
 ……いや、『対談がパワーアップしてねえぞ!』というツッコミはご勘弁を。
 
 
吉 井:「ラオウさん、しばらく両手で耳を押さえていてもらえます?ぎゅーっと」
ラオウ:「丁重にお断りさせていただきます」
吉 井:「んじゃはっきり言いますけど、このゲームをプレイするのって精神的にきつくないですか?
ラオウ:「それは人間として一皮むけるための試練です(爆笑)」
吉 井:「このゲームで一皮むけちゃったらもう、元には戻らないんじゃないでしょーか?不可逆変化というか何というか(一同大爆笑)」
高 任:「……なんか、吉井さんがそういう話題を振ってくれると俺って暇ッスね」
ラオウ:「というか、いつも私と高任さんとの両者の調整役に徹している吉井さんなのに、今日は何やら好戦的ですな」
吉 井:「うー、『シスプリ』はラオウさんが買ってきたのをリアルタイム対談だったし、『ピュアストーリー…』は人からの借り物で……まあ、人として今回は自分で購入したわけですがっ!」
高 任:「身銭をきると、こう沸々と滾るモノがあったわけですか?(笑)」
吉 井:「滾るというか、萎えるというか、やりきれないというか……勘弁してください(大爆笑)」
ラオウ:「はっはっはっ、この作品の素晴らしさに頭を垂れますか」
吉 井:「って言うか、ラオウさん!こんなゲームやってて平気なんですか?
高 任:「……(こんな…って、時々なにげにやばい表現するよなこの人)」
ラオウ:「まあ、こう見えても色々と苦労して人間として一皮も二皮もむけてますから(大爆笑)」
高 任:「母親に包丁突きつけられたりしてかね?」
ラオウ:「いや、別にその程度のことは苦労として数えることの程でも……ってところで吉井さん、何が精神的にきついんですか?」
吉 井:「いや、誉め殺しというか……このゲームをプレイしていると延々とバカにされてるような気がしまして
高 任:「そりゃ、何をやったって『すごいね、お兄ちゃん』とか、『お兄ちゃん、すごーい』とか誉められっぱなしですからな
ラオウ:「……別にソレって、今作に限った事じゃ?」
吉 井:「それはそうなんですけど、前作の場合主人公がそれなりのことをした上で妹達に誉められてたわけじゃないですか。それが、今作は……まあ、いわゆる母親が3歳になったばかりの愛児に向ける眼差しのような誉めッぷりというか」
高 任:「兄バカならぬ、妹バカ勢揃い(爆笑)」
ラオウ:「んー(笑)」
高 任:「でもまあ、個人的には主人公の兄バカっぷりは結構好きですよ俺」
吉 井:「そ、そうなの?(笑)」
高 任:「『大事な妹が欲しがっているモノなら兄として当然買ってあげなくちゃね…』などと、ワンピースやら子犬やらアイスキャンデーやら資金援助やら何の疑問もないナチュラルなバカッぷりは、ある種の羨ましささえ感じます(大爆笑)」
ラオウ:「うむ、高任さんもたまにはいいことを言うじゃないかね」
吉 井:「……」
高 任:「まあでも……早い話、妹バカ12人兄バカの主人公で閉鎖されたダメワールドっすよね(大爆笑)」
ラオウ:「ダメワールドって…アンタ」
高 任:「ダメ過ぎるだろう」
ラオウ:「高任さんが?」
高 任:「部屋の中を見た瞬間、引っ越し業者の人が後ずさりしたダメ人間が何をぬかす(大爆笑)」
ラオウ:「荷物の量が多いのとダメ人間ってのを直結させるなよ……それに、1人暮らしの人間でこれだけの荷物の量は見たことがないと誉められたぞ」
吉 井:「……多分誉めてないです、それ(笑)」
ラオウ:「やっぱり、誉めてませんか(笑)」
吉 井:「高任君からのまた聞きですが、凄かったらしいですね」
ラオウ:「と、言われましても(笑)」
高 任:「話を元に戻しますが……ただね、今作の場合主人公の兄バカぶりというか、妹達の妹バカぶりに恣意的な部分が多すぎるというか……早い話、やりすぎの感が強いと思うんですが
ラオウ:「そう?」
高 任:「そりゃ、亞里亞に関しては前作よりマイルドなぐらいですけど(笑)」
吉 井:「あれでマイルドなんですか!?
高 任:「ああ、そういえば吉井さんって前作はほとんどプレイしてないんですよね……はっきりと断言しますけど、人気上位の亞里亞というキャラをゲーム内人気でとことんまで墜落させた前作で反省したのか亞里亞に関しては随分マイルドです(大爆笑)」
ラオウ:「じゃあ、問題ないやん」
高 任:「いや、主人公の独白とか数人のキャラが……上手い例えが見つからないんですけど、狙いすぎたバカゲーのごとき見苦しさが散見できたなというのが個人的感想です……ゲームアビリティの悪さというか、同時攻略がほとんど不可状態だから、各キャラのシナリオを単独でプレイするにはダラダラと長すぎるってのもその印象を強めてるかも」
ラオウ:「なんか、いきなりまとめようとしてないかね君は(笑)」
吉 井:「確かにこのゲーム時間かかりすぎです……恥ずかしながら、私は鞠絵と衛の2人のエンディングを見てからそのまま逃亡生活が続いているですよ」
ラオウ:「帰還予定は?」
吉 井:「皆無です(爆笑)」
高 任:「つーか、実際のプレイ時間よりも長く感じるデスよこのゲーム(笑)」
ラオウ:「その言いぐさはあんまりかと…」
高 任:「……どうせ、ラオウさんも精々2、3人しかエンディングを見てないんでしょ」
ラオウ:「良くわかったな(一同大爆笑)」
高 任:「くそう、いつもそうだ!ゲーム対談なんて言っときながら、律儀にきちんとクリアしてから対談に望んでいるのはいつもいつも俺だけなんだ!(爆笑)」
吉 井:「うおっ、全員クリアしたんですか!
ラオウ:「すごいね、兄や(笑)」
高 任:「そんなことで俺を誉めるなあっ!(大爆笑)」
吉 井:「……妹達にもそう言いたいですね」
高 任:「妹のキャラにもよるんですけど……どうもね、媚びが過剰なキャラが多いというかなんというか。とにかく妹達に誉められてちやほやされるのが目的の人なら純粋に楽しめるんでしょうけど、俺はダメです
ラオウ:「いや、だからそういう人は最初ッから対象外だろうし……高任さんは世界観とかシナリオに何かを求めているんだろうけど、多分そういう人はほとんどいないと思いますが」
高 任:「海より深いといわれる妹の愛が12人ときた日にゃあ…」
ラオウ:「いや、わかってて言ってるとは思うけど一応、海より深いのは一般として母の愛です(笑)」
高 任:「……とすると、一番先に主人公の手を放したキャラが本当の妹と言うことか?(一同大爆笑)」
ラオウ:「誰も放しそうにないような…(笑)」
吉 井:「こっちの方から手放したいキャラならいるんですが(一同大爆笑)」
ラオウ:「吉井さん、それは口にしない方がいいかと(笑)」
高 任:「しかし、好意的に受け取れば今作はいろんな意味で気合いは、入ってましたね……ただ、システムは相変わらずというか、単純なゲームシステムの割に処理が重いのはプログラムのせいですか」
ラオウ:「いちいちひっかかる物言いしかできんのかね君は(笑)」
吉 井:「いや、気合い入ってるとかそんな事じゃなくてやっぱりシナリオがナチュラルに狂ってますよ!亞里亞の『タカイタカーイ』のイベントなんか、呆れるのを通り越してシナリオ担当者がマジで心配になりましたもん(大爆笑)」
ラオウ:「吉井さん、あなたは間違ってます」
高 任:「ここにいる3人が3人とも、どこか間違ってるような気がするのだが…」
ラオウ:「例えばね、地雷が埋まっているという原っぱに駆けだしていってですね、地雷が爆発して『うおっ、なんでこんな所に地雷があるんだっ!』って怒るのは筋違いでしょう。地雷を踏みに行ったんだから、地雷を踏むことに喜びを感じなければいけないんですよ(爆笑)」
高 任:「いや、地雷という兵器が何故そこに埋められたのかという怒りの感情を想起させるのは人間としてごく当たり前じゃないでしょうか…」
ラオウ:「そういう真面目な話をしてるんじゃないんだよ、地雷というのはあくまで例えで…」
吉 井:「……『シスプリ2』が地雷だと?」
ラオウ:「なにをおっしゃいますっ!」
高 任:「自分で言うとるやんけ…」
ラオウ:「そうじゃなくて、このゲームを購入しようとする人間は最初からこれを期待してるんですよ!つまり、これはユーザーの期待に応えた仕様なんだな(笑)」
高 任:「一般ゲーマーにとっては、めちゃめちゃ地雷って言うのと同義やんけ……っつーか、新たなユーザー層を開拓する気がまるで無しってことかい(笑)」
 
 などというスラッシュトークが延々と展開されて、本題に突入したのはこれから十数分後のこと。
 
高 任:「……んー」
吉 井:「どうしました?」
高 任:「いや、今更言っても手遅れなんだけど、この対談ってやっぱりリアルタイム対談でやるべきだったかなと思って(笑)」
ラオウ:「何を藪から棒に素に戻ってますか」
高 任:「はっきり言って……このゲームの対談ってゲームの内容をツッコんでナンボだわ(爆笑)」
ラオウ:「……そう思うのなら、今から内容についてツッコんでみればどうかね?」
高 任:「……ちなみに、可憐の相合い傘イベントってわかる?」
ラオウ:「さあ(笑)」
高 任:「鈴凛のエアコン騒動は?」
吉 井:「てへ(笑)」
高 任:「……この状況でどうやってツッコめと?俺がツッコムためにはトスを上げるセッターというかボケ役が必要なんですよ?一体誰が俺に絶妙のトスを上げてくれんですか?」
ラオウ:「いや、ボケ役はあくまでゲームの内容であって、君に必要なのはレシーバーだと思うのだが?」
高 任:「ゲームに関係ないところで冷静にツッコムなや!(爆笑)」
吉 井:「なるほど、これがレシーバー(笑)」
高 任:「とすると……感想日記でも書かないといけないわけですか?(笑)」
ラオウ:「……お前の感想日記って、基本的に容赦ないよね?」
高 任:「そうかあ?個人的には行きすぎがないように随分セーブしてるつもりだけど?(爆笑)」
吉 井:「……(笑)」
高 任:「まあ、血で血を洗う対談よりはナンボかマシだと思うが(笑)」
ラオウ:「血で血を洗うような内容の感想日記にするつもりなのか?」
高 任:「いや、別に書くなんて言った覚えは(爆笑)」
吉 井:「ま、まあそれはともかく相合傘ってのはどんなイベントなの?」
 
 街に買い物に出かけたお兄ちゃん。ふと、空を見上げると怪しげな雲行き。
主人公:『そういえば、可憐の通っているピアノ教室はこの近くだったな……お迎えに行ってやろう
 そう呟いて、いそいそとピアノ教室の入り口で妹を待つ主人公。
可 憐:『わあ、迎えに来てくれたの?お兄ちゃん、ありがとう
 と喜ぶ可憐と二人して帰る途中に、雨粒がぽつりと……
 
主人公:『しまった!ちゃんと傘を持ってくるんだった!
 
 お兄ちゃん、それ、お迎えの意味が全くないです。
 
高 任:「……という、兄バカ以前にただのバカ疑惑がモリモリと沸いてくるイベントだよ」
ラオウ:「ぶははははっ!」
吉 井:「そ、それはただのバカを通り越してると思うのですが(笑)」
高 任:「つーかね、結局可憐が傘を持ってて相合い傘になるんですけど……そのシチュエーションが欲しかったんなら、主人公がお迎えに持って行った傘でいいやン!なんでわざわざお迎えに行った主人公が傘を忘れる必要があるんです?俺、全員クリアした上で断言するんだけど、今作は可憐のシナリオが一番ナチュラルに狂ってます(爆笑)」
ラオウ:「おいおい、断言するなよ(笑)」
高 任:「全員クリアしてみればわかるって!可憐シナリオの担当者って、可憐がめちゃめちゃお気に入りで盲目状態か、この仕事を絶対やりたくなかったか二択やで(一同大爆笑)」
吉 井:「なんか、そう聞くと可憐だけでもクリアしてみようかなという気持ちになるなあ(笑)」
高 任:「つーか、可憐が街を出歩いている確率ってやたら高いんですが?」
 
 前日のメールなどで特に約束がない場合主人公は街を出歩くわけですが、大体街を出歩いているのは3人ぐらい……なのに、可憐と来たらほとんど毎日毎日お兄ちゃんの姿を出歩いているんじゃ無かろうかという出歩きッぷりなんですなあ。
 
高 任:「まああ、そういうツッコミ始めるとキリないですけどね……チャイム押すだけ押して恥ずかしくなったから逃げる妹とか、読んでた本で読めない漢字があったら教えにもらいに来たとかぬかす妹とか」
ラオウ:「辞書使えよ(爆笑)」
高 任:「かき氷のイチゴシロップを見るのが生まれて初めてとか言うお嬢妹とか……って、マジでキリ無いからやめますけど(笑)」
ラオウ:「……そういえば吉井さん。眼鏡娘である鞠絵はともかく、なんでをクリアしたんです?
吉 井:「一番まともそうなキャラですから
高 任:「(……まともなキャラはおらんってことかい)
ラオウ:「……吉井さん、さらりと危険発言を吐くあたり、実はかなりのチャレンジャーですね」
吉 井:「へ?」
高 任:「吉井さんの発言って基本的に悪気がないだけに、時折めちゃめちゃ痛い台詞がありますからね」
吉 井:「えーと、俺のどこが危険発言だったんですか?」
高 任:「いや、気付いてないなら気付いてないでいいんじゃないですか」
ラオウ:「吉井さんらしいと言えば、らしい(笑)」
吉 井:「え?え?」
 
 
ラオウ:「ところで、『イベントグラフィックの総数は250枚以上…』なんて書いてある割には、230枚しかなかったような(爆笑)」
吉 井:「そうなんですか?」
ラオウ:「いや、一回クリアしたらCG鑑賞が可能になるじゃないですか……で、数えてみたんだけど?」
高 任:「えーとですね……海に行く前に水着を一緒に買いに行くイベントがありますよね。それで3種類の選択があるんですが、その水着違いのCGがいっぱいあるわけです。4人一組CGはそれぞれの組み合わせ、鞠絵以外の11人勢揃いのCGなんかは確か、33枚だか34枚のCGがあるから合計250枚以上と計算してるんじゃないでしょうか?」
吉 井:「……」
ラオウ:「さすが兄や(大爆笑)」
高 任:「まあ眼鏡娘には水着浴衣もありませんが
ラオウ:「病弱で療養中の妹に何を求めてますか先生(爆笑)」
吉 井:「夏休みに入るそうそう、『今年の夏は体の調子がいいみたい…』ってなメールが送られてきたから、いきなり危篤状態かと思いました(大爆笑)」
高 任:「つーか、空気のいい高原で療養って事は9割方ぜんそくとか気管支関係の病気ですわな?難病なら、設備の整った都会の大病院になるはずだし」
ラオウ:「このゲームにまともな世界観を求めないように(爆笑)」
高 任:「まあな」
吉 井:「そういえば中身云々はともかく、今回のオープニング見て思ったんですけど、可憐がヒロインみたいな感じにしあがってますね」
高 任:「他の11人の妹が1シーン映像プラスボイスなのに、可憐だけはその合間をぬうようにして、お兄ちゃんに向かってひた走り、最後に抱きつきでキメッ、ですからね……これが商品の差別化って奴ですか(笑)」
ラオウ:「高任さん……『商品』って言葉はどうかと」
高 任:「……アンタ、前の対談の時『妹を12人揃えたのは商売のため』とかのたまってなかったか?」
ラオウ:「さあ?(笑)」
高 任:「まあさっきもちょっと触れましたが、前作もアレだったけど今作の眼鏡娘の扱いはひどいですな……個人的な好み云々はさておき、憤怒に耐えかねるというか
吉 井:「某メーカーと同じく、低人気のキャラはどんどん扱いが雑になっていくわけですね…」
ラオウ:「……この眼鏡娘はあまり好みでなかったのでわ?
高 任:「何を言うんですかラオウさん。これは……そう!いわゆる義憤というモノです!(爆笑)」
高 任:「……何故そこで笑いますか?」
ラオウ:「いや、別に…(笑)」
高 任:「前も何かで言いましたけどね……この手のゲームでキャラを差別しちゃいけないんですよ……どのキャラもヒロインじゃなきゃいけないと言うか」
ラオウ:「いやあの……2人はご存じないのかも知れませんが、元々可憐というキャラは王道中の王道というか、ヒロインとして設定された上でこの『シスプリ』という企画自体が動き出したはずなんですけど」
吉 井:「おや、そうなんですか?」
ラオウ:「確か、シナリオ原案では妹が1人で…」
高 任:「どこでねじ曲がったんですか、その企画(爆笑)」
ラオウ:「いや、ねじ曲がったんじゃなくて進化したんだと……」
高 任:「そんなこと言ってると、草葉の陰でダーウィンのこめかみの血管が切れますよ(大爆笑)」
ラオウ:「まあ、実際に雑誌で始まった企画としては毎月毎月の妹キャラとの1対1のアレが、ゲームなりアニメなりで全部ひとまとめにしちゃえってんで、妹12人というナイス設定になったわけなんだな(笑)」
 
 普通、それはねじ曲がったと言います。
 
吉 井:「あ、そーだったんですか……俺はてっきり読者企画だかなんだか知りませんが最初から妹が12人という特殊な設定だったのかと」
高 任:「……ひょっとして、ママが5人とか言うのもそれと同様ですか?」
ラオウ:「いや、俺にそんなこと聞かれても知りませんよそんなこと」
高 任:「妹が12人とかいうのには何でそんなに詳しいねんっ!」
ラオウ:「あまり細かいことを気にするのは男としてどうかと思うが……」
 
 
吉 井:「ところで、好感度があがる選択肢選んだときにキャラがズームアップしたりするじゃないですか?」
ラオウ:「ああ、そんな感じですね」
高 任:「他のゲームならともかく、このゲームの好感度って、元々マックスとちゃいますの?(爆笑)」
ラオウ:「違うぞ高任さん。海より深い妹の愛には最大値なんて存在しないんだぞ(大爆笑)」
高 任:「ラオウさん、朝三暮四って知ってる?」
ラオウ:「人間歳を取ると朝が早い生活になり、早朝の3時に起きて夕方の4時には寝てしまうという意味だな(笑)」
高 任:「平然と大嘘垂れ流しですか?」
ラオウ:「嘘ってのは普通平然と垂れ流すもんだろう」
高 任:「うむ、確かに」
吉 井:「……この2人って」
高 任:「ああ、そういえば聞いた話なんだけど、このゲームの好感度はもちろん隠しパラメーターなんですが、もう一つ血縁度パラメーターみたいなのがあって、その値によってエンディングが分岐するらしいんだわ」
吉 井:「その発言は信じてもいいんですか(笑)」
高 任:「吉井さん、鰯の頭も信心からというじゃないですか(大爆笑)」
吉 井:「……めちゃめちゃ信用できないんだけど」
高 任:「そりゃ、信用できなくなる言葉をわざわざ選んでますし」
ラオウ:「で、血縁度がどうしたって?」
高 任:「つまり……キャラがズームアップする選択肢ばっかり選んでると、『実は本当の兄妹じゃなかった…』というエンディングばっかり見るはめになるザンスよ(爆笑)」
ラオウ:「……好感度があがると、血縁度は上がらない?」
高 任:「そういう選択肢が多いみたい……だから、俺が最初に辿りついたエンディングは12人とも『実は本当の兄妹じゃなかった…』ってなエンディングだったし(爆笑)」
吉 井:「先生、それはタイトルに偽りアリじゃないかと(笑)」
高 任:「俺もちょっとそう思いましたが違うんですよ」
ラオウ:「……と、いうと?」
高 任:「このゲームの主題歌というかエンディングソングを歌っているのは『シスタープリンセス』ですよね」
吉 井:「……それで?」
高 任:「つまり、シスタープリンセスというのは妹がどうこういうタイトルじゃなくて、ユニット名じゃないかと(一同大爆笑)」
ラオウ:「ア、アンタなあ…」
高 任:「と言うわけで、俺はタイトルがどうとかいう考えは綺麗さっぱり捨てました。もう、これは妹がどうとかいうんじゃなくてただのお兄ちゃんゲームです、もう、俺はそうやって割り切ることにします
吉 井:「……全員クリアする過程で何があったのか、想像すると涙が止まりません(爆笑)」
ラオウ:「高任さんのアイデンティティを揺るがすとは、まったくもって凄いゲームだ(笑)」
高 任:「しかしこう言ったらなんですが、このゲームのシナリオ書いた人って絶対設定の正誤性とかなんも考えてないんだろうね……別れて暮らすことになった時期とかもアレだけど、なんというか……どのキャラとは言わんが、『この街を出て二人で暮らそう!』とか『〇〇さえ側にいればいい!』とか宣言して愛の逃避行エンディングが多いこと多いこと(一同大爆笑)」
吉 井:「そ、そーなんですか?」
高 任:「エンディングを見るたびに笑い転げたり呆れかえったりして大変でしたよ、俺(笑)」
ラオウ:「……俺がこういう発言したらまずいとは思うんですが、設定の正誤性なんか考えてたら絶対このゲームのシナリオなんて書けないと思います(大爆笑)」
高 任:「というか、このゲームに関しては血縁云々でツッコム気がしませんけど」
吉 井:「そういや、バッドエンドってどんな感じですか?」
高 任:「夏休みの最後に、全員でラストサマーパーティ開いてお終いですが」
ラオウ:「へえ…」
高 任:「せっかく買ったんだから、プレイしようよ、ねえ……つーか、対談するんだからせめて半分はクリアしてきやがれコンチキショー
吉 井:「それだけは勘弁してください(大爆笑)」
ラオウ:「そこまでイヤですか…」
吉 井:「1人でプレイしてると、なんともいたたまれない気持ちになるですよ(笑)」
 
 
高 任:「……しかし、こういうことばっかり言ってると誤解を与えかねないのでここではっきり言っておきますが」
ラオウ:「何を?」
高 任:「これは、凄いゲームです(一同大爆笑)」
吉 井:「その『凄い』という形容詞に込められた複雑な想いをきちんと受け止められる人間がどのぐらい存在するのかちょっと興味がありますね」
高 任:「なんつーか、プレイし終わった後に余韻を……まあ爽快感とか怒りとかですけど、何も残さない毒にも薬にもならないゲームが大量に出回っている現在、これほどアクの強いゲームは貴重ですわ、マジで」
ラオウ:「絶対値0のゲームをやるぐらいならクソゲーの方がマシと?
高 任:「そっちの方がネタにはなりますからね……少なくとも、ユーザーの心を揺さぶるゲームであったことは確かですし
吉 井:「うん、実に高任君らしい極端な意見ですね」
高 任:「そういや俺、このゲームを購入した日に立て続けに5人クリアして、その夜、夢でうなされましたもん(一同大爆笑)」
ラオウ:「どんな夢だ、それは?」
高 任:「いや、例によってこのゲームって妹との約束を断ったりすっぽかしたりしても何も責められないでしょう?」
吉 井:「まあそりゃ…」
高 任:「で、俺が夢の中でプレイしていたゲームには各キャラそれぞれ傷心度というパラメーターがあったんですよ、恐ろしいことに」
ラオウ:「それは恐いな(笑)」
高 任:「約束をすっぽかしたり、4日ほど会わずに放置しておくと『お兄ちゃんの嘘つき!』とか責められるデスよ……もう、爆弾が爆発しまくってゲームにならないと言うか(大爆笑)」
ラオウ:「うわー、なんか聞きたくねえ(爆笑)」
高 任:「ゲーム暦が長くなると少々のゲームでは心が揺れなくなるんですが、それを考えると凄いゲームだと表現するしか」
吉 井:「いや、そういう意味なら俺も同感ではあるけど(笑)」
高 任:「ただし、人にお勧めはしませんが(大爆笑)」
ラオウ:「……お前って、ある意味ゲーマーとして行き着いた1つの形なのかもしれんな(笑)」
 
 
高 任:「では、そろそろまとめたいので思うのでラオウさん頼むわ」
ラオウ:「は?」
高 任:「いや、俺と吉井さんはもう何も言わないから、ラオウさんの思うままをこのマイクに向かって語ってくれたまえ(笑)」
ラオウ:「……と、言われてもなあ」
吉 井:「さ、先生どうぞ」
ラオウ:「じゃあ……亞里亞サイコー(一同大爆笑)」
高 任:「先生、遠くからわざわざこの一言のためにお疲れさまです!
吉 井:「お疲れさまです
ラオウ:「ひょっとして俺はバカにされてるんですか?
 
 
 お買い得度…… 7
 音楽…………… 8
 操作性………… 7
 再プレイ度…… 2
 精神修行度……10
 絶対値評価…… 4
 
 
 妹ゲームというかお兄ちゃんゲームとして、ある意味メタカルチャーの雄といった風格さえ備えだしたような気がしてきますが、それに伴って一般ユーザーへの門戸は確実に狭まったような気もします。(笑)
 個人的感想としては……かなりの精神力を必要とするゲームです。
 もうそれ以外には、言葉に表しようが無いというのが正直なところですね……

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